「椿東小5・6年全生徒の感想文に驚く。萩市明倫小校長の言葉。夏の参院選兵庫の怪」
◇萩市椿東小学校での講演実施は、大河ドラマ「花燃ゆ」の前年の2014(平成26)年だった。当時5年生と6年生全員の感想文が明倫小校長の礼文と共に送られてきた。明倫小は松陰の胸像が立つ萩市で特別の小学校である。文中に「子どもたちの心の中の風船に熱い空気をしっかりと吹き込んでいただきました」とある。これは話の中で「日本人の心は萎んだ風船で、楫取はそれに熱い息を吹き込んだ」という趣旨の話をしたことを受けている。子どもたちも何人か「風船」に触れている。多くの子どもが「紙芝居の説明がよかった」と書いている。こんなのもある。「松陰先生の二人の妹さんと結婚したとは、よっぽど信頼されていたのですね」、「一番驚いた事は楫取の子どもが明治6年にこの椿東小学校に通っていたことです」。萩の子どもは例外なく松陰先生と呼ぶことに驚く。子どもたちが歴史の理解を深めその中に好奇心をもって進み込んでいることを私は嬉しく思った。椿東小5年のS君は次のように書く。「楫取素彦は松陰先生に松下村塾をたのまれていたことが分かりました。また日本の人は黒船をみてびびったことが分かりました」
最後の明倫小校長の次の言葉をもって楫取の項のしめくくりとしたい。「子どもたちにとっても私たち教職員にとっても、楫取素彦という人物の存在は、歴史に限ることなく、ふるさと萩のことをどれくらい知っているのかということを問い直させられるとてもよい契機になると思っています。私たちはふるさと萩に誇りと愛着をもった子どもたちを育てたいと願っていますが、そのためにもまず私たちがふるさとの良さと素晴らしさをしっかりと伝えることの出来る大人でありたいと思います」。ぐっと教えられる内容である。
◇夏の参院選が近づく中で注目されるのは兵庫選挙区。斉藤元彦知事をめぐる内部告発問題で揺れる県である。改選数3に対し12人が出馬を予定している。前明石市長泉房穂氏は無所属でどこまで票を伸ばすのか。怪しげな存在も顔を並べている。政権与党は自民公明の現職2人であるが容易ではなさそうだ。自民は裏金問題が後を引いているし、公明は支持母体・創価学会が高齢化しているからだ。斉藤知事の影響力はかなり大きいと思われるが、知事は特定の候補は応援しないと表明している。民主主義の危機が叫ばれている中、参議院の存在意義を考える機会にしたい。衆議院のコピーであってはならない。(読者に感謝)
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