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2014年5月31日 (土)

随筆「甦る楫取素彦」第92回

◇明治6年(1873)楫取素彦45歳。

 楫取家文書には次の事が書かれている。

 5月、夜皇居炎上に付、赤坂離宮に出仕し天機を伺候す。天機とは天皇のごきげんのこと。ごきげんうかがいに参上したのだ。

 8月、天皇皇后、箱根宮ノ下に行啓あり、もっとも勤(つと)む。

新時代の湧き立つ変化が続く。特に注目することは日本人の精神文化に関することとして、この年、2月、全国でキリスト教禁制の撤廃があった。(新島襄が帰国して地域でキリスト教を説くのは翌年の事)

3月には浦上(長崎県)キリシタン1938人を釈放した。この月、キリスト教解禁に反対した真宗農民3千人が一揆を起こす。5月には、えた・非人の賤称廃止に反対する一揆が起きた。

群馬に関することとしては、この年、熊谷県が成立した。県庁は熊谷に置かれ、支庁を前橋と川越に置いた。熊谷県は武蔵国(現埼玉県)13郡、多摩郡の一部および東毛の新田・山田・邑楽の3郡を除く上野国11郡の広域を管轄した。

6月、昭憲皇后、英照皇太后が富岡製糸場を訪れた。

8月、高崎―東京間を郵便馬車が夜通し走るようになる。

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2014年5月30日 (金)

人生意気に感ず「人生のドラマだ。孔子文化賞を。オバマの決意。北の譲歩」

◇人生をドラマとすれば、今日から幾日間かは私のドラマの一つの山場。今朝7時半、県庁Gフェイスカフェで後援会の役員会を行う。全地域の代表20数人の前で私はある決意を語る。6月3日、議場で登壇する私は長い議員生活を振り返りながら歴史を主題にした一般質問を行う。初めて県議選に挑戦した時、県民会館に応援で駆けつけた恩師、元東大総長の林健太郎先生は歴史を生かした政治家になれと励ましてくれた。あの時の光景が甦る。光陰矢の如し。私の胸に感傷はない。新しい人生のステージが待つのだ。

◇昨日、夕刻、ホテルグランドパレスに駆けつけ孔子文化賞を受賞した。大ホールには数百人の参加者がいた。孔子75代の当主孔健氏は平成21年に訪ねた山東省曲阜以来の仲。この人が私の文化活動に注目して推薦し受賞となった。ノーベル賞受賞者の莫言氏は北京から来た代理が出ていた。私の隣りには高野山大阿闍梨・池口恵観氏が。賞状と共に贈られた「論語」は価値あるもの。中英日韓の四国語で解説。改めて論語の中味に注目した。時代を超えた世界のベストセラーで「中国の聖書」と言われる。現在の中国の為政者こそこの論語に学ぶべきだと思った。

◇帰りの車中で、ケータイのニュース「オバマ中国を非難」を読む。ロシアのウクライナ、中国の南シナ海、それぞれの行動を侵略とし、「見逃さない」と決意を示した。オバマの弱腰がこれらを招きアメリカの威信を傷つけたと国内からも批判が出ていた。オバマの外交演説はこれにこたえたものだ。

 国際政治が微妙で複雑なパワーゲームであることを知る。オバマが「アメリカは世界の警察ではない」と表明しただけで中ロ侵略行為に影響が及ぶのだから。

◇北朝鮮が驚くべき変化を見せた。拉致問題につき全面的な再調査を行うと表明した。安倍首相は、拉致の疑いがある行方不明者も含め全面的調査が約束されたと述べた。背景にはギリギリの所まで追い詰められた北朝鮮の現実がある。国民を飢えさせてミサイルや核に膨大な金を使う。こんな狂気を中国も助けられない。生きる道は日本との関係改善のみだった。

◇日本は内憂外患の中にも良い方向に向かっている。安倍政権は幸運に恵まれているのだ。おごらず、舵を間違えなければ東アジアの市場を広げられる。群馬の国際戦略もその中にある。(読者に感謝)

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2014年5月29日 (木)

人生意気に感ず「駄じゃれも出た憲法研修。韓国は砂上の楼閣か。プーチン訪日」

◇憲法改正のムードが高まっている。昨日は自民党主催の憲法研修会があった。講師は日大教授百地章氏。県連のホールは満員で多くのおばちゃんたちが参加した。こういう人たちに憲法をどう話すのか、その点も興味がもたれた。講師は心得たもので笑いをとりながら進める。「尖閣をしっかり考える人をセンカクシャと言います」。駄じゃれと憲法論。ちぐはぐで軽い感じを与えるが止むを得ないのだろう。

 9条、96条、国家の定義、集団的自衛権等々、これら堅い話に人々は熱心に耳を傾けていた。憲法を改正しなければ日本が駄目になるという講師の熱意は人々に伝わったようだ。

◇質疑を求められ、私は集団的自衛権について発言した。「集団的自衛権までは認められないというのは、9条2項と離れすぎるからだと思います。解釈変更は無理だから9条を変更して実現すべきではないですか」。要点はこのようなもの。

 9条2項は陸、海、空軍はもたないと明言している。しかし、現実には自衛隊の実質は世界トップレベルの軍隊である。最高法規と現実との驚くべき不一致。気の利いた中学生なら、条文と自衛隊を並べたら憲法違反というだろう。

 憲法と現実の不一致は改めねばならぬ。自衛隊を変えて憲法に合わせることは非実現的だ。中国や北朝鮮の脅威から国民を守れない。しかし改正するには96条という高い壁。改正の発議に衆・参それぞれ3分の2以上の賛成を求める。96条は正に日本を縛る呪縛。改正論者はこう叫んできた。6月3日の登壇で私は中学生への憲法教育を取り上げる。折りしも、昨日、国会でも集団的自衛権が議論された。

◇悪いことは続く。韓国のことだ。セウォル号の沈没事故はこの国の危機管理の欠陥を露呈しつつ底なしの暗部を引きずり出すかのようだ。その後、建設中のビルの倒壊、バスターミナルビル火災で8人死亡、今度は病院火災で21人の死者が出た。ここでも安全対策が問題になるのだろう。対岸から見ていると国家は国民の心が支える建築物で監理がまずいと砂上の楼閣になってしまうことを示しているようだ。

◇ウクライナ問題で日ロも行き詰り北方領土が遠のくと思ったら、プーチンは秋の訪日に意欲を示している。欧米に前方を塞がれ、日本に活路を求めているのだ。かつて訪ねたシベリアの大地を思う。日本にとって残された地平線だ。(読者に感謝)

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2014年5月28日 (水)

人生意気に感ず「南シナ海は開戦前夜。中国の横暴。楫取を議会で」

◇百隻以上の中国船、上には旋回する飛行機まるで戦場のようだ。南シナでベトナムと通語句が対立し一触即発。超大国と小国の対立の縮図だ。海底の膨大な資源が狙い。「尖閣」の近くではミサイル搭載の中国機が自衛隊機に30m迄接近した。これを見れば南シナ海の中国の横暴が窺える。

 このようにして既成事実が作られ、小国は泣き寝入りさせられるとすれば、かつての帝国主義、植民地の時代の再来ではないか。世界の警察アメリカは何も出来ないのだろうか。

◇このような中国に日本の企業は不安を抱き直接投資は大きく減っている。中国は日本企業の技術力を必要とし政経分離の方針を打ち出してきた。訪中の米倉経団連会長は唐家璇駐中日友好協会会長と会談し(27日)、また、今日は、季源潮国家副主席と会談する。中国側の変化と力の入れようが窺われる。

 このような中国の変化は3月と4月に上海を訪ねた時、私は肌で感じた。6月3日の議会質問(2時15分・GTV)では、県の国際戦略と日中友好協会の役割と連携について質問する。

◇6月3日の質問の第一に楫取を取り上げる。平成24年の議会で知事は私の質問に対し県として出来ることを検討したいと述べた。その後状況が大きく動きNHKの大河ドラマ登場となった。県にとって好機を活かさねばならない。

 このような変化を踏まえた知事の考えと抱負を訊く。又関係係部長には、昭和庁舎ドラマ館、連絡協議会の構成と楫取素彦顕彰会の関わりなどを質す。

◇その他の質問項目として現在検討していることは、「3・11」の教訓、新型インフルエンザ対策、スポーツの役割と健全化、憲法教育など。

 「3・11」が風化している。あれは序曲だったと考えるべき。安全神話は蜃気楼。平成21年の「新型」を冷静に受け止め教訓に。真の「新型」は無気味に近づいている。大川小と船越小の対比は防災教育の重要性を訴える。

 若者が政治や社会への参加意気に欠けるのは考える座標軸がないから。それは憲法である。憲法は公民として必須のもの。組合が盛んの頃は憲法を政争の手段とした嫌いがある。県教委は憲法教育に腰が引けていないか。面白いから堂々と正しい憲法教育に打ち込む時。(読者に感謝)

