人生意気に感ず「元木・櫻井両選手の祝賀会で。総裁選告示に思うこと。フジモリ氏の死で甦ること」
◇11日、五輪・パラリンピックの選手に首相が感謝状を授与し「多くの国民に勇気や感動を与えてくれた」とたたえた。本県の元木咲良・櫻井つぐみの両選手が出席した。12日、育英大学主催の両選手の祝賀会が行われ、私は育英学園名誉理事として来賓席についた。中曽根弘文氏、山本一太知事、小川晶氏市長等多数の来賓が出席、両選手は金メダルを胸にして感動と感謝を語っていた。私は6月の壮行会にも出席し、開学7年という歴史の浅い同大学の選手が金メダルを得ることは奇跡に近いと感じたが奇跡は実現した。知事は栄誉を称える特別賞の授与を決定したと述べた。中曽根氏は金決定の瞬間、感動の声を上げたと語った。
◇12日自民党総裁選が告示された。上川外相が11日に立候補を表明し、斉藤経産相は断念し9人の争いとなった。過去最多である。数日の状況から推薦人20人の確保がいかに難しいかを知った。9人それぞれが抱負と目標とする政策を語るが最重要は地に落ちた政治の信頼をいかに回復するかである。裏金事件を乗り越えてこの国をどう変えるか、誰がどのように変えるかが最大の課題である。
文藝春秋の特集記事「自民党よ、驕るなかれ」を読んだ。その中で政治学者御厨貴氏は次のように語る。「地方の過疎化は深刻ですが人口が少ない分政治の力で現状を変えられる余地がある。地域の若者はそれに気付き市議会や県議会に出馬するようになっています。これが連帯しながら国政に広がっていけば日本の政治も捨てたものではないと思います」。
ふるさと塾から来春の前橋市議選に4人が立候補するのはこの記事が示す新しい動きである。日本は人口減少が加速する中で萎縮し続けている。最も懸念されるのは日本人の心の問題である。全体としてハングリー精神を失い、特に若者には進取の精神が見られない。
選挙に出手がいなくなり条例で議員の数を減らす所が出始める始末。地方議会の形骸化である。
◇フジモリ元大統領が死去した。私はかつてペルーを訪ね、ペルーの悲劇に接し衝撃を受けた。フジモリはこの国はなぜ貧しいのかと悩み大統領選出馬を決意した。アンデスの人々にはスペインに征服され鎖で繋がれた悲しい歴史があった。フジモリの出現にインカの末裔であるアンデスの人々は日本に期待してフジモリを応援した。アンデスが燃えたのだ。私の訪問後世界を震撼させた大使館占拠事件が起きた。ゲリラを制圧したフジモリはペルー・リブレ(ペルーは自由)と叫んだ。栄光と挫折の人生は現代社会に多くのことを投げかけている。(読者に感謝)
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