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2016年4月30日 (土)

小説「楫取素彦物語」第118回

湯浅治郎

 

 

 前橋城の楫取の執務室に松の揺らして吹きすぎる心地い風が通っていき、利根の流れが音をかせていた。

 明治九年の秋のことである。ここで一人の小柄な男が先程から熱弁を振るっていた。楫取は聞くほどに身を乗り出し、男の口か出る一語一語を驚愕して受け止めていた。

 男は安中で味噌、しょう油の醸造業を営む湯浅治郎と名乗り新島襄との関わりを語った。

が義兄、吉田松陰は正面から黒船に挑戦したが新島殿は北海道からうまく異国船に乗り込み国外脱出に成功いたした。見事で大胆な戦略、私は敬服しておりました。新島殿が上州人であることを、私は、この地の県令になって知り、今、改めて驚いております。難治の県と言われておるそうだが、その意味するところは一筋縄でないことが分かりかけてきました」

「明治七年、新島先生は三台の人力車を使い休むことなく街道を走り、夜の安中に着いたのです。その夜は近くで宿をとり翌日家族に面会しました。病床の父親は身体を起こして涙を流したそうです

「父親は、新島先生の帰りを長い間待っていたのですね」

「そうです。新島先生は私たちにとって実に不思議な存在でした。国禁を犯してアメリカに渡り、その後にアメリカに行った政府の要人に頼りにされた、しかも、厳禁のキリスト教徒になっていた、これは、どうなっているのだろう、天地がひっくりかえったような驚きでありました。その先生の話が聞ける、これは新しい世界のことが聞けるのだと、もう大変な興奮で駆けつけました」

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

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2016年4月29日 (金)

小説「楫取素彦物語」第117回

 

 ある日、前橋の商人があつまって寄付金の協議をした。目標額は三万円。

 善太郎が口火を切って言った。

「わしが一本出そう」

 善太郎は指一本を立ててこともげに言う。

皆が千円だと思っていると、

「千円ではどうにもなるまい。一万です」

ものに驚かない糸の商人たちも度胆をぬかれた。翌日の集まりの時、善太郎は番頭に一万円を背負わせてみんなの前に出した。ためらっている人達もこれで覚悟した。

 寄付額の記録には次のように二十四人の名と金額が並ぶ。

 金壱万円 下村善太郎

  一金参千円 勝山宗三郎

  一金弐千円 市村良平

  一金弐千円 竹内勝蔵 

  一金弐千円 江原芳平

  一金 千円 須田伝吉

  一金 千円 勝山源三郎

 以下、一金百五十円の人までずらりと並ぶ。明治九年(一八七六)末のことである。たとえ百円といっても当時としては大変な額であった。前橋の糸商人たちの力、自分達の町を作るための高い志、その中でも飛びぬけた善太郎の至誠は人々の心を打った。

 善太郎の胸には楫取という人物に接し共鳴しあった狭い衝撃があった。吉田松陰の名は上州人太郎には義のために命を捨てた男として仰ぎ見る存在であった。その妹を妻として維新の回天に重要な役割を果した楫取を群馬に派遣した新政府、その底知れぬ決意の程を善太郎は噛みしめていた。

 

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

 

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2016年4月28日 (木)

人生意気に感ず「覚せい剤、清原に売った群馬の密売人。大統領選、女性初の大統領は」

 

 ◇清原の事件が動いている。群馬が舞台になっただけに気になっていた。覚せい剤を清原に売った容疑者、みどり市の小林和之の初公判があった(27日)。清原の供述調書では、「電話でありますか。一つお願いします。と言うだけで話が通じた」と生々しいことが語られる。小林被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。 

 依存症から抜け出すのは地獄の苦しみだという。誘惑に負けて手を出す人は跡を絶たない。手を染めた芸能人などが簡単に許されるような傾向が世の規範意識を薄くしている。覚せい剤取締法は、覚せい剤の所持、譲り渡し、使用等に10年以下の懲役を定める。

 

◇アメリカの大統領予備選から目が離せない。北東部5州の結果が出た。トランプは5州で圧勝し、クリントンは4州を制した。改めてトランプは、ヒトラーなのか、それとも本物なのか。不思議な存在であり、クリントンは女性初のアメリカ大統領となるのか興味をそそられる。

 

 アメリカの大統領選の過程は壮大なドラマだ。長い期間をかけること自体に意味がある。その間に厳しい批判の目に晒させ、偽物はふるい落とされるからだ。民主主義が衆愚政治にならないためのしかけとも。トランプは、消え去るかと思われたが、どっこい躍進を続け、建国の基礎をつくった東部でも勝ち続けている。民主党はトルーマン、ケネディ、オバマの各大統領を生んだ。トルーマンは原爆を投下、オバマは初の黒人大統領。民主党のクリントンは初の女性大統領になるのであろうか。もし、実現すれば女性の時代が進む日本にも大きな影響を及ぼすだろう。先ず、民主党の候補として指名されることだが、それはどうやら確実のようだ。かりに、トランプが共和党の候補者となれば二人の決戦となる。トランプが大統領になるにはまだまだ大きなハードルがある。

 

◇オバマの広島訪問が決まったと言われる。来月、サミットの終了後慰霊碑に献花。その際の演説で何を語るか注目される。オバマの最後の仕事が真に歴史的なものになるかどうか、世界がその一瞬に注目する。警備は空前のものとなる。テロの時代が進む。テロの最大の標的はアメリカであり、オバマはその象徴だ。安全の国日本の真価が問われる。(読者に感謝)

 

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2016年4月27日 (水)

人生意気に感ず「号泣県議の断罪。ハンセン病・最高裁の謝罪」

 

 ◇号泣県議として一躍有名になった元県議野々村竜太郎に検察は懲役3年を求刑した。詐欺罪は10年以下の懲役を定める。政務活動費をだまし取ったというもの。あの醜態には県会議員などはあんなものと思った人が多かったに違いない。世の中の非難は強いし、ことは税金の詐取という反社会性の強い犯罪だから、判決は厳しいものになるだろう。問題は、あのような人物も当選出来ることだ。判決は、有権者の選択眼に対する批判でもある。 

 政務活動費に対する世間の目は厳しい。正しく使われていないと見られている。私は県会議員の時、この問題で税務署の特別監査を受けた。無事に済んだが、非常に厳しい追求であった。政務調査費は、調査活動のための有力な武器で、有効に使えばいい政治活動が出来る。民主主義の理想を実現する手段でもある。民主主義は現実との間に乖離がある。それを縮めなければならない。いい加減な政務調査費の使い方は、この乖離を物語る。号泣県議の醜態は、政務活動費問題に対する強い警鐘となった。

 

◇最高裁が謝罪した。ハンセン病(癩病)に関する特別法廷の開催で過ちを認めたのだ。ハンセン病の歴史ほど、無知と偏見が人間性を踏みつけたものはなかった。最高裁を頂点とする司法制度は人権を守る砦の筈。過ちを認めて公衆の面前で頭を下げたことは極めて異例で画期的であるが、遅きに失したし、なぜ、人間否定に手を貸す大罪を犯したかという感は否めない。私は、最近も草津の楽泉園を訪ね、重監房に入って見たが、今、振り返って、この感を抱く。

 

 最高裁の過ちは、正規の裁判所以外で開く裁判である「特別法廷」をその要件が整わないのに認めたこと、及び、裁判の公開性に違反したことである。憲法は「刑事被告人は公平な裁判所の公開裁判を受ける権利を有する」と定める。今回の謝罪は、司法の砦の一角が腐っていたことを物語る。

 

 私は今、「癩の嵐」(仮題)という小説を書いているが、洋の東西を問わず、癩は恐ろしい病として嫌われ、遠ざけられたことを振り返っている。遺伝病ではないし、感染力は極めて弱い。それにも拘わらず多くの犠牲者を出し続けたのは、無知と偏見だった。無知が偏見を増幅させた。裁判所までがその片棒を担っていたのだ。(読者に感謝)

 

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2016年4月26日 (火)

人生意気に感ず「オバマ広島訪問の真の意義。亀作さん、塾でダンピールを語る」

 

◇オバマ大統領の広島訪問がほぼ確実らしい。アメリカ大統領として初めてという他に、私は格別の意義を感じる。原爆を投下した国アメリカの初の黒人大統領が人類最初の被爆地を訪れることに歴史的な意義がある。

 

 人類の歩みは差別と偏見の歴史である。人々は昔から肌の色によって差別した。最上位が白、最下位が黒。その間に茶色や黄色があった。無知が偏見を増幅させた。黒は呪われた証拠と見られ、人間扱いされない時代があった。大規模な奴隷貿易には差別と偏見を象徴する意味があった。

 

