「小泉農相の決意。令和の米騒動を機に農政改革を。若者のデジタル人材育成は素晴らしい」
◇小泉農相が1日備蓄米販売の現場を視察した。農相は「予想を上回るスピードで民間業者が対応してくれた」と感謝し、今後の備蓄米放出について「需要があれば全部出すという強い思いでこの価格高騰を抑えたい」と強調。
イオンとドンキホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングズは1日、都内の店舗で随意契約の政府備蓄米の販売を始めた。5キロ、1,980円。イオンは2日間で6,200袋、ドンキは3,600袋を用意。テレビは開店前からの長蛇の列を報じた。古米、古古米、そして古古古米で味の違いがあるか騒がれているが、市民は違いがないことを敏感に察知している。長蛇の列はそれを物語る。元農相の野村哲郎氏は備蓄米放出につき小泉氏が党農林部会に諮らなかったと苦言。農相はこれに対し「大臣がやることなすこと一つ一つを党に諮っていてはスピード感をもって大胆な判断が出来ない」と反論した。農相の強気を支えるのも長蛇の列に違いない。
◇「令和の米騒動」は日本の農業が重大な岐路に立っていることを示す。私は長いこと減反政策を疑ってきた。米は日本の文化を支え日本人の命を守る基盤であるのに広大な田が空しくひろがる光景は異様であった。
今回の出来事から学ぶことは多い。需要に対して生産量に十分な余裕を持たせ米不足を防ぐことが重要である。しかし供給に余裕を持たせることで余った米の対策も重要な課題となる。解決策として輸出拡大と政府備蓄米を増強させたことが不可欠ではなかろうか。米政策は食料安全保障の基本。米の生産拡大を軸にして農政を再構築すべき歴史的転換点に立っている。目前に迫った参院選に於いて各党の米政策に注目したいと思う。
◇県は1日、人材育成拠点「ツーモ・グンマ」のオープニングセレモニーを開いた。最先端のIT教育を中高生に提供することに私は大いに賛成である。ツーモ・グンマはパソコン175台を整備し、中高生を対象に3Dモデリングやゲーム開発、映像制作など8分野のプログラムを体系的に受講できるという。生成人工知能(AI)分野も追加する予定。これからの時代は増々デジタル化が進む。次代を担う若者が自然にその力を身につけることは素晴らしい。若者にとって正に生きる力である。県は昨年アルメニアの民間IT教育施設関連組織とフランチャイズ契約を結んだ。山本知事は「県内どこでも最先端のデジタル技術の取得を可能にしたい」と決意を語った。夢の実現が楽しみだ。(読者に感謝)
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