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2019年7月 5日 (金)

人生意気に感ず「天下騒乱の中、人権の碑は進む。リンカーンを読む」

◇九州南部の異常豪雨は列島全体に天下騒乱の緊張感を押し広げていた。4日朝のニュースは関東北部にも多くの降雨の可能性を告げていた。私は10時に家を出て草津の楽泉園に向かった。「ハンセン・人権の碑」建設・碑文起草委員会は午後1時半から始まった。この会議も回を重ねて大詰めの段階を迎えていた。先日の熊本地裁・勝訴判決の高揚が楽泉園の雨の森に届いているように感じられる。この雰囲気の中で会議は進められた。藤田三四郎さんは風邪気味ということで欠席。例によって事務局を担う大川さんが手際よく進行させた。

 募金の状況と今後の取組が中心である。今後の事の主要点は11月15日予定の除幕式に関することである。全国の療養所、そして国の関係では各省にも案内を出すことなどが提案された。

 私は「文科相にも」と発言した。それは熊本地裁判決で文科相の責任が指摘されたことを意識してのことである。人権の碑文は小学生も読めるように配慮したし、納骨堂、強制堕胎の碑、そして「人権の碑」の一帯を人権を学ぶ場にしたいという願いが私たちにはある。

 今後の教育界の人権教育を考えたなら、国及び県の教育関係者の出席は当然と考えたのである。会議終了後、私たちは人権の碑建立現場に立った。碑文の原寸大の紙を広げて完成した姿を想像した。折から強い雨が振りだし、その雨の中で私はハンセンの厳しい歴史を振り返っていた。かつて死の川と言われ私の小説の一つの舞台となった湯川の森は直ぐ近くにあった。

 この後、私は藤田三四郎さんを楽泉園の一画の病室に訪ねた。視力を失った藤田さんは碑文の紙を手に持ち舌で触れて確かめておられた。万感の思いが甦っているに違いない。

 私はハンセンのパネル展で藤田さんの句を見た感想をここで伝えた。「定位置にルーペとペンと春炬燵」である。「春炬燵(はるごたつ)がいいですね」と言うと嬉しそうであった。

◇帰途、前が見えないような雨に襲われ暫く車を止め「リンカーン」を読んだ。南北戦争を戦いアメリカの分裂を救った男は56歳で凶弾に倒れた。1865年で和暦では慶応元年のこと。南北戦争は1861年、奴隷解放宣言は1863年に布告された。注目すべきことはリンカーンは共和党の大統領で、共和党は奴隷制反対運動の全国組織として結成された。現代の選挙戦で歴史的な政治家像が雲の上にそびえるのを感じる。(読者に感謝)

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