 アメリカの建国の精神は人間の平等である。独立宣言は「万人は平等に創られていることを自明な真理とみなす」と謳っていた。その鮮やかな象徴的事実がオバマ大統領の誕生である。原爆投下は人類史上最大の過ちである。これ以上の人間無視はない。建国の精神を真っ向から打ち砕くものだ。建国の精神が生んだ黒人大統領が「核なき世界の実現」を訴えることは至極自然であり、当然。とすれば広島訪問もオバマが実現しなければならない。時あたかも、北朝鮮の例が示すように核拡散の脅威が迫っている。広島におけるオバマの発言に人類の注目が集まる。

 

◇23日の「ふるさと未来塾」は盛会だった。岩田亀作さんは定刻に現れた。最初に約30分、私はニューギニア戦の位置づけと全貌を話した。ニューギニアの北岸は日本に面し、日本にとって日本を守る重要拠点。アメリカにとっては、「カエル飛び」に日本を攻めるための要衝。日本軍の犠牲者は約12万人。そのうち9,230名が群馬出身だった。

 

 亀作さんは先ず、旭盛丸からの脱出を話した。船腹に直線2メートルの大穴が出来た。折り重なった死体をかき分けてその穴から海に飛び込む。必死で船から離れる。後ろでは大渦をつくって沈む船が。3時間も泳いで救われた。海にはサメもいた。これはダンピール海峡の悲劇で、日本兵も3,664名が死んだ。ラバウルからラエに向かう途中だった。上官から200名の傷病兵の毒殺を命じられたのは、ラエの野戦病院でのこと。命令に逆らって薬を捨てた決断は見事だ。後に生きて生還した人が御礼に訪れたという。

 

◇亀作さんが集めた貴重な資料を「ふるさと未来塾」が頂くことを提案し承諾を得た。間もなく98歳の亀作さん。この人の命は資料と共に生きる。戦争を知らない世代に伝えなければ。(読者に感謝)

 

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2016年4月25日 (月)

人生意気に感ず「市議が強姦。北海道5区の勝利。京都の投票率。留学生への講演」

 

 ◇「えっ、市議会議員が強姦だって」思わず叫んだ。茨城県鹿嶋市の高村という46歳の市議。小学生の女児に13歳未満と認識して、ケータイの音楽プレイヤーをあげると約束して性行為に及んだ。 

 強姦罪は、暴行又は脅迫によって13歳以上の女子を抵抗を制圧して姦淫した場合に成立する。13歳未満の場合は、暴行又は脅迫を要件とせず、姦淫することで成立する。女性の性的自由を守ることが強姦罪の目的。13歳に満たない場合、承諾があっても強姦罪とするのは行為の意味を理解しない女子の場合、承諾には意味がないという理由である。3年以上の有期懲役。

 

 政治家の不倫、盗撮などが跡を絶たないが、遂にここまで来たか。市会議員とはいえ政治家の信頼を更に失墜させるもの。

 

◇北海道5区補選は自民党が制した。国難の時に国政が揺らぐことを心配していた。夏の参院選に重大な影響をもつ選挙だ。この区には「自衛隊町」もあった。安倍首相は、22日深夜、当確の時点で「参院選へ向けて大きな勝利」と語った。

 

◇京都補選は、宮崎謙介前自民党衆院議員の引退した地区。自民は勝てないと見て擁立を断念した。育休を宣言し、妻が臨月を迎えた時の不倫は、長身、イケメン、複数回の告白などと合わせて1強に酔う自民党の腐敗堕落の象徴とみられた。北海道にも影響を与えたに違いない。

 

 京都の結果は当然、民進の勝利。しかし投票率は30.12%で戦後最低を更新。前回衆院選と比べても19.10%も下がり、衆院補選での戦後最低記録を68年ぶりに更新した。自民及び共産が立候補を見送ったことが影響したのだ。

 

 今後の大きな関心事は、衆院選との同日選挙を実行するかだ。九州大地震が納まらないことと関連する。九州の被災地の人々は選挙どころではないだろう。政府として、どっちが重要と考えているのかも問われる。

 

◇今日は、午前9時から100人を超える留学生を対象に日本を語る。中国・ネパール・ベトナム・インドネシア等の若者たち。日本語の理解力もまちまちらしい。講演力というものが問われる。考えた末、映像を使って、日本の災害を教材に話すことにした。「熊本」に始まり、「東日本」、「阪神」の大災害を通して、日本人が助け合い、喜び、悲しむ姿を伝えたい。同時に安全神話に胡坐をかく群馬でも安全対策を怠ってはならぬことを訴えたいと思う。(読者に感謝)

 

 

 

 

 

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2016年4月24日 (日)

小説「楫取素彦物語」第116回

善太郎は続けた。

「築城にかかる莫大な資金は前橋町の生糸商人が拠出しました。築城後、藩主は製糸業に事の外力を入れました。日本で最初の器製糸場を設け、マエバシ生糸の質と量の確保につとめました。しかし、その後、廃藩置県となりせっかくの新城と共に前橋藩の政策は活かされておりません。お願いです。この前橋城を県庁舎に使って、前橋の糸商人の熱意を活かしていただけませんか」

楫取は善太郎を正視して大きく頷いた。

糸で稼いだ金で学校をつくり教育に力を入れてください。人づくりは閣下の天職とうかがっております。私が申すまでもなく、新時代の群馬を支えるのは人でございます。及ばずながら私たち前橋の糸商人の意地をかけて応援させていただきます」

「驚きました。あなたは今、私の思いをみな話された。私は、難治といわれたこの県を新産業と人づくりで興そうと考えています。新産業とは生糸産業です。そのために、前橋の糸商人の力を借りねばなりません。前橋城は県政の場として最適でしょう。東国の要として頑張ろうとした藩主やサムライたちの志気が伝わる場所です。下村善太郎殿あなたの話を聞いてこの楫取腹が決まりました」

「閣下、そのお言葉、この善太郎感謝の極みでございます」

 楫取は強引にことを実行した。中央政府を容易に動かしてまで進める様はさすが松陰の義弟と思わせた。高崎市民は怒って県庁に押しかけ、遂には訴訟までおこしたが、もはやどうにもならなかった。

 楫取が第二次群馬県成立に当たって見せた行動はこのように果敢なものであった。

 

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

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2016年4月23日 (土)

小説「楫取素彦物語」第115回

 善太郎は静かに応接間に座り深々と頭を下げた。理知的な表情の中に品格がにじんでいる。もっとぎらぎらした闘士の顔を予想していた楫取がいささか驚いていると、

「前橋の商人下村善太郎でございます」

「おお、あなたが下村殿か。お噂はかねがね。私も一度お目にかかってみたいと思っておりました

実は今日、どうしてもお願いしたいことがあって失礼を承知でお訪ねいたしました。県庁はぜひ、前橋に定めてもらいたいと同志を代表してお願いに参りました」

「何故に前橋が良いと思われるか」

「はい、古来、赤城の麓は養蚕が盛んでしたが、横浜開港以来、生糸の産業が起こり前橋の生糸は世界の名産となりました。この動きをさらに進める上での最大の妨げは藩主が前橋にいないことでありました

楫取は初めて知る前橋の歴史に興奮を示して身を乗り出した。

そこで、私たち町民は、川越の藩主に前橋に帰られるよう請願書を提出いたしました。それは文久二年のことでございました。藩主松平直克様は幕府に前橋での築城願いを出しました。藩主の胸には前橋の生糸産業を発展させるという決意があったと思われます」

 ここで善太郎は懐から一枚の紙を取り出した。

「築城願いの要点をお聞き下さい

善太郎は一語一語をかみ締めるようにして読んだ。その要点は、前橋は関東の要衝の地であり、昔から物産に富んでいる、そこに城を築き直克の本拠とすれば幕府が最も望んでいる富国強兵を実現する絶好の場所となるというものだった

どうです閣下、この築城願いの文は、今の明治政府の政策にもぴたりと当てはまるではありませんか」

楫取は善太郎の縣河の弁に聞き惚れていた。それは弁説の爽やかさだけではない、その中味が一言一言胸に響くのだった。

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

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2016年4月22日 (金)

人生意気に感ず「暴力団の炊き出しとは。三菱の不正。南海トラフと阿蘇の噴火」

 

 ◇日本最大の暴力団の分裂、対立抗争が続くが、その中で妙なニュースが伝わる。一方の神戸山口組が熊本の被災者に炊き出しなどの援助活動を始めたというのだ。市民を欺くためのイメージ作戦か。真の善意の現われか。警察として、取締るわけにはいかない。人殺し、薬物事件など、犯罪行為を日常的に行う連中も人間である以上、人助けの心もあるのだろうが素直に受け取り難い。対立抗争の他の暴力団は苦々しく思っているのでは。俺たちもとはいくまい。 

