« 2013年12月 | トップページ | 2014年2月 »

2014年1月31日 (金)

人生意気に感ず「日本女性万能細胞発見。東大の推薦入試。中国人訪日増加」

◇生物学の常識を覆す万能細胞の発見。30歳の日本女性が世界の話題をさらっている。世の女性たちに大きな夢と勇気を与えることだ。マウスの細胞に弱酸性の刺激を与えるだけで万能細胞に生まれ変わることを発見したという。かっぽう着姿で研究する姿はどこにもいる普通の女性に見える。最初、ネイチャーは、「何百年にもわたる細胞生物学の歴史を愚弄している」といって論文を突き返した。再生医学研究の第一人者は「私が研究者になってから25年の中で一番すごい」と語る。

 細胞には何十億年という進化の歴史が込められている。その謎の扉の一つがかくも簡単に開くのかと驚かされる。ノーベル賞の中山教授以後日本が世界をリードする再生医学の分野にまた大きな光が差した。

 私は細胞の絵を説明する小保方晴子さんの姿を見て、日本人の頭脳には大きな可能性が秘められていると感じた。それを引き出せない教育力のもどかしさを感じる。今回の快挙は理科教育に夢と勇気を与える。学校はそれを活かすべきだ。小保方さんのエピソードと共に「細胞」の歴史を、特別授業を企画して教えたらよいと思う。

◇前から話題になっていたが、東大の推薦入試が確実となりその概要が発表された。推薦というとハードルを下げるイメージがある。そこで、東大もレベルを下げるかと戸惑っていたが事実は違うらしい。枠は100人で、超高校級の生徒を求めようとしている。卓越した資質能力を裏づける具体的な書類を求めている。推薦制導入は伝統に頼って硬直しがちな東大を変革させるきっかけになるだろう。

 今回の細胞発見の小保方さんは、人物重視で選考するAO入試の1期生として早稲田の理工学部に入った。ペーパー試験には限界があり人物がもつ「能力」を十分に把握できない。東大の推薦制もこの点を踏まえた発想である。

◇私は日中友好協会会長として中国問題に日頃注目している。そこで、最近、中国からの訪日客が増加しつつあることを喜んでいる。中国は今日春節(旧正月)に入るが、それにともない訪日客数が大幅に回復する見込みらしい。日本向けビザ発給の約半分を占める上海の日本総領事館は個人観光ビザの発給が前年の3倍以上といわれる。中国は2月6日までの大型連休で民族大移動が起きる。冷えきった日中関係がこれを機に少しは改善されることを期待したい。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月30日 (木)

人生意気に感ず「専門学校で楫取を講演。尖閣を固有の領土と明記。道徳教育。国民総ボケの時代」

◇昨日、ある専門学校で楫取素彦の講演をした。公務員志望の約120人。今回の話には、ペリー、ハリス、井伊大老、吉田松陰、群馬の生糸などを登場させた。幕末の若者が国家、社会のために命がけで生きた姿を伝えたかった。行動する教育者、松陰や楫取の「知行合一」を語った。90分、私語もなく熱心に耳を傾けてくれたことが嬉しかった。

 現代の若者は、勉強の量の点も含め、情報過多の中にありながら真に必要な情報を心で受け止めていないと思う。教育は家庭と社会が役割を分担すべきだ。とすれば社会の一員として私も役割を担わねばと決意して、身近な近代史の講演に取組んでいる。

◇中・高の授業で、尖閣・竹島が、日本の固有の領土だとはっきり教えられる方向だ。文科省は中学校と高校の教員向け学習指導要領解説書を改定し尖閣諸島と竹島を「我が国固有の領土」と明記した。この解説書は、授業や教科書作成の指針となる。尖閣については「我が国が有効に支配しており解決すべき領土権の問題は存在しない」と記述。

 韓国や中国の攻勢に対し日本人の心が動揺するのは学校で領土教育をきちんとしないからだ。

◇首相は29日の参院代表質問で道徳と教育委員会について重要なことを表明した。道徳は現在「道徳の時間」として教えられ正規の教科ではない。これを教科に格上げすることに意欲を示した。公共の精神や豊かな人間性を培うため時代の要請にかなった道徳教育を目指すというもの。道徳教育の充実は実現が難しい永遠の課題のような気がする。現場のやる気と工夫にかかる。

 教育委員たちは、本来の役割を果たしていないと思う。責任を果たせるいい人材を選ばねばならない。現行の教育委員会制度は責任の所在があいまいなのだ。首相は制度を抜本的に改革し教委の権限を自治体の首長に移すことに積極的な姿勢を示した。従来から、この制度の形骸化が叫ばれてきた。教育委員会側に自らを改革する努力が足らなかったと思える。

◇国民総ボケ時代がやってくるか。現在65歳以上の認知症は500万人に近いといわれ、今後急増するらしい。警察庁によると、認知症で行方不明になり死亡が確認された人が1年間で359人、見つからない人は219人。新たな保護のシステムを工夫しないと大変だ。(読者に感謝)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月29日 (水)

人生意気に感ず「新型インフルの恐怖。日中友好協会の上海訪問。重粒子線と中国人観光」

◇インフルエンザが猛威をふるっておりピークを迎えつつある。インフルエンザで恐いのはウィルスが変異して新型になることだ。変異して現れるとはこの世に初めて登場することだから人には免疫力がないのであっという間に広がる。私はかつて議会で何度も「新型」を取り上げた。2009年(平成21年)、メキシコで発生し世界に広がった。日本もパニックとなり09年11月現在で死者57人に達した。あの時は弱毒性で日本の死者は、きわめて少なかった。今回、日本は要注意なのである。

