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2024年9月11日 (水)

人生意気に感ず「袴田死刑囚の再審を機に死刑制度を考える。国境なき医師団は呼びかける。総裁選の行方」

◇袴田死刑囚の再審判決が26日に言い渡される。死刑囚は自分の扉の前で靴音が止まるか通り過ぎるかに全神経を集中すると言われる。この凝縮された時間こそ死への恐怖の実態である。多くの死刑囚は拘禁ノイローゼになるという事実は死刑の恐ろしさを物語る。

 パリ五輪、パラリンピックが幕を閉じた。革命広場が舞台になったことは時を超えた人間の生と死を甦らせる。王妃マリー・アントワネットの死を窺わせる場面も報じられた。王妃は死刑を宣告され牢獄に入れられると短い間に老婆のように変化した。そのリアルなスケッチが残されている。

 袴田再審を機に死刑制度の是非につき私たちは改めて考えねばならない。人を殺したのだから酬いとして殺されるのは当然と捉える人は多い。目には目の応報の思想は時を超えて人間の心の奥に流れていることを感じる。

 憲法は残虐な刑罰は絶対に禁ずると定める。では死刑は残虐ではないのか。最高裁は現行の絞首刑は残虐ではないとする。この判決は人の命は地球より重いと論じながら絞首は火あぶり、はり付けなどと違って残虐ではないとする。残虐か否かを絞首の瞬間に限って見ているのだ。独房の死刑囚がコツコツと近づく靴音に凍る思いで耳を傾ける事実から目をそらしている。

 袴田再審では冤罪と判断される可能性が高い。冤罪とは無実の罪である。人権を何よりも尊重する憲法を軽んじている最高裁の自己矛盾に改めて目を向けねばならない。

◇文藝春秋最新号で国境なき医師団による寄付呼びかけが報じられている。「国境なき」とは人種も宗教も超えることを意味する。現在世界各地の争いは人種や宗教の対立を背景とする。医師団は空爆と停電が続くガザで携帯電話のライトで手術を続行したと報じる。遺贈寄付資料問い合わせは03-5286-6430。協力を呼びかけたい。

◇今月27日の自民党総裁選を経て新たな日本のリーダーが誕生する。時代の大きな節目だ。日本は変わるのか、変われるのか。どのような国になるのか。有力な候補者は総選挙の実施を主張しているから、選挙の顔になる人物が総裁になる可能性が大きい。そこで43歳の小泉進次郎氏が脚光を浴びている。現在の国際情勢と日本の立場から新リーダーはトランプ、ハマス、習近平、その他世界のリーダーと渡り合うことになる。混乱と激流の中を進むのは政治家だけではなく主権者たる我々国民である。我々の自覚が日本を変え世界を創る。(読者に感謝)

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