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2017年8月 9日 (水)

人生意気に感ず「風化する戦争。原爆予告と中国娘の生きギモを食った話」

 

◇現実だった戦争が遠くなり、新たな戦争が近づく。72年前に終わった悲劇の風化を防ぐことが新たな戦争を防止するために必要なのだ。そんな思いで「語りつぐ戦争体験(日本児童文学者協会編)を読んだ。

 

 その中の二つを紹介したい。「原爆予告をきいた」及び、「中国娘の生きギモ」は、それぞれが違った意味で衝撃的である。「原爆予告」は最低限のアメリカ人の良心を感じさせる点で「生きギモ」の話は戦争が個々の人間を狂人に化す点で。

 

◇広島・長崎の原爆は無数の一般市民を地獄の業火で焼き殺した。民主主義の本家にして人間尊重(人権)を掲げるアメリカは国際法を無視した空前の暴挙を恥ずる心はないのか。

 

「予告を聞いた」は人間の良心を僅かに感じさせる。宮本広三さんは爆心地から近い広島逓信局に勤務していた。仕事柄「アメリカの声です」と呼びかける「デマ放送」をよく聞いた。空襲の予告は新聞のニュースとあわせると予告通り。宮本さんは「デマ」ではないと思うようになった。ある日「特殊爆弾で広島を攻撃するから非戦闘員は逃げなさい」と日をあげて予告している。上司に話すと敵放送を聞くとは何ごとかと怒られた。

 

 朝、ひょいと窓の外に目をやると飛行機雲があり、何か白いものが飛行機から離れた。瞬間閃いて「みんなふせろ」と宮本さんは大声で叫んだ。素早く伏せた。気付くと窓の外に見えていた城の天守閣が消えていた。

 

◇「生きギモ」は、日蓮宗の従軍僧侶石川泰全さんは中国で処刑の時、お題目を唱える役目をさせられた。

 

 憲兵が200人の中国人を殺す場面は70年の歳月を超えて異臭と血の色が伝わるようだ。処刑される人々の中に3人の姑娘(クーニャン)がいた。丸裸にされ両手で前を隠した白い柔肌がまぶしい。石川さんは生き地獄を前に気を失った。憲兵に起こされ口に葡萄酒を流し込まれた。見上げると穴の上に何十羽というハゲタカが舞っている。最後に3人の姑娘が残った。憲兵が拳銃で撃ち殺し軍医が横腹を切り開き長い腸を取り出す。その先のさくらんぼのような桃色のキモを切り取り副官に渡すと副官は一口に呑み込んだ。石川さんは何十年たってもあの光景を思い出して眠れないことがある。この本は県立図書館から手に入れた。私たちの知らない多くの地獄が存在するに違いない。(読者に感謝)

 

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