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2014年5月27日 (火)

人生意気に感ず「中国に冷静を望む。私は孔子文化賞を。議長選の珍事。TPPの行方」

◇何が起るか分からない社会だ。人気アイドルの握手会に突然ノコギリ男が現れた。アイドルのメンバーとスタッフが切られた。可愛い人気アイドルたちとそれを取りかこむファンの群。参加型の劇場だ。その周辺には様々な若者がいる。社会的に満たされない心で自分でも理由の分からない嫉妬心を燃やす者もいるだろう。そこに異常な群集心理が火をつける。私はそんな状況を想像する。

 アイドルとファンとの一体化。それは参加者の信頼性が前提。しかし信頼の場は無防備だから必ず異分子が入り込む。起るべくして起きた事件ではないか。

◇昨日は議会の開会式で、恒例の朝食会があった。私は最近の中国状況を話した。それは、昼休みに日中友好協会の会費を集めることになっていたので、こんな時こそ友好協会の役割があると説明する必要を感じたからだ。

 今の中国は内外の様々な問題を抱え冷静さを失っているのだろうか。押しつぶされそうな難題を前に、にわかに手にした巨大な経済力と軍事力。不安と気負い。そしてグローバルなパワーゲーム。巨大な国家が一時でも冷静さを失うと恐い。こんな状況下で、民間同志の絆と役割は非常に重要だ。民間の信頼関係こそ国家の暴走を止めるブレーキだ。朝食会では、私が孔子文化賞を受けることも説明した。

◇本会議は10時に始まり、正副議長を選任した。議長は須藤昭男氏、副議長に狩野浩氏である。その前に前任の正副議長の退任劇が。「一身上の都合で」といつもの通り。法律上は4年の任期だが一年で辞任して他に譲る。議長の重み、ひいては議会の権威を低くする陋習である。

 議長選挙で一票の無効票が出るという珍事があった。「須藤」のみ記載し下の名を書かぬ票があった。このようなことは珍しい。総数は46票。茂木英子氏が市長転出で一人減となっていた。

◇新任の農政部長が挨拶で登壇した時、「しっかりやれ」と声が飛んだ。私もTPPを考えて同感だった。長いこと議論してきたが大詰めだ。この地域経済連携は、大局的に見れば日本に大きな利益をもたらす。貿易立国日本はTPPの合意によって、より大きな世界経済の舞台に立てる。群馬は物作り立県であり、中小企業立県だが、これら「立県」は貿易を支え、また、貿易の進展により発展するのだ。

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2014年5月26日 (月)

人生意気に感ず「火の車中国、世界戦の恐れ、渋川で楫取の講演。FM萩で楫取を語る」

◇中国の戦闘機2機が東シナ海で自衛隊機に異常接近した。35mと50m。防衛相は「常軌を逸した行動」と批難。最近の火の車中国の一環で中国との戦争も有り得ると思わせる。

 中国は世界の火薬庫となりつつあり世界的大戦争の可能性が進行している。ベトナムとフィリピンは日本との共闘を呼びかけている。中国は「ウクライナ」で世界の批判を浴びるロシアと手を組んで日米と対抗しようとしている。

 中国の国内問題も深刻。習主席訪問に合わせウイグルで大規模な爆弾テロが起きた。国内少数民族問題は獅子身中の虫。一党独裁体制も危機に。前記火の車とはこのような外憂内患を指す。「異常接近」は、このような中でテンションが異常に高まっていることが原因だろう。

◇中国はベトナムを脅迫している。「最終的に中国からどんな仕打ちを受けるか覚えておくがいい」と。ベトナム国内では多くの中国人が行方不明、拉致、惨殺される等の情報も。中国は国境に軍隊を集結させ東シナ海にもミサイル搭載の軍艦を配備し始めた。私たちが想像する以上の事態が進行している。安倍政権の「集団的自衛権」もこのような状況と無関係ではない。一方で、オバマの弱腰が批判されている。それぞれがメンツを気にして冷静さを失うと世界は大変なことになる。世界史の大きな舞台が一気に展開する固唾をのむ瞬間なのだ。

◇渋川市赤城公民館で楫取の講演会を(24日)。約140人参加し、「楫取読本」が70冊ほど売れた。地元問題として伊香保温泉と楫取の関係も話した。楫取は約5年間の猶予期間を設けて県内の「廃娼」を実施すると布達したが、木暮武太夫は名湯を守る悲願からそれを待たず廃娼を実施した。ベルツと楫取が伊香保の温泉街を歩いたとき2階の遊女から水をかけられた話も伝わっている。6月7日には、午前11時にロイヤルで、午後2時に岩神町の教育プラザで講演する。後者は一般人の参加が可能。

◇エフエム萩企画の電話対談に応じた。約30分。7月5日(土)、「花燃ゆ」コーナーで放送する。向こうが是非訊きたいという項目に富岡製糸世界遺産登録のことがあった。萩でも、松下村塾、吉田松陰などの近代史遺産を世界文化遺産にという動きがあり、その参考にしたいというのだ。富岡製糸場が持つ日本の産業革命に於ける価値の普遍性やシルクの大衆化に果した役割などを話した。昨日の臨江閣の茶会では正客を努め畊堂庵と楫取の関係を話した。(読者に感謝)

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2014年5月25日 (日)

随筆「甦る楫取素彦」第91回

 新しい社会を築くために改めるべき陋習は多いが人身売買はその典型である。貧しい親が前借金を得て幼い娘を奉行に出す。娘は前借金に縛られ自由を奪われ売春させられ梅毒の病となり若くして死ぬ。正に地獄である。

 五箇条の御誓文は明治政府の新しい国策の基本である。徳川幕府を倒し、暗いトンネルを脱して目も眩む新しい世界に登場した新政府は世界に負けまいとする強い決意を持ち高い理想に燃えていた。「旧来の陋習を破り」でそれを示した。理想を目指したのは政府だけではない。長い間、差別や偏見に苦しんできた国民こそ、直接の当事者として理想の風を受け止めた。

 このような状況の下で出された太政官布告の女郎解放宣言は全国に流れ、その意味を知り、それを活かそうとする人々に限りない勇気を与えまた、戦いの武器となった。上州群馬にはそのような人々がいた。後述の、新島襄の教えをうけたキリスト教徒、新しい社会を築こうと理想に燃える青年たちである。その中に楫取素彦の姿もあった。

新時代の流れは、楫取を山口の田舎に隠棲することを許さなかった。

 明治5年8月9日、足柄県参事に任命される。その後、熊谷県時代を経て群馬に至る。

※土日祝日は中村紀雄著「甦る楫取素彦」を連載しています。

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2014年5月24日 (土)

随筆「甦る楫取素彦」第90回

 果せるかな、ペルーは日本に対して損害賠償を求めて訴えを起こした。日本は、人間を奴隷として売る立場の人に損害賠償を求める権利はないとつっぱねたが、ペルー側は対抗して、ある訴訟資料を提出した。日本は当初それが何を意味するのか分からなかった。それは女郎の証文であった。ペルー側の言い分は、自分たちは労働契約を交わして労働に従事させるものであるが、日本の娼婦の制度は女を拘束しその肉体を売らせるという正に奴隷の制度ではないかというもの。次のような主張だった。「日本側は奴隷契約は無効であるというが、日本では遊女売買の約定というもっとも残酷な奴隷契約が有効と認められているではないか」。そして、その証拠として、遊女の年期証文の写しと横浜病院の娼妓検診の医治報告書を提出。この報告書では、遊女の悲惨な性病の実態が暴露されていた。

 政府は、驚いて大政官布告第295号を出し、女郎の解放を宣言した。これは、世界が注目する訴訟の場で政府が対面を重視した結果ではあるが国の最高の法令によって宣言したことは極めて重要で、その後の廃娼運動に大きな影響を及ぼすことになる。

 布告の内容は次のようなものであった。「人身を売買致し年期を限り其主人が意のままに虐使することは人倫にそむき有ってはならないことだが、従来、年期奉行等種々の名目で行われてきた。その実態は売買同様の行為であって、もっての外であるから今後厳禁とする」

 外国に対する対面を重視したことは事実であろうが、それだけで軽々に重大な宣言をなす筈はない。それは明治政府の基本方針と合致するからであった。基本方針とは、明治元年の五箇条の御誓文である。その一項に「旧来の陋習を破り天地の公道に基くべし」とある。陋習(ろうしゅう)とは悪いならわしのことである。

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2014年5月23日 (金)

人生意気に感ず「小説のような振り込め詐欺。ASUKAの闇。セウォル号とウルムチ」

◇振り込め詐欺があとを絶たない。ビジネス化しアルバイト感覚で関わる若者がいる。一方人情に弱い高齢者が狙われている。昨日、私のケータイに小説のようなニュースが入った。