◇現在中国で気になる動きが進んでいる。以前から動きがあったことだが、鳥インフル由来の新型発生が今現実になりつつある。09年の新型は豚由来だった。

 中国では鳥から人への感染が報じられていた。新型はウィルスが変異して人から人へと感染する。27日、中国では「浙江省で人から人への限定的な感染が起きている」と報じられた。これが、変異した新型の発生を意味するとすれば大変である。日中は「尖閣」で険悪な事態となっているが、「PM2・5」飛来の問題に加えて怖い新型ウイルスの脅威が加わることになる。

◇私は3月20日から3日間上海に行くので中国の新型状況が気になる。上海行きは上海事務所1周年記念式典と群馬県日中友好協会の訪中と兼ねている。同協会の設立は私が会長となって昨年3月27日に行われた。県は、事務所の式典と協会の訪中を合せて行うことを検討してきたがそれが実現することになったのだ。日中の国家間は依然として最悪状態だが、このような時こそ、民間の交流が重要なのだ。

 日中間のトラブルの底には相互理解の不足がある。観光で日本に招き「おもてなし」で接して群馬の人、文化、自然を好きになってもらう。友好協会はこのようなことも実現しようとしている。

◇観光は群馬の医療とも結びつく。県は、昨年「がん特区」の指定を受け、県内企業の医療への参入をはかり医工連携を実現しようとしている。群大の重粒子線施設はその核となる。

 群大はこの度新たな世界的治療拠点を立ち上げる。重粒子線を核とした高度な医療研究機関である。現在中国の健康問題は最悪だ。各地に「がん村」が発生しているといわれる。

 中国人の本音は「尖閣」で領土権を争うより日本の医療に接したいことだろう。真の日中友好を群馬から築いていきたい。(読者に感謝)

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月28日 (火)

人生意気に感ず「農薬食品の波紋。お粗末なNHK会長。エネルギーの地産地消」

◇アクリフーズ農薬混入事件は、容疑者逮捕により全容が現れつつある。県警及び県食品衛生課は今が正念場と健闘している。事件の意味を考えれば日本国民全体の健康がかかる問題であり再発防止には徹底した原因の究明が必要だからである。来る東京五輪では世界の客におもてなしで臨もうとしているが、その大前提は食の安全である。

 工場は「石油のようなにおい」と苦情があってから発表まで1ヵ月半以上もかけた。対応の遅れは捜査を遅らせ、被害を拡大させる。阿部容疑者は工場内でしばしばトラブルを起こしていたといわれる。

 工場内の格差問題が浮上している。正社員は2割程度、契約社員は下に見られ多くは正社員への不満を抱いているという。阿部容疑者は能力給制の下で給料やボーナスを減らされ不満を抱いていた。現代は平等を建前とする社会だが、物があふれ技術が進歩する中で目も眩むような華やかな消費社会が広がっている。その中で現実に格差が広がっている。一方、格差を乗り越える日本人の精神力は落ちている。こんな社会の構図の中で、同種の事件が起きる可能性は常にある。工場の監視態勢は増増厳しくなるだろう。監獄の受刑者のような職場環境に労働者はこれから耐えられるのか。アクリでは契約労働者は労働組合に入れない。

 今、契約労働者の組合作りの問題が広がりつつある。孤立とストレスと闘い自らの権利を守るために契約労働者の組合組織の問題がこれから持ち上がるだろう。

◇NHK新会長はお粗末だと思う。NHKは、日本の文化度を支えそしてそれを内外に示す存在だ。「政府が右ということを左というわけにはいかない」、この発言は政府に顔を向けているととられるし、従軍慰安婦についての発言、「今のモラルでは悪いが戦争をしているどこの国にもあった」は、微妙な問題が争われている国際環境でいかにも軽率だ。安倍政権の足を引っ張ることに通じる。新会長、籾井氏の就任には政権の強い意向が働いていると見られるからだ。NHKの取材力、発言力は凄いと思う。それにふさわしいトップが求められている。

◇福島からの便りで、豊かな自然エネルギー源をもちながら、原発を多く存在させ生産したクリーンエネルギーは全て東京に。このエネルギー植民地を脱しようとしている事を知った。エネルギーの地産地消は広がるだろう。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

人生意気に感ず「農薬食品の波紋。お粗末なNHK会長。エネルギーの地産地消」

◇アクリフーズ農薬混入事件は、容疑者逮捕により全容が現れつつある。県警及び県食品衛生課は今が正念場と健闘している。事件の意味を考えれば日本国民全体の健康がかかる問題であり再発防止には徹底した原因の究明が必要だからである。来る東京五輪では世界の客におもてなしで臨もうとしているが、その大前提は食の安全である。

 工場は「石油のようなにおい」と苦情があってから発表まで1ヵ月半以上もかけた。対応の遅れは捜査を遅らせ、被害を拡大させる。阿部容疑者は工場内でしばしばトラブルを起こしていたといわれる。

 工場内の格差問題が浮上している。正社員は2割程度、契約社員は下に見られ多くは正社員への不満を抱いているという。阿部容疑者は能力給制の下で給料やボーナスを減らされ不満を抱いていた。現代は平等を建前とする社会だが、物があふれ技術が進歩する中で目も眩むような華やかな消費社会が広がっている。その中で現実に格差が広がっている。一方、格差を乗り越える日本人の精神力は落ちている。こんな社会の構図の中で、同種の事件が起きる可能性は常にある。工場の監視態勢は増増厳しくなるだろう。監獄の受刑者のような職場環境に労働者はこれから耐えられるのか。アクリでは契約労働者は労働組合に入れない。

 今、契約労働者の組合作りの問題が広がりつつある。孤立とストレスと闘い自らの権利を守るために契約労働者の組合組織の問題がこれから持ち上がるだろう。

◇NHK新会長はお粗末だと思う。NHKは、日本の文化度を支えそしてそれを内外に示す存在だ。「政府が右ということを左というわけにはいかない」、この発言は政府に顔を向けているととられるし、従軍慰安婦についての発言、「今のモラルでは悪いが戦争をしているどこの国にもあった」は、微妙な問題が争われている国際環境でいかにも軽率だ。安倍政権の足を引っ張ることに通じる。新会長、籾井氏の就任には政権の強い意向が働いていると見られるからだ。NHKの取材力、発言力は凄いと思う。それにふさわしいトップが求められている。

