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2020年7月 3日 (金)

人生意気に感ず「牙をむく権力。国家安全法が動き出した。習主席の賭け。真のアメリカ第一とは」

 

 

◇権力が牙を剥く瞬間である。香港の国家安全法成立に抗議する人々と警察との対立である。300人以上が逮捕され、その中の9人は香港独立と書いた旗を所持。人々が最も恐れるのは中国本土へ連行されること。1989年の天安門の大弾圧を連想しているに違いない。

 

 香港はアヘン戦争に破れてイギリスの植民地となった。中国から見れば香港は屈辱の象徴であった。中華思想を抱く中国人(漢民族)には大きな誇りがある。アメリカと覇権を争うまでになった中国である。香港に対する強権発動はこのような中国民衆のナショナリズムをあおる単純な構造と繋がっている。

 

 習主席はコロナ対策で失敗し動揺した。国民の動揺は国家の危機である。一番の解決策はナショナリズム(民族主義)を利用して国民の目をそらすこと。習近平の胸にはこのような思惑があったと私は考える。

 

◇アヘン戦争以来の歴史の巨大な歯車が回る瞬間なのだ。国際条約に反し民主主義に反するものとして世界の自由主義陣営は一斉に中国を非難している。その中で、長く香港を支配したイギリスの反応は注目に値する。英政府は一国二制度を約束した中英共同宣言に明白かつ深刻に違反するとの見解を示した。そして、香港在住の「英海外市民」の受入れにつき制約を大幅に緩和すると発表した。香港では既に市民の間に国外脱出の動きが始まっているが、イギリス政府の方針はこの流れを加速させるに違いない。この動きはコロナで大きな打撃を受けている中国経済にとって更なる大きな痛手となるのは間違いない。

 

◇アメリカの中国に対する世論は現在最悪と言われる。アメリカは複雑な方程式に直面している。その中の重要な要素は目前に迫った大統領選。トランプの支持率は急落し、追い詰められている。トランプの手にあるカードは北朝鮮と中国である。対外強行策によって国民の目をそらそうとする手段は習近平と似ていると言える。トランプが掲げる「アメリカ第一」は偏狭なナショナリズムに繋がると見える。しかし、真のアメリカ第一は建国の理念でもある自由と平等を取り戻すことで実現する。多くのアメリカ国民はトランプを反面教師にしてこのことに気付きつつある。それを試す時がきた。目前に迫る大統領選である。アメリカが民主主義の指導者たる地位を取り戻し、世界が力を合わせる事態を恐れているのはコロナである。(読者に感謝)

 

 

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