人生意気に感ず「川崎事件の深淵。日中友好協会理事会。スポーツ協定と京劇の実現」
◇今回の川崎事件の根は深い。社会の病巣ともいうべき黒い淵につながっている。容疑者は51歳の男性で10年以上も引きこもりの状態だったと言われる。「死ぬなら一人で死ね」という声が起きている。当然のことであるが、この事件を表面的なことに目を向けて片づけるなら同種の事件が今後繰り返されるだろう。今求められるのは健全な「社会力」である。それは、友だちも恋人もなく孤独に狂うような人々を優しく包み込む力である。この力が社会から消えようとしている。それが人間の危機と社会の危機を生じている。
内閣府の調査によれば40歳から64歳までの人で引きこもりは推計61万3千人と言われるが、ある専門家の分析では少なくとも100万人以上に達するらしい。この数字は高齢化が加速する中で今後更に増加するに違いない。
引きこもりの人が犯罪を起こすとは限らない。しかし、引きこもり状態に陥った人は精神的に窮地にあるから社会への適応に苦しむことになる。周りを羨み、何のための人生かと生まれてきたことを呪う人も生じるだろう。
人間の心には本来悪魔的なものが棲む。通常はそれを正常な倫理や道徳心が抑えるが、そういう要素が個人にも社会にも育っていない。日本は全体として活力を失いつつあり、社会への適応力を欠く社会的弱者が激増しつつある。社会福祉の目的は本来、こういう社会的弱者を優しく包み込む社会づくりではないか。
◇昨日、群馬県日中友好協会の理事会があった。令和元年度の第一回理事会である。私は会長として、米中の対立が激化する中で間に立つ日本の役割は非常に重要であることを訴えた。また平成25年嵐の中でスタートしたこの協会は試練に耐えて日中友好の絆を深めてきたことを話した。スタート時は尖閣諸島の問題で日中の国家間には一色即発ともいえる程緊張があった。現在はこれにかわって米中の「貿易戦争」があり、米中の間に立って日本は特別の役割を担うに至っている。
◇議題の一つに中国貴州省との「スポーツ友好協定の締結」があった。6月12日貴州省から体育局の責任者6名を迎えて協定に調印することが決まった。同省は人口4000万人。40%が少数民族で海抜1000mの高原地帯が広がる。群馬県日中友好協会の協力を得てスポーツと文化の発展を望んでいる。
◇同省と群日中が共同主催で8月24日に「京劇」を実演することになった。群馬会館で入場無料先着300名の方向で準備をすすめる。(読者に感謝)



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