◇福島からの便りで、豊かな自然エネルギー源をもちながら、原発を多く存在させ生産したクリーンエネルギーは全て東京に。このエネルギー植民地を脱しようとしている事を知った。エネルギーの地産地消は広がるだろう。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月27日 (月)

人生意気に感ず「毒物混入逮捕。中国毒ギョーザ。都知事選。NHK会長発言」

◇ついにアクリフーズ、冷凍食品農薬マラチオン混入事件の容疑者が逮捕された。49歳のどこにもいる普通の男。妻と子供が哀れだ。混入食品には製造の日時が打たれており、その時に男が現場に居た。任意の取調べが進む中で自ら行方をくらませたことは自ら犯行を認めたようなもの。否定しているというが、これから事実関係と動機が明らかになるだろう。

 社会全体がこの事件に異常ともいえる大きな関心を示すのは、毒物混入食品が大量生産、大量消費によって大衆の生命健康を危険に晒すからだ。同種の業者は明日は自分のところかと怯えているに違いない。

 この問題は現代の雇用の問題と結びついている。容疑者は契約社員だった。労働条件に不満があった事が報じられている。単調に流れるラインに立って、製品を消費する人々の豊かな生活を羨んだかも知れない。子どもや妻は地域社会で耐えられるのだろうか。容疑は偽計業務妨害で、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金である。

◇中国での同様な毒物混入ギョーザ事件で河北省の人民法院は20日、39歳の男に無期懲役を言い渡した。殺虫剤メタミドホス入りの中国製ギョーザで千葉、兵庫の10人の日本人が中毒症状を訴えた。製造元、天洋食品の臨時行員だった。罪名は危険物質投与罪で最高刑は死刑である。日本の冷凍食品は外国に輸出されていないのか。今回はともかく、市場は世界に広がっているから毒物入食品の危険性は世界に広がる可能性がある。食品の害はそれほど重大なのだ。

◇都知事選の序盤情勢は舛添氏がリードしているらしい。細川氏との事実上の一騎打ちは変わらないが、原発だけを争点に出来ない点で、原発問題を掲げて登場した細川氏は不利かもしれない。

 細川陣営は「原発」一本でいく方針を変えようとしているといわれる。小泉人気がこれからどう力を発揮するか。細川氏の76歳という年齢要素が中盤から終盤にかけてどう影響するか。テレビは疲れた表情を見逃さない。都政の激務をこなせるかという評価につながる。

NHKの新しい会長が変な発言をした。籾井勝人氏は就任会見で従軍慰安婦について「戦争をしているどこの国にもあった」と発言。NHK会長の見識が疑われる。従軍慰安婦を肯定するかのようだ。NHKは日本を代表する発信機関である。日本のイメージを下げることになる。(読者に感謝)

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月26日 (日)

随筆「甦る楫取素彦」第52回

◇安政2年(1855)、楫取27歳。この年また、江戸直下の大地震があった(安政大地震)。桜田の萩藩邸は壊れ藩人死傷者少なからずと資料にある。楫取は、明倫館で講師見習で多忙。26歳の松陰は野山獄で勉学に打ち込む。記録には、「野山獄に入りてより安政4年まで勉学最も努めたる時期にて」とある。更に獄中の松陰にとって悲しい出来事が起きた。松陰と共に黒船に乗り込んだ金子重輔が獄中で病死したのだ。「松陰に哭詩あり、自らの食費を節し金百疋を得て遺族に送り墓碑建立の資に充てしむ」と松陰年譜にはある。

 吉田松陰年譜の安政2年4月12日の項に次の記述がある。「同囚のために孟子を講ず。獄中教化の事ここに始まり、後、遂に司獄・福原犀之助兄弟も弟子の礼を執るに至り獄風全く一変す」また、翌年10月14日のところには野山獄の滞囚おおむね放免させらる、これ松陰の尽力多きに由る、と。松陰は正に偉大な教戒師でもあった。厚い信頼と絆で結ばれていた楫取と松陰である。松陰の教育に関する理念と情熱は楫取に大きな影響を与えていたに違いない。

 吉田松陰は野山獄に入り同囚の者に学問を説き始め遂に獄内を彼の教室に変えてしまった。その成果は前記のように誠に大きい。松陰はいつでもどこでも、獄舎にあっても教師であった。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中です

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月25日 (土)

随筆「甦る楫取素彦」第51回

「巨大地震襲う」

 古来日本には、地震は悪政に対する天の戒めという言い伝えと、これを支える大衆の心理があった。幕末の1850年代、嘉永から安政にかけては大地震が集中した。幕藩体制が行きづまり庶民が生活にあえいでいた時であるだけにその衝撃は大きかった。

安政元年(1854)、12月23日、安政東海地震(M8・4)、翌日安政南海地震(これもM8・4)が発生した。正確にはこの間わずか32時間。この巨大地震こそ南海トラフ型地震であり、しかも2つが連動した直近の実例だった。現在、同様なトラフ型巨大地震が確実に近づいている。

 この巨大地震でペリーの黒船はどうなったのか気になるが地震と津波はペリーが去った後であった。ペリー再来航は、1月で、条約締結は3月に成り巨大地震は12月であった。(松陰の黒船乗り込みは3月28日)この安政東海地震による家屋の倒壊、焼失は約3万戸、死者は2000~3000人と推定されている。この地震のとき、ロシア艦隊が下田に停泊しており、デイアナ号が津波に巻き込まれて翻弄され大変な目にあった。

