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2023年12月15日 (金)

人生意気に感ず「アルツハイマー新薬は高齢社会の光明。旧統一教会・被害者救済法の骨子は」

◇高齢社会に一つの光明をもたらす新薬がエーザイから発売される。アルツハイマー病の治療薬・レカネマブである。アルツハイマー病の本格的治療に向けた新たな一歩となる。発売は米国に次いで2カ国目。エーザイは家族の介護の負担を減らせる画期的な新薬だとしている。アルツハイマー病は記憶力や判断力が低下していく恐ろしい病気。人間としての存在範囲、つまり自分の世界が狭くなっていくことを想像すると耐えがたいものを感じる。ことは自分だけの問題ではない。介護にあたる家族の負担は大変である。高齢化でアルツハイマー病の人が増えるのは確実である。それにしても科学の力は素晴らしい。この薬は脳内に蓄積する原因物質を除去する。脳の障害悪化を遅らせるという。効果が見込めるのは早期の患者、つまり軽度の認知症患者とその前段階である軽度認知障害の人である。エーザイは国内にこのような人は約120万人と推計する。この新薬の保健適用も認められる。気になるのは個人の負担額だが高額療養制度の支えもあり70歳以上の一般所得層では年14万4千円の見通し。今後介護費用の削減効果が適正に評価されれば薬価は更に変化すると思われる。かつて脳の中、つまり心の病に科学のメスは届かなかったことを考えると隔世の感がある。

◇旧統一教会の献金被害者救済法が成立した。被害者救済の原資となるべきは教団の財産であるが、これが隠匿や処分されるのを防ぐことが法の目的である。安倍元首相を銃撃死亡させた男が教団への恨みを供述した事実は社会に衝撃を与えた。家庭を破壊された高額献金の例は私たちの想像を超えて多いに違いない。被害者支援の弁護士たちの努力は救済法成立の大きな力となったと思われる。弁護士たちは指摘していた。教団は海外拠点や関連団体が多数あるから、それを利用して財産を巧みに処分してしまう恐れがあると。

 文科省は昨年旧統一教会の解散命令を東京地裁に請求した。今回成立した救済法の骨子は解散命令を請求された宗教法人が不動産を処分する際、1ヶ月前までに国や県に通知することを義務付け、通知がない場合処分を無効とする点である。大方の政党が賛成して法は成立したが、れいわ新撰組などは反対した。このような法は多くの場合妥協によって成立する。国会の議論の一つのポイントは「信教の自由」であった。救済をより厚くする包括的な財産保全策はこの宗教の自由に抵触する恐れ有りとして実現しなかった。法の今後の運用に注目したい。(読者に感謝)

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