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2015年7月31日 (金)

人生意気に感ず「敗戦の年の県議。私の戦争体験」

 

 ◇70年前の敗戦の日が近づく。4歳の私は、県庁近くで緊迫の日々を過ごしていた。昭和20年8月5日の夜、前橋市はB29の猛爆撃に晒され、535名の死者を出した。カトリック教会が建つ南北の通りを境にしてそれより東は一夜にして廃墟に帰した。 

◇15日正午の玉音放送によって社会は一変した。この年の群馬県議会は11月に開かれ議長は菅谷勘三郎。次に紹介する彼の開会の辞は突き落とされたどん底から立ち上がろうとする県民の声であった。「我等日本国民は支那事変より引き続き大東亜戦争に至る迄の8年間、必死の信念を堅持してあらゆる困苦欠ぼうに耐え忍び、国家の総力を挙げて闘い続けました。しかし、一億敢闘も空しく、大御心にそい奉ることあたわず敗戦の屈辱を見るに至ったことは、まことに悲憤こうがいの至りであります。今後、日本民族の上に山積する苦難窮乏は想像以上に深刻であろうことは、恐らく戦時中に数倍、数十倍することと存ぜられます。しかし、いかなる事態に立ち至っても苦難を突破しいばらの道を切り拓き民族永遠の発展を企図せねばなりません。通常県会の招集に当たり各位と共に更に覚悟を新たにし県当局とこん然一体となり、戦後県民生活の安定にまい進せねばなりません」

 

◇支那事変とは昭和12年に始まった日中戦争のことであり、大東亜戦争とは昭和16年12月に始まった太平洋戦争のことである。今後の苦難窮乏は戦時中の数倍、数十倍だろうと言っているが、多くの庶民は現実のこととしてこれを恐れた。私の父は大変な食糧難と進駐軍への恐怖から赤城の山奥に開墾生活に入ることになった。掘立小屋とランプの生活が懐かしい。昭和22年宮城村の小学校に入学。前年公布の新憲法の下で編集された国語の教科書は新生の民主主義を反映させて従来の内容を一変させるものであった。

 

「おはなをかざる みんないいこ。きれいなことば みんないいこ。なかよしこよし みんないいこ」これが教科書冒頭の詩である。すし詰の教室で声を合わせた。外ではサトウ八ロー作詞の「リンゴの歌」が並木路子の声でいたる所流れていた。今年同窓会に出たら、誰それに弁当を食われたと話している声が聞こえた。物はないが私たちは元気で社会にも活力があった。あの一つ一つの場面が私の戦争体験であった。(読者に感謝)

 

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2015年7月30日 (木)

人生意気に感ず「参院の攻防。関東軍の暴走が。ふるさと塾。特攻の悲劇」

 

 ◇昨日の参院特別委の攻防はなかなか見応えあるものだった。参院は理性の府でと言われる。「衆院の暴走を防ぐために存在する」という表現があった。一強の自民は数に任せて衆院で暴走気味と見られている。それを防ぐ役割をはたして参院は果たすことが出来るか。 

◇原発とテロが論じられた。その中で、「福島第一原発の事故は何故起きたか」と問われ、産経大臣は国会事故調査委員会の結論を引いて次のように発言した。「関係者、東電などは安全神話に立って都合のいい判断をし、必要な対策を先送りした状態で3・11を迎えた」。政府の責任を認めた大胆な発言であった。また。自衛隊に関して、「民主的統制」が必要と強調する安倍首相の言葉もあった。

 

◇かつて、関東軍に対する民主的統制の失敗が太平洋戦争につながったと、私は昨日のふるさと塾で訴えた。再開した「ふるさと未来塾」は大変盛会であった。「今国会で争われていることも、心に考える座標軸がないとマスコミに言われるままに右にも左にも動かされてしまう。座標軸は歴史から学ぶことが出来る」と私は冒頭の再開の挨拶で述べた。

 

 満州事変、満州国、日中戦争、太平洋戦争と語り、最後に原爆投下に及んだ。アメリカは国を挙げて開発に取り組み、昭和45年の7月にはニューメキシコの砂漠で実験に成功。7月26日は太平洋のテニアン島に運ばれた。開発で競ったドイツは既にこの年5月に降伏。残るは日本だった。遂に8月運命の時を迎える。6日広島、9日長崎だ。投下目標は京都が最有力だったがスチムソンが「永く民族の怨をかう」と強く反対し外された。

 

◇前記のように参院で原発が語られたが原発と原爆は同根のもの。人類史上初めて原爆の惨劇を体験した日本が原発を推進することに国民はもっと深く激しく怒るべきではないか。次回のふるさと塾は、国会事故調の「報告書」を取り上げようかと考える。今後、ふるさと塾は従来の通り原則的に毎月第4土曜日に行うことを宣言した。参加者の魂に触れるようなホットな塾を心がける。飛び入りの参加も歓迎する。

 

◇片道のガソリンで突っ込む特攻作戦ほど非人道的作戦はない。作戦の産みの親といわれる大西滝治郎は飽くまで終戦に反対だった。特攻で死んだ連中にわびるため苦しんで死ぬと言って腹を切り介錯を拒否し明け方まで苦しんで死んだ。地獄に突っ込んだ無数の若者の悲惨さを思う。(読者に感謝)

 

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2015年7月29日 (水)

人生意気に感ず「太平洋戦争への道。満州国。日航機事故の真実」

 

 ◇参院特別委の攻防を見た。責める野党はテレビという観客席の国民と共闘を演じているようだ。安倍首相は苦しい立場に立たされてよく耐えていた。攻防を見ながら太平洋戦争への道を考えた。無謀な戦争に国民を巻き込んだのは軍部の独走だった。今夜、「ふるさと未来塾」で壮大な民族の悲劇を話す。 

 世界恐慌に巻き込まれた日本にとって満州は生命線だった。関東軍は満州を支配するために謀略をめぐらす。まず、満州鉄道の爆破である。中国人のしわざにしようとするが関東軍の行動であった。これが昭和6年の満州事変の発端であった。

 

 翌年、清朝の廃帝薄儀を利用して、日本のかいらい国・満州国を建てる。このことは中国との対立を深刻化させ、国際的孤立におちいる。日本は国際連盟を脱退。

 

 中国との全面対決は日中戦争に発展。日本は広い大陸で泥沼にはまっていく。中国への本格的な侵略はアメリカとの対決を抜き差しならないものにする。遂にアメリカは日本に石油の輸出を全面的にストップさせる。追い詰められた日本はアメリカに宣戦布告する。ハワイ真珠湾の攻撃は昭和16年末であった。それから昭和20年8月まで、およそ4年、日本民族は、何百万人の命を失い、人類史上初の原爆を落とされ、ポツダム宣言を受諾し平和憲法を得た。

 

 あの戦争は何だったのか。私は昭和15年生まれ。空襲警報の下で逃げ惑い、戦後の食糧難を経験した。私なりに太平洋戦争の体験者である。戦争は絶対嫌だ。しかし、平和は命がけで守らねば実現しないことは歴史が教えている。70年目の8月15日が近づく。

◇520人の命を奪った日航機事故から間もなく30年。修理ミスが事故の原因であることが判明した。飛行機はボーイング社のもの。修理担当者の指示に従わなかった修理工。この修理のミスにより圧力隔壁の強度が弱まったという。「ボーイング社の担当者は泣いていた」という。ハイテクの結晶といえる飛行機も単純な人為的ミスで一瞬のうちに空に消える。空の事故は大小を別にすれば繰り返されている。そのほとんどは単純な人為ミスに違いない。空の旅を否定することは出来ない。惰性に流されていく飛行機の利用。520人の犠牲を真に生かす道は何か。それを問うのが8月12日の意味だ。(読者に感謝

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2015年7月28日 (火)

人生意気に感ず「原爆投下。玉音放送が決まる迄。皇居前の人々」

 

 ◇歴史的なホットな8月が近づく。ホットは気温ではない。70年前日本民族はその史上初の運命の時を迎えつつあった。1945年7月16日、ニューメキシコの砂漠で人類初の原爆実験が成功。戦局は大詰めを迎えていた。本土決戦のムードが流れ、県庁の近くに住んでいた私は4歳。ネズミを焼いて食べているおじさんの姿を見た。 

 実験成功後のアメリカの動きは驚くべきものだった。原爆は7月26日に太平洋テニアン基地に運ばれ8月6日広島に、9日には長崎にそれぞれ投下された。8月14日ポツダム宣言受諾、翌15日天皇の終戦詔書放送(玉音放送)となる。

 

 原爆投下目標は17都市から京都、広島、小倉、新潟にしぼられたが、スチムソンが京都は民族の怨みをかうと強く反対したため京都は外され、かわって長崎が加えられた。なお、指揮官のグローブスは最後まで京都に固執しこの地域での模擬投下訓練を続行した。最近、アメリカの大手旅行社が京都を最も素晴らしい観光都市と評価したことは皮肉である。因みに原爆投下予定とされた都市はB29によって爆撃されなかった。原爆の効果を測るためである。