 80歳の女性は指定の品川駅へ来て電話すると近くのコンビニへと言われる。その途中道に迷って交番へ。あとをつけていた受け子が交番の隣の駐車場で声を。「息子さんの変わりに受け取りに来ました」と。女性に偽の息子のケータイを教え確認の電話をさせる。女性はATMの封筒入りのビニール袋を下げている。やりとりを交番の警官が見ていて取り押さえられた。女性は250万を渡すところだった。26歳の容疑者は27万入り封筒を持っていた。成功報酬である。ほかに3回受け取ったと。

 トカゲの尻尾で背後迄追及不可であろう。「振る込め」は日々手口を進化させている。高齢社会に巣をつくる白アリ現象。日本人の精神迄も食い荒らされている。

◇ASUKA逮捕は芸能界に波及するだろう。憲法スレスレを含め薬物の害が社会に広がる。有名な芸能人もやっている。捕まってもやがて復帰する。繰り返すこのような流れは社会に薬物を広める宣伝効果を果たしているのだ。つかまる芸能人は男女の問題に使っている。爛れた快楽の世界が窺える。公共性の高い芸能界にこのような者たちを登場させるべきでない。

 ASUKAの自宅から「ADMA」、覚せい剤のパケ、成分簡易キット等が押収。髪の毛も分析中。人間の髪は1ヶ月で1センチ伸びるので、使用時期まで分かる。ASUKA容疑者は廃人寸前の中毒者に。暴力団の関わりもいわれている。情報ではASUKAは芸能人の実名を次々吐いているらしい。芋づるだろう。白あり退治のチャンス。徹底させるべきだ。

◇隣国の大事件を冷たく突き離すべきではない。韓国のセウォル号沈没事件は宗教団体の捜査など果てしない闇に向かって突き進んでいるようだ。中国ではウルムチでまた大規模なテロが起き31人が死んだ。中国は史上かつてない躍進を遂げる一方で国内に底なしの矛盾を抱える。チベットを初めとする少数民族の深刻な対立を抱える上に一党独裁がこのままでは限界に近づきつつあるようだ。指導者が真に賢明なら政治を改革するだろう。思想の統制は国民の心を閉ざすから良いアイデアが出ないし力の結束も生じない。ルネサンスで天才が開花したのは心の縛りがなくなったからだ。(読者に感謝)

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2014年5月22日 (木)

人生意気に感ず「大飯原発と厚木基地差し止め判決。新型インフルの恐怖」

◇大飯原発の運転差し止めを命ずる判決が出た。地裁判決だが原発の存在理由を問う極めて重要な判決。政権と経済界の主流は安い電力がないと電気代が上がり経済が停滞すると主張。判決は人の命・生存権を重視した。

 原発停止で電気代が上がれば日本製品のコストが上がり多額の貿易赤字が出る。裁判長は、しかし「多額の貿易赤字が出ても豊かな国土に国民が根を下ろして生活していることが国富だ」と指摘。これは「豊かさ」とは何かを問うている。

 福島事故後の新しい安全基準をクリアすれば政府は再稼動を認める。その方針は不変。しかし、判決は、新基準は甘いとして、福島事故のような具体的危険性を判断。差し止めは判決の確定を待つから上級審の判断が注目される。

 裁判の行方は世界が注目している。福島の原発事故はスリーマイル島、チェルノブイリに次いで世界の三大原発事故になった。これからアジアが原発の時代になる。その入口にある今、日本の原発政策は、日本のエネルギー政策を問うものとして注目を集める。判決は生存の権利を強調するから憲法上の問題にもなっている。

◇昨日、肥料商組合の人たちと懇談した。現在のブタウイルスの問題が当面の課題だが、黄蹄疫や鳥インフルのことにも及んだ。国際化が進み外国との交流接触がますます盛んになる今日、日本は海に囲まれているからといって安心出来ない。特に渡り鳥の危険は防ぐのが難しい。

◇私は、今回の一般質問で、新型インフル対策を取り上げる。多くの人は「新型」の恐怖を忘れているが、目に見えない黒い影は近づいていると見なければならない。

 私はかつて議会で鳥由来の「新型」発生につき盛んに警鐘を鳴らした。その恐怖は去らず、近づいている。しかし、平成21年メキシコでブタ由来の「新型」が発生し世界に波及し、この年の6月には県内でも患者が発生、8月には沖縄と神戸に死者も出た。大正年間、第一次大戦中に世界に蔓延した「新型」では本県の死者は4千人以上に達した。災害は忘れた頃にやってくる。韓国のセウォル号事件を批判した日本は、災害対策に万全か。

◇もう一つ重要な判決が。横浜地裁は厚木基地の深夜から早朝までの自衛隊機の飛行差し止めを命じた。騒音による健康被害への不安や精神的苦痛が生じていると判断。2つとも歴史的判決になる。(読者に感謝)

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2014年5月21日 (水)

人生意気に感ず「役員選考の今昔。私の質問項目。書肆侃侃房。遠隔操作犯罪」

◇昨日は役員選考委員会の日、委員長は私。自民党の幹事長以外の役員、議会の役員候補等が決まった。幹事長は先日、織田沢俊幸氏に決まった。議会関係は26日の開会日に正式に決まる。自民党が多数なので候補と決まった人が確実に正式に決まることになる。議長候補は須藤昭男氏、副議長候補は狩野浩志氏である。

 選考員会では主要ポスト毎に決めるのでその都度委員会で協議し決まったことを議員団に報告した。午前中に全部が決まった。かつて福田、中曽根両派でポストの奪い合いがあった頃は決定が深夜に及ぶことがあった。今昔の感に耐えない。

 議員総数は47名。最近まで48名であったが茂木英子氏が安中市長に転出し1人減となった。自民党は31人。そのうち、田所三千男氏は未だ意識が回復しない状況である。

◇午後、質問者の打ち合わせがあった。一般質問は3日間(5月29日、30日、6月3日)で12人が登壇、そのうち自民は8人、私は最終日の最後で持ち時間は65分。質問項目は①楫取素彦と人興し地域興しについて②中国をめぐる国際戦略と民間の役割について③「3・11」の教訓をいかに生かすか④鳥インフルエンザへの対策について⑤スポーツの役割と健全化⑥憲法教育について。一応6項目を政調会に届けたが、時間内に行う関係で調整しなければならない。普段ブログなどで発信していることを念頭に執行部に切り込むことになろう。

◇福岡市に「書肆侃侃房」(しょしかんかんぼう)という出版社がある。社長の田島安江さんという人に昨日前橋で会った。面白い名だ。肆(し)は田畑にのび広がる雑草の名、侃侃(かんかん)は性格などが強くのびのびとして正直なさま。社の目指す方向が窺えるようだ。

 田島さんは詩人でもあり、獄中でノーベル平和賞を受けた劉暁波の詩を初めて邦訳し、「牢屋の鼠(ねずみ)」を出版した。私の「楫取素彦読本」に興味を持ち、中味を全国向けに少しかえて出版させて欲しいという。「読本」の今後の運命に関わることになるのか。

◇犯罪に高度技術が使われる時代になった。スマートフォンを河川敷に埋め、それを別のところから遠隔操作して情報を発信する。アリバイをつくることが出来る。片山被告の犯行は新時代の新しい犯罪の手口になるのか。(読者に感謝)

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2014年5月20日 (火)

人生意気に感ず「5月議会で楫取を。大川小訴訟。第一原発から逃げた人々」

◇5月議会が間もなく始まる。それに備えて今日は役員選考、所属委員会等を決める。私は文教警察常任委員会、人口減少対策特別委員会を希望している。一般質問は6月3日、最終バッターとして登壇する予定だ。質問項目は検討中だが決めているものに、「楫取素彦」と中国問題がある。楫取は、県議会に入って以来続けてきた「近代史をもっと重視せよ」という主張の一環として取り上げる。今、登壇した状況を想像する。檀上の私の胸には長い県議生活を振り返った感慨が湧くことだろう。

◇「3.11」から3年が過ぎ、大災害が風化していく。原発事故と天災。大災害は今後もあるのに教訓が生かせなくなる。これでいいのか、今それが問われるべきだ。

 風化させない上で大きな意味を持つのは大川小訴訟。大川小と船越小は同様の状況下で現場のリーダーの判断が明暗を分けた。宮城の大川小では逃げなかったため74人の死者行方不明者が出たが、岩手の船越小は校務員の必至の訴えで裏山へ駆け登ったため全員が助かった。大川小では裏山へ逃げたらという児童の提案もあったといわれる。リーダーが生きていたら責任を問われて大変だったであろう。第三者調査委員会もさしたる結果を出せなかったので訴訟に踏み切った。訴訟の場に全部出して教訓の材料にしなければならない。

◇教訓を引き出すには事実を明らかにすることが大前提。ここで、第一原発事故に関して重大な事実が隠されていたことが報じられた。第一原発にいた所員の9割が吉田所長の命令に反して撤退していたというのだ。その直後に放射線量が急上昇。撤退のため対策が遅れた恐れがある。撤退者の中には事故時に現場で重要な役割を果たすメンバーもいたといわれる。この構図は、沈没する船から真っ先に逃げ出す船長の姿に似ている。

