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2023年11月30日 (木)

人生意気に感ず「日大アメフト部廃部の根は深い。ガザ休戦の延長を実現せよ。交渉役のカタールの力」

◇日大アメフト部が遂に廃部になる。部員3人が麻薬特例法違反容疑で逮捕されている。どろどろした闇はどこまで続くのか。捜査は続いており逮捕者は更に出る可能性がある。麻薬の蔓延の実態は社会に広く広がり深刻である。日大問題の特色は大学という教育機関において、しかも大学の寮で広く麻薬が扱われていた点である。教育界に与える影響は測り知れない。日大アメリカンフットボール部の歴史は長く輝かしい戦歴をもつ。大学日本一を決める「甲子園ボウル」では21度の優勝を果たしている。大麻と関係のない多くの先輩や現在の関係者の心を大きく傷付けているに違いない。アメフト部だけではない。就活で日大の名を出すのが憚られると発言する日大生の姿があった。

 この事態を生じた大学側の監理責任が厳しく問われている。「空白の12日間」である。7月に寮で大麻らしき物が発見されてから副学長が警視庁に直ちに報告しなかったのだ。教育の場で麻薬に対応する大学の姿勢の甘さと無責任さが問われるべきだ。日大はこれまでも不祥事を起こしてきた。大学の体制に根本的な問題があるのではないか。日本の教育界全体に関わることだから文科省にも責任があると言わざるを得ない。

「空白の12日間」で批判されている副学長が林日大理事長をパワハラで提訴した。外野からは日大の不名誉の傷口を更に広げる泥仕合に見えてくる。

◇ガザの戦闘休止が2日間延長された。人道支援物資搬入のトラックが続く光景は全世界をホッとさせる。薬がなく水がなく電力も尽きた人々にとって命の綱である。この命の綱を一時的なもので終わらせてはならない。グテーレス国連事務総長は「ガザの人々への人道支援を更に増やせるように強く望んでいる」と語った。バイデン大統領は「すべての人質が解放されるまで人質解放の取組みをやめるつもりはない」と決意を示した。81歳のバイデン氏の表情が若く輝いてみえる。私はサミュエル・ウルマンの詩を思い出す。その要旨は「人は信念と共に若く、人は自信と共に若く、希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる」である。

◇人質交渉に関し大いに成果をあげているカタールに注目する。ペルシャ湾に面した人口約45万の独立国。今回更なる休止の延長等を協議のため、米CIA長官、イスラエルの諜報機関モサドの長官がカタール入りした。この小さな国にそのような力が秘められているのが不思議だ。(読者に感謝)

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