 

◇3日後に迫った、8月1日「玉音放送」が初公開される。この放送の録音が決まるまで皇居地下では日本の歴史上最も重い空気が満ちていた。ポツダム宣言受諾派と本土決戦派の対立の議論は尽きなかった。鈴木貫太郎首相は言った。「議をつくすことは数時間に及ぶが議決せず、この際は聖断を拝して結論としたい」。聖断をあおぐこと2度。天皇は「自分はいかになろうとも万民の生命を助けたい。この際私としてなすべきことは何でもいとわない。国民に呼びかけることがよければいつでもマイクの前に立つ」その場の人々は号泣した。収録は14日深夜11時を過ぎていた。翌日正午の放送。録音盤を血眼で探す兵士の一団。盤は女官室の張り紙をつけた部屋の金庫で難をのがれた。

 

 私の著書「炎の山河」には皇居前で手をついて頭を下げて座る国民の姿がある。努力が足りなかったことを詫びる国民の姿。阿南陸相は腹を切って果てた。この日の新聞で衝撃なのはあの朝日。記者は「天皇陛下と叫び、おゆるしとまで言ってその後の言葉を続けることが出来なかった」と記す。妙義町の5年生の疎開児童は女の先生の涙を見て戦争の終結を知った。その瞬間の気持ちは両親のもとに帰れる嬉しさだったと語る。新生日本の原点たる光景。(読者に感謝)

 

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2015年7月27日 (月)

人生意気に感ず「宇宙の生命は。萩原ゆうじ君は。日本のマグマ。健大熱闘」

 

◇宇宙時代のただ中にいることを感じるこの頃だ。ひたすら膨張を続ける宇宙の中で、我々の太陽系は針で突いたような小さな存在。その太陽系の最果ての冥王星から刻々と写真が送られてくる。更に、1400光年の彼方に、地球に似た生命存在の可能性が高い惑星が発見された。広い宇宙に生命はあるに違いない。知的生命もきっと居る。我々人類だけが例外と考える方が変なのだ。今、宇宙の果ては140億光年という。広大な宇宙で知的生命体はあったとしても出会うのは絶望的。

 

◇「ケプラー452b」と名付けられた惑星は光の速さで1400年もかかる。地球よりも長く存在しているというから、その間に有機物から生命が合成され進化の過程を辿っているとしたら。大学一年の時、オパーリンの「生命の起源」をわくわくしながら読んだ。ダーウインの進化論を疑わないが、進化の過程で「心」が生まれることが神秘的で信じ難い。神の支配と考えるとストンと落ち着く。物理の法則と神との関係は。疑問と夢を結びつけて宇宙時代が広がっていく。

 

◇「萩原ゆうじの今後」を考える会を行った。30歳の慶応出の公認会計士、小中高は高崎地区なので同級生はない。自民党の公認を得てぎりぎりまでやった。6か月の準備期間、8千3百余、わずかに届かず落選。群馬会館のホールには共に戦った同志が多く集まったがゆうじ君は遂に現れなかった。「解散」という声が大勢となり、そのように決まった。必死で頑張れば捲土重来は可能なのに実に残念。会場の誰かが言っていた。「憎しみ合う一族では社会の信頼は得られない」

 

 政治不信、若者の政治離れに一石を投じられるかと思ったが真夏の夢と終わったか。図らずも、敗軍の将兵を語る結果となり後味が悪い。もう、後は振り返らないと決めた。

 

◇連日のように火山や地震の情報が続く中で、また気になるマグマの動き。宮崎・鹿児島県境のえびの高原・硫黄山周辺でマグマの動きを示す火山性地震が増えた。列島が活動期に入ったと思っているが専門家は「まだ」、「一般に恐れられているよりもっと大変なことが」と不気味な発言を繰り返している。頭を熱線で突き刺すような暑さが続く。灼熱の太陽は何を予言するのか。

 

◇健大高崎が桐一を接戦で下し甲子園へ。あの暑さの中、若者の力は凄い。正に鉄は熱いうちに打て。魂が鍛えられている。(読者に感謝)

 

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2015年7月26日 (日)

小説「楫取素彦物語」第26回

 

「オウ、マイキャプテン、ユー、ミィーン」

 

「左様、左様」

 

やっと会話が通じたようだ。松陰の臆することのない態度こそ、立派な会話をなしていた。

 

「左様、左様」

 

松陰はここで会心の笑みを作ってもう一つの言葉を放った。

 

ありがとう、ありがとうでござる」

 

「オウ、サンキューね。ワタシシツテル、アリガトウ、サンキューです」

 

松陰は夷人が日本語を使ったことに驚いた。

 

「アリガトウ、サンキュー、サンキュー」

 

松陰が言った。松陰は、サンキューを理解したのだ。かくして、あの沖の黒船のキャプテンにこの書を渡してくれという意は通じた。青い目の夷人が愉快そうな笑顔を作っているではないか。松陰と夷人は同時に手を出して握手した。

 

「ユー、サムライね。コワクナイサムライでーす」

 

「左様、左様、吾はサムライでござる」

 

「グッバイ、サムライ、グッバイでーす」

 

「左様、左様、さよなら、さらばでござる」

 

遠ざかる夷人の後ろ姿を目で追いながら、松陰はニヤリと笑って言った。

 

「見たか重之助。我が意が通じたぞ。ありがとうはサンキューなの。これは心を伝える言葉。最も大切な異国な言葉を覚えたぞ。天の助け。そして、去る時はグッパイ。よし、サンキューをもって、次はあれに乗り込むぞ」

 

そういって松陰は沖の黒船をじっと見た。松陰の大胆不敵な行動はいよいよ本番を迎えることになる。

 

 

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2015年7月25日 (土)

小説「楫取素彦物語」第25回

 八、黒船へ

 

 

 松陰が江戸に着いたのは嘉永六年十二月二七日。翌、嘉永七年正月八日、ペリーの艦隊七隻が横浜沖に姿を現した。松陰は準備に奔走する。五大洲をめぐり勉学に励みたい旨を綿々と書き綴った「投夷書」を作った。船にいかに近づくかに苦労した。約束した船頭がいよいよになると後難を恐れて拒否することもあった。

 黒船をうかがいながら近づく機会を待つがなかなか実現しない。従者、金子重之助と二人。終日、ごろごろしていて宿の主人に怪しまれ宿泊を断られたこともあった。黒船は下田の沖に移動した。松陰は沖の船をしきりに観察し姿を写しとったりした。時々船員が連れ立って上陸する姿があった。松陰は一計を思い立ち、大胆にも声をかけた。

「もうし、もうし、こんにちは」

「ホワット。フー、アーユー」

「左様、左様」

変な会話が始まった。松陰は身ぶり手ぶり、笑顔を作り、「投夷書」を懐から出して見せる。

「ホワット、ホワット、フー、アーユー」

「左様、左様、お前たち親切な人」

「ホワット、ジス。アイ、ドントウォント」

船員は警戒して拒絶している。松陰は、ここでも、至誠にして動かざる者未だあらざるなりの方針である。

「左様、左様、ワレ、カノウチマンジナリ」

松陰は瓜中万二の変名を使うことに決めていた。二人の船員は、チンプンカンプンの変な日本人に話しかけられたことに驚きながらも松陰の眼光と物腰からなかなかの人間と受け止めたらしい。さっきから妙なことを言っているが要件は、書類を渡すことであるらしい。おかしな日本人は沖の船を指差し、自分の頭を差し、挙手の仕草をしている。

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

 

 

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2015年7月24日 (金)

人生意気に感ず「徘徊GPSシューズ。子どもの世界の異変。5人の乳児の遺体」

 

 ◇ケータイに徘徊高齢者の情報が絶えない。高齢化が加速する中でこの傾向は今後増えるだろう。脳細胞が干からびていく。これは自分の世界が縮小していくことで知的生命である人間にとって悲しい。宿命だから抜本的解決の道はないが科学の力で対応する方法は工夫されている。 

 前橋工科大の教授がGPSシューズを開発した。この靴をはいている徘徊者を容易に見つけることが出来る。利用者ごとに警告を知らせるエリアを設定することも可。補聴器と同じようにGPSシューズが普及する時代になるのだろうか。

 

◇子どもの世界に何か異変が起きていることを感じる。不可解な凶悪事件が増加している。特に気になるのは貧しくない家庭で教育環境も比較的良いと見られる家庭の子どもたちだ。昨年の長崎の高1少女がクラスメートを殺し遺体を切断した事件は記憶に生々しい。

 

 今度は、愛知の高3男子が自治会長を刺殺した。少年は「ストレスがたまっていた」、「襲って、抵抗されたので無我夢中で刺した」と語る。「目立たないごく普通の高校生」、「真面目な性格でひょうきんな人」。こんな人物評が校内から出ている。また、「誰でもよかった」のであろうか。

 

