「カナダの信じ難い山火事と地球の危機。防災庁誘致と本県の立場。農政転換の時」
◇「梅雨の中ぽっかりあいた青空の陽光心照らしけり」。地球の酷暑は止まらない。酷暑は山火事を起こし氷河を溶かす。空前の大災害が渦巻いている。世界全体から見れば海に囲まれ緑の多い日本はオアシスである。オアシスで世界を見る目を失うことは許されない。
カナダ全土で現在163件の山火事が発生しておりその約半数が制御不能と言われる。いくつかの州では緊急事態が宣言され住民の避難に空軍機が配備される所もある。多くの避難者の車で夜間道路は渋滞している。
スイスでは最近氷河が溶け大規模な地滑りで全村が全滅した。幸い住民のほとんどは事前に避難した。こういう現象は今後各地で起こることが予想される。
旧約聖書にあるノアの方舟の物語を想起する。神は堕落した人間に怒り空前の大洪水を起こした。神が存在するとすれば現在の情況を怒るのではないか。産業革命により膨大な物を作り出し人間の欲望を駆り立てた。物質文明は走り出したら止まらない。今や人間は物に支配されようとしている。神は怒っているに違いない。人間を乗せた宇宙船地球号はどこに向うのか。
◇県の防災庁誘致姿勢に注目。防災庁は2026年度の創設を目指している。大災害が迫っている今日、災害対応の司令塔は国民の生命を守るために極めて重要である。司令塔は政府の行政機能の重要な一端を担うからその使命を十分に果たし得る場所を選ばねばならない。県は交通の利便性など幅広い視点から考えていると説明している。首都直下型、南海トラフ型などの巨大災害が迫っている。万一の時防災の司令塔が崩れるようであってはならないから、災害に強い場所であることが重要な要件というべきだ。これらを考えた場合本県は理想の地の一つというべきである。かつて上州遷都論があったことも参考になる。防災庁誘致について一般県民の関心は薄いと思われる。地域の安全、地域住民の安全にも貢献する施設の誘致について官民が力を合わせる工夫を検討すべきである。
◇大騒ぎの「米騒動」から何を学ぶのか。首相はコメ政策を見直すため関係閣僚会議を設置した。農は国の大体であり米はその中心である。大規模化を進め競争力をつけねばならない。そして米輸出拡大を実現させることが重要である。そのためには海外での販路を開拓し供給態勢を確実にすることだ。日本の米は美味しく安全であることを知ってもらう努力を尽くすべきだ。(読者に感謝)
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