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2025年5月 7日 (水)

「投資の神94歳のバフェットから学ぶもの。CEOから退任するが表情は若い。子どもの減少は日本の危機」

◇「ほぉー」、新聞の記事に思わず目を疑った。「投資の神様」バフェット氏が自ら率いてきた投資会社の最高経営責任者(CEO)の地位を今年末に退任するという。6歳の時からビジネスに関心をもって生きた驚異の人生にかねて注目してきた。自らの経営哲学を貫いて世界3大投資会社の1つを成すバークシャー・ハサウェイを創り上げた。その資産総額は50兆円超である。バフェット氏の個人資産額は約14.3兆円であると言われる。記者会見に臨む老投資家の表情は輝いており94歳とは思えない。サミュエル・ウルマンの詩「人は信念と共に若く、人は自信と共に若く」を体現している姿である。ちなみにトランプ大統領の個人資産は現在約1兆400億円と言われる。

 金額だけの問題ではない。バフェットとトランプは人間の品格に於いて差がある。トランプは目先の損得だけを見る惨めな存在だ。最近バフェットはトランプの関税政策を次のように批判した。「貿易は武器であってはならない」、「貿易に障壁をつくるのはよくない」、「アメリカは世界の他の国々との貿易に目を向けるべきだ」これはトランプ政権の保護主義を批判している。私たちは保護主義が世界戦争に発展した近代の歴史を見詰めるべきである。現在の世界情勢は危ないところに来ている。バフェット氏の慧眼がそれを厳しく見ている。あの泰然自若の表情がいつまでも続くことをふと願う。

 ちなみにバフェット氏の投資技術は興味深い。それは簡単に売り買いせず、「長期投資」を貫くことだ。他者に真似できない企業を選ぶ。そんな企業は限りなくあるだろうが表向きあげているのは、アップル、コカコーラ、バンクオブアメリカなどであるが日本の企業もいくつか上げられている。日本の企業が世界の投資家バフェットと共にあることを誇りに感じる。なお、バフェット氏はCEOを退任するが後任にはバークシャー・ハサウェイ副会長のグレッグ・アベル氏が就くことになった。

◇5月5日は子どもの日。元気に響く声は救いである。総務省は4日、15歳未満の子どもの数が44年続けて減少したと発表。人口減少の無気味な底無し沼を想像する。出生率の減少に歯止めがかからない。昨年10月1日時点の集計によれば子どもの数は47都道府県で前年より減少した。本県では前年比7千人の減である。少子化と同時に高齢化と認知症が加速している。日本再生の道を歴史の中に発見しなければならない。サムライの精神を取り戻す時だ。私たちは80年前、廃墟から立ち上がったのだ。(読者に感謝)

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