◇三菱自動車の株が暴落を続けている。信じられないようなデータの偽装が発覚。過去にも大規模なクレーム隠し事件があって経営難に陥ったのになぜまた。日本社会全体の信頼がぐらつきかねない。担当の元部長が「不正を命じた」という。

 

 社長が90度に頭を下げて謝る姿が報じられた。この記者会見で会社が意図的にやったことを認めた。名門の歴史に泥を塗る事件だ。大規模な偽装行為がばれない筈はない。燃費性能はエコ減税を決める要素なのだから、この偽装行為の反社会性は強い。日本人の心が緩んでいる時代である。日本製品の品質は日本人の心の問題だ。物づくり立国の原点に立ち返らねばならない。

 

 物づくり立国を支えるものは、中小企業である。私は県議の時、中小企業立県に力を注ぎ、「中小企業憲章」づくりで頑張った。世界が注目する日本製品を支えるものは、中小企業の頑張りであることを、この三菱事件に際して訴えたい。

 

◇九州の地下で何か大変な未知のことが起きているに違いない。「ここまで広範囲な地震は観測史上ない」と気象庁は語る。震度7、震度6級が続き、その力は衰えない。不気味さを感じるのは、南海トラフ、阿蘇火山への影響である。活断層が阿蘇のカルデラに延びていることが分かった。過去にカルデラを形成した巨大マグマが存在する。今回の地震がそのマグマの蓋をあけることに繋がらないか。「破局噴火が起きる可能性も考えられる」という専門家の意見もある。カルデラの形成を伴う超巨大噴火のこと。そのようなことがあればこの世の終わりのような事態になるだろう。

 

◇もう一つの恐れは南海トラフ型。これは海溝型巨大地震で、巨大な津波が起き、40万人の死者が出ると言われ続けている。東京五輪の前に起きるとの見方も。五輪どころでなくなる。(読者に感謝)

 

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2016年4月21日 (木)

人生意気に感ず「トランプの行方。カルデラに延びる断層。留学生に災害を。ニューギニア」

 

 ◇トランプがニューヨークで圧勝した。まさかと思っているうちにここまで来てしまった。共和党の候補はトランプになるのか。心配だ。アメリカは、長いこと国外の対外的な戦争に関わり、アメリカの若者の多くの血を流してきた。だから、世界の警察官を止めるという考えは大きな説得力を持つに違いない。その影響がトランプ現象の背景になっている。 

 しかし、トランプが仮に大統領になったら日本も世界もおかしなことになるのではないか。既に始まっている混乱に乗じるように中国は埋め立てた人工島で既成事実を積み重ねている。

 

◇九州大地震はおさまるどころか無気味な様相を呈してきた。大きな断層が阿蘇山のカルデラ内に延びているらしいことが分かった。人心への影響が余りに大きいから危険性は大きく取り上げられないが、カルデラ地震の被害は想像を超える。過去の大噴火は、正にその名が示すように阿蘇のカルデラを作ったのだ。打ち続く現在の九州の大地震がその前兆でないことを祈る。

 

◇私は、今月25日、ロイヤルホテルの教会で100人を超える留学生に講義をする。日本の文化を教えることを目的として、毎月1会の予定となっている。今回は大災害を通して日本を理解させようと思っている。現在進行中の九州大地震、5年前の東日本大震災、21年前の阪神大震災のリアリティを映像で語るのだ。

 

 留学生は、先日の日本語弁論大会で礼儀正しい日本人、世界一の礼節の国日本を語っていたが、被災地で長蛇の列を作って順番を待ち、握り飯を受け取る光景を紹介しようと思う。群馬に来ている留学生たちは、私たち同様群馬は大丈夫と安心しているようだ。しかし、「安全神話」ということ、それに「胡坐をかく」ことの危険も教えなければならない。先日の入学式で、私は歓迎の挨拶をしたが、歓迎は形だけであってはならない。真の歓迎とは「おもてなし」の実を示すことであり、その中心は安全の確保である。災害への対応にその国の文化と民度が現われる。災害の国日本、それに立ち向かう日本民族の姿こそ、留学生が日本を学ぶための最良の教材である。

 

◇23日土曜日が迫った。今回のふるさと未来塾のテーマは「地獄の戦場・ニューギニア」。日本が太平洋の拠点を失うと、米軍は「カエル飛び」のように日本に迫る。地獄の生還者、98歳の岩田亀作さんが特別ゲストで登場する。どなたでも歓迎。(読者に感謝)

 

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2016年4月20日 (水)

人生意気に感ず「死刑囚の告白、嬬恋村の恩返し。日本は試練の時」

 

 ◇前橋市の三俣事件の死刑囚が別の殺人事件を告白した。その死体が神奈川県の山中で発見された。三俣町のスナックの暴力団抗争事件は、私が県議時代の重要凶悪事件である。平成15年1月の深夜。一般客3人が撃たれて死んだ。暴力団の恐怖は市民を恐怖に陥れた。公営住宅に暴力団が住んでいることを放置することは出来ない。私は、県営住宅から暴力団を排除するための条例変更に全力を注いだ。孤軍奮闘の感があったが、県警の強い協力があり、条例は平成19年の6月議会で改正された。議員提案の暴力団排除条例としては全国初。当時の文教治安委員長の平田議員は委員長報告で中村紀雄議員提案による画期的な条例案として説明した。 

 矢野死刑囚が関与した殺人は他にもあるという。殺人を何とも思わぬ暴力団。日本列島にはいたるところに死体が埋められているのでは。暴力団の存在を法で禁じない日本は世界に冠たる法治国といえるのか。山口組、神戸山口組の対立抗争が激化している。

 

◇14日以来、今日に至ってもまだ、激しい地震は続く。九州の地下では、たぎるマグマが狂乱状態にあるのか。効果的な救助の在り方として、各自治体との連携がある。この点で注目すべきは江戸時代の例である。熊本の細川藩は幕府に命ぜられて、膨大な金を浅間の大噴火で苦しむ吾妻地方などに提供した。

 

 平成3年7月3日の長崎新聞には嬬恋村から島原市役所にキャベツ10トンが寄贈された記事が載った。島原の雲仙普賢岳火山で多くの被害が出た。当時の村田村長は「昔九州から援助して頂いた」と天明の恩返しを伝えた。心温まる話で、今、九州の大災害の光景を前にして噛み締める。東日本大震災の時は、私は現職県議だったので群馬県の動きを身近に見ていた。多くの県職員が派遣されていって真剣だった。現市長の山本龍氏も同僚県議であったが、持ち前の正義感と並はずれた行動力で草津の温泉を運んだりして必死だった。

 

◇熊本県はボランティアの受け入れを始めた。ボランティアと言えば、阪神淡路大震災。社会のことに無関心と批判されていた若者が中心に、一年間に延べ130万人を超える人々がボランティア活動に参加し、ボランティア時代の幕開けとなった。大震災は天の戒めであり試練である。「東日本」「九州」これらの試練は日本をどう変えるか。(読者に感謝)

 

 

 

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2016年4月19日 (火)

人生意気に感ず「エクアドルのM7・8。群馬の安全神話。関東大震災と西埼玉地震」

 

◇エクアドルの地震に驚く。日本時間17日午前8時58分ごろ。M7・8という大きさもさることながら、九州の大地震と時を同じくしているからだ。死者は200人を超え緊急事態宣言が出された。略奪の発生も伝えられる。

 

 大災害時の国民の対応は国民のモラルやその国の文化を現す。日本について外国のメディアが驚いて報じるのは、「略奪がない」こと。今回も長蛇の列をつくり、水や握り飯を求める人々が伝えられている。割り込む人もない。日本人の美徳を誇りに思う。

 

◇17日は、地下の異変に呼応するように強風が吹き荒れた。新潟で37・4m、群馬も嬬恋村で32m、その後北海道では41・5m。凄まじいという他はない。建築現場の大規模な足場が大音響と共に崩れた。これらは異常気象の一つであるが、大地震と重なって、不安をかき立てる光景であった。

 

◇九州の地震は「群馬は大丈夫」という私たちの「安全神話」への警鐘として受け止めるべきだ。「ほとんど地震のないところで起きた」、「死者の多くは圧死」、「未知の活断層は多い」。これらの事実と専門家の指摘は群馬にも当てはまるからだ。

 

 私は県議の時、災害対策として、地震をよく取り上げた。それには、弘仁地震(818年)もあるが、新しいところでは大正12年(1923)の関東大震災と昭和6年の西埼玉地震があった。首都直下が近い今、これらは参考にすべき重大な資料である。関東大震災では県内でも高い煙突が倒れ、トンネルが崩壊するなど大きな災害となった。この時の精神面に関わる問題としては、朝鮮人を虐殺した藤岡事件がある。藤岡警察署に保護した朝鮮人を暴民が押しかけ手を合わせて命乞いするのに16名を殺した。大災害に於ける群衆心理、差別と偏見の問題として忘れてはならないことだ。