 なお松陰は、この年9月伝馬町獄から麻布の萩藩邸へ移され、更に10月には萩の野山獄に入れられた。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月24日 (金)

人生意気に感ず「吾妻・中之条で太陽光、水力、地熱を考えた。都知事選の行方」

◇昨日は総務企画委員会で吾妻地域を視察。目的は中之条町のエネルギー政策。「再生可能エネルギーのまち中之条宣言」を掲げ、電力の「地産地消」を目指す。広大な自然を活かした大胆かつタイムリーな折田町長の取組みに感心した。

 いつもは通過しながら目で楽しむ吾妻の山河は懐に入り込むと素晴らしさが迫る。稜線を重ねた山々、その手前には砦のような山塊、背後には雪を頂いた峻険な山容が広がる。遠い祖先の代から人々が歴史を重ねてきた舞台である。日本武尊が「吾が妻よ」と叫んだ故事が偲ばれる。

 今、時代が移り、環境と脱原発の流れの中でこの広大な自然が新たに甦ろうとしている。この地域は「再生可能エネルギー」の宝庫なのだ。放置されていた原野に9千枚を超える太陽光パネルが並び、岩を噛む細い渓流には小水力発電所が計画されていた。

 農産物の地産地消と共に、ここではエネルギーの地産地消でまち興しを目指す。中之条町も他と同様、人口減少と高齢者増の波が同時に迫るが、斬新な政策が地域に新しい生命を育てようとしている。

◇太陽光は無限に降り注ぐ。パネル設置の構造も簡単。それに比べ発電所建設は大変だ。質問に対して担当者は「天気に左右されない水力は必要」と答えた。エネルギーの組み合わせが必要なのだ。しかし、水力も雨量に左右される。そこでエネルギーの安定供給源として地熱発電が登場する。「このあたりは掘れば地熱があるでしょう」と、私はまわりの火山を思い浮かべながら聞いた。このあたりの火山とは、草津白根、榛名、浅間などだ。

 県は、新年度に火山活動を利用した地熱発電の事業化の可能性を調査する。そのために事業者の公募も行う。太陽光、水力と併用してエネルギーの「地産地消」を進めようとするものだ。しかし、地熱発電は既設の温泉に影響するとして反対が根強い。場所や方法を丁寧に説明し住民の理解を得ることが求められる。時代の流れは新たなエネルギーとして地熱を必要としている。都知事選は強烈な刺激材だ。

◇都知事選劇場が開幕した。面白い役者もいる。細川と舛添の対決で脱原発が目玉の一つになっている。原発だけはないがマンモス都市の電力は原発につながり、原発は生命と健康に深く関わる。さらに近づく巨大地震と結びつく。東京は日本の顔であり、原発は人類の問題である。都知事選の中で考えを深めたい。(読者に感謝)

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月23日 (木)

人生意気に感ず「村山・丹羽新春対談。死刑囚・公開法廷に。田中投手」

◇昨日の東京は身を切るように寒かった。日中友好協会の「新春対談」及び「新年会」に出た。対談は前中国大使の丹羽宇一郎氏と元首相の村山富市氏。ホット、本音、大胆な発言に会場には熱気と緊張感が流れていた。

「尖閣には一触即発の危機がある。タンマを取って不戦の確認をしなければならない」、「地方同志の交流が重要、中国の貧しい地方は国から金をもらって助けられているからうまくいかない」、「米中の関係は緊密になっている。ハーバードへの留学生、中国は582名なのに日本人は12・3名」、「中国は官僚国家、金太郎アメ国家だ」、「日中のケンカは長く続かない、夫婦ゲンカも続けると疲れる」等々の発言がポンポンと。

 質疑の時間となり私は地方間交流について発言、野中広務さんは田中角栄から直接聞いたという尖閣秘話を披瀝した。

 続く新年会には程中国大使が登壇、「中国は日本侵略の最大の被害国、首相の靖国参拝は中国国民の心を傷つけた、日中友好の伝統と旗を倒してはならない」

 加藤紘一会長の衰えた姿が印象的だった。橋本日中友好副会長は私と話す中で群馬県日中友好協会を高く評価しておられた。良い勉強になった。日中間の新たな動きを感じた。

◇死刑囚の尋問に驚く。オウムの闇に身近なそしてリアルな光が差し込んだ。中川死刑囚はついたてと防弾板が設置された公開法廷で証言。死刑囚は心の安定のため拘置所から出ないとされる。異例の措置で娑婆に近づいた心境はどんなものだろう。生への未練が甦ったか。

 元医師、仮谷さんに麻酔を注射して殺し、坂本弁護士の妻と子を手にかけた。夢から醒め幻を振り返る思いではないか。現実を直視出来ない若者、思い込みに支配される若者は非常に多い。勉強の世界だけで生きてきた人たちにその傾向があるのではないか。昔、東大構内で、突然変身したように教室を回り何やら教義らしき事を絶叫していた学生を思い出す。

◇東北の星・田中がヤンキースとの契約に合意したことが報じられた。生きる意欲と目的を持てず内に引きこもる若者が多い中で、田中将大投手の姿は救いである。多くの若者は潜在的に力をもっている。それを引き出せない社会の側にも問題がある。オウムも同じだ。(読者に感謝)

                        

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月22日 (水)

人生意気に感ず「秋田県議会の視察。雪で命をおとす人々。東北弁のおれおれ詐欺」

◇秋田県議会では二会期制の実施、通年制の検討など議会改革に積極的に取り組んでいる姿を学んだ。意外なのは議会基本条例がないということ。これがなくとも、個々の政策を立案し実現できるということなのだろうが、議会基本条例は議会の憲法ともいうべきもので議会の方向を示しまた、議会に関する法令の最高規範なのである。国に憲法が不可欠であるのと同じく県に議会基本条例は不可欠と思う。秋田の県会議員はこの点どう考えているのか聞きたいと思った。

