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2017年8月18日 (金)

人生意気に感ず「731部隊の真実。美しい都市に悪魔の巣窟。科学者の責任。テロの広がり」

 

◇16日頃NHKの深夜放送で「731部隊」を報じていた。私はかつて、ハルビンを訪ね、731部隊跡を現実に見ているので、この報道をのめり込むように見た。NHKの取材力は凄い。確たる事実によって語らせる姿勢に対して「自虐的」などという批判は取るに足りない。

 

 ハルビンはロシア帝国がつくった美しい都市である。美しいと同時にロシアと接することで恐ろしさが隠された都市であった。私は膨大な数の人体実験を行った悪魔の実験場がこの美しい都市と同居していた事実に驚愕したのである。

 

 京都大学や東京大学の医学部から優秀な人材が集められ、ペストやコレラの細菌が研究され、中国人の人体実験に使われた。主要な人物の行動と写真までが放映された。遺族などはどういう思いであろうか。70年以上たった今、歴史的事実として白日の下に晒されるべき意味があるのだ。

 

 医学者たちは戦争という、やるかやられるかという異常事態の中で国家の政策としてやむを得ないことであり、正当な行為と信じて行った。しかし、こんな理屈ですっきりと割り切れるものではない。

 

 731部隊の問題は科学者の使命と責任が問われているのだ。真理の探究は人を殺すためではない、人々の幸せのためである。科学者の責任がいかに重大であるかを「731」は示したのだ。科学者が優秀な頭脳を駆使して一つの真理を解き明かすと、それは一人歩きして悪魔の手に渡る可能性が生ずる。科学者はこのことをしっかり認識し覚悟しなければならない。原爆の開発と共通な問題である。原爆は今や世界に広がろうとしている。金正恩が核のボタンを支配する姿は正に悪魔ではないか。

 

◇子どもが安全に健やかに暮らせないことは、人間と社会の崩壊につながる重大事である。児童虐待が急増している。2016年度の児童相談所が扱った件数が過去最多となった。12万2千件余となった。15年度、虐待で死亡した子どもは52人である。高齢者への虐待と共に増えている。弱い命、小さな命を守れない社会の未来は暗い。豊かな社会で命が粗末に扱われる現実がある。70年前、戦後の社会は極端に貧しかったが、虐待死という現象は少なかったのでは。

 

◇またバルセロナのテロと多数の死者。IS国は壊滅状態でも世界の一匹狼テロは増えるのか。(読者に感謝)

 

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