 

 昭和6年の西埼玉地震の本県被害は関東大震災より遥かに大であった。群馬に伸びる活断層の影響である。2016年5月県議会に於ける私の質問に対し、当時の危機管理管は、この活断層に関し想定される最大規模の地震は「M8・1」と答えた。

 

 現在の県議会で、本県の地震はどのように取り上げられているのか。大きな活断層がいくつもあり、それはいつか必ず動くと警戒しなければならない。熊本の現状は他山の石。(読者に感謝)

 

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2016年4月18日 (月)

人生意気に感ず「九州炎上。日本沈没か。首都直下は、南海トラフは。エクアドルの大地震」

 

◇遂に来るべきものが来た。九州全体が爆発炎上しているように見える。M7・3、震度6強の大地震。14日以来、大地震は続き、納まる風はない。16日、死者は41人に達した。驚くべきことは大地震の広域連鎖である。専門家は「近代観測史上聞いたことがない」と言っている。200mの橋が跡形もなく消え、トンネルが崩壊し、ダムの決壊も懸念されている。M7・3といえば、阪神淡路、東日本大震災と同程度である。2日経っても震度6弱クラスが続く。巨大火山阿蘇や南海トラフ型への影響は。

 

◇「東日本大震災は大災害の序曲」と、私はいろいろな所で発言していきた。地球の回転に影響を与えたような巨大地震が日本列島の火山や活断層に影響を与えない筈がない。現実に列島各地で頻繁に大小の地震が起き火山活動も活発になっていた。近いと言われ続けていた首都直下、南海トラフを飛び越して九州で大地震は起きた。素人の目には、東から西から、日本列島が激しく呼応して大地震の時代に入ったように見える。首都直下と南海トラフは一層早まったのではないか。

 

 テレビでは16万5千人と言われる避難する人々の姿を報じる。いつものことで、略奪などは起きず、人々は冷静だ。安倍首相のきびきびした指揮と対応に好感が持てる。2万5千人の自衛隊員も動き出している。首相にとって、北海道の衆院補選への対応どころではなくなった。混乱の中では強い秩序維持の力が求められる。厳しいと言われる自民党であるが、今回の大災害は案外自民に有利に影響するかもしれない。

 

◇時あたかも、地球の反対側、南米エクアドルでも同様な大地震が起きた。M7・7で死者は17日現在で246人と報じらている。これも、地球全体が活動期に入っていることの現われか。各国が支援の申し入れをし見舞いの言葉を寄せている。外交的に対立している中国も丁重な言葉を寄せた。四面楚歌にある北朝鮮は、いじけてそんな余裕も見せられないのか。日本は米軍の協力要請を受け入れる。道路が寸断された地域への物資の輸送にオスプレイは有効なのだ。日米同盟の絆は、人道支援によって堅固になる。結果として北朝鮮や中国に対するメッセージにもなる。アメリカには東日本大震災の時も助けられた。米の世論はオバマの広島訪問に賛意を示し始めた。今回の支援の動きも雰囲気つくりの一助になる。(読者に感謝)

 

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2016年4月17日 (日)

小説「楫取素彦物語」第114回

「栄五郎は少年の才気とまっすぐな性格に注目して賭博を止めるよう懇々と諭したそうです。善太郎少年は親分の心意気に大いに感激いたし、正業に打ち込むようになりました。私は下村善太郎さんから直接聞いたことですが、天下の大親分が対等に口を利いてくれたことに感激いたし、大変魅力ある人柄に引き込まれた、この親分の期待に応えられないようでは俺は男ではねえと心底思った、こう申しておりました」

「ほほう、久しぶりに聞く面白い話だ。してその後、いかにして巨万の富を得たのであろうか」

「はい、女房をつれて裸一貫で東京に出て、糸の商いに打ち込み、持ち前のと度胸で成功を重ねました。恐らく善太郎さんにとって商売のかけ引きは博打と似たところがあったと思います。また、自分を見込んでくれた大親分に成功した姿を見せたいという思いもあったことでしょう。東京は八王子に拠点を置き巨万の金を持って前橋に帰りました。その金を前橋城再建に注ぎ込んだのです。幕府の許可が下りて築城が始まったのは文久三年でございました」

「なんと文久三年ですか」

 楫取は大きく息を呑んだ。

「文久三年といえば、長州では攘夷の真っただ中で、外国船を盛んに砲撃した年です。その翌年には禁門の変が起きが義弟が自刃いたし、長州は幕府の長州征伐を受け、また、外国の報復を受けた。その頃に前橋城の再築が行われていたとはのう。あの頃を思い出すと、感無量です」

 楫取は、生糸業者の話を聞いて下村善太郎という人物に対する興味を募らせた。

 明治九年八月地方行政区画の変更があり、熊谷県を群馬県となし、それまで栃木県に属していた東毛三郡を群馬に入れ鶴舞う形の群馬県が成立した。この時公文書では、県庁は「高崎に置く」と定められていた。

 このことが公表された後のある晩、楫取家に一人の来訪者があった。書生から聞いて楫取は驚いた。

「何、下村善太郎と申すか。お通しせよ」

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

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2016年4月16日 (土)

小説「楫取素彦物語」第113回

 下村善太郎

 

 

 明治九年の春のある日、楫取夫妻は前橋の利根川の岸辺に立っていた。前方に赤城、榛名、妙義の上毛三山がそびえ、赤城と榛名の間には白銀に輝く谷川の連山が偉容を示し、利根の流れはそこから一気に流れ下って来るように見えた。激流は轟々と音を立て、切り立つ岩壁は水に攻められ削り取られ後退を余儀なくされてきた長い歴史を物語っていた。

「これが坂東太郎

「恐いようでございますね」

「難治の県の民情を示すようだな」

「県庁はどこになりますか」

「秘かに伝えられるところでは高崎らしい。しかし、この民情を鎮めるには・・・」

 楫取はつぶやきながら激流を見つめ、そして視線を遥かに広がる街並みに移した。

「煙突があんなに多くありますね」

「世界に知られた糸のまちマエバシの姿だ。日本で最初の器械製糸場もあの中にある」

 楫取は何かを考えている風であった。

 実は楫取は妻の慰安を兼ね前橋の実態を知りたいという目的があった。

 その晩、楫取の宿舎を一人の生糸の業者が訪ねた。広瀬川の近くで生糸会社をしているという男は、糸に関する面白い話をと求められて語り始めた。

「このまちには金山を掘り当てたような男が何人もおります。その代表格が下村善太郎と申す男でございます」

「名前は聞いているが深いことは何も知らない。面白い話があるのですか」

 楫取が興味を示すと、側の寿も身を乗り出す仕草を示した。

「少年のころ博打にのめり込みましてな、大親分大前田英五郎の一家に加わったそうです」

「ほほう、あの有名な大前田の親分ですか」

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

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2016年4月15日 (金)

人生意気に感ず「熊本の震度7。弘仁9年の赤城南麓大地震。ホーキングの奇跡」

◇遂に来たと思った。昨夜9時過ぎにテレビは熊本県の震度7を報じた。東日本大震災の時と同程度。その後、震度6強の余震が続く。昨夜の時点で死者9人、多数の重軽傷者が報じられている。これは、熊本だけで終わるのか。近い近いと言われる首都直下や南海トラフの前兆なのか。

 東日本大震災は、大災害の時代の幕開けだと言われた。眠りを醒ます刺激になったのか、その後日本列島は地震も火山も不気味に動き始め、各地で噴火や地震が続いた。大小の地震は連日のようで、その異常さに私たちは慣れっこになりつつあった。今回の巨大地震では、幸いなことに、津波はなく、原発も大丈夫だったらしい。しかし、大自然が更なる巨大地震が近いぞと警告を与えていることは間違いない。群馬は大丈夫という「安全神話」を捨てる時が来たと思う。

◇大正12年の関東大震災では、前橋も立っていられない程の激震であったし、弘仁9年(818)の大震災を想起しなければならない。

 この大地震については、「類聚国史」に山が崩れ谷を埋め死する者数知れずと記録されている。赤城南麓の大きな地割れ跡は、この地震である可能性が高い。私は現役県議の時、議会で何度か弘仁地震を取り上げ、現在の断層との関係を追求した。1200年程経っているが大自然にとって、ほんの一息の間。自然災害の対策は自然を知り、自然を畏れることから始めねばならない。