 首都直下型、南海トラフ型などの大地震が近づいている。火山も眠りを醒まそうとしている。多くの原発が危機に晒されている。

◇群馬は大丈夫という「安全神話」が依然として続いている。「安全神話」にあぐらをかくということには2つの重大な意味が含まれる。1つは災害対策を遅らせること、もう1つは自分だけ良ければいいという自己主義の心理だ。「3.11」を天の戒めと受け取るとき、その重要な点は他人のこと、社会全体のことを考えない日本人の心の貧しさを反省することである。(読者に感謝)

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2014年5月19日 (月)

人生意気に感ず「橋下市長のゼロ・トレランス。魚沼米30キロ貰う。ASKA逮捕」

◇「ゼロ・トレランス」とは。橋下市長が最近提案した。トレランスとは寛容、寛大という意。それがゼロだから厳格ということだ。学校の規律方針である。2012年、大阪府の小中高の暴力行為件数は9058件、そのうち病院で治療を受けたのは1462件という。橋下市長は「昔のように学校は教員の権威で仕切れない」と言っている。大阪市は来年にも予算をつけモデル校に導入することを検討する。

 指導の基準を設け、暴力行為をくり返す生徒に出席停止や退学などで対応。橋下市長は教育委員会の制度を強く批判してきた。そのゼロ・トレランス導入は今後日本中で是非をめぐり議論されるだろう。アメリカではクリントン大統領の時、その呼びかけで全米に広まった。日本の教育の方向はアメリカのあとを追ってはならない。しかし、参考にすべき点はあるだろう。推移を見ながら議論しよう。◇昨日午後関越道を飛ばし八海山の麓まで行った。途中の稜線を重ねた山は濃い新緑に覆われ大波が寄せるようであった。十日町あたりで高速を降り八海山に向かう。緑の上の残雪が迫る。

 私はここで面白い人物と出会い上級の魚沼米30キロを貰うという人生の体験をした。ラーメン一杯食べながら話が合った。残雪の山を見上げる飯屋は「城山」という看板を掲げ、ねじりはちまきの威勢のいい親父は種村さんと言った。私は初め自分の身分は明かさなかったが、政治の話になると、このあたりは田中角栄の地盤だったとか、真紀子は駄目だとか、多い年は雪で家が埋まるとかいろいろ話が弾んだのだ。話の中で自分を語ることになり、私は車から取り出した3冊の本をプレゼントした。「望郷の叫び」、「炎の山河」、「楫取素彦読本」である。吉田松陰も楫取素彦も知らないが来年のNHKの大河は見ると言った。保有米と書かれた30キロは、3冊と比べ余りに重い。人生意気に感ず。こういう人たちの人情が角さんを支えたのかと思った。

◇ASUKA容疑者が覚せい剤で逮捕された。芸能人の薬物事件は後を絶たない。子どもたち、若者にとって憧れの存在の人たちの行為は影響力が大きい。悪質の犯罪というより一種のファッションのように受け取られる恐れがある。薬物依存症の体験者から聞いたことがあるが体がぼろぼろに破壊され、完全に抜け出すことは不可能だという。交通事故や犯罪の原因ともなっている。薬物の重大さを世に示す時。(読者に感謝)

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2014年5月18日 (日)

随筆「甦る楫取素彦」第89回

◇明治5年(1872)、楫取素彦44歳。

足柄県参事となる。楫取が群馬の県令として登場する迄、あと4年、この年、後の楫取の群馬県政にも影響を及ぼす重大事件が起きた。マリア・ルーズ号事件である。私は平成8年行政視察でペルーを訪れ、移民資料館でマリア・ルーズ号事件のことが詳しく書かれているのを見て驚いたことがある。ペルーとの関係、殊に日本人ペルー移民の契機ともなった事件なのだ。

「マリア・ルーズ号事件」

 明治5年、横浜沖でペルー船籍の船が停泊し暴風でうけた損傷を修理していた。この船は何故か港内深く入ることを避けているかのようであった。ある時、一人の中国人が海に飛び込んでイギリスの軍艦に助けを求めたことからこの船が奴隷船であることが発覚した。船倉には奴隷として売られる中国人231人が繋がれていた。これを解放するか放置するかをめぐり国内でも意見が分かれた。26歳の熱血漢、神奈川県県令・大江卓は断固解放すべきとする立場であった。関わるべきでないという立場は、初めての国裁裁判に発展し難しい問題が生じるかも知れない。もし負けて賠償を請求されたら大変だ。下ノ関事件の賠償金は分割で払って、明治政府がまだ負担している。この上、賠償請求されたらどうするのか、というもの。大江の上司陸奥宗光はこの立場であったが司法卿副島種臣は大江を支持した。副島は太政大臣三条実美を動かし大江を県令に昇格させ、この奴隷船問題を外務省所管にして特別法廷を開き大江を指揮して全力を尽くすことになった。マリア・ルーズ号事件を、新政府にとって天が与えた国威宣揚の最大のチャンスととらえたのである。勿論江川の胸底には人間の平等という価値観と欧米人への激しい対抗心があった。

※土日祝日は中村紀雄著「甦る楫取素彦」を連載しています。

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随筆「甦る楫取素彦」第89回

◇明治5年(1872)、楫取素彦44歳。

足柄県参事となる。楫取が群馬の県令として登場する迄、あと4年、この年、後の楫取の群馬県政にも影響を及ぼす重大事件が起きた。マリア・ルーズ号事件である。私は平成8年行政視察でペルーを訪れ、移民資料館でマリア・ルーズ号事件のことが詳しく書かれているのを見て驚いたことがある。ペルーとの関係、殊に日本人ペルー移民の契機ともなった事件なのだ。

「マリア・ルーズ号事件」

 明治5年、横浜沖でペルー船籍の船が停泊し暴風でうけた損傷を修理していた。この船は何故か港内深く入ることを避けているかのようであった。ある時、一人の中国人が海に飛び込んでイギリスの軍艦に助けを求めたことからこの船が奴隷船であることが発覚した。船倉には奴隷として売られる中国人231人が繋がれていた。これを解放するか放置するかをめぐり国内でも意見が分かれた。26歳の熱血漢、神奈川県県令・大江卓は断固解放すべきとする立場であった。関わるべきでないという立場は、初めての国裁裁判に発展し難しい問題が生じるかも知れない。もし負けて賠償を請求されたら大変だ。下ノ関事件の賠償金は分割で払って、明治政府がまだ負担している。この上、賠償請求されたらどうするのか、というもの。大江の上司陸奥宗光はこの立場であったが司法卿副島種臣は大江を支持した。副島は太政大臣三条実美を動かし大江を県令に昇格させ、この奴隷船問題を外務省所管にして特別法廷を開き大江を指揮して全力を尽くすことになった。マリア・ルーズ号事件を、新政府にとって天が与えた国威宣揚の最大のチャンスととらえたのである。勿論江川の胸底には人間の平等という価値観と欧米人への激しい対抗心があった。

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2014年5月17日 (土)

随筆「甦る楫取素彦」第88回

(賎称の廃止)

全国に関する重要な出来事として、えた・非人の称が廃止される。また、岩倉具視らが欧米に向け出発した。 えた・非人という賤称(せんしょう)を廃止したことは人権の問題上重要である。これは奴隷船マリア・ルース号事件で活躍した大江卓の尽力の成果である。江戸時代、士農工商の下に人間として扱わない差別された人々、えた・非人が存在した。明治の新政府は、五箇条の御誓文を発して旧来の陋習(ろうしゅう)をなくすことを宣言した。陋習とは誤った習慣である。陋習は限りなく存在したが人間の差別はその典型であった。えた・非人は社会の最下層に押し込められ奴隷的存在であった。奴隷といえば、公娼制の下で苦しんだ女郎の存在も同じであった。明治5年に始まるマリア・ルース号事件は女郎の解放の重要な契機となった。この事件の波紋の及ぶところに群馬の廃娼運動があり、楫取の活躍が見られるのである。

その三、楫取素彦43歳から48歳まで

楫取は地方官として政治の舞台に登場する。明治5年、足柄県参

事となった。そして、明治7年には熊谷県権令(副知事)となる。この年新島襄が帰国して安中に至りキリスト教を説く。明治9年楫取は熊谷県令に昇格し、同年現在の形の群馬県成立とともに群馬県令となる。一方、楫取を向かえる群馬には歴史的な変化があった。横浜へ向けた洪水のような生糸の流れである。

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2014年5月16日 (金)

人生意気に感ず「集団的自衛権と9条。小国の意地。楫取の感想文」

◇昨日ある若者と集団的自衛権について話した。集団的自衛権とは何か。北朝鮮や中国と戦争になったら国民をどう守るのか。憲法改正は必要なのか。いずれもホットで現実的で差し迫ったしかも本質的な問題である。

