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2017年6月 3日 (土)

今、みる地獄の戦場 -ニューギニア慰霊巡拝の旅― 第41回

 

 

 

 外に出ると構内には夕闇が迫っていた。木造の公舎が幾つかみえる。その一角に明かりがともるかなり大きな建物があった。食堂です、生徒がいっぱいいますよ、行きますか、とオリエンツァが私の顔をのぞき込む。ぜひ、と私は答える。

 

 中に入ると細長いテーブルが沢山並び食事中の者やグループになってにぎやかに話しているものなど、日本の学生食堂の風景とあまり違わない。一つのグループに向かってオリエンツァが私を紹介する。この国の人は皆愛想がよい。日本人に対してなのか、誰にでもなのか。私は違和感なく空いている席に腰掛け若者達の仲間に入った。

 

 ジャパニーズだと自己紹介すると、正面のヒゲ面の若者が、ジャパニーズ・エコノミー・ダウン・リアリー?(日本の経済は落ちているというのは本当か)というようなことを聞いてきた。シュア。バット。オールライト(確かに。しかし大丈夫だ)と答えると、他の若者も皆安心したように笑った。対日感情は非常にいいと確信した。学生たちは皆、日本に興味をもっているらしい。日本を目標にして国を発展させたいとか、日本に行きたい、日本と文化の交流をしたいとか、いろいろな発言があった。実はこの会話の中で、私は日本に帰ったら、日本の書物を贈るという約束をしたが、帰国後県の各課の協力を得て、昨年12月26日、ダンボール1箱を発送し約束を果たした。あのヒゲの若者たちが今頃、群馬を紹介する本を見ているかもしれない。

 

 

 

※土日祝日は、中村のりお著「今、みる地獄の戦場 -ニューギニア慰霊巡拝の旅―」を連載しています。

 

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