◇光速の5分の1の速度、3万年かかるところを20年で到達。車椅子の天才・ホーキングの宇宙人を捜す探査機。知的生命は、今や「存在するか」ではなく、「どこに」の時代。昔、私はUFO少年だった。既にアメリカはかなり前、宇宙人へのメッセージを刻んだプレートを載せた探査機を飛ばしている。

 ホーキングは、生きている。20歳の時、悪魔に魅入られたような難病に罹り、手も口も足も使えなくなった。この病では普通2~3年しか生きられない。発病以来54年も活躍。この人の存在自体が人類の奇跡であり、私たちに限りない勇気を与える。

 ホーキングは地球もいつか寿命が来て、他の惑星で生きる時が来るという。博士は宇宙人との接触は危険だと主張。価値観が全く違うのだから共存は不可能だろう。コロンブスの新大陸発見がもたらした悲劇の比ではない。しかし、それ以前に人類は滅亡するに違いない。(読者に感謝)

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2016年4月14日 (木)

人生意気に感ず「G7外相会議と中国・北朝鮮・IS。オバマと広島と原発。闇カジノの闇。巨大ヘビ」

 

 ◇G7外相会議の成果は5月の主要国首脳会議のベースになる。外相会議の批判の対象は北朝、中国、ISに向けられた。集中砲火を浴びる中国はかつて強引に満州へ侵進した日本を思わせる。声明に反発する言い分は北朝鮮のそれに似てきた。世界史の新たな潮流の中で、日本が主役を演じている。日本の基本姿勢がぶれないことが最も重要だ。日本の基本姿勢を支える柱は日本国憲法である。 

◇日本が主役であることは広島と結びついて重要性を発揮している。米大統領オバマは、「核なき世界」を訴えているが、核なき世界をつくる象徴が原爆の惨状なのだ。ケリー国務長官に続いてオバマの広島訪問が確実視されてきた。その時、世界の注目は広島に集まる。このことは、平和国家日本が世界から注目されることを意味する。原爆の犠牲者の最大の慰霊は、核なき世界のために、生かされることだ。戦後70年を経てオバマの訪問で、このことが一部実現される。

 

 ここで、私は原爆と原発は同根であることを訴えたい。原爆の惨禍を訴える日本は福島第一原発の事故の反省を形で示さねばならない。結果だけを見れば福島の原発事故は広島の原爆被害と同様だと言いたい。原発は廃止の他選択肢がないのではないか。こう言いながらも原発を襲う巨大災害が無気味に迫る気配を感じる。

 

◇闇カジノの闇は深い。「桃田、田児はバカ」という声が聞こえる。桃田のリオ出場は消えた。闇カジノは賭博問題と繋がり、暴力団の資金源となっている。暴力団は巨大な犯罪集団である。犯罪集団の「存在」を法律で禁止出来ないことは日本の不思議の一つである。一部の週刊誌は山口組と神戸山口組の対立をまるで戦国時代の群雄の戦いのように扱っている。おかしいのではないか。

 

 闇カジノ関係者は、バドミントンの桃田、田児だけではない。大物有名人9人の常習性が浮上している。女性歌手、女優、相撲OB、元プロ野球選手などだという。享楽の世界の闇は深い。

 

◇ギネスに載る8m、250kgの巨大ヘビ。マレーシアの工事現場。卵を産んだ後死んだという。十数人の人々が列をなして大ヘビを抱えている。古来から、ヘビは神秘的だ。南米アマゾンで一抱えもある大ヘビを見たことがある。こういう連中も地球の住人なのだ。彼らが住み難い環境が進む。8mの大ヘビは一族がいるのだろう。(読者に感謝)

 

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2016年4月13日 (水)

人生意気に感ず「ケリー長官の献花。広島よ。押し寄せる留学生。ゴールデン街の火」

◇広島で行われたG7外相会合は、歴史的なものになった。それは、今、世界で進行している重大な事態に深く関わるからだ。中国、IS、北朝鮮などが世界の秩序に挑戦している。唯一の原爆被爆国日本がこの国際会議の主役となった意義は大きい。世界史の潮流に位置づけて事実関係を直視すべきだ。

 外相たちは原爆慰霊碑に献花した。ケリー長官には特に注目する。原爆をつくり日本に投下した国のこの国務長官は、かつてベトナム反戦運動にも参加したリベラル派。広島の惨状を「胸をえぐられる思い」と表現し、慰霊碑の記帳文には「戦争は最後の手段だ。この施設は全世界の市民が切望する未来の建設を訴えている」と記した。私はケリーを露払いとして、オバマの広島訪問実現を信じたい。民主党の大統領として歴史に残る偉業になるだろう。オバマやケリーと比べるとトランプが品のない漫画の主人公に見える。アメリカは民主主義の大国で人道の国であることを示すことが、中国や北朝鮮に対する最も有効なメッセージになる。

◇11日、400人に及ぶ留学生の日本アカデミー入学式で挨拶した。「日本を学ぶために海を超えてやってきた皆さんの勇気と高い志に敬意を表し、心から歓迎致します。日本は礼節の国と言われます。そして、平和と人間尊重の国です。皆さんと共に、こういう価値観を大切にしていきたいと思います」

 中国、ネパール、ベトナム、インドネシアなど国際色豊かで若者たちの瞳は輝いていた。この人たちが真に日本を好きになって日本に溶け込み定着することを願っている。私もそのために一役かって、文化や歴史を教えている。明治維新の時、志をもって外国へ出ていった日本の若者を思い出す。国際化の中で大切なことは日本の文化を守り、日本人が誇りを持つことだ。その上で、他国の文化の理解と尊重が進み、真の友情が育つと信じる。

◇新宿ゴールデン街の火事は、巨大地震の時の深刻な事態を想像させる。300軒もの家屋が密集し、道路は狭く消防車が入れない。消火に4時間以上もかかった。午後1時20分頃というが、夜の人がごった返す時間なら大惨事になったかも。首都直下型が近づいている。こういう木造密集地域は全国に多い。最悪を想定した対策が必要だ。大正12年の関東大震災を教訓にせねば。高齢社会で火は恐い。(読者に感謝)

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2016年4月12日 (火)

人生意気に感ず「白根開善学校とは。不思議な縁の女性。藤田三四郎さん。重監房」

 

◇今月9日、白根開善学校の入学式に出て、その足で栗生楽泉園を訪ねた。実りある一日を紹介したい。八ツ場ダム建設に関することで吾妻渓谷は一変したが、白砂川に沿った六合の村々の風景は変わらない。花敷温泉を過ぎ、垂直に切り立つ断崖に沿って進むと尻焼温泉に出る。開善学校は更に山奥にある。「100キロ強歩」に参加した昔の光景を思い出しながら蛇行した山道を進んだ。

 

 新入生は6人である。私は理事の一人で、次第には名前がないが、思うところがあり、理事長に頼んで挨拶の機会を得た。在校生、父母、そして社会に向かって訴えたかったのだ。

 

「およそ40年前、この学校の設立が報じられた時、世の中の反響は凄いものでした。ここには本物の教育の原点があります。人間は本来、自然の中で生き、学ぶもの。孤独に耐え、冬の寒さに耐え、都会の誘惑に背を向けて、限界に挑戦することは素晴らしいことです。私の長男周平は、100キロ強歩で3度完歩し、それが今社会に出て生きる大きな支えになっています」

 

 実は、この時、私の挨拶を聞いていたSさんという女性の存在に気付かなかった。帰途、楽泉園を訪ね、職員に案内されて藤田三四郎さんの部屋に入った。炬燵には一人の来客があった。90歳の三四郎さんは今や時の人である。私は「癩の嵐」という小説を書いている。取材で三四郎さんと会うのは2度目。来客の女性は言った。「あら、先程の中村さん」開善学校の入学式で私の挨拶を聞いていたSさんだった。話すうちに、Sさんは、亡くなった私の友人の縁者で、私の弔辞を聞いたという。三四郎さんとは旧知の間柄らしい。

 

 湯之沢部落のこと、癩の偏見のことなど、三四郎さんから生の体験を聞きたかった。Sさんも昔のことを知っていて、良い話しが聞けた。三四郎さんの頭には壮大な差別と偏見の歴史が詰まっている。近く最高裁はかつての不公平な司法の姿を謝罪するという。三四郎さんの部屋を出て、楽泉園の一角にある重監房博物館をみた。復元された建物の中の厚いコンクリートに囲まれた窒息しそうな空間に、前回、私は横たわった。壁には収容者の呪いの言葉まで再現されている。93人が収容され、23人が死んだ。この日、DVDをスクリーンで見た。正にアウシュビッツ。差別と偏見は今日的課題である。世の中全体が無知故に癩の人たちを「いじめ」ていた。車を止めると、かつて死の川と呼ばれていた湯川の音が木々の間に響いていた。(読者に感謝)

