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2014年5月17日 (土)

随筆「甦る楫取素彦」第88回

(賎称の廃止)

全国に関する重要な出来事として、えた・非人の称が廃止される。また、岩倉具視らが欧米に向け出発した。 えた・非人という賤称(せんしょう)を廃止したことは人権の問題上重要である。これは奴隷船マリア・ルース号事件で活躍した大江卓の尽力の成果である。江戸時代、士農工商の下に人間として扱わない差別された人々、えた・非人が存在した。明治の新政府は、五箇条の御誓文を発して旧来の陋習(ろうしゅう)をなくすことを宣言した。陋習とは誤った習慣である。陋習は限りなく存在したが人間の差別はその典型であった。えた・非人は社会の最下層に押し込められ奴隷的存在であった。奴隷といえば、公娼制の下で苦しんだ女郎の存在も同じであった。明治5年に始まるマリア・ルース号事件は女郎の解放の重要な契機となった。この事件の波紋の及ぶところに群馬の廃娼運動があり、楫取の活躍が見られるのである。

その三、楫取素彦43歳から48歳まで

楫取は地方官として政治の舞台に登場する。明治5年、足柄県参

事となった。そして、明治7年には熊谷県権令(副知事)となる。この年新島襄が帰国して安中に至りキリスト教を説く。明治9年楫取は熊谷県令に昇格し、同年現在の形の群馬県成立とともに群馬県令となる。一方、楫取を向かえる群馬には歴史的な変化があった。横浜へ向けた洪水のような生糸の流れである。

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