 少年の心に何が棲むのか。この種の事件が非常に多いことから、極く希な例ではなく、子どもたちの心に共通の変化が生まれていると見るべきではないか。生きる力、生命の神秘と尊厳。こういうものを心に育てるにはどうしたらよいのか。高度に機械化していく社会。巨大な歯車に巻き込まれ潰されていく子どもたちよ。

 

◇愛媛県の乳児5人の遺体発見は死臭が伝わってくるようだ。以前にも多くの乳児の遺体が押入れに積み重ねられているという事件があった。今回の34歳の女は「5人とも自宅で産んだ」と述べている。この女の考えを知りたいものだ。オギャーと声を聞いて小さな拳を見て母性は動かないのか。生命を全く物質と考えているのか。昔、間引きの風習があった頃、産婆は母親の心を前に苦労したという。現代のこの現象は、生命に関心が薄れている日本を象徴する出来事なのか。

 

◇マグロの腹に覚せい剤を入れ再冷凍して密輸した事件に驚く。昔、石鹸を割って薬を隠し合わせると犬も分からないという話しを謀略機関の人から聞いた。知らない事実が多くあるのだろう。(読者に感謝)

 

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2015年7月23日 (木)

人生意気に感ず「東芝の危機。中国の横暴と防衛白書。イスラム国」

 

 ◇東芝の会計の不正問題が世界を震撼させている。日本を代表する大企業が利益の水増しをしたとして、歴代3人の社長が辞任した。公表された会計の数字によって企業は評価される。株価も判断される。この事件によって、当然のことだが東芝の株は暴落している。アメリカの株主はこの事態に対して東芝とその経営陣を相手に訴訟を起こそうとしている。市場の信頼を裏切った責任は極めて大きいし東芝の損失も膨大だ。 

 業績が悪化していた東芝の経営陣は業績の改善を数字で示すことを強く求めた。これが強いプレッシャーとして王国に働いたのだろう。このような事態は気を緩めれば他の企業でも起こり得る。不安に駆られている大企業があるのではないか。私は、今回の東芝の事件を前にして、あの土光さんがいたらこんなことは起きなかったのではないかと思ってしまう。あの古武士にして荒法師のような風貌が懐かしい。

 

◇中国がガス田開発のプラットホーム建設を進めている。計12基。日中中間線の中国側海域。地下の資源は日本側とつながっている可能性が大きい。軍事的な脅威に結びついているので政府は「極めて遺憾」と抗議している。

 

◇中国の脅威の現実は私たちの想像を超えるものがあるようだ。平成27年版「防衛白書」は中国の横暴を訴える。それは2点。このプラットホーム建設と南シナ海でのz岩礁埋め立てである。中国は世界の非難にも拘わらず海洋進出を行っている。中国は急激に発展し変貌を遂げつつあるが、その目指すところは一大海洋国家なのだ。その前に立ちはだかるのが日米と見ているに違いない。日本の生きる道も海洋国家。海洋は世界を結ぶ平和の海でなければならない。

 

 中国の強引ぶりは、かつて満州に進出して世界の非難を浴びた日本の姿に似ている。防衛白書は、核と弾道ミサイルを進める北朝鮮についても「重大かつ差し迫った脅威」と指摘する。更に白書は国際テロ組織イスラム国にも触れる。そこでは「並はずれて潤沢な資金源や国家に対峙しうる強力な軍事力を有す」と分析している点に注目する。私は、原発へのテロとして北朝鮮を恐れてきたが、原発はイスラム国からも狙われる可能性があることを感じる。

 

◇日本を守る重大性が戦後70年で最高潮に達している。これから始まる参院審議では、日本をいかに守るかを深く激しく論じて欲しい。(読者に感謝)

 

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2015年7月22日 (水)

人生意気に感ず「新国立競技場白紙に。館林で楫取を。小説の中の寿」

 

 ◇新国立競技場の計画が白紙に。安倍さんの決断を見て東京五輪がにわかに前方に立ち上がってきた感じた。2020年の東京五輪・パラリンピックのメイン会場。建設費が2550億円とはいかにも高い。ある専門家は半分以下で出来ると言っていたのだ。当然のこととして猛烈な批判が出ていた。批判にこたえて計画をやり直すと間に合わないというのが関係者の意見だった。組織委員会、元首相の森さんも「間に合わない」と激しく発言していた。 

 安倍首相は、間に合うことを確かめた上で白紙撤回を決断し明言した。これは大変重要なことを意味する。それは、トップが決断すれば、ゴタゴタ意見があっても出来るということ、また、他にも大変な税金の無駄になる大きな企画が見逃されて平然と行われていく例があるに違いないということだ。この度の安倍さんの決断を見て、これを原発政策に及ぼして欲しいと思った。

 

 設計の模型で一際目をひくのは、屋根を支える二本のアーチ。キールアーチと呼ばれ、400mに及ぶ鋼鉄制の構造物。これを設置するためには近くにそのための工場を設ける必要があった。

 

 安倍さんとすれば、安保関連法案採決のマイナスを少しでも埋めたいという計算もあったに違いない。

 

◇館林の経済人の集いで、昨夜「楫取素彦と吉田松陰」と題して講演した。元同僚の須藤和臣県議が私を紹介した。館林は暑さで有名になったものだ。昼間の酷暑の影響か、私は講演の途中珍しく疲れを感じ、幕末・維新の志士たちから力をもらうことを念じて頑張った。

 

 話しの中で、産経新聞に連載中の私の小説・楫取素彦物語に触れた。小説は想像力で作中人物を動かすので、楽しんでもらえると思ったのである。現在、62回まで来た。僧行薫が獄中の人に法話を聞かせる場面が続く。上州の無宿人赤城の又蔵は忠治親分の下にいたこともある男で、「あっしのような悪党に人間の心があるのでごぜえやしょうか、阿弥陀様とやらはこんな男にも目をかけてくれるんでごぜえやしょうか」と問う。又、寿は求めに応じて人々の前に正座して語った。「阿弥陀様の弟子の寿と申します。兄松陰も心の底に阿弥陀様をもっておりました。兄は30歳で首を切られ世を去りましたが、最後の姿は立派でした。阿弥陀様のもとへ行くという信念があったからです。打ち下ろされる白刃の下でナムアミダブツを唱えたのです」(読者に感謝)

 

 

 

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2015年7月21日 (火)

人生意気に感ず「強行採決と憲法。平和を守るには。台風11号」

 ◇強行採決の特別委員会室は派手なプラカードのオンパレード。一斉にテレビの方に向けて。国権の最高機関にして唯一の立法機関の権威を軽くしているように映る。「強行採決反対!!」「自民党感じ悪いよね」「アベ政治を許さない」等のプラカード。「強行採決反対!!」が一番数が多い。

 

 浜田特別委員長は、安保関連法案につき、「当委員会はカケツすべきものと決定しました」と発言した。「可決した」ではなく、「可決すべきもの」と決定したのである。可決は本会議の権限である。本会議は委員会の可決すべきという決定を尊重するから通常は委員会の結論通りに決まる。そこで16日の衆院本会議は与党の賛成多数を得て可決となった。

 

 法律案は両議員で可決したとき法律となる(憲法59条1項)から。法律となるためには更に参議院の可決が必要となる。しかし、ここで衆議院優越の原則がある。テレビのコメンテーターがよく60日ルールと発言しているもの。憲法59条2項は、参院が60日以内に議決しない法案は衆院が「出席議員の3分の2以上で再議決したときは法律となる」と定める。

 

 安倍首相は16日の衆院可決後の記者会見で良識の府である参院で議論を深めたいと語った。参院の役割は何かという議論の中で、参院不要論がある。階級的、あるいは民族的に均一な日本で、同じ国民を代表する立法機関は一院で十分だという理屈。それに対して、党利党略にとらわれず国家の大計を深く論じ合う和と良識の府が必要で、それが参院の理想像というわけだ。現実の参院は衆院のコピーといわれ、不要論も盛んである。この立場からは、究極の行政改革は参院廃止だという提案も飛び出す。持論実現には憲法改正を必要とする。現在進行中の国会劇場は日本国憲法の生きた教材であるが、地に足がつかずに狂騒の渦が流れていくように見える。戦争は誰でも絶対に嫌だが、平和は自ら戦う決意と覚悟なしでは実現しない。戦争反対を叫ぶ人たちの多くは平和はタナボタで得られると考えている。他人任せの平和。平和ぼけの日本人。私たちに突きつけられた課題は待ったなしのところへ私たちを立たせつつある。

 

◇台風11号は途方もない雨量と風で広範囲の日本列島を襲って去った。今後の日本はどうなる、南海の島国は将来どうなる。恐怖の未来が広がる。(読者に感謝)

 

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2015年7月20日 (月)

小説「楫取素彦物語」第24回

「ところで」

 

松陰は真顔になって語り出した。

 

「あの時、幻馬という男が話した通りアメリカの軍艦が現われた。実に驚きました。今回は、ロシアの軍艦を調べるために長崎に行きましたがすでに去った後。しかし、幻馬にえたことが収穫であった。幻馬と話して私の胸は大きくふくらんだのです。目の前の霧が晴れる思いであった。来年、黒船が再来したら、私は黒船に乗り込んでアメリカに連れて行くよう頼んでみるつもりだ」