◇議場には重い冷気が立ち込めていた。議員数は44名、うち女性は6名。面白いと思ったのは議席に番号板を立てる仕組み。呼ぶときは何番誰々と呼ぶという。明治時代の群馬県議会がそうだった。

 全国の県会で同様の例がいくつか見られる。かつての伝統を継いでいるのであろう。

 1月発行のあきた県議会だよりを見ると、多くの議員が農業問題を取り上げている。ある女性議員は「日本農業の大転換期に於いて農家が自らの判断で安心して農業を継続できるよう県農業の将来像を早急に示すべきだ」と訴えている。群馬の農業にもあてはまることと思った。

◇秋田を走る新幹線から屋根に登って雪をおろす人々の姿を見て足を滑らせたら大変と思った。秋田の雪下し事故が大変な状況であることを知った。この冬、雪による重軽傷者は96人でほぼ半数の45人が雪下しが原因。うち、死者は8人という。

 秋田県は大雪による災害対策本部を40年ぶりに設け、知事は「人命最優先」を指示。県職員500人で組織する除雪ボランティア隊が活動を本格化させる。私は、大変な時に視察に来たのだなと思った。こういう時、議会が休会では臨機の対応が出来ない。通年制、あるいはそれに近づけた2会期制の意義はこういう点にもあると実感した。

◇タクシーの運転手が秋田はおれおれの被害が非常に多い、お年寄りは孫に弱いからだと話した。純朴な高齢者をだますのは許せないと思いながら、私が「詐欺犯は、この土地の東北弁が出来ないとうまくいかないでしょう」というと運転手は笑いながら、「抜け目なく研究している」と言った。雪に閉ざされた家の中から銀行に向かう高齢者の姿を想像した。(読者に感謝)

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月21日 (火)

人生意気に感ず「岩手、秋田の議会視察。大川小の悲劇を今に」

◇盛岡駅に着くと市街は雪の世界で粉雪が舞っていた。昼食を済ませて岩手県議会に。小沢一郎氏の影響が強い議会である。事務局の人はそれが薄くなっていることをそれとなく語った。調査の目的は議会基本条例。特に岩手県議会が全国唯一設けている議会事務局に関する規定についての調査である。

 この点は群馬の条例でも設けるべきだとかねて私が主張していた。議会の事務職員は議会に奉仕することを自覚する必要があるのだ。岩手県議会条例27条3項にそれはあった。「職員は議会の役割及び活動方針を踏まえ、適正かつ的確に業務を推進するとともに、このために必要な能力の向上に努めるものとする」

 この条項に、政治的先進県岩手の議会改革に臨む姿勢を感じた。事務局長に私の著書数冊を贈呈。その中には「楫取素彦読本」もあった。議場を見た。議員数45、うち女性は4、これらは群馬とほぼ近い。最多期数5期というのは意外。

◇再び列車で秋田へ向う。北上するにつれて雪は深まる。見わたす限りの銀世界である。車内で読む地方紙、岩手日報とデーリー東北に私が注目していた記事があった。津波で84名が犠牲になった大川小の検証報告に関するもの。「3.11」後、私は何度もブログで取り上げてきた。対比されるのは船越小。こちらは、公使の必死の誘導で裏山へ逃げたため全員が救かった。

 大川小の第三者検証委最終報告案は、「学校の防災態勢が不十分だったため職員の危機意識が高まらず避難が遅れた可能性がある」と指摘。発生から50分後に移動を始めた直後に津波にのまれた。この50分に何があったのか。裏山への避難を訴えた児童がいたが学校は拒んだという。迫る危機を前にしたリーダーの決断に多くの人命がかかる。検証は犠牲から教訓を得るためのもの。「これが検証なのか。到底納得できない」と遺族は不満を訴えている。東北の地で「3.11」の現実に対して思いを新たにした。

◇今日は秋田県議会の視察。秋田県議会は、現在、定例会を年2回開く2会期制をとり更に招集回数を年1回にする「通年会期制」導入を検討中。群馬は年3回である。回数を少なくすると一会期が長くなり議会開催日数が増える。非常時に議会が対応できるというメリットがある。通年制は私が主張した事でもある。

雪の秋田市を走った。寺の軒から長いつららが下がっている。青い空に透き通るような月がかかっていた。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月20日 (月)

人生意気に感ず「全国自治体の脱原発意見書。交際相手の子とDNA鑑定」

◇全国の455の自治体が「脱原発」の「意見書」を可決したことが報じられている。都知事選で原発が争点になることを支える一つの状況として注目。原発県以外の県の多くの自治体が意見書を可決している。原発県以外の自治体も、原発による電気を使うのだから脱原発を議論することは当然といえる。群馬で脱原発を可決した自治体数は5で少ない。

◇ところで「意見書」について、私は、普段思っていることがある。意見書は、地方自治法が定めるところの自治体の意見を国政に反映させる重要な手段。県議会でもよく可決して提出している。ところが提出後の手ごたえが感じられない。返答もない。受理されてどこかの机上に積まれているだけではないのか。国会に対するそんな不信が県議会では募っている。国会議員との会合で、私たちは意見書にきちんと対応するべきだと申し入れた。県選出の国会議員は恐らく本県からどんな意見書が出ているのか知らないと思う。

 県会の意見書は、県民の意志である。意見書の軽視は民主主義の否定に通じる。国には年間、7千件の意見書が提出されている。脱原発の意見書も恐らく活かされていないだろう。「意見書」を活かす法律をつくるべきだ。

 このような状況下で、都知事選での脱原発論は一層燃えるだろう。455の自治体で「可決」したという事実は、都知事選が脱原発で全国を巻き込むことを予想させる。

◇浮気が日常化しているともいえる今日、交際相手との間で生まれた子の運命は大変だ。大阪高裁で重大な判決が出て、現在最高裁で審理中。DNA鑑定という絶対的な科学の力が家族の安定を図る民法の規定に衝撃を及ぼしている。

