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2019年6月 4日 (火)

人生意気に感ず「天安門事件は生々しく甦る。中国の現在と未来は」

◇天安門事件から30年という節目(6月4日)を迎え、各紙が弾圧の記録を報じている。あれだけの大弾圧が天安門広場という正に世界の舞台で繰り広げられたのである。当時の新聞テレビは衝撃の映像を多く報じたが、報道機関以外でも例えば多くの民間人などがそれぞれの立場で撮影したものが残っているのは間違いない。デモに参加した学生が至近距離で撮影した写真2000枚もアメリカで公開された。武器を持たない学生が命がけで写したに違いない。生々しい光景を現場で写し、後に公開することは武器を持って抵抗する以上の意味がある。公開された何枚かの写真を見て私は戦場カメラマンの姿を連想した。

◇私の前に一枚のカラー写真がある。戦車の列の前に立つ一人の若者である。あの若者はその後どうなったであろうか。当時の報道はこの若者をワン・ウェリン(19)と伝える。この決定的瞬間をとらえたのはカメラマンのチューリー・コール。この写真はニューズウィーク誌を飾り、世界報道写真賞を受賞した。この写真はテレフォンカードにされ資金カンパにも使われたのである。

 清華大学の学生は当時証言した。「兵の包囲を突破して逃げた3000人余りのうち逃げられたのは1000人足らず。自動小銃が背後から逃げる学生を打ち殺した。学生たちは死体の山を踏みつけて進んだ」

 歴史の歯車を逆転させた事件であった。単なる市民でなく進歩的な大学生が多く存在したことが特徴である。学生たちは世界に散って中国の民主化のために闘ってきた。この動きはその後の中国の民主化の大きな礎になっている。中国はこの30年で一変し大変豊かな国になった。物が豊になると人間の心は変化する。この点は日本と同様な気がする。現在の中国の若者は権力に対する批判の精神が薄くなっているようだ。その点ばかりでなく、自分の利益を求めることに汲々とし社会の不正義に憤ることを忘れているようだ。

 今、中国は急速に高齢化が進んでいる。一人っ子政策は改められたが多くの若者は二人以上の子どもを持とうとしない。14億人の中国は少子高齢化の課題にどのように向き合うのか。日本と同じ道を歩もうとしている。認知症については深刻な実態にも拘わらず手がつけられていない。日中友好を進める上で人間尊重の先進国日本が中国に協力すべきことは多い。(読者に感謝)

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