 個別的自衛権の行使を認める従来の政府の憲法解釈も憲法9条の下でぎりぎりのものだった。それを解釈によって更に武力行使の範囲を広げ集団的自衛権行使まで認めようということで大騒ぎになっている。だからこの問題の根本の出発点は憲法9条である。

 憲法9条は素直に読めば現実的でない。そして日本の軍事力の現実と大きく乖離している。戦争を放棄し戦力を持たず国の交戦権を否定しているかだ。しかし正当防衛の権利まで否定していない。自衛権は自然権として持つ。ただその行使が制限されている。ゆるされるのは自衛のための「必要最小限」の行使。安倍首相の考えはこの「必要最小限」の中に他国を守るための武力行使も含まれるというもの。

 これは解釈の限界を超えるから憲法改正が筋だと思う。しかし、日本の憲法は世界でも最も改正が難しい部類に入る。だから解釈で目的を遂げようとする。邪道ではないか。国家の使命は国民の生命財産を守るためにある。そのためにアメリカと力を合わせねばならない。理想に過ぎる憲法の下で祖国を守る知恵を出さねばならない。

◇70年近くも平和が続いた。平和は当然のものと受け取るのは歴史を知らない人である。南シナ海が燃えている。中国の暴挙にベトナムが怒っている。かつて仏領インドシナといわれたこの地域はフランスと戦い戦後はアメリカと戦った。小さな国でも国民は屈辱に対しては誇りと命をかけて戦う。ベトナム人がフランスを破った壮絶なディエンビエンフーの戦いを思い出す。

◇昔フランスが支配していた頃、日傘の貴婦人が現地人に菓子を投げて与える光景があった。1053年のディエンビエンフーの戦いでフランス軍はホーチミン軍に降伏しフランスは撤退した。どろの地をもぐって前進する戦いでベトナム人は民族の怨みをはらしたのだ。ディエンビエンフーはハノイの西300キロにある。ハノイで中国への抗議が続いている。

◇先日四ツ葉学園で楫取の話をしたが中3全員から感想文が寄せられた。その一人は楫取のように信念を貫き通せる人になりたいと述べる。嬉しいことだ。(読者に感謝)

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2014年5月15日 (木)

人生意気に感ず「燃える南シナ海と日本の役割。新幹事長。憲法の勉強会」

◇南シナ海が燃えている。中国の目に余る横暴に対してベトナム、フィリピンが必死で抗議、国際社会は注目し中国への批判を強める。背景には米中対立の構図がある。

 中国は太平洋に進出し米国と2分して支配するような虫のいい野望を持つらしい。とんでもないことだ。最近オバマが日韓をはじめ東南アジアを歴訪しアジア重視を行動で示した。

 今回の南シナ海の暴挙はオバマのアメリカに対する対抗という意味もあるだろう。アジア重視を掲げるアメリカが、何ができるか試しているのだ。日本の役割は重大である。

 東南アジア諸国の対日感情が非常に良くなっている。中国が嫌われることと裏腹だろう。今後、東南アジアからの留学生、観光客は急増するに違いない。近代日本は欧米の価値観を追いアジアを軽視した。今、それを改める時。表層の物質主義の文明観が地球を壊し人間の心を貧しくしている。東洋の哲学が甦るときなのだ。日本は、アジアの先進国として尊敬されるために謙虚にならねばならない。

◇昨日、自民党の重要な会議があった。新たな党幹事長に織田沢俊幸氏が決まった。幹事長選任は立候補制である。8日受付、9日締め切りという日程で届出は織田氏1人だけだった。私は、幹事長選考委員会の委員長。14日幹事長選考委員会を開き、委員会として織田沢氏に決定し、県議団総会に報告し承認を得た。今後、織田沢氏を中心にして役員人事等の決定が行われていく。

◇憲法の議論が国中で高まっている。かつて憲法を論ずるのは国会の仕事と考え、地方議員の関心は薄かった。しかし、全ての政策の根底には憲法がある。だから地方議員が憲法を軽視し、憲法を知らないことは許されない。

 従来、憲法をまま子扱いし、平和憲法擁護は共産党などの専売特許ととらえる風潮があったが、これは自民党にとって不幸なことであったし、保守政治を貧しいものにしてきた。

 安倍政権の下でにわかに改憲が叫ばれ、又9条に関して集団的自衛権が論争の的となった。このような中、自民党も憲法を勉強しようということになり、今月28日学者を招いて勉強会を行うことになった。先日ある議員と話したが改正手続を踏めばどんな改正もできると思っている。改正権には限界があり、平和憲法の骨格は変えられないことを知ることが憲法を学ぶ第一歩である。(読者に感謝)

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2014年5月14日 (水)

人生意気に感ず「死刑囚の熱い思い。韓国の危機管理」

◇元オウムの2人の男女。菊池被告と中川死刑囚。2人は男女の関係にあったと言われる。中川智正死刑囚は、菊池直子被告をかばう証言をしているように見えた。犯罪に使われる薬品であることを菊池が知っていたかが焦点。中川死刑囚は「何に使うか話してない」、「薬品名も理解できていなかったろう」と証言した。

 愛し合っていたとすれば、2人の胸中はどんなであったろうか。メモを取っていた菊池はこの証言を聞いたとき黙って筆を置いたと言う。処刑される男と、この世に生きる女。去っていく男に女への熱い思いがあるのか。2人の間は数メートルかも知れないが、それは無限の距離でもある。死刑は極刑である。それは、刑罰の目的は何かを考えるとき避けて通れない問題である。今回、死刑囚を証人として天下の舞台に登場させ熱い心を語らせたとすれば、真人間も殺すという死刑制度の矛盾を図らずも白日の下に引き出すことになったといえないか。

◇セウォル号沈没で揺れる韓国でまたおかしな事件。建設中の7階建てのビルが傾き崩壊の危機にあるという。20度も傾き亀裂が入って危ないというのだ。危機管理は人命に直結する問題である。セウォル号事件は、いかにも杜撰な管理を露呈した。特異な例かと思っていたら、このビルの事件。これでは氷山の一角と思われても仕方がない。漢江の奇跡と言われる経済の復興は砂の楼閣か。

 韓国は北朝鮮に対して体制の優位を誇っている。また隣は非民主国、独裁の超大国である。その意味で韓国は民主主義の最前線なのだ。日本との信頼関係を築くことが真の韓国の発展につながるのではないか。

 日本は成熟した民主国家である。それが今試練の時を迎えている。一つは大災害への対応。原発事故と大地震だ。民主国は国民の生命安全を守るために国民が自発的に力を合わせうる体制である。もう一つは憲法。日本の民主主義の象徴が日本国憲法である。今、それが集団的自衛権で揺れている。集団的自衛権の行使は憲法9条の「必要最小限度」の自衛権の範囲内か。個人が正当防衛の権利を持つのと同じくどの国も自衛権を持つ。その権利に縛りをかけているのが9条のはずだ。本来、無理のある9条を改正するのが筋。それが大変なのだ。おかしな改悪になる恐れがある。9条はそのままにして知恵を絞るべきでは。(読者に感謝)

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2014年5月13日 (火)

人生意気に感ず「荒れる南シナ海と日本。集団的自衛権。570人に講演」

◇南シナ海が荒れている。中国の行動は目に余る。ベトナム沖で強引に石油掘削を始めベトナムの船に故意に衝突しているらしい。フィリピンとも事を構えている。アジアの超大国にその足もとの小国が踏みにじられようとしていると見える。ASEAN(東南アジア諸国連合)が結束して対抗するのは当然だ。このような状況下にあって日本は特別な立場にある。この状況はASEAN諸国と組んで中国を牽制する好機。中国は「尖閣」だけにかまっておれない。尖閣を自国に有利に世界に宣伝していたが、世界は中国がおかしいと見るようになるだろう。

◇中国のなりふり構わぬ姿の背景には深刻なエネルギー事情がある。「世界の工場」は増々拡大しエネルギー不足は目に見えている。悪質な石炭を使う火力発電は深刻な大気汚染を起している。近い将来の大規模な原発は日本にとって大きな脅威。様々なことが連鎖しているのだ。

 中国は三国志の世界。21世紀の新たな魏、呉、蜀の世界が展開しているように見える。日本は基本理念をもって強(したた)かな国と強かに向き合わねばならない。強かさを示すものとして中国に現在日本に対する変化が起きているように感じられる。中国に招かれたま舛添知事は日中関係改善のキックオフが出来たと語っている。

