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2018年11月16日 (金)

人生意気に感ず「北方領土返還に新たな兆し。9条の会で満州の悲劇を話す」

 

◇北海道の先端に立つと「呼び返せ北方領土」と文字が躍る。国民感情としては「取り戻せ」と迫りたいところだ。安倍首相の下で、北方領土の一部が日本に取り戻せる可能性が出て来た。1956年(昭和31)の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで両首脳は合意した。56年宣言は平和条約締結後に4島のうち歯舞、色丹の2島を引き渡すと明記した。国民の間には2島だけでも返して欲しいと願う人は多いはずだ。しかし、それとても容易ではない。「返還」の意味するところが一致していない。島は返すが主権は別だ、主権までは返さないとも言っているからだ。ロシアが平和条約締結を急ぐには重大な国内問題があるらしい。シベリアの現状は人口が減って、このままでは開発発展を望めないので日本の協力が是非とも必要だといわれる。両国の指導者の強いリーダーシップの下で絶好の機会を生かしてほしいと思う。

 

◇ロシアとの間には強制抑留、強制労働の問題が残っている。約60万人の日本人が不法に拉致され、6万人以上が飢えと寒さで死んだ。

 

 私は平成16年、元抑留者の人たちと共にシベリアの強制抑留跡地を訪ねて取材し、「望郷の叫び」を書いた。その中で、鳩山一郎首相が不自由な身体でソ連にわたり日ソ国交回復に関する共同宣言を成したことを書いた。鳩山一郎は命がけで長期抑留者の帰国を実現させたいと決意していた。共同宣言は1956年(昭和31)10月29日になされ、このことによって最後の帰国集団はこの年12月26日に舞鶴港に入港した。北方領土返還はこのようなシベリア強制抑留の問題とも関連することを忘れてはならない。抑留経験者の多くはあの世の人となった。この人たちは平和条約が結ばれた時俺たちの地獄の苦しみはどうしてくれるのかと思うに違いない。

 

◇15日、9条の会で満州移民の講演をした。移民の地獄のような悲劇は社会的背景を踏まえなければ真実は見えないと訴え、関東軍の暴走とかいらい国家満州の実態を話した。世界恐慌の中で日本は解決策を満州に求めた。満州国は移民の大きな受け皿であったが、満州国の建国が国際的孤立を招き、日本は戦争への道へ突き進んでいった。私が「炎の山河」の中で描いた前橋の女性は五族協和の理想を信じて敗戦の年に満州に渡り言語に絶する体験をしたこともこの脈絡の中で話した。(読者に感謝)

 

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