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2024年9月10日 (火)

人生意気に感ず「ハングリー精神を欠いた日本の政治。野党は変化したか。パラに人間のすばらしさ を見た。兵庫県知事の責任は」

◇今月の「ふるさと塾」(28日)は2本立てで行こうと思う。私はアメリカの大統領選に格別の思い入れがあるので大詰めを迎えたこの世界劇場を熱く語りたい。しかし一方で日本の現在と直結する総裁選を語れという声も強いのだ。幕末維新や第二次世界大戦後の日本に当たるような国難に直面している。乗り越えるためには日本が変化しなければならない。それを可能にする人材は存在するのか。物の豊かさは人の心を貧しくする。ハングリー精神を失った日本人は政治をも軟弱にした。これは我々国民自身の問題である。そこで総裁選の問題を世界の動きと関連させる心境で語ろうと思う。歴史の大きな歯車はギシギシと回る。話が散漫となり焦点がぼやけることがないように注意しながら具体的な問題を語ろう。

 日本の危機は政権担当力ある野党がないことだ。「自民党をぶっ壊せ」という力が党外で育たなければ自民党は壊れないし日本の再生もない。一度試みに野党にやらせてみてはとよく言われた。その実験は無残な結果を晒した。だから自民党内の改革勢力に期待せざるを得なくなる。これが分断か再生かの問題である。しかし野党の存在を無視するのは誤りである。変化している可能性があるからだ。そこで立憲民主党の動きに注目する。当選一回の女性衆議院議員の代表選立候補に注目する。泉健太代表は「小泉進次郎来い」と意気込み「国民の側を向くまっとうな、正義が通じる国」を掲げ政権奪取の決意を語る。野党の変化はどこまで成長しているのか。これら政界の勢力地図は全て次期総裁選で決まる。その主役は主権者たる国民である。

◇パラリンピックが幕を閉じた。私が感じたことは人間の素晴らしさである。生まれつき両腕のない人が離れた的の中心に矢を命中させた。人間技とは思えない。那須与一の扇の的を思い出す。手のない人が水をかく、義足の人が空を飛ぶ。健常の姿を標準としていた自分に気付く。差別の念がどこかにあったのだ。次はアメリカである。継続していくことが世界を変えていく。人間の尊厳と基本的人権の問題と深く結び付いてパラリンピックの存在は今後大きく成長していくに違いない。

◇兵庫県知事は公益通報者保護法に関する理解に欠ける点があった。告発文書を「うそ八百」と捉えている。八百はオーバーだが真実でないものもあったと想像する。見るに耐えない幹部の醜態もあった。県議会の存在価値が問われている。信を欠いた知事の責任は大きい。(読者に感謝)

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