 来月10日、群馬県日中友好協会は総会を開く。福田元総理と大沢知事が出席する。私は群日中の会長である。

◇集団的自衛権が激しく議論されている。緊迫した国際情勢は理想論やきれい事で済まされない現実を私たちに訴えている。長く平和が続いているが人類の歩みは戦争の歴史である。攻められた時自らの生命財産国土を守らねばならい。「生き残りに必要な軍事力」は必要だし、自衛権の行使は認められねばならないが、シビリアンコントロールをいかに確保するかだ。ある投書者は次のように言っている「政治家よ全ての大人たちよ。未来への責任を唱えるのなら命が危機にさらされる前に真剣に考え具体的でわかりやすい提案を若者に示し行動しよう」と。傾聴すべき意見と思う。

◇6月20日、伊勢崎一中で全校生570人を対象に楫取の講演を行う。全生徒に私の心が伝わるか心配し学校と相談したがやることになった。それなりの工夫と準備をして決行する決意。先生方、全生徒の協力が不可欠。何回か予習の意味をこめてメッセイージを送る考え。

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2014年5月12日 (月)

人生意気に感ず「県政塾と富士見の講演。伝次平と東大駒場」

◇10日は県政塾で11日は富士見町公民館でと講演が続いた。政治を志す若者に対し、政治家に必要なものは第一に歴史的教養だという視点で奴隷船マリア・ルーズ号事件と太政官布告の波紋のおよぶところに群馬の廃娼運動があり、そこに、楫取素彦や湯浅治郎の活躍する姿があったことなどを話した。

◇富士見町は2月16日の予定であったが歴史的大雪で延期になっていた。全戸に案内が回ったため盛況であった。題は「楫取素彦と吉田松陰」であったが、楫取県令と富士見の歴史に関する問題として「中学ストライキ」と「船津伝次平」にも及んだ。

 前中(現前高)の前身である群馬県中学の創生期に生徒たちは教則の改正を求めストライキを起こし県令に面会を求めた。楫取は怒って学校を廃止にしてしまった。再建された中学は富士見の小暮村にあった。楫取の激しい一面が窺える出来事であった。

◇船津伝次平の業績についてはいろいろ語られているが、駒場農学校の教師就職につき楫取が伝次平を大久保利通に推薦したこと及び駒場農学校と伝次平の関わりなどを私の駒場生活と結びつけて話した。

 駒場農場は渋谷駅から2つ目の駒場東大前駅の近くにあった。私は2年間駒場で過ごしたので駒場の町は非常に懐かしいところである。大学の構内に、今は壊されてしまったが大きな寮があり、私はその住人であった。夜にはよく飯を食べに町に出たが、商店からは学生のコンパの声がにぎやかに流れていた。

 この一角にあった水田は伝次平が自らももひき姿で開発したと言われ、現在も筑波大付属中・高の生徒が守っている。「伝次平の遺品」「近代日本農業の原点」と評価は高い。伝次平は、当時、農業が全て欧化していくことを憂え、日本の伝統農業との調和を目指した。その説くところには今日でも耳を傾けるべき点が多い。時、あたかも日本農業はTPPに揺れて危機にある。日本農業の意義は規模を大きくして競争力を強めるだけではない、社会の基盤である農村を守る点にある。伝次平は規模拡大の欧米の農業に反対であった。

 上毛カルタは「老農船津伝次平」だが、富士見カルタでは「明治の老農船津翁」である。明治という時代背景が重要なのだから富士見カルタがよい。又このカルタには「小暮中学しのぶ石垣」がある。ストライキがしのばれる。(読者に感謝)

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2014年5月11日 (日)

随筆「甦る楫取素彦」第87回

 前記、池信宏證氏は、手紙の中で、この長門時事の記事が地元で話題になったこと、及び、「萩市と前橋市との交流シンポジウム」に出席した楫取能彦氏(楫取素彦5代目)が極楽寺を訪ねたことに触れている。楫取山に囲まれた二条窪の村落の一堂宇で今に至るまで楫取を偲ぶ行事が続いているとは驚くべきことだ。推測するに法座に集う人々は高齢者と思われる。社会全体の高齢化が急速に進み地域社会の解体が懸念される時、この法座がこれからも長く若い世代に受け継がれていくのか心配だ。中原さんのご配慮で、この地の人々に「楫取素彦読本」が届けられた。池信宏證氏も読んだと言われた。有り難いことだ。

 この年、楫取の登場を待つ群馬にも重要な変化が見られた。

 養蚕、製糸に関しては、

  3月、富岡製糸場着工

  3月、田島弥平、宮中御養蚕の指図役となる。

廃藩置県にともなった動きとしては、

  7月、8県が成立し、岩鼻県に加えて9県併立時代となる。

  (高崎、沼田、館林、安中、伊勢崎、前橋、小幡、七日市の各県である)

  10月、館林県を除く8県がまとめられ、第一次群馬県が発足する。(ちなみに、楫取が群馬県令として登場するのは明治9年の第二次群馬県成立の時である)

  11月、館林県が廃され、邑楽、新田、山田の3郡が栃木県管轄となる。

  11月、群馬県庁が高崎の旧城内に開庁する。

  11月、県知事を県令と改称。(これは全国に関することである)

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2014年5月10日 (土)

随筆「甦る楫取素彦」第86回

 楫取が二条窪に住んだのは新政府に仕官する前の明治3年から同5年迄の約2年間。主君毛利敬親の死後、隠居する覚悟で二条窪に居を構えた。荒地を開墾し、山に植林した。広大な山林は今でも楫取山として親しまれている。夫人の寿子は高潔で教養が高く信仰心が厚かった。観音堂を建て定期的に村人を集め僧を招いて法座を開いた。寿子は一文不知の凡人になりきり村人たちと膝を並べて慎ましく聴問した。今でも「楫取観音堂」が現存している。(中原正男さんはこの観音堂の写真を送ってくれた。また、三隅の極楽寺前住職の池信宏證氏は私への手紙の中で、極楽寺の当時の住職蒙照が招かれてこの堂で法話をしたことを書いておられる)

 この観音堂では現在も定期的に法座が開かれている。法座で飾る掛軸は寿子が村人に形見として遺したもので、明如上人の揮毫した「南無阿弥陀仏」の文字と親鸞の「御和讃」(教え)が書かれている。明如上人は、幕末から明治初期の浄土真宗西本願寺派二十一世法主である。寿子と同宗との関係の深さを窺い知ることが出来る。村人は、この掛軸を二条窪の宝、絶対に無くしてはならないということで、全12戸が1年交代で持ち回りで保管している。「長門時事」では二条窪の岡村清春自治会長と観音堂に隣接して住む谷村キミエさんの話を紹介している。岡村さんは「地区内の全戸が楫取素彦夫妻のことを知っている。これからも法座を通じて後世に語り継いでいきたい」と語り、谷村さんは「毎月、お経を唱えながら楫取素彦夫妻の遺徳をしのんでいます」と述べている。

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2014年5月 9日 (金)

人生意気に感ず「聖職者の子供性的虐待。明治議会のキリスト教。四ッ葉学園」

◇聖職者の子どもへの性的虐待が波紋を広げている。なぜプロテスタントでなくカトリックの聖職者にこの問題が起きるのか。カトリックに関する本質的問題を含む。

 宗教は人間にとって本質的問題である。人間の心の問題として太古から始まり永遠に続く。だからどの宗教も古くからの課題を抱え新しい課題につきあたり苦しむ。イスラム教は極端な女性差別に象徴されるように、本質的に宗教改革が行われない体質を続けている。キリスト教は16世紀初めに大きな宗教改革が行われカトリックとプロテスタントに分かれたが、カトリックは大きな課題を抱え苦しんでいる。その一つとして神父は妻を持てないことがある。理由は、どこへも命がけで飛んでいかねばならない。神の前で人と平等に接しなければならない。妻(家族)を特別扱いにするべきでない等。しかし、いかにも不合理であり、人間の平等を掲げながら人間の本質を無視している。妻を持ち家族をもって人間としての喜びも悲しみも苦しみも分かる。そして他者への理解も深くなる。妻帯禁止だけが理由とはいえないだろうが、カトリックの醜態は酷い。04年から10年間で子どもへの性的虐待で聖職者848人が身分を剥奪された。他に2千500人以上が何らかの処分を受けたといわれる。2月の国連の報告は全世界で子どもの被害は数万人と報告。又、民間団体からはカトリックの隠蔽体質が指摘されている。世界の人類に影響力を持つカトリックは21世紀の宗教改革を迫られている。

◇明治の初め県会議員には少なからずキリスト教徒がいたが、彼らはプロテスタントだった。新島襄は明治7年に安中でキリストの教えを説いた。これが日本のプロテスタント布教の最初と言われる。キリスト禁教は改められていたが実際の布教が行われる状況ではなかった。県令楫取が中央政府に対応方を尋ねたら政府は「新島なら放っておけ」と答えたといわれる。新島の教えでキリスト教徒となった湯浅治郎は県会で楫取と出会い、「廃娼」で力を合わせた。

◇昨日、四ツ葉学園で楫取の講演をした。約130人の生徒はノートをとりながら耳を傾けた。終了後何人かが質問したがその中に、県令が群馬を去るとき多くの人が惜しんだのは県令のどういう人柄が愛されたのかというのがあった。代表の御礼の言葉も見事だった。生徒は私の話を心で受け止めてくれたのだ。(読者に感謝)

