人生意気に感ず「小泉旋風の行方、分断か再生か。茂木幹事長の発現の真意は」
◇小泉進次郎の総裁選出馬表明で政界がにわかに騒がしくなってきた。泡立つような状況はアメリカの大統領選と呼応しているかのようだ。日本が置かれている国際状況を考えると日本は緊張と危険の最前線に居る。ロシア、中国、北朝鮮が隣国であるからだ。アメリカ大統領選は実質的に真っ只中である。アメリカが世界のリーダーたることは第一に中国とロシアとの関係で示されねばならない。同盟国日本の役割は極めて大きい。新たな総理大臣はこのような国際情勢の中で使命と役割を果たす人物でなければならない。そのためのステップが総裁選である。与党自民党からは小泉氏が勢いよく走り出し、野党からは立憲民主党が動き出した。自民党はかつてない多くの顔ぶれが名乗りをあげ驚くような公約の表明を始めた。これは自民党の真の再生の扉を開くものなのかそれとも内部崩壊の始まりなのか。日本の政治の不幸は与党がどれだけ腐敗してもこれに代わる野党が存在しないことである。今回の野党の状況を見てもこの構造が変わるとは思えない。
◇43歳の小泉氏は首相に就任したら早朝に解散し総選挙を行うと表明している。そして、憲法改正のための国民投票の実施、選択的夫婦別姓の推進、政策活動費の廃止などを打ち出している。小泉氏は今回の総裁選は自民党を本当に変えられるのは誰かが問われる選挙だと強調。その姿は髪を振り乱して「自民党をぶっ壊す」と叫んだ父の元首相を思わせる。新首相に選ばれれば44歳で初代首相に就いた伊藤博文を抜いて憲政史上最年少となる。元気の点及びメディアの取り上げ方などに於いて群を抜いている。自民党の国会議員は皆総選挙を気にしている。従って選挙の顔となる人物を総裁に求めるのは当然。これらの状況に於いて総裁選レースで一馬身前に出ているのは明らかだ。この勢いは今後加速するだろう。最も注目されるのはやがて行われる討論会だろう。厳しい目にどこまで耐えられるか注目したい。討論会といえばアメリカのハリスとトランプの対決も世界の目を集める。同様な構造の状況が進行することが面白い。
◇茂木敏充氏が注目すべき発言をしている。与党の幹事長の発言は国民の知らぬ所で重大事が進行していることを窺わせる。防衛強化のため1兆円規模の増税を決めたのに増税ゼロを打ち出したのだ。経済が成長し税収が増えているからだという。従来の自民党の敵基地攻撃論との整合性はどうなるのか。議論の行方を見たい。(読者に感謝)
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