人生意気に感ず「ハリス旋風はどこまで広がるか。ドラクロアの女神の絵。ふるさと塾から4人が市議選に。袴田死刑囚の再審迫る」
◇この世は矛盾と波乱に満ちている。遠い過去の事実は現在に繋がり現在の出来事は遠い世界の動きと連動している。事実は小説より奇なり。時の流れは果てしなく続く。人間の営みを追求する「ふるさと塾」は歴史を語ることを軸にして長く続けてきた。コロンブスの新大陸発見、フランス革命、アメリカの建国、世界大戦などなど。ある時は自分の義憤に衝き動かされることもあった。この躍動する世界の流れの中でアメリカの大統領選は歴史を語る者として目が離せない。トランプとカマラ・ハリス、2人の世紀の対決の決着が近づいた。大きな節目は10日のテレビ討論会。前回民主党はバイデン氏の惨敗で大きくつまずいた。リターンマッチに世界は固唾を呑む。若い世代でハリス氏支持が急伸している。ニューヨーク・タイムズ紙は驚くべき世論調査を報じている。8日6つの激戦州で18~19歳を対象にしたものだ。女性の支持でハリス氏がトランプ氏を38ポイントを上回った。この流れの先頭に拳を突き上げる女性闘士ハリスの姿がある。それはドラクロアが描くフランス革命(7月革命)で民衆を導く自由の女神を連想させる。自由の女神の力はどこまで続くのか。
◇来春の前橋市議選には注目が集まりそうだ。ふるさと塾から4人が立候補する。ふるさと塾は政治を扇動する場ではない。しかし、地方の政治は民主主義の原点であること、地方議会が形骸化していることを訴えてきた。私の姿勢が多少なりとも刺激になったと思うとふるさと塾の存在意義を感じる。私はおよそ30年間県都で政治活動を行い前橋市全域で支援者が健在する中で政治の道を退いた。多くの人々と培った絆を活かして4人を応援するつもり。4人はいずれも立派な社会活動を続けてきた。行政の職員だった人(岸川君・児玉君)、金融機関で活躍した人(木部君)、倫理法人会の責任ある立場の人(前原君)などだ。背水の陣の覚悟で臨んでいる。政治不信が渦巻く中で新風を起こすことが期待される。私の心中には「恥を知れ」の炎が秘かに燃える。
◇確定した袴田死刑判決の再審判決が26日に言い渡される。事件から58年。死刑囚は自分の扉の前で靴音が止まるかに全神経を集中する。かつて再審は針の穴を通る程難しかった。しかし冤罪の事実は厳として存在する。憲法は残虐な刑罰を禁ずるが判例は死刑の残虐性を否定する。私は死刑制度に反対である。袴田再審を機に死刑制度の議論が深まることを期待する。(読者に感謝)
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