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2024年11月 8日 (金)

「怪人トランプの驚異の軌跡。ハリスの敗北宣言に見る真のアメリカ。予算委員長のポストは野党に」

◇憎悪と分断の国アメリカ。過激な言動で大衆を煽って熱狂させた怪人トランプ氏が最大の権力を手に入れた。世界では権威主義の国が台頭を続けている。女性初の大統領が実現してこの流れを少しでも変えるかという期待は裏切られた。興奮の渦はどこに向うのか。独裁者への道をチェックするのは議会であるが大統領選と合せて行われている上院下院の選挙では共和党勝利の状況が窺われる。チェック機能が失われ、ナチスのような政治の状態が生まれることを恐れる。

◇怪人の正体をつかむためにその軌跡を巡ることにする。1946年ニューヨーク市生まれの78歳。父の不動産会社を引き継ぎ「不動産王」の異名を取る。アメリカ人好みの波乱の人生であった。経営する会社は6回破産した。人気の番組で司会を務め決めゼリフの「お前はクビだ」は流行語になった。2度の暗殺未遂をくぐり抜ける。その1つは凶弾が耳を射た。怯むことなく拳を突き上げる姿を多くの人は英雄視した。この神がかった出来事は今回の大統領選につながっているといえよう。

 トランプ支持者が連邦議会を襲撃した時「愛国者」と叫び大統領になれば恩赦すると表明した。4つの刑事事件で訴追されても動じない。かえって政治的追害と主張して支持固めに利用した。そして今回の大勝である。このような狂人振り怪人振りに何かを期待する人は意外に多いに違いない。トランプ氏の独裁化と暴走を許してはならない。アメリカ大統領トランプ氏の存在は世界及び日本に深く関わる問題だから世界の力でコントロールすべきで日本の役割は非常に大きいのだ。

◇ハリス氏は母校であるハワード大で敗北宣言をした。その中で「負けたら結果を受入れるのが米国の民主主義だ」と述べた。米国が歴史的に堅持してきた価値観からすれば潔く敗北を語るハリスこそ真の大統領に見えてくる。私は敗北宣言のハリスの横顔を見てドラクロアが描いた自由の女神を思う。フランスの七月革命に題材をとったもので自由の女神が民衆を導くありさまを描いたもの。

◇与党が過半数を割ったことで政局が緊迫してきた。衆院予算委員長のポストを野党立憲民主党が。野党が得るのは極めて異例で30年ぶりである。予算委員会は予算案の審議を仕切るばかりでなく首相を含む全閣僚が出席し国政全般の課題を扱う。委員長の権限は強く予算成立の鍵を握る。与党は大きな危機感を抱き与党大敗の深刻さがいよいよ明らかになってきた。(読者に感謝)

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