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2014年5月 8日 (木)

人生意気に感ず「大河ドラマ館つくる。第三回孔子文化賞受賞」

◇大河ドラマ「花燃ゆ」放映に関し、「大河ドラマ館」を作る。群馬をアピールする絶好のチャンス。同時に郷土を築いた偉人を知ることによって県民が郷土愛や生きる勇気を育むことに資する。

 設置は県昭和庁舎を予定。ドラマ館のイメージはどんなものか。例えば、楫取素彦の県令執務室を再現したり、県令の公私の顔を紹介、また、「松陰先生、予言集」として、タイムスリップした松陰が、自分の死後の様々な人や出来事を振り返るなど。

 NHKは、視聴率アップのために懸命である。本県に於ける企画としては、NHK巡回特別展(アーツ前橋で開催予定)、NHK前橋パネル展(元気21プラザで開催予定)など。「大河ドラマ」を利用して、群馬の活性化を成功させるためには、全県的な取り組みが必要であり、特に民間の主体的な協力が重要。

楫取素彦顕彰会は長いこと楫取に取り組んできた民間の存在である。この大事な機会に謙虚な気持ちが役割を果たしたいと考えている。

◇日中友好孔子文化祭・第3回孔子文化賞の受賞者の一人に選ばれたという知らせが来た。世界孔子協会会長孔健氏(孔子の75代直系子孫当主)の推薦だという。

 孔健氏とは平成21年4月に絆が出来た。孔健氏からは、別に「ご無沙汰しております。子曰く、朋あり遠方より来る、亦楽しからずや」と連絡があった。平成21年4月、日中議員連盟の県会議員の7名、それに現代の名工針生清司等は山東省の孔子誕生の地曲阜を訪ね孔子廟に針生さん作製の宥座の器を納め、大歓迎を受け、私は曲阜師範大学で講演をした。大学の門を入ると大きな孔子像が立っていた。孔健氏は像や絵で見る孔子によく似た大男だった。私の書斎にはその時贈られた和とじの「論語集注」上下がある。改めて開くと、「有朋自遠方来。不亦楽乎」(とも有り遠方より来るまた楽しからずや)や巧言令色。鮮 仁。(巧言れい色、すくなし仁)が目に飛び込む。

 今、日中は心の問題で共通の課題を抱えている。全て金、欲望を求めて止まらない点だ。孔子の論語が密かなブームなのは、この流れに反省を求める天の声である。中庸を教える「宥座の器」が中国で大きな注目を集めた理由はここにある。孔子文化賞の中の平和賞は一般社団法人世界孔子協会から贈られる。5月29日ホテルグランドパレスで。時代背景を重視したい。(読者に感謝)

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2014年5月 7日 (水)

人生意気に感ず「渡辺淳一の死。日本のワイセツ感覚。伊勢崎の中学で楫取を」

◇渡辺淳一80歳の死に驚く。性と生を追求し、医師出身の作家は淡々とした人生の達人に見えた。もっと長く生きると思っていたのだ。

 私はかつて、この人の「失楽園」を中国の大学に数十冊寄贈したことを思い出した。大連外国語学院の日本語を学ぶ学生数は世界一。ここで講演した時、図書室に日本語の本が少ないのに驚き、帰国後、県内図書館の協力を得て古い本を送った。失楽園は大胆な性描写でベストセラーになった。前橋市立図書館は大量に購入したので廃棄対象も多く出たのだ。この種の性に関する書物を中国は受け入れるのか私の胸には多少の心配もあったがその後何の反応も伝わってこなかった。学生は、引き込まれて読めば日本語上達の一助に出来るかと思ったがどうなったか。

 この大学はその後、私が間にたって県立女子大と友好関係を結んだ。現在、キャンパスは大連市から旅順に移り、その図書館には「日中友好中村文庫」が出来ている。

 平成20年11月27日、「大学間友好交流協定書」の調印式を行い、私は記念公演を行った。図書室を訪ねたが、渡辺淳一の「失楽園」は見あたらなかった。昔、「チャタレー婦人の変人」がワイセツにあたるかを巡って訴訟の場で争そわれたことを思い出す。中国で「失楽園」を受け止める社会的素地は育ってないのかも知れない。

◇刑法はワイセツ罪を設けているが、ワイセツが何かを時代と共に変化する。最高裁はその定義として「いたずらに性欲を刺激し」とするが感覚は日々にぶくなり一向に刺激を受けなくなり最近は何でも有りの状態となっている。ヘアーなどは何のその、女性器の写真まで普通の週刊誌に氾濫している。教育委員会はどう対応するのか。どこかで一線をひかないと社会の秩序は保てない。

◇明日、3時より伊勢崎市立四ッ葉で中学3年生を対象に楫取の講演を行う。伊勢崎は12の中学で行う予定(決定は5校)、四ッ葉学園がスタートになる。校長先生から郷土学習に資するため伊勢崎銘仙に触れてほしいという提案があった、私は承知して、更に、田島弥平についても話をする考えだと伝えた。世界遺産に関係する重要な人物で、明治12年イタリアに出かける時、県令楫取が横浜で見送ったといわれる。今月11日富士見で行う公演では楫取と船津伝次平について語る。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

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2014年5月 6日 (火)

随筆「甦る楫取素彦」第85回

◇明治4年(1871)、楫取素彦43歳。

この年は、楫取にとって大きな転機となった年である。この年3月、長年、懐刀として全幅の信頼を得た毛利敬親公が53歳で逝去した。楫取は自分の領地があった大津郡三隅村二条窪(にじょうくぼ・現長門市)に隠棲した。なぜ栄達の道を選ばなかったか、大きな謎である。一説には、木戸や伊藤と相容入れなかったためとも言われる。

 それはともかく、この地の出来ごとは、後の群馬の行動とつながる面があるので少し記したい。どこも同じであるが、この地も、維新直後の事とて人々の心は動揺していた。そこで楫取の妻寿子は、小さな堂宇を建て、毎月、浄土真宗の僧を招き地域の人が法話を聞く集いを行った。自ら、集いの一人に徹して謙虚に話しを聞く姿は人々の心を打ったという。それによって、地域の人々は落ち着き、若者も正しい行いをするようになった。この経験を活かして寿子は、前橋で清光寺の源をつくる。二条窪の行事は、小さな部落で今日まで続いている。この経験を生かして寿子は、前橋で清光寺の源をつくる。

 地方紙・「長門時事」の平成24年10月24日号に「萩出身で初代群馬県知事」、「楫取素彦が三隅で暮らす」、この2つの文がそれぞれ縦、横の大きな見出しになって載った。1頁のほぼ全面を使って楫取夫妻が三隅の二条窪(にじょうくぼ)で暮らしたことが細かく記述されているのだ。

 記事は生まれから84歳で生涯を閉じる迄を説明した後、三隅町の楫取と寿子のことを詳しく描く。資料は町史「三隅町の歴史と民話」に求めている。以下要点を紹介する。

※土日祝日は中村紀雄箸「甦る楫取素彦」を連載しています。

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2014年5月 5日 (月)

随筆「甦る楫取素彦」第84回

◇明治3年(1870)、楫取素彦42歳。

 2月、楫取は山口藩の権大参事に就任。藩知事(藩主)の下に大参事(副知事)があり、それに次ぐ権大参事は山口藩政のナンバー3に相当した。前記のように、前年、版籍奉還が行われ、藩主は藩知事になった。

 楫取は後述のように群馬県令として製糸を新産業として発展させるが、この年、その基礎となる動きが上州で見られた。

 前橋藩は器械製糸所設立のため、5月、スイス人技師ミューラーの雇い入れを決定した。ミューラーは6月前橋に到着。そして、7月、ミューラーの指導により前橋細ヶ沢町(現住吉町)に6人繰りの前橋藩営器械製糸所が設立された。この日本初の器械製糸所設立に尽力したのは前橋藩士速水堅曹(はやみけんそう)だった。

 速水は川越藩士として藩主松平直克に仕え前橋城再築(慶応3年)にともなって前橋へやってきた。前記のように、直克は前橋城再築の許可を幕府に求めるに当り、前橋が殖産興業(製糸業)の拠点として適地であることを理由に挙げた。

直克が前橋へ来たとき、藩の財政は悪化していた。藩財政再建のカギは横浜の生糸貿易であった。藩命を受け速水は器械製糸所を設立し、横浜に生糸専売所を開店させた。速水は製糸業で大きな貢献をしたのである。前橋藩の器械製糸所は富岡製糸所操業の約2年前のことであった。

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2014年5月 4日 (日)