夫の単身赴任中妻は別の男性の子を生み事実がバレ、妻は離婚を求めDNA鑑定を実施。子は99.9%交際相手の子と結果が出た。家裁、高裁はこの結果を根拠に法律上成立していた父子関係を取り消した。

「法律上成立していた」とは、妻が婚姻中懐胎した子は夫の子と推定されるから。(民法772条、774条、775条)。この結論が最高裁で認められれば同じケースが多くなり、社会の動揺は大きいだろう。世の中には昔から親に似ない子は多い。妻だけが知る秘密があったことだろう。

現代社会の複雑な人間関係の中で家族の安定が事実上も法律上も大きく動揺している。この中で子どもの保護は重要な視点である。(読者に感謝)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月19日 (日)

随筆「甦る楫取素彦」第50回

 ペリーたちは松陰の誠実な姿に感銘を受けた。ペリーは、幕府に重く罰しないようにと嘆願の文まで書いている。帰国後に出来た日本遠征記には、「二人の教養ある日本人」の項に、命を捨てて進んだ外国を見ようとする日本人の好奇心に驚き日本という国の前途は洋々たるものだとある。私は、今日の若者は、この松陰の冒険心と進取の精神に学ぶべきだと話す。

 松陰が梯子(はしご)を登って船中に入り異国の人々を感動させた姿は、言葉は通じなくも誠意を尽くせば人の心を動かすことを身をもって示したものである。後に、松陰は「至誠而不動者未之有也」を楫取に贈った。人は真心をもってすれば感動しないものはないという孟子の言葉である。

 楫取はこの言葉を胸に秘めて、維新の後、群馬の県令として活躍したと私は信じている。

 失敗した松陰は自首し、伝馬町の獄に入った。楫取は江戸在留中のものや相模沿岸防備の長州藩士に呼びかけ獄中の松陰の不便を助けた。そのことは松陰が小倉健作(楫取の弟)に送った書簡に書かれている。

「小田村兄(楫取のこと)から出て候由にて」(楫取から言い出されたということで)と、金や物が届けられたことを感謝し、「小田村兄(楫取)には書を呈せず候由、貴兄口上を似て宜しく私の気持ちを通じ下るべく候」(楫取には礼状を出さないのであなたから宜しくお伝えください)と記述している。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中です

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月18日 (土)

随筆「甦る楫取素彦」第49回

◇安政元年(1854)、楫取は26歳となった。この年長男篤太郎(とくたろう)が生れる。江戸にいた松陰は、「賀すべきの至り、名もまた好し」と書いて実家に送っている。

 この年、前年に加えて日本の情勢は激しさと厳しさを加えた。かつてない天下大乱の兆しは、大地震も加わって、260年も続いた幕藩体制を、民心と共に、不安の極に陥し入れた。

 ペリーは、約束通り再び現われた。今度は軍艦7隻を率いて神奈川沖に来航(1月16日)。幕府は横浜で交渉を開始し(2月3日)、3月3日、日本和親条約(神奈川条約)を締結し下田・箱館の2港を開いた。

 松陰のいわゆる「下田蹈海」、つまり黒船に乗り込みアメリカ行きを嘆願し失敗した出来事は、3月28日の夜のことであった。目的は達せられず、結局松陰は獄に投ぜられる。このような開国時の大渦に楫取が関わっていたことを知る。

 私は、講演で、よく松陰が従者金子重輔と共に荒れた夜の海に小舟で黒船に接近し必死で交渉した様を話す。人々が身を乗り出して耳を傾ける場面である。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月17日 (金)

人生意気に感ず「当初予算の注目点。オウム、死刑囚の証言は。自殺者3万人切る」

◇昨日、2月議会に備えた政調会が行われた。各部の当初予算要望につきその意見を聞き質疑するもの。多岐にわたるが興味ある項目をここで紹介したい。

 甲(よろい)着装人骨調査について、私は、DNA鑑定も可能なのかと質問した。6体のうち3体の歯の奥の細胞につき可能だという。高温の火山灰、1400年以上の年月、これらを考えると驚く。歴史は過去との対話。現代の科学の問いかけに微細な細胞の因子は何を語るのか。

◇病院局では医療の現場に優れた技術が導入されようとしている。「ハイブリット手術室の設置」(約5億円・心臓血管センター)ではリスクの高い心臓弁の手術もカテーテルで出来るようになる。また、同じ心臓血管センターの開胸心臓手術用具導入(1千5百万円)は、骨を切らずにあばらの間から器具を入れて手術が出来る。特に女性の乳房で、手術の跡を大きく残さないという。注射薬自動払出システム導入(がんセンター・9千万円)は薬剤師不足に対応するもので、省力と人為ミス防止に資するもの。

◇健康福祉部関係では障害者の「働く場」の強化対策や食品表示理解促進などに注目した。食品に関しては、今騒がれている冷凍食品農薬混入につき、食品安全課長は、多くの健康被害が報じられているが因果関係はほとんどないと言っていた。風評に近い線で波紋が広がる点が食品に関する問題の特色だといえる。

◇オウム元幹部平田被告の初公判に注目。1,155人の人が傍聴券を求めた。17年もの逃亡、これを助けた女性。平田被告の出頭が最近のことということもあり、関心の高さを窺わせる。

 平田被告は「迷惑をかけた」と述べ、被害者仮谷さんの長男は、「父の死の真相を究明したい」と語るが、強い恨みは抱いていないように感じられた。3人の死刑囚は証人として何を語るのか。普通、人は罪を免れようとして真実を隠して証言する。死刑が確定した死刑囚にとってもはや失うものはない。だとすれば、オウムの闇を切り裂く何か隠された真実が語られるのか。私の興味はこの点にある。