 

えっ、松陰殿、それは国禁を犯すことですぞ。幕府は許さぬと思います。悪くすれば死罪です、熟慮してください。杉家の者たちを悲しませるつもりですか」

 

「貴公らしく無いことを言う。杉の者たちは大義のもとで死ぬことを許してくれる。杉の者は団結して生きてきた。身内に重大事を一切告げないことは苦しい。あなたにだけは話しておきたくて立ち寄ったのだ。分かって欲しい。

 

「あなたの信念はよく分かります。しかし、あまりに大胆。無謀ではありませんか。」

 

「それは分かるがな、幻馬が申すにはアメリカの人々は心が広い。イギリスと戦って独立した国だ。国政を正す行為には理解を示す国民らしいのだ。私は、命を掛けて日本の未来のためであることを訴えるつもり。遠くから見守って欲しい。私の行動を同志の者はきっと分かってくれる。大将の説得に成功すれば、アメリカと戦って勝ったほどの収穫となる。あなたなら分かってくれる。いや、分かってくれるのは伊之助殿だけと思って話すの

 

松陰は切切と訴えた。一語一語が正論であった。伊之助として反対する余地はなかった。松陰は、一族の温かい見送りを背に江戸へ向けて萩を発っていった。

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

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2015年7月19日 (日)

小説「楫取素彦物語」第23回

えっ、ほんとうか。あの漂流民の」

松陰は幻馬の意外な言葉に唖然とした様子である。

「単なる漂流民でないことが分かった。彼はアメリカでは普通の人間でも優れた見識を持つ人なら選挙によって国王になれると語った。日本もいずれはそうなるだろうと万次郎は申している。万次郎が語ることは土佐の若者に強い影響を与えている。その中に馬という男がいる。覚えておけ」

「幻馬と馬か。ますます妙だな

松陰は幻馬の顔をしげしげと見つめるのだった。

 ヵ月以上もかけて長崎へ来て、ロシア艦隊に挑戦するという目的は達せられなかった。しかし松陰の夢はふくらんでいた。幻馬に会ってこれから進むべき方向について大きな示唆を得た思いであった。翌年のペリー再来に期するところがあって松陰は再び江戸に向った。

 途中、松陰は、嘉永六年十一月三日、萩に立ち寄った。杉家の人々は松陰を温かく迎えた。

 伊之助と寿は新婚であった。寿の所作には新妻の初々しさが現われている。文は杉家に残された唯一人の娘で、父母の愛を独占するように生き生きしていた。

「お兄さまが帰った。大兄(だいにい)さまが帰った」

文は無邪気にはしゃいでいる。

、お文、お前にもいつか良い旦那様を見つけてやらねばならぬな」

「いや、文はお嫁になぞいきませぬ。いつまでもこの家がいいの」

文は頬を赤くして、兄に逆らって見せた。

 松陰は杉家の一室で伊之助と二人だけになった。

「長州屋敷のことが思い出される。あなたと義兄弟となるとは思いもよらぬことでした。寿は良い妻であろうか

、松陰殿に似て一途、立派な女房ぶりでございます

伊之助は顔を赤くして言った。

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

 

 

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2015年7月18日 (土)

小説「楫取素彦物語」第22回

 

 七、長崎の幻馬

 

 

 象山を訪ねた直後、幻馬から手紙が来た。それには、ペリー来航のヵ月余を経た嘉永六年七月八日、ロシアの提督プチャーチンが軍艦四席を率いて長崎に現われたとある。

 それを見て松陰は迷うことなく即決意した。嘉永六年九月十八日江戸を発ち、十月二七日に長崎に着いたがプチャーチンの軍艦は三日前に去っていた。

 かつての密会の場所で幻馬が待っていた。

「久しぶりだな。藩法を破って東北遊覧とは大胆なことだ」

「そんなことまで知ってるのか。妙な奴だ」

、天下のことはこの幻馬には何でもわかる

「お主が申した通りアメリカの軍艦が現われ江戸は大変な騒ぎ。赤壁の戦いにならって火戦を仕かけて打つと我が戦略を披瀝したら我が師佐久間象山に一蹴された」

「そんなこと当たり前。おまえにはロシアの軍艦を見せたかった。中を見るだけでもお前の目が開けたことだろう。プチャーチンに会わせる手立てがあったのに間に合わなかった」

「幻馬殿、ますますあなたが分からなくなった」

「は、は、は、攘夷など、絵空事だということが頭の固いお前にも分かってきただろう」

「来年早々ペリーがやってくる。この時が大事だぞ。その機会を活かせるかどうかでお前の運命が決まるだろう。おれは、お前から出る不思議な霊気に注目している。惜しむらくはすぐに血気にはやって前後の見境がなくなることだ。自爆せぬように注意することだ。おれは最近例の万次郎に会った」

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

 

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2015年7月17日 (金)

人生意気に感ず「出産と議員欠席。新しい台風の恐怖。巨大噴火と巨大地震の予言」

 

 ◇県内の5市町村が「出産」を欠席理由と認めることになった(6月定例会)。出産は病気や事故ではないので、従来、議員の欠席を認める理由にあげられてなかった。議会への女性参加を後押しする間接的な効果があるだろう。 

 群馬県議会では平成13年に議会規則に明記された。全国都道府県で最初だった。当時、妊娠中の県議吉川真由美さんが改正を求めた。県議会の歴史を振り返る時、正に隔世の感がある。

 

◇今、17日の午前3時、書斎の前の柿の木が激しく揺れている。三太は小屋の隅にうずくまって動かない。テレビをつけると台風11号は四国・中国地方を北上している。最大瞬間風速は50メートルと聞いて信じられない思い。各地で死者が出ている。地球温暖化が進む中でこうした事態が今後頻繁に起こるのだろう。

 

 人間の住環境は想定される風雨の量を一応の基準として対策が成されている。長い歴史の過程で一応の安定が保たれていた。ところが地球環境が激変した。温暖化で潮位が上がり台風がどんどん強くなる。この変化に従来の住環境が対応出来ない。山の急斜面の下で先祖から平穏に暮らしてきた人々が危険に晒されている。短時間に500ミリも降れば、それを集めて受け入れる川は限界を超える。このような一大構造的変化に私たちはどう対応したらよいのか。

 

◇学者が控えめに巨大噴火や巨大地震を予言的に語っているのが気になる。私たちは、御嶽山や箱根山に驚いているが、ある火山学の専門家は「まだ、日本の火山は活発化しているとは思わない。多くの火山学者は日本のどこかの火山でもっと大きな噴火が起きるだろうと考えています」と語っている。過去の巨大噴火と時の流れを分析した結果らしい。

 

 またある地震学の専門家は、「日本列島がどうもおかしい」と述べ、去る5月小笠原諸島の近海で起きたM8・1の巨大地震に関して見解を語る。これは680キロの深い所で起きた。このような「深発地震」が起きるのは世界でも限られた所である。この学者は、この小笠原地震も「3・11」の可能性があるとし、深発地震についてもっと恐ろしい学説を紹介する。それは深発地震の後同じプレートの上の浅い所で数年後、又は数十年後に大地震が起きるというもの。この説によれば、首都直下地震、浅いが故に巨大津波の可能性もと指摘する。(読者に感謝)

 

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2015年7月16日 (木)

人生意気に感ず「震度5は前兆か。安倍首相は貫けるか。16歳少女の怪。戦没者追悼式」

 

 ◇連日の地震には不感症になっているが、大分の5強には驚いた。13日午前3時頃大分県佐伯市で震度5強、そしていくつかの市で5弱の地震があった。マグニチュードは5・7と推定された。フィリピン海プレート内部で発生したらしい。北から南まで、日本列島がにわかに動き出した。地震も火山も。大丈夫と言われている群馬県にも地震と火山の不気味な動きが迫っている。 

◇地震も火山も、鳴りを潜めていたのが群馬。この間に「安全神話」が広がった。専門家はこれを打ち破れと警告し続ける。人々は耳を貸そうとしない。古来、政治上の重大事と自然の大災害は奇妙に一致することが多かった。そして、このことは人々の不安を駆り立て政治不信を煽った。安保関連法案の採決の日がこの世相と重なっている。

 

◇安倍内閣と自民党は断固として採決を実行した。反対派は戦争法案と位置づけてヒステリック気味である。一方で符節を合わせたように8月の敗戦記念日が近づく。敗戦で、アメリカへの詫び証文としての憲法が生まれた。この事実は否定できない。そして、その中身は素晴らしいが現実に合わない面がある。改正は詫び証文だからではない。

 

◇16歳少女が医療少年院送致になる。あの少年Aと同様に。長崎家裁の決定の中味は衝撃的で信じ難い。曰く、「不安や恐怖の感情が弱く決めたことは迷いなく完遂する性格」、「無防備の友人に想像を絶する苦しみを与えて生命を奪い人の尊厳を踏みにじった快楽殺人で残虐さと非人間性には戦慄を禁じ得ない」と。

