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2017年4月23日 (日)

今、みる地獄の戦場 -ニューギニア慰霊巡拝の旅― 第 27 回

 

 

 追悼の儀式は黙々と行われた。終わると皆、ホッとした気持ちで用意された食事をとる。傍らで見ていたラエ・テクニカルカレッジの女子学生たちも食事の輪に加わって、人々の明るい声は森の緑の中に流れてゆく。のどかだなと私は思った。その時、忘れていたアフガニスタンのことが頭に浮かんだ。こうしている時も、米軍の攻撃は行われていることであろう。人類が存在する限りこの地球上では戦争が繰り返されて絶えることはないのか。しかし、アフガニスタンの戦争もやがて終結し、時が経てば、昔そういうことがあったと語られるだけの存在になってしまう。それどころかほとんどの人の記憶にも留まらない出来事になってしまうのだ。そしてダンピール海峡の悲劇も単なる過去の歴史的事実となって、ほとんどの人の意識にものぼらなくなってしまうに違いない。とすれば、海に呑まれた兵士たちはまったく浮かばれないことになる。女子学生達の屈託のない笑顔を見ながら私は、日本の若者たちのことを思い浮かべた。彼らは、かつての戦争にほとんど興味を示さない。 

 

 

 

 

※土日祝日は、中村のりお著「今、みる地獄の戦場 -ニューギニア慰霊巡拝の旅―」を連載しています。

 

    

 

 

 

 

 

 

 

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