 

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2016年4月11日 (月)

人生意気に感ず「栃木女児殺害は私の議長の時。議会改革の道程。違法カジノ」

 

◇無期か無罪か。栃木女児殺害に対し宇都宮地裁は8日、無期懲役の判決を下した。この事件については格別の思い出がある。平成17年12月7日、私は県会議長として、栃木県議会を視察で訪れ傍聴した。直前の12月2日、この女児殺害事件は起きた。視察の目的は、群馬県議会でスタートさせる対面一問一答の質疑応答形式の調査である。栃木県議会は一足先にこの議会改革を実施していた。

 

 この議会で緊張が走ったのは、午後一番に今市市出身の議員が登壇した時であった。「大変痛ましい事件が発生し許し難い気持ちでいっぱいである」とこの議員は訴えた。今市市(現日光市)で起きた小1女児殺害のことだ。傍聴席は一杯で多くは今市市の人々だった。あれから10年以上が経ち遂に容疑者に対する判決となった。物証はなく決め手は自白。被告は無罪を主張して控訴した。検察と弁護側の長い攻防が始まる。

 

◇この際、対面による一問一答の質疑方式を説明したい。私が議長の時実現させた。これにより議会は見違える程活性化したのである。それまでは議会のやり取りは形式的で、議会が形骸化していると批判される点の一つであった。それまでは、代わる代わる演壇に立って、議員席に向かって質問し答弁した。対面式では、質問者と答弁者が向き合って、一問ずつ攻防する真剣勝負となった。これをテレビが生中継することになった。議員は全県民の目に晒され、他の議員と比べられる。今ではすっかり定着したが、そのスタートが平成17年、あの忌まわしい栃木の事件の直後だった。

 

 栃木県議会に於けるこの方式スタートのきっかけは、下野新聞が議会の形骸化を批判し、県議の質問は職員が書くのが常識と報じたことだった。群馬県議会にもその傾向は少なからずあった。今日の議会の姿を見て、私は、県議会改革の長い道のりを懐かしく思い返すのである。

 

◇違法な闇カジノの賭博が発覚したバトミントンの田児と桃田が涙を流して謝罪会見をした。ここに至るまで本人が事の本質に気が付かなかったことは何と言っても重大である。オリンピック、スポンサー、国費等に関わる立場にありながら、享楽の時流に流されてしまった。ある中学生が、パチンコ、競輪、競馬は賭博ではないの?と質問した。違法、適法の境がはっきりしないのも享楽の世の特徴なのだ。(読者に感謝)

 

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2016年4月10日 (日)

小説「楫取素彦物語」第112回

寿は意外にも吉田松陰を語り出した。

 

「兄吉田松陰は、黒船に乗り込み、アメリカ行きを必死で頼みましたが聞き入れられず獄に繋がれることになりました。江戸伝馬町の獄に次いで、萩の野山獄です。兄は同囚の人に学問を語り、また兄の考えを話しました。私は、今、ここで兄の姿を想像いたします。兄も心の底に阿弥陀様を持っておりました。それは、同囚の方々に伝わったに違いありません。兄は学問の形で阿弥陀様の教えを伝えたと信じます

 

寿がこのように話し出すと獄中の人々は、身を乗り出すようにして、異常な関心を寄せた。

 

兄は三十歳で首を斬られ世を去りましたが最後の姿は立派でした。阿弥陀様の下へ行くという信念があったからです。兄は、正に打ち落とされる白刃の下で、ナムアミダブツを唱えたのです。皆さん、この教えは戦乱と飢えでその日を生きられない人々を救うために親鸞上人が始められました。人々は苦しい中でナムアミダブツを唱えます。ただ、それだけで、阿弥陀様は救いの手を差しのべられるのです。この唱名は救いを求める者と救いを与える者を結ぶ絆となるのです。この獄舎にナムアミダブツの声が満ちる。それは何と素晴らしいことでしょう」

 

 寿の話に、人々は一言も聞き漏らすまいと耳を傾けた。獄舎には不釣合いな端座した女人の姿、それは、阿弥陀様の再来のように見えた。

 

 話が終わると拍手が湧き、すすり泣く声が聞かれた。寿はその光景に胸を詰まらせた。行薫は人々の熱い純粋な心に大きな驚きを覚えた。

 

 寿は難治の県と言われ、荒い民情と指摘されていた人々の真実に触れた思いであった。

 

 間もなく熊谷県は群馬県となり、楫取夫妻が前橋に赴任する日が近づいていた。寿の胸にある難治の県への不安は薄らいでいた。しかし寿の細身の身体には病魔がじわじわとにじりよっていた

 

 

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

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2016年4月 9日 (土)

小説「楫取素彦物語」第111回

又蔵の告白の影響は大きかった。又蔵に続いて自分の心の体験を話す者が出てきたのだ。

 行薫はこれこそ真の教誨だと確信した。

 ある時の法話で、楫取県令の奥様は阿弥陀仏の熱心な信者だと話すと人々の間にざわめきが起きた。そして、その中から意外な声が出た。

「奥様の話が聞きてえ。何とかなりませんか

 声の主は栄吉と言って、窃盗、強盗の常習犯だった男である。男は続けた。

「聞くところによると、奥様は吉田松陰の妹とか。わしも、こういう話が聞きてえと思うようになった。これも阿弥陀様のお陰と思いやす。今、奥様の話がやけに聞きてえ。冥土の土産にと思いやすが無理なことでしょうか」

 栄吉の発言に他の者もしきりに頷くのであった。

 行薫はえらいことになったと思った。心の隅には、実現すれば前代未聞、大変なことだと思いつつ行薫は言った。

「無理とは思うがお伺いしてみましょう」

 間もなく、楫取から意外な返事が来た。

「妻は獄の者が求めるのならぜひやりたいと申します。兄松陰が獄中で勉強会をやったことが偲ばれる。これも兄松陰の導き、そして、阿弥陀様の御意思かも知れぬと言うのです」

この話が告げられると獄内色めきたった。

希望を失った心が俄かに甦ったかに見えた。行薫は予想もしない反応に驚きその効果を期待してその日を待った。

 寿は受刑者の前に正座して頭を下げて言った。

「阿弥陀様の弟子の寿と申します。今日は、仏の縁で、皆様にお話出来ること、がたく嬉しく存じております」

 寿の姿は県令夫人でなく一介の女信者であることを示そうとしていた。早くも目頭を拭う者がいた。

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

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2016年4月 8日 (金)

人生意気に感ず「ウルグアイ元大統領ムヒカの驚くべき生涯。パナマ文書の衝撃度。日本の政治家は」

 

 ◇日本を訪れて歩く老夫婦の姿を見た。ごく普通の旅行者。元ウルグアイ大統領ムヒカ夫婦と知ってあっと驚く。「世界で一番貧乏な大統領」の絵本は、娘夫婦が経営する書店にも並ぶ。 

 事実は小説より奇なりというが、ムヒカの生涯は正に驚愕に値する。その1コマを切り取れば、極左ゲリラ時代、数々の襲撃にたずさわり、6発の銃弾を受け、4度逮捕され、2回脱獄し、1972年の逮捕では13年間収監され、2009年の大統領選で当選した。ウルグアイは、アルゼンチンとブラジルに接し南西には大西洋が広がる。南米大国では2番目に面積が小さい。私はブラジル、パラグアイ、アルゼンチンを訪れたがウルグアイは未訪問の国である。

 

「最も貧しい大統領」と言われるのは、大統領時代、給与の大部分を寄付し、個人資産をほとんど持たず、大統領公邸に住むことをせず、質素な住居に暮らした等のためだ。彼の32万円の価値の愛車をアラブの富豪が約1億1600万円で買いたいと申し出たが断った。「友人からもらったものだから、売れば友人を傷つける」、がその理由である。

 

 この行動を支える哲学と信念は豊かさを追求して消費を拡大させることへの抵抗である。その文明批判は、破滅へ向かう地球と人類に対する衝撃的な警告となっている。

 

 リオ会議に於けるスピーチは人々に衝撃を与えた。その一端を紹介する。「ドイツ人が1世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星はどうなるでしょうか。息するための酸素がどれくらい残るでしょうか」、「なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか」。最近の地球温暖化と異常気象を見ると、人類はもう止まらない破局に突き進んでいるように思える。ムヒカの警告を真摯に受け止めなければならない。

 

◇流出したパナマ文書の衝撃。課税逃れ、資産隠しの疑いがもたれる世界の政治指導者の名が挙がっている。アイスランドの首相は辞意を表明した。政治指導者の課税逃れ疑惑は政治の信頼性の根本を傷つける。驚くべきことは、習近平主席の親族の名が浮上していること。習政権は賄賂撲滅を掲げて多くの高官を粛清してきた。中国はNHKのこの件の放送を中断させたという。もし、日本の政治家の名前が出るようなことがあれば、夏の選挙を前に大騒ぎになるだろう。(読者に感謝)

