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2018年12月17日 (月)

人生意気に感ず「私の中で発酵する田中正造。正造の現代的意味。あおり事件」

 

◇田中正造が私の中で発酵しつつある。14日、その度合いを一歩進める出来事があった。田中正造及び鉱毒事件と縁の人たちと桐生の料亭で食事をした。食事の席でO氏から12月14日が特別の日であることを聞かされ不思議な気持ちに駆られた。明治24年12月14日、田中正造の養女ツルは山田友次郎と結婚した。ツルはO氏の祖母であり、友次郎(O氏の祖父)は正造の下で鉱毒事件に奔走した人であった。阿佐美沼を眼下に眺めながら、若い男女の物語に思いを馳せると正造を支える群像が私の中で正造を甦らせその認識を新たにしていくのだった。

 

◇田中正造が時代の試練に耐えて現代に甦る理由は何か。私はその徹底した土着性と彼が掲げる高い理念だと思う。あの風貌で泥にまみれながらなり振り構わず一貫して突っ走る姿は理屈以上に土と共に生きる人々にとって説得力があったに違いない。一方、社会主義者の幸徳秋水が正造に頼まれて明治天皇への直訴状を書き、荒畑寒村が「谷中村滅亡史」を書いたのは正造の高い理念に動かされたからである。

 

 この日私は正造の土着性が単なる土着を超えて当時の若者の心を捉えたことを友次郎、ツルの物語と重ねていた。友次郎とツルは相思相愛の仲であったが、ツルの両親は結婚に反対であった。ツルが育った柏崎家は資産家でツルに教育をつけた。当時、結婚には両家の家柄が重要な問題だったのだ。この情況の解決のためにツルは田中正造の養女となり、田中家から山田友次郎に嫁入りしたという。

 

◇東名あおり事件で懲役18年の判決が下った。高速交通の時代に於いてあおり運転は大きな社会問題となっている。高速道路の利用は一般の人々の日常生活の一部になっている。高速道路の利用自体が大きな危険性が伴う。それがすっかり慣れてしまって、危険を感じる意識も麻痺してしまったようだ。しかし日常生は増々慌ただしく、人々はゆとりを失っている。あおり運転はこのような情況を背景にしている。

 

◇横浜地裁は石橋和歩被告に危険運転致死傷罪を適用し懲役18年の刑を言い渡した。求刑は23年だった。停車させた後の大型トラックに追突され夫婦が死亡した。高速道路の恐怖を改めて痛感する。裁判官はあおり運転と夫婦の死亡との間に因果関係があると認定し同罪の成立を判示した。この判決の影響は大きい。高齢者の高速道路利用にも大いに関わる判決である。(読者に感謝)

 

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