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2018年9月18日 (火)

人生意気に感ず「草津楽泉園の講演。原告弁護士の参加。藤田三四郎さん。書道展」

 

◇15日、ハンセン病の本拠地ともいうべき草津楽泉園で私の講演は行われた。近くには「死の川」が流れ、更にそれより近くにハンセン病患者隔離政策の象徴、重監房跡地がある。

 

 人々が身じろぎもせず私の話に耳を傾ける姿が、私の心の刺激となっていた。小説の題名は「死の川を越えて」。上毛新聞で一年余にわたり連載された。冒頭で執筆の動機を語る中で、ハンセン病をテーマにした小説を新聞が取り上げることは稀で、これは上毛新聞の英断であると述べた。ハンセン病については視点の違い、価値観の違いにより微妙な問題が多くある。それに備えて上毛新聞は、背景となる史実等についてスタッフを配して誤りがないことを期したらしい。挿絵はベテランの岡田啓介氏が並々ならぬ力を注いだ。私は上毛新聞のこの姿勢に応える決意で筆を進めた。

 

 物語は死の川の名の由来と、この川の辺の自治の集落から始まる。謎の人物万場軍兵衛は人間として生きたいと訴える少年正助に、この集落にはハンセン病の光が出ていると不思議なことを語った。物語はこの光を求めて展開される。万場老人は、新憲法を活かして国を相手に裁判せよと言い遺して世を去る。ハンセン病の学者水野高明は、なぜ裁判に向けて立ち上がらないのかと教え子の弁護士等に求める。勝訴を勝ち取った時、人々は軍兵衛の墓前に報告した。正助は、墓石に向かって、先生がハンセン病の光が出ていると昔語った意味が分かりましたと語りかけた。

 

 この日の講演の参加者に訴訟を闘った弁護団の一人がいて、裁判官の心を打った証言のエピソードなどを手を上げて発言してくれた。楽泉園自治会長の藤田三四郎さんは、92歳の高齢ながら車いすで参加し、最後まで最前列におられた。目と耳が不自由なこの人は、心眼ともいうべき姿で私の話を受け止めてくれたのだと思う。私の本は、上下2巻として10月初旬出版される。10月20日、愛知県の浄土真宗の拠点で私は草津と同じような講演を行うが、出版はそれに合わせるように進められている。

 

◇この日、3時近くに講演が終わると、急きょ前橋へ飛んで書道の大きな催しに出席した。器械文明が異常に進み、人は文字を書かなくなった。これは人間の退化に繋がると挨拶で話した。小説を読む人も少なくなり、新聞は一つの危機を迎えている。これは社会の危機でもある。(読者に感謝)

 

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