 

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2016年4月 7日 (木)

人生意気に感ず「トランプの敗北。バトミントン選手、闇カジノ。中国の横暴」

 

◇「トランプ大敗」、「トランプにかげり」、「潮目が変わった」等々、マスコミが一斉に大統領予備選について大きく報じている。5日、中西部ウィスコンシン州で実施された。共和党は保守強硬派のテッド・クルーズ上院議員が大勝したのだ。

 

 先日、オバマ大統領がトランプの核政策をとらえて、こういう男は大統領に適さないと強く非難したが、米メディアは一斉にこれに合わせるようにトランプを攻撃。「不動産王」という面白く煽る表現も「実業家」に変えられている。指名争いの戦いは長い。長いことに意味がある。本物をみきわめるための過程なのだ。トランプは馬脚をあらわした。まだ、共和党のトップを走るが、その距離は縮まりつつある。共和と民主、両党の戦い、それぞれの党の中の激戦、これらはアメリカの民主主義の歴史が激しい試練を受けていることを物語る。

 

◇また、スポーツ界に衝撃が。リオでメダルも可能視されるバトミントンの桃田、田児選手が暴力団が関わる闇カジノの常連だったことが発覚した。「百万円単位で賭けていた」との証言も。ソ連の国を挙げてのドーピング問題が大問題になっている。日本よお前もか、という世界の声が聞こえそうだ。両選手は海外の大会に出て、18日に帰国。二人が待つ空港は大変な状況だろう。

 

 バトミントンのトップ選手はどういう見識をもっているのか。国の強化費が投じられている。賭博は刑法で禁じられた犯罪であることを知らぬ筈はない。JOCの方針は「礼儀を尊び規律を順守し、日本を代表するにふさわしい選手」を掲げている。脚光を浴びる選手は誘惑を断って身を慎まねばならない。スポーツは教育の柱として、全国の青少年への影響は限りなく大きい。暴力団の黒い影に近づくなどもっての外ではないか。

 

◇国際社会は中国の横暴を阻止できないのか。南シナ海に人工島をつくるなど実効支配の既成事実づくりは止まらない。3基目の灯台は、高さ55mで40キロ先まで照らす。フィリピン、ベトナム、マレーシアなどの周辺国のいらだちは想像に余りある。中国は超大国の実力にものを言わせて海洋国家を目指してなりふり構わない。日本の役割は大きい。中国を恐れる周辺国は日本を頼りにしている。太平洋戦争の教訓を真に活かして日本はアジアの真の共栄国づくりに貢献すべきだ。平和憲法を生かして。(読者に感謝)

 

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2016年4月 6日 (水)

人生意気に感ず「水を求める太平洋の国々。オバマの広島訪問。北海道補選。ペルーの大統領選」

 

 ◇この地球はどうなるのか。また、ゲリラ豪雨の季節がやってくる。異常気象が通常気象になってしまった。海面上昇で水没の危機に瀕した国もあるが、今度は大干ばつで明日の飲み水に窮する国が出ている。南太平洋の国々だ。 

 パラオは完全断水の危機に直面、非常事態を宣言し、日本に飲み水の緊急支援を求めている。マーシャル諸島やミクロネシアの国々も非常事態を宣言している。水は命の源。渇きの恐怖は死の恐怖だ。日本は水の国である。日本ほど水が美味い国はない。私たちは日頃、水は空気と同じで当たり前と思っている。太平洋の水を求める国々の悲惨な現実を見るにつけ水の有り難さを思う。世界の人々が美しい日本に殺到する時代になった。日本の売りは、文化、自然だが、世界の人々は日本の素晴らしい水に驚いているのではないか。美しい自然は美味しい水を育てる。中国などが日本の水を狙って原野を買っている。私の県議時代、群馬県も外国人に原野を買われることを間接的に規制する条例を作った。美しい日本を守らねばならない。

 

◇5月の伊勢志摩サミットで最も神経を尖らすのはテロであるが、オバマ大統領の広島訪問も重大関心事なのだ。核廃止を世界に訴えている同大統領の広島訪問の意義は大きい。大統領は米大統領として最初の訪問者の栄誉を望んでいると見られる。既に訪問が決まっているケリー長官の反応を見て決める。原爆投下に対する謝罪を避けたいのだ。工夫によって乗り越えられる問題ではないか。私は実現すると思う。原爆による70年前の地獄を見て感想を語って欲しい。北朝鮮、IS、その他、核を拡げようとする世界の勢力に対する強力なメッセージになる。

 

◇先日、谷垣幹事長が、北海道の衆院補選の重要性を訴えていた。町村信孝氏の死に伴うもの。夏の参院選に重大な影響がある。告示まで一週間を切り、実質的に突入している。同日選の決断もこの勝敗にかかるとも。そこで安倍さんは自ら電話作戦を実施、道議や有力者に細かく訴えていると言われる。

 

◇10日開票のペルー大統領選に注目。ケイコフジモリが優位に立つ、父の元大統領は刑務所。元大統領は当選後熊本に来て「私の血は100%日本人」と叫んだ。アンデスの人々が日本に期待して当選させたと言える。ペルーとの国交は明治6年に始まった。マリア・ルス号事件は前年だった。(読者に感謝)

 

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2016年4月 5日 (火)

人生意気に感ず「外相たちの広島訪問。オバマのトランプ批判。谷垣幹事長。岩田亀作さん」

 

 ◇米英仏など先進6か国の外相が広島の原爆資料館を訪ね、原爆慰霊碑に献花を行う。核保有国の外相がこのような挙に出るのは初めてであり、その意義は大きい。外相会合では、「核兵器のない世界」を目指すメッセージを盛り込んだ「広島宣言」も発表する。 

 この動きは核兵器が広がる危険の高まりを食い止めたいという決意の現われだろう。北朝鮮が核実験を続けて、世界の平和と秩序を破壊しようとしている。核テロの恐怖が現実化しようとしている。これらは核の恐怖を理解しないことに発している。核の広がりを抑えるためにも、世界の指導者が広島の70年前の現実を知る必要は測り知れない程大きい。

 

◇オバマ大統領がトランプの核発言を批判した意味は重い。「核政策、朝鮮半島、世界をよく分かっていない」と、トランプを名指しで非難した。トランプは、北朝鮮が核を持っているのだから日本や韓国も持った方がいいと発言し、同時に日米同盟の重要性に疑いを表明した。オバマは、日本の米軍基地により破滅的な戦争を防止出来たのであり、同盟の重要性を認識しない人物は大統領に不適任だと強調。米主要紙は、歴史的に敵対関係にある日中韓北朝鮮が核競争に走れば軍事的な間違いが生じると主張した。その通りだと思う。オバマ大統領の核抑止の言動はこの人の存在感を高めている。史上初の黒人大統領として評価される成果となるのではないか。トランプ候補が次第に馬脚を露しつつある。私はアメリカの民主主義の中心は健全に機能していることを信じたい。

 

◇2日、高崎音楽センターの福田達男後援会支部総会に出た。谷垣幹事長の講演が一つの目的だった。幹事長は、参院選の重要性に言及し、最近の国会議員のスキャンダルに懸念を示していた。

 

 夏の陣は、衆参同日選になることは確実だ。議員も党も一斉に走り出している。群馬第一区は公認の決定を迫られている。佐田代議士の公認は事実上消えた。1区には大きな変化が生まれる。

 

◇先日、ニューギニアの生還者岩田亀作さんを訪ねた。間もなく98歳を迎えるこの人は、今月23日の「ふるさと塾」への出席を引き受けてくれた。先月の塾で、岩田さんの話しを聞きたいという人たちがいたので、ダメ元で当たってみた。最後の語りになるだろう。ダンピール海峡とサラワケット越えを話すという。(読者に感謝)

 

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2016年4月 4日 (月)

人生意気に感ず「核テロ防止サミット。原発事故の教訓を世界へ。国会事故調」

 

 ◇今日の最大の悪夢は国際テロ組織の手に核が渡ることだ。イスラミックステート(IS)が繰り広げる自爆テロ作戦の実態を見れば、彼らは目的のために手段を選ばぬ狂気の集団であることは明らか。ISが核の入手を熱望しているのは明らかだ。もし、彼らが入手すれば彼らはその使用を躊躇しないだろう。 

