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2025年6月13日 (金)

「シベリア強制抑留と瀬島龍三や鳩山一郎。生存者一人の大飛行機事故。99歳の逆走に思う」

◇来月にかけていくつかの講演が待ち受けるが、やや緊張して臨むのは27日早朝の倫理法人会である。この会では何回か話してきた。今回のリクエストはシベリア強制抑留の真実。人物として鳩山一郎や瀬島龍三、書物として「無抵抗の抵抗」などを取上げる。シベリア強制抑留では抑留者約60万人中、およそ5万5千人が亡くなった。大部分は数年で帰国したが、軍や警察などに関わった人たちはソ連に対する反逆として特別の裁判にかけられるなどして懲役20年などの刑に服することになった。その中に元陸軍参謀瀬島龍三等がいた。この人たちは当時の首相鳩山一郎がソ連に乗り込んで国交回復を実現したことによって帰国が可能になった。軍国主義の時代では敵に恐れられた日本人であったが収容所では卑屈なほど従順で腰抜けと批判されていた。そのような中で日本人がサムライとしての意地を見せた抵抗運動があった。巧みな作戦を指導した人が瀬島龍三等であった。あの戦争が歴史の彼方へ遠ざかっていくとき、倫理に生きる人々と共に強制抑留の現実を甦らせたいと思う。

◇群馬県御巣鷹山の惨事は1985(昭和60)年8月のことであった。乗員乗客534に中520人が亡くなる最悪の惨事であった。大きな飛行機事故が忘れた頃に必ずといってよい程にやってくる。人的なミスや油断を絶対に避けねばならない。飛行機は今や日常的に欠かせない普通の交通手段になっている。それだけに慣れが恐い。

 御巣鷹の惨事を振り返る報道に肝を冷やしたばかりである。残されたある犠牲者はもう二度と飛行機には乗らないというメモを残した。

 12日インドで242人搭乗の旅客機が墜落した。住宅地に墜落という。地元メディアは搭乗者全員死亡と報じていたが、その後メディアはイギリス国籍者1人の生存を報じた。住宅街に落ちたとされるから搭乗者以外の犠牲者が今後明らかになると思う。

◇このところ高速道の逆走が跡を絶たない。99歳の逆走と聞いて「えっ」と思わず声を上げた。息子は「返納させるべきだったことを後悔している」と言っている。辺ぴな農村地帯で車がないと困る所だそうだ。体力、注意力は個人差があるに違いない。84歳の私はよく高速を使う。細心の注意をしているつもりだが、今回の件では改めて我が事のように受け止めている。世の中の多くの高齢者がそれぞれの立場でこの99歳の逆走を受け止めているだろう。昔は車がなかった。人間、一度便利を手に入れるとそれを離すことが出来ない宿命にある。(読者に感謝)

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