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2015年5月29日 (金)

人生意気に感ず「国会論戦と憲法9条。自衛隊員の自殺率。アメリカの現実」

 

 ◇国会で集団的自衛権に関する論戦が盛んだ。現実から離れた規定とされ、憲法改正の最大のターゲットになっている条文が生々しく生きていることを感じる。我々国民は改めて憲法9条と対峙しなければならない。 

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する(9条1項)」

 

「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権はこれを認めない。(9条2項)」

 

 1項は戦争の放棄を宣言する。2項は、1項の放棄の目的のために陸海空軍の戦力を持たないとする。通説は、1項で放棄するのは「侵略戦争」である。従って、2項で持たないとされる戦力は侵略のための戦力だから自衛のための戦力は持てるとする。

 

 9条は現実と離れているが、戦争の歯止めとして大きな意義を有している。防衛に徹するという「専守防衛」の考えもその一つである。安倍首相は、今回の集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法案は、「専守防衛」に反しないと強調する。きわどい解釈と激しい論戦を見て、9条が改正されたら、論戦の様相は全く変わるだろうと思った。私は、現実と乖離しているとしても、9条は変えない方がいいと思う。9条にノーベル平和賞をという動きはさておき、9条が果たす現実の効果は大きい。

 

◇野党が自衛隊員のリスクを問題にしている。ここで気になるのは、自衛隊員に関する自殺である。日本は自殺大国で毎年3万人を超える自殺者があるが、それにしても自衛隊員の自殺は多い。イラク関係で29人、インド洋関係で25人とか。27日の衆院特別委で、防衛省が明らかにしたところでは、03年から09年までのイラク派遣の自衛隊員の中で在職中の自殺者は29人で、そのうち4人はイラク派遣のストレスが原因。その他はどうなっているのか。

 

 アメリカでは、古くはベトナム、最近ではアフガニスタン、イラクの帰還兵に関する驚くべき数の自殺者が深刻な社会問題に。人を殺す現場から受ける衝撃が人を変え、心に深い傷をつくる。日本がこれから海外派兵を展開する場合には、このような兵士の心の問題が深刻となり、これを乗り越えねばならない。(読者に感謝)

 

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