人生意気に感ず「カマラ・ハリスの圧勝が意味すること。大統領選の行方は決まったか。自民党総裁選の行方は」
◇正に世紀の対決であった。私はトランプ氏に対する先入観を抑えようとしてその時を待った。それは呆れる程の悪行やスキャンダルである。トランプ氏の胸には前回の討論でバイデン氏を打ちのめした光景が焼き付けているだろう。一方のカマラ・ハリス氏は彗星のように現れた黒人女性でごく短期間で世の脚光を浴びた。数々のエピソードを最大の公式な舞台で効果的に全米の市民に届け得るかが勝負どころなのだ。2人はメモを見ることは許されない。第一印象はハリス氏の笑顔とトランプ氏の追い詰められたような落ち着かない表情であった。真剣勝負の手段は拳銃でなくい日本刀が適当に思えた。女性剣士は正眼に構えて突き進む。その姿は新鮮で時々剣先がキラリと光った。
◇討論会はハリス氏の勝利で終わった。直後のCNNの世論調査で人々は63%対37%でハリス勝利と答えた。私はハリス氏を女性剣士に例えたが、最初の一撃は歩み寄って握手を求めたことだ。理性的で勇気ある政治家という印象を与えた場面であった。トランプ氏はうろたえているようにも見えた。ある日本の専門家はこの場面を見てハリス氏勝利の印象を持ったと語る。トランプ氏は事実無根のことを繰り返し司会者に間違いを指摘された。ハリス氏はそれを笑い飛ばして相手にしない。その一例が不法移民が犬や猫を食べているという発言だ。討論会の大きな目的の一つはどちらが大統領にふさわしいかを国民に判断させることだ。ハリス氏の「全ての米国人のための大統領になる」という発言は説得力をもって国民に伝わったに違いない。感情に動かされるトランプ氏と冷静なハリス氏。米大統領の責任は極めて重い。核戦争の危機も叫ばれる現在その冷静な決断力は全世界の運命に繋がる。私は今回の討論会に関し1960年のケネディ対ニクソンの対決を想像した。今回のハリスはケネディ以上の勝利をもたらしたのではないかと思われる。討論会の影響力示す一つの事実が人気歌手テイラー・スウィストさんの動きである。若い層を中心に絶大な人気があるこの人はカマラ・ハリスに投票すると発信し、次のように述べた。「着実な手腕と才能を備えたリーダー。この国を混沌ではなく冷静さをもって導くことが出来れば私たちはこの国でさらに多くのことを達成できる」と。
◇自民党総裁は今日(12日)告示である。9人の争いとなる。斉藤氏野田氏は推薦人確保がならず断念。上位2人の決戦投票は必至だ。この日に合せたように文春と新潮が小泉進次郎のことを書いている。(読者に感謝)
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