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2019年5月13日 (月)

人生意気に感ず「アルバイト留学生に花丸。真面目な勤務ぶりに驚く」

◇、私は中之条のコンビニを訪ねそこで働くスリランカの2人の留学生に花丸の黄色いカードを切った。ディラン君とランギカさん。私が名誉学院長を務める日本アカデミーでは現在1500人程の留学生が学ぶ。私はここで月一度の合同授業及び週一度の職員を対照にした平和の講義を行っている。カードのシステムはこの合同授業での出来事が発端となって始まった。様々な国出身の数百名の若者の心を捉えて話すことは容易ではない。私の授業は日本語を教えることだけでなく日本の歴史や文化を理解させることを目的としているので、興味を抱かせるテーマ、話題を選び工夫を凝らすがそれでも大変である。大きな声で「国へ帰れ」と叫ぶこともあった。

 こんな中で考えだされたのが「カード」である。居眠り、おしゃべり、携帯使用など30数項目が決められ、イエローカードを切るルールであるが、善行に与える「花丸」の項目がいくつか設けられている。これらの成績は学籍番号と共に記録され、留学生の先々に影響を与えることになる。今や、私の合同授業だけでなく全ての授業でこのシステムが動き出した。

◇コンビニなどで働く留学生の好評ぶりはかねてより耳にしていたが、前記のスリランカの留学生のことは高山村の温泉につかりながら聞き、カードに結びつけることを思い立った。

 お客になってそれとなく観察していると「いらっしゃいませ」、「ありがとうございます」などの仕事に心が感じられ、学校で教えている「おもてなし」「礼節」が実施されていることを知った。店長に名刺を渡し、「実は」と事情を説明すると、店長は回りの客に気を遣うかのように声を潜め「日本の若者よりずっと良いのです。うちは大助かりです」と、例を挙げて説明した。怒鳴った授業の光景を思い出し、嬉しさが込み上げた。私は花丸のカードを切り、ランギガさんとツーショットの写真を撮った。

◇日本は少子化の中で外国人と共生する時代に進もうとしているが、新しい時代の扉の前で戸惑っているのが現実である。外国人を宗教や文化を超えて理解することは焦眉の急である。一方で日本人の道徳心は地に落ちようとしている。一枚のカードが小さな扉を開くことに通じる予感がする。花丸カードを受け取る二人はいかにも嬉しそうであった。この2人は高山校(パース短大あと)の生徒たちである。(読者に感謝)

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