 

 猫殺しから殺人の欲求に。高1少女を殺し自分の父親も殺そうとした。家裁は、刑罰では改善出来ない、矯正教育と医療支援で矯正の可能性はあると判断した。人間とは何かを考えさせられる。

 

◇70回目の終戦の日。戦没者追悼式で、18歳未満による献花が行われることになった。戦没者のひ孫世代。戦争を知らない世代が社会の大半を占めるようになりつつある。戦没者の霊にとって最大の願いは平和である。そのためには若い世代に戦争の悲惨さを受け継いでもらうことが重要である。18歳未満の献花にはこの意味がある。

 

 群馬県の慰霊祭も参加者が年々少なくなっている。私は高校生の参加者を主催者に呼びかけてきた。毎年男女の代表者のみが出席するがもっと規模を増やし集いの中味を実のあるものに出来ないか検討して欲しい。(読者に感謝)

 

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2015年7月15日 (水)

人生意気に感ず「採決は成るか。中央公聴会の注目点。チプラスの謎」

 

 ◇安保関連法案の採決が迫った。世論調査の結果は安倍政権に厳しい。憲法論を基礎にした安保関連法案は理解するのに難しい。多くの有権者はマスコミに煽られている。世論調査とはこういうものかと思う。 

 憲法9条の表面の定めと自衛隊の現実は大きく食い違っている。自衛隊を変えて9条に合わせることは不可能である。国の最高法規と現実が不一致なのはいかにもまずい。解決策は憲法改正だがその手続きは世界一難しい。しかし、厳しい国際環境の下で国民の生命、安全を守ることは待ったなし。ここに現実政治の悩みがある。

 

 今日、特別委員会で採決される。与党だけでの採決は避けたい。そこで維新の動きが注目される。

 

 石破地方創生大臣が「国民の理解が進んでいない」と閣内から異をとなえている。私はあの目を好かない。政治家は見た目が非常に大切なのだ。よく見れば、見た目に全人格が現れる。石破さんには世論をにらんだ上の計算があるのだろう。安倍さんは支持率が下がることを覚悟の上でやる決意だ。世論は民意だから耳を傾けて尊重しなければならない。しかし世論に動かされるなら真の政治は不可である。安倍さんを支えているのは祖父岸信介だろう。安倍首相の悩みと苦しみを国民の多くが共有できるかが重要なのだ。

 

◇安保関連法案の中央公聴会で5人の有識者が意見を述べた。その一人、外交評論家岡本行夫氏の次の発言が重く心にかかる。「最近15年間だけでも238人の日本人が外国の懸命な働きで救出されてきた。世界が助け合っている時に我関せずの態度を取り続けるのは、日本人を守る負担を他国に押し付けることを意味する」。「この法制の大きな意義は外敵から身を守り合うコミュニティに日本も参加することにある。各国の善意と犠牲の上に日本人を守ってもらうことを良しとしてきた国のあり方を転換できるかの歴史的な分岐点にいる」

 

 これは大きな説得力をもって迫るが、これも憲法の枠内(合憲)であることを前提とする。

 

◇世界が息をつめて見守ったギリシャ問題に解決の糸口が。チプラスは「ユーロ離脱は過去のもの」と語った。このギリシャ首相、私には謎に見える。一国を背負って綱渡りをし、メルケル等と笑顔で応じている。アレキサンダー、アリストテレス以来の民族の誇りをエネルギーにしているのか。したたかさも伝わってくる。(読者に感謝)

 

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2015年7月14日 (火)

人生意気に感ず「京都と原爆。原発再稼働は。少年Aの決意とは」

 

 ◇京都が世界一魅力的な都市に選ばれたという。アメリカの影響力のある大手旅行会社の評価である。「長いこと天皇が住んでいた場所」等が指摘されている。日本の歴史文化の象徴である都市がアメリカ国民から高く評価されることは嬉しい。 

 京都は太平洋戦争の中で原爆投下の最有力候補地の一つであった。木造住宅が密集している等、原爆の威力を測る上での適地であったといわれる。原爆投下の中枢の一人が、日本文化の理解者で、民族の怨みをかうといって最後まで頑張ったために投下を免れたという。

 

 原爆によって廃墟にされていたら想像できない程大変なことになっていた。なお、原爆投下の候補地であったため、その前のB29による戦災からも免れたのは皮肉にも幸いであった。京都を訪れている多くのアメリカ人はこのような歴史的事情を知らないのであろう。いずれにしろ、歴史と文化は千年の古都を悪魔から守った。

 

◇原発ゼロが約2年続いた。脱却の一歩が鹿児島県の川内原発1号機。福島第一原発事故後の厳しい新基準に基づく審査に初めて合格。全国で計25基が審査を申請していた。燃料棒が入れられ来月中にも再稼働。福島第一原発の事故の教訓は生かされるのか。火山や地震が近づいている。

 

 福島第一原発から遠く離れた西の果てのせいか住民の危機意識は薄いのではないか。群馬でさえ他人事のように捉える人が多くなっている。安定ヨウ素剤配布の説明会になかなか来てもらえないと、市の担当者は語る。核のゴミの最終処分場も決まらない。政府を初めとした推進派はCO2削減、火力のコストの抑制、収益力強化などを訴える。経済か人の命か。「3・11」と福島第一原発が突きつけた最大の教訓は人命の尊重であった。

 

 また、政府や東電などの情報を隠す体質が厳しく指摘されたではないか。この点で、核のゴミの処分地に関す説明会を秘密裏に進めたことは問題だ。それなりの理由があることは分からないでもないが、政府は十分に反省していないと不信を招く一因だ。政府は平成42年度の電源構成(ベストミックス)案で「原子力20~22%」を目標とする。「3・11」を謙虚に反省したことを示す決意と言えるのか。

 

◇元少年Aの「絶歌」出版が世の批判を受けている。その中で私が注目する声は「匿名で出したことに覚悟が見えない」というもの。32歳で社会に登場する加害者の決意が見たい。(読者に感謝)

 

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2015年7月13日 (月)

人生意気に感ず「いじめ自殺の重大さ。性犯罪の厳罰化・魂の殺人。知事の初登庁」

 

 ◇県議時代、いじめを取り上げてきた者として、岩手県中2の自殺に特別の思いを抱く。同様なパターンが繰り返されてきた。国を挙げていじめ防止に取り組んでいる。それを受けて地方自治体も学校も真剣に違いない。それにもかかわらず必ず事件は起きる。 

 構造的要因があるのではないか。それは、情報を共有し学校全体で力を合わせることが不可欠なのにそれを妨げるものである。今回、担任が把握していた「ノート」を校長は知らなかった。アンケートの結果、多くの生徒がいじめの現実を知っていた。こういう空気を学校がキャッチできなかったことが不思議だ。いじめをした生徒も大変な精神的負担だろう。厳しくお灸をという怒りと共に、彼らも被害者という感も抱く。

 

◇事件が起きないように、不幸にして起きた時は事後の対応を適切にと訴えてきた。対策のマニュアルが出来ていると答弁がある。問題はそれを生かすこと。防災訓練と同様にいじめ対応訓練を工夫したらどうか。東北の小学校が津波にのまれたことに匹敵する程のいじめの重さを認識すべきだ。いじめの被害は全国の子どもたちの心を襲う巨大津波なのだ。

 

◇性犯罪を厳罰化する作業が進むことにはっとさせられた。法務省の検討会が、強姦罪の罰則を強化する案をまとめた。将来刑法がその方向で改正されるだろう。

 

 私が注目するのは、厳罰化の理由として「強姦は人間の尊厳を侵害する」ことを挙げている点だ。享楽の現代、欲望が逆巻く社会。しかし、性行為は本人の「自由意思」によって成り立つ象徴的な人間行為である。踏みにじられた状態は「魂の殺人」に他ならない。

 

◇10日、大澤知事の初登庁のセレモニーがあった。庁舎の展望ホール。正副議長の就任式もここで行われる。かつての懐かしい同僚議員の顔が多く見られた。夫人と共に檀上に立った知事は、4年間県民の付託をしっかり果たすと決意を述べた。岩井議長と小田沢幹事長が挨拶した。3期目の課題は重大である。下り坂をころげるような人口減少はどうなる。コンベンションホールの狙いは大丈夫か。この4年間に「安全神話」に胡坐をかく群馬にも大災害が襲う可能性は高い。大澤さんも間違いなく今期限り。この4年間群馬は大きく変わるだろう。人口減少のカギは県民の自覚、県民の人生観。オール群馬を支えるのは県民の心である。(読者に感謝)

 

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2015年7月12日 (日)

