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2014年6月 8日 (日)

随筆「甦る楫取素彦」第95回

 明治9年

◇明治9年(1876)楫取素彦48歳。

・4月、   楫取、熊谷県令に昇格。

・8月、   群馬県(第2次)成立。山田、新田、邑楽の3郡は栃

木県から離れ群馬県に入る。

県庁は高崎に置き、県令は楫取素彦である。

・9月21日、楫取、「前橋旧城建物を以て仮庁としたき儀に付き

伺い」を内務卿大久保利通に提出。

・9月、   仮県庁を前橋に置くという内務大臣の布達が出る。

・9月29日、高崎の住民代表は県庁をそのまま高崎に置くよう嘆

願書を提出。翌日却下。

・12月25日、前橋の下村善太郎ほか24名、県庁誘置による官

員住宅、師範学校、衛生局設置資金として2万6千円を寄付するこ

とを県に願い出る。

 下村善太郎を中心とする県庁誘置運動には面白いエピソードが伝

えられている。24人の人々が寄付金の協議をしたとき、下村は私

が1本だけ出そう」と指1本を立てた。皆はそれが千円だと思って

いたら善太郎は「千円ではどうにもなるまい。一万両です」と答え

たので度胆をぬかれたという。翌日の集まりの時、下村は番頭に1

万円を背負わせて皆の前に出したので、ためらっていた人たちも覚

悟を決めたといわれる。

 下村の威勢と豪胆ぶりが知れる。拠出者の一覧を見ると、下村の

1万円に続く大口は勝山宗三郎の3千円が群を抜き以下は3百円迄

が続いている。当時の1万円は今日の何十億に当たるであろう。生

糸で儲けた金がいかに潤沢とはいえ常人の出来ることではない。

※土日祝日は中村紀雄著「甦る楫取素彦」を連載しています。

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