◇世界の自殺大国日本。長いこと年3万人を超えたが、ここに来て4年連続に減少し、前年に続いて3万人を切った。対策の効果もあるが「3・11」以来の社会の緊張感が人々の死生観に微妙な影響を及ぼしている楫取素も知れない。(読者に感謝)

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中です

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月16日 (木)

人生意気に感ず「税収大幅増。群大のチーム医療センター。古墳調査と誤導事件」

◇間もなく始まる2月議会に備えて、昨日、知事との政策懇談会を行った。県内景気回復の気運の中で平成26年度は大幅な県税の増収(増額135億円)が見込まれる。

 質疑に入り、私は中国関係について発言した。日中は依然として険悪な関係にあるが、こういう時こそ上海事務所を有効に活用して県内経済の発展及び県内企業の中国展開に資すべきだというのが私の考え。大沢知事は、観光と農畜産物の振興に特に力を入れると答えた。

◇県は重要な政策として医工連携を進めようとしている。群大の重粒子線治療施設はその中核となる。群大が、この度、WHOからチーム医療教育に関する「WHO協力センター」に指定されたことは、県内医学発展にとって大きな朗報である。

 チーム医療は、医師、看護師、薬剤師、理学療法師、作業療法師ら多種職員が連携して総合的な医療の提供を目指すもので、患者を心理面や社会的側面を含めて支える。医は仁という言葉がある。患部だけの治療では目的を達せられない。心を見詰た治療が必要だ。総合医療は機械的になりがちな医療の現場で人間性を活かすことになるのだろう。

 群大は研究・研修センターをつくって人材の育成を目指す。保健人材育成分野でWHOから指定されるのは国内初。高田学長はこの分野で世界の中心になることを目指している。

◇県は80年ぶりに、古墳の現地調査を行うことになった。本県は東日本最大の古墳県で1万2千基以上の古墳がある。新たな総合調査により「古代東国文化の中心地」としての実態が明らかになる。漂う時代において足もとの歴史をしっかりと見詰ることは社会の原点を知り郷土に誇りをもつことに通じる。

「80年ぶり」というのは、前回は1935年、昭和10年に県内古墳の一斉調査が行われたからである。昭和10年という年に行われたことと比べると今回の調査の意義がよりよく分かる気がする。昭和10年代は日本が戦争に向けて大きくカーブを切りつつあった。前年昭和9年には前橋で天皇を迎えた陸軍特別大演習が行われ、その際有名な誤導事件が起きた。古墳調査はその翌年である。調査には日本人の精神を天皇中心に鼓吹する狙いがあったと私は思う。今回の調査は純粋に文化の振興を目的としたものでその意義は大きい。歴史は過去との対話。過去の語りかけに注目したい。(読者に感謝)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月15日 (水)

人生意気に感ず「細川出馬と原発。11歳保護か。オウム死刑囚の出廷」

◇細川元首相が出馬を決意した。都知事選は細川対舛添の対決となった。面白い構図。小泉元首相の戦略にはまり、原発論争になりつつある。私は76歳の細川氏の流れが強まっていき細川勝利を予想する。

 小泉さんは、細川全面支援を表明する中で、「原発ゼロでも日本は発展できるというグループと原発なくして日本は発展できないというグループの争いだ」と宣言した。

 原発事故については東北の被災地以外では一般の関心は急速に冷めているが、その深刻度は変わらない。未だ終息に至らないし、放射線の恐怖は今後、甲状腺ガンなどの形で現実化する可能性もある。広範囲に降った放射線の除染は進まず食品に対する懸念は今後も続く。世界有数の地震大国かつ津波大国である。

 人類唯一の原爆被爆国日本が原爆と同根の原発を大事故の後も存続させることがおかしい。中国はこれから非常に多くの原発建設を計画している。ああいう国だから必ず事故を起こすだろう。日本が見事に脱原発を果たせば平和憲法が輝きを増し、日本は世界から尊敬されるリーダーになれる。この道こそ、第二次世界大戦の真の反省であり、大戦の犠牲者の霊に報いることではないか。首都決戦はこの筋書を都民の心に訴えることになるだろう。

◇11歳の女児が行方不明になった。あれだけ大がかりな捜索で見つからない。どこかの下水道の穴にでもはまっているのでなければ、車で連れ去られたことを考えざるを得ない。嫌な事件に発展しないことを祈る。

 世の中には異常な黒い欲望を抱えた者が無数に蠢いている。その力は抵抗力のない女児に向かう。栃木県境との連続少女殺害・行方不明事件に筆を進めようとして、テレビをつけたら、不明女児の保護の速報が流れた。ホッとしたが常に起こり得る事件の警鐘と受け止めるべきだろう。

◇元オウムの3人の死刑囚の証人尋問が近く行われる。地下鉄サリン事件から19年も経ち、オウムは風化しつつあるが現代社会の病根が変わらない以上事件は深刻な警鐘を鳴らし続けている。不毛な精神の砂漠をさまよう若者は多い。判断力のとぼしい人々はわらにもすがる思いで仲間を求め宗教に救いを求める。多くのオウム死刑囚は迫る死の影に怯えて反省しているであろう。

 再び公開の法廷に引き出される死刑囚の心情は哀れだ。裁判員裁判の下で、死刑を議論する機会にもなるだろう。(読者に感謝)

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月14日 (火)

人生意気に感ず「成人式の活気。楫取が萩で売れている。都知事選に細川と小泉が臨む」

◇成人式に出た。グリーンドームに至る道は長蛇の列。私は東照宮に車を置いて走った。ドームに近づくと、着飾った女性たちで溢れる光景は花で囲まれた城塞のよう。今年の若者たちの表情には明るい活気が感じられた。会場は混乱もなく、若者代表はバスガイドさんで、人生の意気込みを語っていた。お祭り男の一面をもつ龍市長の挨拶も会場の雰囲気と呼応していた。来賓の挨拶一切ナシもスマートだった。来賓の挨拶は予め届けた60字内の文が一覧表になって配布された。私のは「楫取素彦を知っていますか。吉田松陰の妹を妻とし初代知事として群馬を築いた。私の楫取素彦読本を読んで下さい。歴史は君の勇気を作る」というもの。