小説「楫取素彦物語」第21回

松陰は師の象山が自分を認めていることに感激した。そして、長崎の幻馬を思いだしていた。

「実は申上げたきがございます」

「何ごと

「私、嘉永三年に長崎平戸に五十余日滞在したことがありますが、その折、妙な人物と知り合い、いつしか肝胆相照らす間柄となり以後その者より思いもよらぬ事実を入手するようになりました。この度の黒船の件も前から知らされておりました。そして、その幻馬と申す男が、ジョン万次郎なる漂流民のことを詳しく知らせてきたのでございます」

ここまで話した時、象山は、手を上げて松陰を制して言った。

「その事よ、その情報をわしは、別筋から得ていた。重要なことは、幕府が万次郎とかいう漂流民を処罰せず、しかも重用したということだ。ならば漂流民を装えば国法をくぐって国外へ出られるということなのだ」

漂流民を装うのは姑息なことで賛成出来ないな

象山の話に松陰はの中でつぶやいていた。そして、松陰にとっては、異国船を利用して国外脱出するという大胆な行為を天下の象山が自分に託そうとしていることの方が重要であった。実は、長崎で幻馬に会って以来松陰の胸には進んだ外国を見たいという思いが芽を出していたのだ。

〈国禁がなんだ。大義のためには命を掛けよう。死は惜しくない。問題は命を掛けるに値する事か否かだ〉

松陰は思った

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

 

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2015年7月11日 (土)

小説「楫取素彦物語」第20回

 黒船が去って間もない時、松陰は佐久間塾で象山と向き会っていた。

「お前はあの黒船を見てどう思ったか聞かせてみよ」

「先生、残念ながらまともに向かっては歯がたちません。風がなくとも蒸気で自在に動き、厚い鋼鉄は簡単には打ち破れません。そして、備えた巨砲は数十里にとどきます

「そんなことは分かっておる。お前の策をたずねておるのだ」

策はあります。我が兵法によれば、夜陰に乗じ柴や木を積んだ多くの小舟で取り囲み火戦を仕かけるのです。また、敵を陸地に誘い込めば地の理を知り尽くした我が方が有利ですから勝機はあると信じます」

「たわけ者め、そんな小手先のことで勝てる相手ではない。あのアヘン戦争を見よ、イギリスの戦力は船の大砲だけではない。上陸した時に示した圧倒的な火力とそれを使う組織力。それに本当に戦うとなれば、アメリカだけではなくなるだろう。お前のいうような三国志の世界とは違うのだ」

象山の指摘することは松陰にもよくわかることであった。ただ、当面の策としては他に妙案がないのが松陰が突き当たっている壁に他ならない。

「先生、いかがいたしたらよろしいでしょうか」

松陰が尋ねる。

「当面は条約を結んで和を保ち時間を稼ぐしかない。その間に学び、外国に対抗できる国力を養うのだ」

「そのためには百聞は一見にしかず。現地に潜入する必要がありますね」

「百難に耐える力がなければその役目は果たせぬ。黒船の好機をお前一つ活かして見ぬか」

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

 

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2015年7月10日 (金)

人生意気に感ず「自殺と担任の対応。不審者情報と天智天皇。臓器売買の怪」

 

 ◇また起きた。いじめの死、担任のまずい対応。県議時代何度も取り上げた同種の問題。怒り、同情、やりきれない気持ち。 

 岩手県の中学生は担任の女性教師との交換ノートで、繰り返されるいじめを繰り返し訴えていた。「死んでもいいですか」、「死ぬ場所は決まっている」。助けて欲しい、生きたい、というシグナル。担任が適切に受け止めていれば助けられた命だ。桐生の明子ちゃんの時も担任、校長の事後の対応が問題にされた。

 

 教育界は小さな命の真の重さを正しく受け止めているか。教育の目的は「生きる力」を育むこと。そして、生きる力の究極が命である。

 

 校長はシグナルのノートを知らなかった。学校は、また、定められたいじめ調査(アンケート等)を実施していなかった。責任のなすり合いが行われ時は流れまたどこかで起きる。この連鎖はどこまで続くのか。

 

◇ケータイに頻繁に入る警察の不審者情報。それを見ていて「おや」と首をかしげることが多くなった。「男性に声をかけられた」、「お菓子をあげようかと言われた」等を見て、世の中、子どもたちの過剰反応を感じる。その場の現実の状況にもよる。世間に事件につながる「不審者」が余りに多いことが原因だろう。

 

 それにしても、子どもに声をかけられない時代になった。ギシギシと歯車が機械音を発する味気ない社会は人々の心を果てしなく貧しくする。古代、万葉の時代、天智天皇が野に出て美しい娘さんに「菜つます子」と声をかけたというほのぼのした光景を思う。今では、天智天皇は不審者にされることだろう。

 

◇怖い話に耳を疑い慄然とした。静岡県のある病院の「院長」による臓器売買疑惑。この病院に救急搬送された男女の脇腹に同じような手術痕。二人の間に臓器売買があり、この手術を行ったのが院長だというのだ。

 

 以前、富士の樹海の恐い話しを読んだことがある。自殺志望の女性を襲い臓器を摘出する組織の話し。最近、衝撃的な事が伝えられた。富士山麓で腎臓が摘出された若い女性の遺体が発見されたというのだ。

 

 社会全体から倫理感が薄れ人の生命が軽んぜられ物欲の奔流が渦巻いている。臓器摘出売買などは医師が組織的に関わらないと不可能である。私たちの知らない闇の世界があるのか。中国では多くの子どもが売買された事件が報じられた。臓器売買と関係があるのか。(読者に感謝)

 

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2015年7月 9日 (木)

人生意気に感ず「ネパールへおもてなし缶詰。おもいやり県令楫取。軍艦島。尾瀬高に注目」

 

 ◇ネパール地震の支援の一環として「おもいやりの缶詰」を始めた。円筒の器にお金を入れてネパールに送る。募金缶詰だ。数百人の留学生が学ぶ「日本語学院」の活動である。この学院活動の中心に「寺子屋・人間塾」がある。人間塾は、人種や国籍を超えて各国の人々が学び合い理解を深めることを目的とする。日本語を学ぶだけでは日本を理解できない、日本の歴史や文化を教えなければという思いでスタートさせた。県庁南、自民党県連の近くに塾舎がある。人間塾は私が命名、そして塾長を務める。 

 国境を超えて助け合うという人間塾の前にネパール大地震が出現した。日本語学院には99人のネパールの留学生がいる。そこで始まったのが「おもいやり缶詰」。

 

◇7日、この助け合い運動の一環として私は「おもいやりの県令・楫取素彦」と題した講演を行った。多くの留学生と一般人が参加した。楫取が貫いた価値観・「至誠」の基礎は人間の尊重であり、「おもいやり」である。このことを松下村塾との関わりから説明した。

 

◇軍艦島、橋野鉄鉱山・高炉跡、韮山反射炉など「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録されることになった。日本の重工業面に於ける産業革命だ。これら重工業は19世紀半ばから20世紀初頭にかけ日本の近代化をけん引した。この間の国家的大事業として、日清、日露の二つの戦争があり、重工業の産業革命がこの戦争を支えたが、遺産群の歴史的価値はそれ自体大きな意義がある。

 

 日本の近代化を推進させた事業として富岡製糸場がある。「富岡製糸場と絹遺産群」の世界遺産登録と今回の世界遺産登録が合わせて日本の産業革命として世界的に位置づけられその価値が認められた。それぞれにつき、私たちは観光として利用するだけでなく、これらと結びついた歴史を学ばねばならない。近代日本の産業革命の歴史を学ぶことは韓国や中国に対して日本を主張する前提であり力となる。

 

◇尾瀬高の生徒会役員選に注目。18歳選挙権に備えた試みとして片品村役場から本物の投票箱と記載台を借りて選挙を実施。本物は生徒の心に何かを訴えたに違いない。18歳に選挙権が与えられるのに、若者の政治離れは深刻で立候補者がなくなる事態。教育界にボールが投げられた。受け止める覚悟はあるか。(読者に感謝)

 

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2015年7月 8日 (水)

人生意気に感ず「北は約束を守らない。なでしこの快挙。ギリシアの民主主義。トランプ氏の挑戦」

 

◇北朝鮮が拉致被害者の再調査に関し約束を守らないことで関係者は怒りをあらわにしている。大韓航空機爆破、ラングーン爆破テロ事件等々の悪虐の限りを重ねている犯罪国家である。歯がゆい限りであり、苛立たしい限りであるが制裁を強めながら耐えるしかない。

 

 北朝鮮は事実上崩壊していると思う。政府の要人を身の毛もよだつ残虐さでろくに裁判もせずに次々に処刑。国外に出ている政府幹部は恐れて亡命する例が絶えない。国民を飢えさせている状態は久しいが、現在かつて記録にない程の干ばつに見舞われているという。国家は何のために存するかを示す好例である。正義のない国は国ではない。しかし、厳然たる現実である。追い詰められて失うものがない隣国は強大な武力を有している。テロに対して弱い国日本は、巨大地震、火山、津波、原発の危険と共に、北朝鮮のテロの恐怖に備えなければならない。

 

