「外国人留学生の日本語弁論大会で講評。トランプの傲岸不遜はどこまで。止まらぬ人口減」
◇外国人留学生の日本語弁論大会で講評をした。27日、日本アカデミー。満堂留学生であふれ弁論者は14人。持ち時間は3分である。論者の緊張した表情。資料に見るテーマから彼らの日常が窺える。「ありがとう」、「笑顔」、「あきらめない」、何と「石の上にも三年」などもある。それぞれ何を語るのか。最前列で期待と好奇心で耳を傾ける。驚いたのは彼らの多くがコンビニの体験を語ったことだ。コンビニは彼らにとって活きた日本語教室であり闘いの場であった。私は自分が外国でコンビニで働く姿を想像した。大変な困難に違いない。客に品物を訊かれ途方に暮れた時「笑顔」で切り抜けたと振り返り、インドネシアの女性は笑顔にはすごい力があると語った。「石の上にも三年」をテーマにしたのはモンゴルの学生であった。最優秀賞を得たのは「ありがとう」をテーマにしたバングラデシュの学生だった。私は講評で語った。「コンビニで皆さんの働く姿を見て感心しています。日本人より立派ですよ。皆さんの笑顔、ありがとうの表現に大変な努力が込められていたことを知りました」。これからはコンビニで外国人アルバイトを見るとき一段と違った思いが湧くに違いない。
◇トランプ大統領の傍若無人振りがまかり通っている。ゼレンスキー大統領は訪米し希少資源提供の協定に署名するという。ウクライナには膨大な希少資源がある。トランプ政権はアメリカが提供する支援の見返りとしてその利権を要求。ウクライナは拒否し関係悪化が伝えられていた。ウクライナの安全保障はどうなるのだろう。ゼレンスキー大統領は譲歩の姿勢を示すが、それに対するトランプ氏の言動は傲岸不遜に映る。トランプ氏はロシアとの戦争終結後「ウクライナの安全を保証するつもりはほとんどない。欧州に担ってもらう」と述べた。28日、ゼレンスキー、トランプ両大統領の対面会談が行われる。ゼレンスキー氏にとっては国の運命をかけた正念場。どんな展開となり何が飛び出すか世界の注目が集まる。
◇人口減少が止まらない。2024年に県内で生まれた赤ちゃん出生数は過去最少を更新した。これは全国でも同様。消滅の危機が叫ばれる自治体が各地で増えている。背景には未婚・晩婚傾向の増加などにもあるが若者の人生観・価値観の変化もあるだろう。家族で暮らすことの意義や幸せ感を社会全体で醸成することが必要ではないか。目の色を変えて異性を追ったかつてのパワーが失われているのは淋しい。(読者に感謝)
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