 第4回「核安全保障サミット」が閉幕した。核兵器拡散、核テロの防止に国際的協調を続けることを確認。このサミットはオバマ大統領の提唱で始まった。オバマの任期は少なくなった。「核なき世界」を訴えた大統領が核テロ防止に尽力するのは当然。同大統領は「ISのようなテロ組織に核兵器を持たせぬあらゆることをする」と決意を述べ、「血迷った者たちが核を入手すれば罪のない人々を殺害するために使うことは疑いない」と警告した。無法者と核については、北朝鮮の脅威も重大だ。

 

◇この核サミットで、安倍首相は、福島第一原発事故を踏まえた教訓や対策を世界に向けて積極的に発信していくことが日本の使命だと述べた。

 

 当然だと思う。日本は平和憲法の下で、最も平和を尊重する国でなければならない。そして、人類で唯一の核被爆国である。平和憲法と「広島、長崎」をスタートラインとして戦後の歩みを続け、技術先進国の信頼を得た。福島第一原発の事故は世界の信頼を裏切るもの。この信頼を取り戻すことが日本の使命でなければならない。

 

◇福島第一原発事故の教訓を世界に発信するという視点を事故後いち早く訴えたのは「国会事故調」であった。これは、事故の翌年、平成24年の6月28日に出された事故調査委員会による調査報告書である。そこでは、委員会の使命を「国民による国民のための事故調査」、「過ちから学ぶ未来に向けた提言」、「世界の中の日本という視点(日本の世界への責任)」と明言した。事故直後の報告書だけに熱い意気込みと高い気概が伝わってくる。この委員会は、国会の下に憲政史上初めて、政府からも事業者からも独立したものとして衆参両院において全会一致で議決され誕生した。私は一読して、この報告書こそ、事故を振り返り教訓を得るためのバイブルだと確信した。原発が広がろうとする時に、世界への視点は特に重要。安倍首相の発言はこの「国会事故調」を踏まえたものに違いない。(読者に感謝)

 

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2016年4月 3日 (日)

小説「楫取素彦物語」第110回

 

行薫の一心の姿は楫取を打った。じっと聞いていた楫取は言った。

「素晴らしいことです。長門の二条窪で、妻が真宗の法話の会をやっていたことを思い出す。是非やってください」

 かくして、行薫による教誨事業が始まった。特定の人が一貫して教誨を実施するのは全国でも異例であった。一人の人が一貫して法話をすることで説く人の心が伝わり聞く人との間に信頼関係が生まれるのであった。

 親鸞上人のこと、阿弥陀様のこと、ただ、ナムアミダブツを唱えればそれだけで救われることなどを行薫は話す。同じ人が法話を続けることで熱意と人柄が伝わる。法話は、話の中味ばかりでなく説く人の人格が伝わる点に意義があった。それが形となって現れるときがきた。ある時、一人の受刑者が法話の後、語り出したのだ。

は、上州の無宿人赤城の又蔵と申しま。一時は忠治親分の下にいたこともございます。押し込み、人を傷つけ、女を犯し、悪の限りをやり、あげくの果てがこの始末でごぜえます。人生、すっかりあきらめておりやした。ところがナムアミダブツと唱えているうちに何だか胸のうちが軽くなってきたように感じるのでごぜえます」

「よくぞ申された、又蔵殿、阿弥陀様が救いの手を差しのべられた証拠ですぞ」

は、心というものを感じたことがなかった。ところが、今、俺にも何かを受け入れる心と言うものがあるのかも知れねえと思うのでございます。あっしのような悪党に人間の心があるのでごぜえやしょうか。阿弥陀様とやらは、こんな男にも目をかけてくれるんでごぜえやしょうか」

「又蔵殿、あなたがそういう気持ちになったことこそ、阿弥陀様があなたに救いの手をのばした印なのです。阿弥陀様は罪深き人、つまり煩悩の深い人こそ極楽へ行けると申しておられる。人間にはみな心がある。殺したい、女を犯したい、物を盗りたい、そういう欲望で心の存在が分からなくなっているだけです。阿弥陀様は光を差し入れて、心を甦らせてくれるの。ナムアミダブツと唱えるだけで」

「理屈では分からねえが、が心を感じるようになったことが、その証拠と思っていいのですね。これが信心というものでごぜえますか。ありがてえことでごぜえます」

 ナムアミダブツと唱名する又蔵の姿は真人間に他ならなかった。

 

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

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2016年4月 2日 (土)

小説「楫取素彦物語」第109回

 

 熊谷県・獄中の教え

 

 

 楫取は熊谷県の県令時代のある日、僧小野島行薫の来訪を受けた。小野島はかつての長州の出身で幼くして仏門に入った。その熱い血と高い志は僧に甘んずることを許さず、倒幕運動にも参加した。浄土真宗の教えである人を救うそのために良い社会をつくるという信念に基づく行動であった。教の命で関東に下り、行薫は熊谷県下で布教活動に励んでいた。

「世の中の変化は誠にまぐるしく、ついていけずに苦しむ人が多いですね」

 行薫はこのように切り出した。

「心の問題。真宗の役割は大きいです

「そこで、私は、今日、楫取様にお願いがございます」

「改まって何事ですか」

「真宗の使命を果たすために獄中の人々の教化が重要かと」

「昔、松陰殿が実践された」

「そうです。松陰先生は獄を教室にかえ、多くの人を更正させました」

「時代を先取りした優れた着眼であった」

「松陰先生は、宗教でなく、御自分の人格の力、学問の力を真心でぶつけました。私は真宗の教えを聞いてもらおうと思うのですが根本は同じです」

「人間平等の社会が進む。人間を大切にする社会の中で罪人の扱いは非常に重要になった。

厳しい身分制の社会で、松陰殿が手がけたことは時代に先がけた偉大な事業でた。罪人の教誨は新しい世の一大事業でなければなりません」

「真宗の根本は、善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をやです。煩悩の深い人間、つまり悪人こそ阿弥陀仏が救おうとする相手です。新しい世は、人間の縛りが解け、自由があふれる時代です。これは何を意味するか、煩悩の開放ではありませんか。煩悩の深い人は一層苦しみ、地獄のに立たされます

「おお、私も入獄の経験で、地獄の渕に立たされた人々を見てきました」

これを救うのが阿弥陀様です。獄の人は、煩悩に負けた人ともいえます。この人たちに法話を聞かせ、阿弥陀様の手助けをしたいのです。この私にさせていただけないでしょうか」

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

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2016年4月 1日 (金)

人生意気に感ず「首都直下近し。中国原発の恐怖に。天津の大爆発。佐田氏公認せず」

 

 ◇首都直下地震、30年内の確立70%と言われて久しい。その日は数日後かも知れないのだ。政府は応急対策活動計画をまとめた。必ず来る、唯待てば被害は甚大、備えの如何によって減災できる。だから政府の活動計画の意義は極めて大きい。 

 政府の被害想定では最悪で2万3千人の命が失われる。「計画」の重要な点は、被災自治体の要請を待たずに救援活動が開始されること。自治は大混乱する恐れがある。要請を待つ間に被害は拡大するからだ。

 

 発生から72時間以内に、東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県に、自衛隊、消防など最大14万人が派遣される。「群馬は大丈夫」という安全神話を打ち破らねばならない。

 

◇中国の対外拡張は目に余る。南沙諸島等の動きは、アメリカが世界の警察を止めることを見越して、無法な既成事実を積み重ねるものだ。

 

 中国の動きで、より心配なのは原発建設である。中国は2020年までに51基もの原発を稼働させようとしている。中国に原発を安全に管理する能力があるか非常に疑問である。

 

 原発の管理は、その国の政治制度と密接に関わる。具体的には民主主義の発達度だ。人権、人命を尊重するか、国民の政府に対する批判をどの程度認めるか。中国は人権を軽視し、国民の批判を許さない。だから原発の管理は必ず緩くなる。高速鉄道事故の処置にも、危機管理の甘さは現われていた。

 

◇福島第一原発事故を起こした日本に中国の原発を批判する資格はないという声が聞こえてくるようだ。しかし、日本でも事故は起きた、だから中国はより危ないという意識で日本は発言しなければならないのだ。

 

 そして、更に重要なことは日本が原発政策大転換を決意することである。日本が原発廃止を明らかにしてこそ、声を大にして中国の原発に発言することが出来る。

 

◇中国の原発に関する危険が大きく感じられたのは、8月12日に起きた天津市の工場大爆発である。3千トンもの危険化合物の爆発で千人を超える死者が出たと言われる。政府は死者114人、行方不明者65人と過少な表明をした。原発のない天津だからよかった。もし大連であったら爆発は原発に及んで大変なことになった可能性がある。これから中国の原発から目が離せない。

 

◇自民党県連が佐田代議士の次期公認を見送る決定をした。1区の、先の決定を受け入れた。佐田氏は2回の週刊誌女性報道で生きの根を止められた。(読者に感謝)

 

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