◇なでしこジャパンは決勝戦でアメリカに破れた。誠に残念であるが、よくやったと思う。体の大きさの差は歴然たるもの。その中で最善を尽くした姿に心から拍手を送りたい。女性の時代を象徴する女子サッカーの善戦ぶり。全国の少女たちに無限の勇気と夢を与えたことだろう。

 

◇ギリシアの国民投票の結果は世界の大方の予想を裏切って、EUが求める厳しい緊縮策に反対であった。ギリシアの若いチプラス首相は、何かやりそうな、というよりは何をやらかすか分からないといった危なさを感じさせる。このムードが若者を煽る結果を生んでいるのか。

 

 若者たちの自尊心はEUの言いなりになることを嫌ったのだろう。チプラス首相は「決意と勇気によって民主主義は勝利した」と語っている。彼らには民主主義の本家という誇りがあるのかも知れない。

 

◇今回の熱狂するギリシア市民の姿を見て、古代ギリシアの誇りを想像する。ギリシアの都市国家アテネでは民主政治が進んでいた。ペルシャや戦争の勝利は東方の専制政治に対するギリシア市民の自由と独立を守ったものであった。EU側との交渉を見守りたい。

 

◇米共和党からの大統領選出馬を目指すトランプ氏が過激な発言で支持率を急激に伸ばしている。メキシコからの移民に反対し、「強姦罪」、「万里の長城を築く」など。直接選挙に近い型だと時にとんでもない人が現れる。(読者に感謝)

 

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2015年7月 7日 (火)

人生意気に感ず「50年前の冷凍肉とは。アメリカの大麻合法化。トヨタの場合は。二人の母」

 

 ◇何でもありの中国だが、えっと信じがたいニュース。50年前の冷凍鶏肉が出回ったという。中国広西チワン族自治区。警察は1967年に生産された鶏肉を摘発した。中国紙京華時報は「骨董級の密輸品」と報じた。警察が古い冷凍肉を没収した際の鶏の足の包装紙の日付で判明。同自治区の当局者は、第二次大戦時に備蓄用に生産された食肉が密輸されたことを認め「最近は減少した」と話しているという。あきれたものだ。 

 事実だとすれば、第二次大戦中の冷凍肉が我々の食卓に並ぶ可能性もあるというのか。広西自治区と広東省は冷凍肉の密輸が最も多い地域である。よく中国人は何でも食べるということを「飛ぶものは飛行機以外、4本足は机以外のものは何でも」のたとえで語られるが、その実例を示したのが今回の事件か。

 

 中国製食品については農薬や発がん性物質などあらゆることが報じられてきた。食品は直接体に入るものだけに最もデリケート、しかも分かりずらい。やっと下火になるとこういうことが表面に出る。国や行政の使命は大きいが、私たちは自衛に力を入れなければならない。1967年といえば昭和42年で当時の佐藤栄作首相は衆院で防衛2法改正案を強行採決。

 

◇オレゴン州は一定の条件の下の大麻使用を合法化した。コロラド、ワシントン、アラスカの各州及び首都ワシントンに続き5例目。他国のこととはいえ、日本人の大麻に関する規範意識に影響を与えずにはおかない。

 

 大麻取締法によれば、大麻の栽培、輸出入、所持、使用等を厳罰で禁じている。栽培等は7年以下の懲役、所持、譲り受け等は5年以下の懲役である。

 

◇麻薬輸入容疑のトヨタの外国人役員が辞任し、トヨタは受理した。トヨタは、世間を大変騒がせ迷惑をかけたと表明している。

 

 オキシコドンと呼ばれ麻薬成分を含む錠剤を密輸した麻薬取締法違反である。麻薬取締法は輸出入又は製造に関しては1年以上の懲役、営利目的でこれらを犯した場合は無期若しくは3年以上の懲役としている。

 

◇捜していた「二人の母」を書棚の奥に見つけた。元産経新聞社長水野茂夫の自伝。昔読んで感銘を受けた。生まれて直ぐに村一番貧しい家に里子に出された。そこの「おたにサ」がもう一人の母。反抗していた父が死の直前おたにサを誉めたことが嬉しくて泣いた。母のことは私の少年時代と重なるものがある。(読者に感謝)

 

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2015年7月 6日 (月)

人生意気に感ず「東大同窓会で講演。大澤当選。投票率の低さと政党の責任」

 

 ◇7月4日、東大の同窓会・群馬銀杏会で講演した。題は「至誠の人・楫取素彦の生涯」。この会は2、3年前に出来た。現在、ほぼ全国で作られ東京には連合会本部がある。群馬銀杏会の場合、会長は元群馬銀行頭取の四方浩さん、副会長は二人で、新日鉄住友金属会長で日本商工会議所会頭の三村明夫、前群大学長で県民健康科学大学長の高木賢の各氏。設立の時は、濱田純一総長が参加して東大、そして地域同窓会の役割を力説した。 

 この「役割」なるものを、少し説明したい。濱田さんは熱をこめた口調で、東大は日本社会に、また世界の人々に貢献する知の拠点とならねばならないと語った。そのためには東大は力を合わせなければならない、地域社会との連携が必要だ、同窓会の目的の一つはそこにあるという濱田氏の思いが伝わってきた。

 

この日、これからの大学像を次のように語る人がいた。将来の大学は3つに分類される。その一つは国際社会で戦える大学である。この人の胸には東大はその代表だという思いがあるに違いないと思えた。

 

◇私は楫取の業績の中で顕著なものは、日本の人権史上で特筆されるべき女性解放に見られるとして群馬の廃娼運動に触れた。この関連で述べた奴隷船マリアルース号事件には多くの人が真剣に耳を傾けたようだ。この事件は明治5年に起きた。明治政府は中国人を解放したためペルーとの間で訴訟になったが、そこで公娼こそ女性を奴隷と扱うものだと指摘され太政官布告で娼妓解放を宣言した。この布告と群馬県議会そして楫取等との関係を話した。

 

◇昨日、大澤事務所には午後7時頃から多くの人が集まった。8時ジャストに当確が出ると会場は沸いた。いつもながらの当選風景である。大澤知事は向けられたマイクに、人口減少は待ったなし、オール群馬で解決に向けた道筋をつくりたいと決意を述べた。選挙期間中、どこでも訴えていたことである。この課題は、企業の活性化、道路網の整備等とも結びつく。雇用の機会拡大が若者の定着を支えるからである。

 

 投票率は31%をわずかに上回るもの。予想したこととはいえ驚きだ。代表民主制の正統性が問われかねない。人口減少だけでなく、大災害の恐れなど県民が力を合わせなければならない課題は山積している。共産党だけしか対抗馬を出せない現実は何を物語るか。政党の責任が厳しく指摘されるべきである。(読者に感謝)

 

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2015年7月 5日 (日)

小説「楫取素彦物語」第19回

六、黒船現る

 

 

嘉永六年という年は日本の歴史上特筆されるべき年である。西暦でいうと一八五三年。正に日本を震撼させる出来事が生じた。突如、四隻の軍艦が浦賀沖に偉容を現した。海上に出現した黒い城砦に人々は度胆を抜かれ蜂の巣を突いたような騒ぎになった。

「わあ、何だあれは」

「蒸気船というそうだ。自力で大海原を渡ってきたというぞ」

「あのどでけぇ大砲を見ろ。船は鉄の城のようだ」

物見高い江戸の町民は連日黒山のように押し寄せた。中には戦争になるのを恐れて荷車に家財を積んで逃げ出す者もいた。人々が黒船と呼んだ軍艦は司令官ペリー率いるアメリカ東インド船隊の四隻であった。ペリーは大統領の国書をもって開国を求めた。

 松陰は黒船来航を知って長崎の幻馬の情報が正しかったことに驚いた。松陰は直ちに象山の塾へ走ったが塾の人々は皆、浦賀へ走った後だった。船の便がなく、夕方ようやく出発して、午後十時に浦賀に着く。この夜は先着の諸藩の人々と議論を闘わした。

「戦いになるだろうか」

「いかに優れた火力だとて、総力で当ればあんな四隻などに負けるものか」

人々は興奮して口々に言った。意見を求められて松陰は言った。

「アヘン戦争のこともある。軽挙はならぬ。侮れる相手ではないのだ」

翌日、四隻の鉄ばりの巨船の威容に圧倒される。つぶさに観察した松陰は、戦うとすれば相手はこの四隻だけではない、背後にある工業力だと思った。

 ペリーは、大統領の国書を渡し、翌年また国書の回答を求めて来ることを告げて去った。

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

 

 

 

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2015年7月 4日 (土)

小説「楫取素彦物語」第18回

 春の夕闇が萩の里を静かに包み空には半月がやわらかい光を放つ夜、二人は初めての夜を迎えた。身を固くしている新妻に伊之助は語った。

「松陰殿が言っておられたように、これから増々大変な世の中になる。我等の前には命を落とすような危険がいっぱいあるだろう。私には学問を実践する責任があるから、火の中にも飛び込む覚悟でいる。実はな、江戸では松陰殿とそのことを誓ったの。苦労をかけると思うがよろしく頼む」

