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2026年7月29日 (水)

「震度7の衝撃を活かす時。天明の生死をわけた17段。歴史は現在と過去との対話。日本の使命は」

◇「来たな。更に大きな何かの前兆かも」私は叫んだ。7月28日午後4時27分、テレビの画面は異常な情況を映し出していた。熊本地方を震源とする地震である。次々に情報が入る。震度7、火災発生、怪我人は多数にのぼり数十人が安否不明、多くの人が閉じ込められているとも。高い煙突が折れた様は地震の凄さを物語る。地震の巣の上に居る日本人にとって他人事ではない。日本のポンペイと言われる鎌原観音堂の物語が甦る。「天明の生死をわけた17段」。大自然の警告は謙虚に受け止めねばならない。私たちは束の間の平穏の中で生きている。束の間を永遠と勘違いすることが悲しい習慣になっているのだ。

◇巨大災害の足音が近づいてきた。今回の熊本地震はその足音に違いない。大自然の重大な警告と受け止めねばならない。来る来ると言われ続けてきた巨大災害が現実のものとなりつつある。首都直下、南海トラフ、富士山の爆発など。そして私たちは浅間山の不気味な沈黙も警戒しなければならない。大自然の威力と仕組みは人知では測り難い。最も大切なことは謙虚に自然に耳を傾けることだ。そして歴史的事実を冷静に見詰めそれから学ばねばならない。

 歴史は嘘をつかない。重要な課題は私たち歴史から学ぶ側にある。イギリスの歴史学者E・H・カーは言った。「歴史とは現在と過去との対話である」と。それは次のような意味である。歴史とは単なる過去の事実の羅列や暗記ではなく、歴史家が現在の視点や問題意識をもって過去の事実に働きかけ、互いに影響し合う終わりのないプロセスである。重要な点は過去の事実に働きかけるのは単なる個々の歴史家ではない。その時々の時代の声である。また時代の声とは民主主義とか基本的人権という普遍的な価値観でなければならない。そしてこの「対話」は人類の進歩の基盤でなければならないから正しい歴史感に基づいたものでなければならない。そして正しい歴史感を考える場合、日本の人類史的役割と使命は大きい。なぜなら私たちは開闢以来の貴重な体験を有しているからである。「広島」と「長崎」である。現在、また核の足音が聞こえる。核保有国が増えてしまった。危険な核が、それを民主的にコントロールする制度を持たない国の手に握られている。日本は核使用の最前線に立たされている。日本国憲法は核使用をコントロールする重要な使命の基盤である。そしてこれを活かすのは主権者たる私たちの自覚にかかっている。(読者に感謝)

 

 

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