随筆「甦る楫取素彦」第83回

◇明治2年、楫取41歳。

徳川幕府が亡び新政府は王政復古の大号令を発した。その目的は、烈強に負けない中央集権の近代国家をつくることだった。戊辰戦争に勝利し幕府領を没収・削減したがそれ以外では各藩の割拠支配が続いていた。これを改めなければ中央集権体制はくれない。そのための大改革がこの年の版籍奉還、つまり、土地と人民を天皇に返すことだった。版は領土、籍は戸籍つまり人民を意味する。

 この計画の実行に当たった中心人物は大久保利通と木戸孝允であった。彼らのすすめで明治2年1月、薩摩、長州、土佐、肥前の藩主は版籍奉還を申し出、諸藩主もこれにならった。上州では、3月吉井藩主が先がけて奉還した。

 この年の楫取については、楫取家文書に、勅使万里小路通房が藩主に召命の宸翰(しんかん・天皇が書いた文書)を伝達するため2月に山口におもむいたとき、引請用掛を仰せつけられたこと、そして同月、藩主が応じて上京するにつき、随行すとある。召命とは天皇の呼び出しの命令のこと。

 この年の上州の出来事には、横浜の生糸査技師ポール・ブリュナーらが蚕糸業地視察のため6月中山道安中宿に宿泊、又、7月前橋藩士がジャーディン・マセソン商会横浜店を訪れ器械製糸所設立を相談した等が注目される。ポール・ブリュナーは、富岡製糸場の指導者となった人である。

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2014年5月 3日 (土)

随筆「甦る楫取素彦」第82回

 江戸城に引きあげた慶喜は最後の決戦に臨むべきか大いに迷ったらしいが2月恭順を決意し上野寛永寺にこもり恭順謝罪書を提出した。この年4月江戸城は無血開城となった。これを無し遂げた西郷隆盛と勝海舟の談判は有名だがその舞台裏にはイギリス行使パークスとその片腕アーネスト・サトウの存在があった。当時。イギリス本国は日本の占領とか内政に干渉することには強く反対しており、ただ貿易の促進を強く望んでいたといわれる。そこでパークスは内乱が広がって貿易の発展に悪影響が出ることを警戒して新政府軍の江戸武力攻撃に反対した。はじめ断固江戸城攻撃を決意していた西郷はパークスの意向を知って態度を軟化させた。西郷とパークスの間に立ってあっせんにつとめた人物がアーネスト・サトウであった。そして、これが西郷と勝の会談を成功させた背景であった。このアーネスト・サトウこそ、四国連合艦隊と長州が戦って講和の話し合いを進めたときの英側の通訳であった。そして、その時の長州の代表は家老宍戸刑馬と偽った高杉晋作であった。だから当時、楫取とアーネスト・サトウも同じ激しい渦の中にあったと推測される。

①戦争が始まった慶応4年(明治元年)が干支でいうと戊辰(ぼしん)の年になるので戊辰戦争(ぼしんせんそう)とよばれた。なおこの年、3月5ヶ条の御誓文が発せられた。

薩長を中心とする新政府軍と会津、桑名を中心とする旧幕軍が衝突した島羽伏見の戦は近代国家誕生がかかったものであった。

 この状況下にあって、楫取は長州を代表して禁中に出入りし公卿や諸藩との折衝役など重要な役割を果した。10月、敬親公に従って国(長州)に帰っていることは、楫取が重要な側近中の側近であることを示す事実であった。

 楫取素彦が上州へ新天地を求める時が次第に近づいていたが、楫取が、維新政府によって上州への赴任を命ぜられるのはこの地の幕末の状況と大いに関係があると私は考える。それは「難治」の県と言われたことと関わる。後に改めて記述するが、その一端に触れれば、この年、上州一円に世直し一揆が吹きあれ、小栗上野之介が斬られ、岩鼻県初代知県事(ちけんじ)として大音龍太郎(おおどりゅうたろう)が赴任した等がある。

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2014年5月 2日 (金)

人生意気に感ず「柔道指導に有罪判決。強制起訴。取り調べの可視化」

◇先月30日の柔道指導員への有罪判決に驚く。県柔連の顧問として柔道の指導と事故に関して日頃強い関心を持っているからだ。今後の柔道界に大きな影響を与えることは必至。一度不起訴になったものが、検察審査会の判断を踏まえて強制起訴となり、そのうえでの有罪判決であることもショックだ。柔道界を委縮させるか、柔道界は乗りこえて発展できるか、東京五輪を控えて柔道界は正念場を迎えている。 

◇元指導員は当時6年生の男児を投げて重い意識障害という重傷を負わせた。長野地裁は業務上過失傷害罪で禁錮1年執行猶予3年を言い渡した。

 

 頭は打たなかったが脳に力が及び脳内の異常を生じた。過失の認定はこれを予見できたかにかかる。裁判所は予見できたと認定。予見可能ならそれを避けるべきであった。それなのに避けなかった点に過失を認めたのだ。柔道界は今後、指導にとまどう。 検察は「罪に問うのは困難」として不起訴にしたが、検察審査会が、起訴すべきだと2回決議すると強制起訴になる。記憶に新しいのは小沢一郎が政治資金規制法違反で強制起訴になった例だ。この時は結局無罪となった。

 

 かつて司法に国民は口を出せなかった。その結果は司法は硬直し人権が守られない状況が生じた。そこで、民主主義の観点から国民参加の道が開かれた。09年に裁判員制度が始まった。「強制起訴は」、これに伴う改革の一環である。柔道は学校で必修となったこともあり、身近なスポーツである。柔道界は難しい決断を迫られるがが、要点は指導員の質の向上である。

 

◇司法への国民参加を求める大きな理由の一つは冤罪の防止である。警察、検察、裁判の過程が国民から離れたプロの世界に任されると有罪が形式的機械的になり、誤った裁判がなされる。冤罪は現に多くある(最近では菅家さんの足利事件、元死刑囚の袴田事件など)。

 

 この冤罪防止の改革として現在大きな問題になっていることが取り調べ過程の「可視化」である。密室の取調べで自白の強制が起こると指摘された。法務省は、取調べの全過程を録音、録画するという改革を打ち出した。

 

 問題点はかえって取り調べがやりずらくなり真実の発見の妨げになるのではという懸念。現在も一部の可視化は行われている。冤罪は避けねばならない。人権の重要性を踏まえ取調べの技術を向上させることが第一だ。私は体験で取り調べ室に入ったが重圧を感じた。

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2014年5月 1日 (木)

人生意気に感ず「中国人強制労働の現場。中国と少年書道コンクール。女の爆発犯」

◇沼田で中国人強制労働の現場を見た。縦横に掘られた洞穴の壁にはツルハシの跡が残り所々に崩れた凝灰岩が山をなしていた。懐中電燈が照らす黒い岩陰が中国人の幽鬼のように見える。

 戦争末期米軍の爆撃を避けてこの洞穴で飛行機を作ろうとしていた。国内に労働力はなく穴を掘る労働者を中国から強制的に連行した。その証拠が発見されNHKは特集を報じた。

 如意寺では殉難碑や過去帳等を見、道仙和尚の勇気ある行動を確かめた。殉難者は岩本発電所工事に関して死んだ59人の中国人。碑の揮は元自民党国会議員松村謙三である。建設費寄付者には月夜野町の全ての集落の名、間組(はざまぐみ)、東電、日中友好協会等が刻まれている。これらの名は様々な事情と思いを物語る。

 本堂須弥檀の裏に中国人の遺骨を安置(隠したとも)した場所があり、道仙和尚が「何年後といえども比札取り去るべからず」と書いた板が付けられていた。和尚の深い思いが伝わる。

 道仙和尚は中国人の死者を弔うことを咎める憲兵に対して「死ねば一視同仁」だと強く言い張って屈しなかったと言われる。見せてもらった過去帳には日本人に交って平等に戒名が書かれていた。日本で唯一の例だという。

 同行した沼田出身の元県職員T氏は、少年時代、屋敷内に捨てた野菜を食べる悲惨な中国人の姿を見たと語っていた。私は日中友好会会長としてこのような歴史的事実を認識することの重要さを思った。

◇県書道協会の顕彰祝賀会で、同じテーブルの同協会会長に日中文化交流に関するある提案をした。群馬と上海の子どもたちの書の共同コンクールである。実は、3月に上海を訪れて文化経済の交流について覚書を交わしたとき身近かなことから始めよう、それには子どもたちの書がいいだろうという事になっていた。

 会長は賛成してくれたので早速上海に伝えることにした。書は心の作品である。日中の将来を担う子どもたちの心の交流になればと思う。

◇またまた不可解な事件。警察を対象としたらしい連続爆発容疑。容疑者は51歳の主婦。約2千本のクギが飛び散ったというから危険千万。報道では警察への恨みとか。「残っているのは恨みだけ」と報道への手紙に綴った。

 爆発物破裂罪は公共危険罪であるから刑は極めて重い。死刑、無期、5年以上の懲役だ。主婦は罪の重さと刑の重さを知っているのか。(読者に感謝)

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