「はい、武士の妻となるからには」

寿は、両手を着いて小さいがしっかりした声で言った。灯の淡い炎が揺れて床が敷かれた小部屋を照らしている。逆巻く激流に乗り出す小舟を思わせる光景であった。若い命が一つになって燃える時、前途に何があっても恐れるに足りない。未知の人生への挑戦が始まる瞬間であった。

 一夜が明けた時、伊之助は妻に言った。

「江戸の松陰殿のことが心配だ」

「どいうことでございますか」

寿が心配そうに夫の顔をのぞき込む。

「今、江戸では何が起こるか分からない。あの一途な性格ゆえ、どのような行動にでるか心配でならぬ」

「左様でございますね。寿は江戸のことが分からないので、あなた様からそう言われると一層不安でございます」

寿はすがるような目で夫の顔を見詰めた。

伊之助の不安は的中した。そして、松陰の言ったことは当たった。嘉永六年の五月、天下を揺るがす事件が起こった

 

※土日祝日は中村紀雄著「小説 楫取素彦」を連載しています。

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2015年7月 3日 (金)

人生意気に感ず「政治家の不勉強を示すもの。政治家と憲法。なでしこの快挙」

 

 ◇自民党若手国会議員の勉強会はこの人たちのレベルを天下に晒すことになった。安全保障関連法案に批判的な報道機関に広告収入などで圧力をかけるべきだと発言した。私は自民党の一員として甚だ残念に思う。ここに至る根本は憲法を真に理解していない点にあると思う。私は県議時代にこのことを痛切に感じていたが、国会議員も同じなのだ。 

 自民党は憲法改正を党の綱領に掲げている。このことと、自民党の議員が憲法を尊重することは少しも矛盾しない筈だ。ところが実際は改正すべき憲法だからということでこれを軽視する傾向がある。憲法擁護を訴えるのは共産党系といった風潮がある。悲しむべき政治不信の根源がここにある。私の経験から言えば、憲法の基本原理を理解している県会議員は少なかった。憲法改正が議論になるとき、改正権には限界があることを理解せず、改正手続を踏めば現憲法をどのようにでも変えられると思い込んでいる議員が少なくない。

 

 このことは一般国民も同じである。だから、徴兵制になるとか戦争が出来る国になると短絡的に考えがちである。安倍首相を実際以上にタカ派とか国粋主義者と捉える傾向とも関係がある。

 

 これらのことは遡って教育の現場にも責任がある。歴史と公民の時間に、腰を据えた憲法の教え方をすべきである。18歳に選挙権を与える事態が迫っている。彼らに必要なのは座標軸としての正しい憲法理解である。

 

 今回の報道機関批判は憲法21条と99条に関わる。21条は民主主義の基盤たる表現の自由の保障であり、99条は公務員の憲法尊重擁護義務である。

 

◇なでしこは凄い。あれよという間に勝を重ね遂にイングランドを下し決勝に進んだ。まさかはあるのか。私は日本の女性の変化に度肝を抜かれる。なでしこで想像するのは控え目でおしとやかな昔の日本女性である。「なでしこジャパン」のメンバーは、世界の女に伍して走る、跳ぶ、蹴る。一歩も引けを取らない姿は厳しい練習の成果に違いない。恋などしている暇はないのだろう。「命短し恋せよ乙女、熱き血潮のうせぬ間に、花のかんばせあせぬ間に」という歌の文句が気になる。男女同権、女性があらゆる分野に進出することを示す一つの象徴。人間の活力、社会の活力の可能性を示すことだが、男よ頑張れと言いたい。(読者に感謝)

 

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2015年7月 2日 (木)

人生意気に感ず「歌舞伎町のぼったくり。街宣行動で逮捕。ふるさと塾。サムの息子法」

◇今日の日本の堕落と享楽の象徴が歌舞伎町だ。欲望と暴力が渦巻く様は奇観。テレビや週刊誌の報じる姿はこれが果たして現実かと疑う。外国人が押し寄せる観光の時代となりオリンピックも近づく。日本の治安が問われる。

 

 歌舞伎町のキャバクラで3時間飲んだ2人の客が110万円要求され、店側はぼったくり防止条例と強要罪のかどで逮捕された。

 

 支払を拒むと「なめた態度をとるんじゃねぇよ。逃げられないぞ」と言って念書を書かせて取り立てた。請求書の内容を知りたいものだ。ここまでいかないで支払う例は無数にあるに違いない。強要罪の適用は初めて。刑法は生命身体自由財産に害を加える旨告知して脅迫した者に3年以下の懲役と定める。条例と刑法では権威が異なる。鉄槌を下し規範意識を覚醒させる意味がある。

 

◇右翼の街宣行動は時に目に余る。福岡のことだ。耳をふさいだ中学生を「おいこら」、「お前らこんな教育でいいと思うんか」と大声で怒鳴り不安感を与えた疑い。教職員組合の集会に抗議する政治団体の街宣活動。粗暴行為が福岡県迷惑行為防止条例違反に当たるとして逮捕。これなども、刑法223条の強要罪にも当たるといえよう。

 

◇中断していた「ふるさと未来塾」を再開する。議員引退後初めてで、7月29日水曜日午後7時から、日吉町の社会福祉会館で。今回のテーマは「太平洋戦争に至る道」。今年も8月15日の敗戦記念日が近づく。日本人は祖国のために実によく戦ったと改めて痛感。無謀な、そしてやってはならぬ戦いだった。しかし、その状況に追い詰められて、日本人は家族のため、国を守るために命がけで戦ったのだ。あの戦争が過去のものとして風化していく。歴史を考える座標軸を心に持たねばならない。

 

 満州事変、満州国、日中戦争、米英との対立、そして太平洋戦争へ。国破れて山河あり。詫び証文・日本国憲法を書いて廃墟から立ち上がった日本人の軌跡を辿りたい。バッジを外した今、自由に大胆に歴史を語れと励ましの声が寄せられている。思えば「楫取素彦」も十数年前、ふるさと塾の中で、奴隷船マリア・ルーズ号事件を語る中で登場させたものだった。

 

◇サカキバラの「絶歌」を読んだ。賛否轟轟、元少年Aの安住の場はない。ここで判断の参考資料が「サムの息子法」。出版社から多額の報酬を提示して手記を注文したのが契機。加害者が自らの犯罪物語を出版して利を得るのを阻止する目的。日本も作るべきとの声も。(読者に感謝)

 

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2015年7月 1日 (水)

人生意気に感ず「新幹線の火。箱根の無気味。ギリシャ危機と世界の歴史」

  

◇新幹線内で焼身自殺。ポリタンクを持ち込んだらしい。巻き添えかと思われる女性も死亡。この事件は事件史の上で新たな重大な意味を持つだろう。飛行機と異なり危険物のチェックがない。大量の人命の運命共同体は虚を衝かれた感。電車の事件では地下鉄サリン事件があった。この世に望みを失った人が多い。自暴自棄の人々や社会に怨みを持つ人々も無防備な電車は格好なターゲット。模倣する人が出ることを恐れる。また、テロの時代である。平和ぼけの日本は深刻な事態に入ったと言わざるを得ない。

 

◇箱根山がいよいよ危ない。警戒レベルが3に引き上げられた。震度3が発生。日本列島全体が活動期になったと言われて久しい。富士山は、浅間は、桜島は。社会心理とすれば、列島全体が連動し合っていると考えざるを得ない。内憂外患ということを改めて感じる。

 

 政治の危機と自然の危機は連動している。政治が安定し、信頼を得なければ自然の危機に対応出来ないからだ。とくに原発には、自然の力と政治の力が結びついている。福島第一原発事故は人災だと言われている。人災とは帰するところ政治の責任ではないか。

 

◇ギリシャ危機はどうなるか。デフォルト、債務不履行となる恐れが高まっている。通貨の価値が下がる。ギリシャはユーロ圏から離脱するのか。その時、ユーロからの支援は決定的に望めなくなり、デフォルトが決定的になる。「離脱は国民投票」にかかる。7月4日、知事選と重なる日。上がり続けてきた株価の動向が気になる。

 

 今回はギリシャだが、イタリアもスペインも経済が悪く元気がない。壮大な歴史を振り返ると民族の興亡に目を見張る。ギリシャのアレキサンダーは、紀元前、ペルシャを征して当時の世界を統一した。軍事だけでなく哲学を初めとした学問はその後の人類の文化を導いた。イタリアも地中海を囲む世界帝国を作り、そしてスペインはコロンブスの新大陸発見を助け地球的規模の大帝国を実現。七つの海を支配した大英帝国も陰をひそめた。今、アメリカと中国から目が離せない。民主主義が世界を覆いつつあるが、中国の台頭とイスラム世界の情勢を見ると西欧生まれの民主主義もこのまますんなり発展するとは思えない。このような世界の動きの中で日本はどこに向かうのか。(読者に感謝)

 

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