« 人生意気に感ず「五輪が近づく中、テロ対策が続く。情報の隠蔽、民主主義の危機」 | トップページ | 小説「死の川を越えて」 第66話 »

2018年4月 6日 (金)

人生意気に感ず「自治体の定住促進。地方議会の空洞化。田中正造と石川啄木」

 

◇各自治体が移住定住促進策を競い始めた。遅きに失する感があるが歓迎したい。人口減少は止まらない。消滅の危機に瀕する自治体は少なくない。73年前、敗戦の日本は焦土と化した。そこから立ち上がって空前の繁栄を築いたが、今それが崩れ去ろうとしている。日本は現在、歴史的転換期に立ち、新たな戦いに直面している。自治体の消滅は敗戦を意味する。「国破れて山河あり」を食い止めねばならない。魅力ある自治体のために定住策を進めることは人口減に歯止めをかけることに通じる。

 

◇高崎、館林、東吾妻など少なくとも6市町村が新規事業で定住促進策として現金を支給する。現金支給は根本の解決策ではないが、一つのきっかけになるに違いない。人口減の潮流を前に手をこまねいていてはならないのだ。地方議会の空洞化が叫ばれて久しい。政治不信は止まるところを知らない。民主主義は危機にある。地方の政治家に危機感はないのか。4月は地方選の時期であるが立候補者が少ないという珍減少が生じている。公共のために立ち上がる心が枯れようとしているのだ。この心の崩壊状況こそ日本の危機に外ならない。

 

◇4月2日、寸暇を見つけ栃木県佐野市の惣宗寺へ飛んだ。上武、北関東道を利用して約2時間で行ける。田中正造が闘いの拠点とした所で、この日の私の目的は啄木の歌だった。啄木の歌はこの寺に行くまでもないが、若い啄木の心に触れたかった。

 

 正造は明治34年(1901)明治天皇に直訴した。この行動は日本中に衝撃を与え、その衝撃波は多くの若者の心を打った。この時、啄木が詠んだ歌が惣宗寺の墓前にあった。

 

「夕川に葦は枯れたり血にまとう民の叫びのなど悲しきや」。当時石川啄木は盛岡中学4年生在学中であった。

 

◇教科書裁判で名を馳せた家永三郎が田中の憲法理念に触れている。田中が谷中村破壊により生活の拠点を奪われた村民のために闘ったことは生存権回復の闘いであり、日本国憲法理念の先駆としての意味があったというのだ。家永は生存権条項のない帝国憲法下の田中の行動を高く評価し、「押し付け憲法論」を「妄見」と批判する。こういう見方もあると受け止めた。私は「ふるさと塾」で憲法をゼロから講義しているがこの考えも紹介したい。(読者に感謝)

 

|

« 人生意気に感ず「五輪が近づく中、テロ対策が続く。情報の隠蔽、民主主義の危機」 | トップページ | 小説「死の川を越えて」 第66話 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 人生意気に感ず「自治体の定住促進。地方議会の空洞化。田中正造と石川啄木」:

« 人生意気に感ず「五輪が近づく中、テロ対策が続く。情報の隠蔽、民主主義の危機」 | トップページ | 小説「死の川を越えて」 第66話 »