◇楫取の講演依頼が多い。私が意気込んでいる1つは4月警察学校の新入生に対する話。

 警察官は治を守り社会を支える礎石だが現在志気の低下が指摘されている。社会のために命を掛けたサムライ、維新の人々の姿を松陰や楫取を通して彼らに届けたい。

◇萩市の「NPOまちじゅう博物館」から嬉しい便り。萩博物館では、以前から「楫取素彦読本」を売っている。「史都・萩を愛する会」で紹介されてから置くようになり読む人が増えていたが来年の大河ドラマ登場とあって読者が急に増えたようだ。売り切れとなって新たに百冊の注文があった。顕彰会に対する個別の注文も徐々に増えている。防府や長門でも広がる気配がある。小さな冊子が楫取を盛上げる役割を果たしつつある。「大河」という援軍を引き寄せたのも楫取の人徳のなせるわざ。

◇今、一番面白い大衆劇場は迫る都知事選である。猪瀬前知事退場の顚末もストーリーを面白くしている要素だ。少し前までは舛添要一できまりの感があった。常連の発明家中松ドクター、慎太郎が支援する元航空幕僚長などは本命を盛上げるわき役である。

 ここにきて、元首相細川氏の登場が選挙の様相を一変させようとしている。細川護熙氏の注目点は小泉元首相と組んで脱原発を訴える点。細川氏の脱原発論は、都知事選問題前から日本中を沸かせていた。都知事選と原発は直接関係無いという意見はあるが、脱原発を掲げた2人のタッグは大きな波乱を起こすだろう。キャラクターとしての魅力も、細川氏にはあるし、小泉人気が重なれば相乗効果は大きい。舛添氏には暗いイメージもある。短期で革命的効果を細川氏に期待したい。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月13日 (月)

随筆「甦る楫取素彦」第48回

 偏癖とは男まさりの一途な激しい性格を指すのだろう。私には松陰の分身のような姿が窺える。楫取が寿子をいかに愛し尊敬したかは楫取自身が死を覚悟して書いた遺書に、また寿子が若くして世を去った時、楫取が吐露した心情によく現われている。

 一子篤太郎が生まれて間もなく松陰は、処罰のため萩を去って江戸に向う。この時、見送る母と3人の妹に、「心あれや、人の母たる人達よ、かからんことは武士の常」と書いた。寿子はこの時、武士の妻らしく一滴の涙も落とさなかったと言われる。

 楫取と妻寿子の深い絆を示す事実は数多くあるが、中でも心を打つものは、楫取が獄中から書いた遺言状である。それは、元治元年楫取36歳のところで書く。

 寿子のことで、もう一つ特筆すべきことは彼女が熱烈な浄土真宗の信者であったことだ。後に楫取が群馬の県令として赴任後、寿子は夫の県政を助ける意味もあって浄土真宗の普及に尽力するが、このような寿子の内面の力は夫に大きな影響を与えたことは間違いない。

 兄松陰は30歳で斬首されこの世を去るが、この事実は一層のこと寿子の存在を際立たせたと思われる。楫取には妻寿子が松陰の分身のように感じられたに違いない。私が、群馬の県令として赴任した楫取を指して、松陰の志を継ぎ、松陰の果たせなかった夢を群馬で実現させようとしたと表現するのは、このような寿子の存在も強く意識するからである。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中です

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月12日 (日)

随筆「甦る楫取素彦」第47回

 結婚は言う迄もない事だが楫取にとって非常に重要な意味をもっていた。幕末の明日の命も分からない異常時を生きる男にとって妻の存在は今日の私たちには想像出来ない程大きなものであった筈。殊に、松陰の妹である妻は楫取の公私の歩みに大きな影響を与えたと思われる。そこで、寿子がどのような女性であったかを、ここで記述したい。資料は主に山口県教育会蔵版廣瀬敏子著「松陰先生にゆかり深き婦人」による。

 松陰の3人の妹のなかで「女ながら一種の風骨を備えて居たのはこの寿子である」と言われた。面長な写真の風貌から伝わるものもどこか松陰と似ている。「風骨」という表現には、人格まで掘り下げた本質を衝く意味を感じる。

 下田の黒船乗り込み事件の後、萩の獄にあった松陰は、寿子に送った手紙に次のように書いている。「お寿わかくして偏癖の気あり。この気恐らくは生子の累(わずらい)とならん。しかるに今すでに子を抱く。決して前日の如くなるに至らず。温柔寛緩(おんじゅうかんかん)似て生子を育て他日学をなすの資となせ。おおいに祈るなり」

 獄中の兄が9歳下の妹に送った手紙からほのぼのとした肉親の愛情が伝わる。偏った性格は子を育てる妨げとなる。円満で穏やかな性格となって子を育て、子が将来学問をする時のよい資質を育てることを祈ると諭している。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中です

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月11日 (土)

随筆「甦る楫取素彦」第46回

◇嘉永6年(1853)、楫取25歳。にわかに日本中がきな臭くなった年で、楫取は人生の一大事を迎える。

 この年6月、アメリカ東インド艦隊司令長官ペリーは、軍艦4隻をひきいて浦賀に来航。大統領フィルモアの国書を渡し、回答は明年と約して退去。幕府は、諸大名に国書を示して意見を聞く。また、幕府は、オランダに軍艦、鉄砲、兵書を注文。中浜万次郎を登用、水戸藩に大船建造を命ずる等の慌てぶりだった。「太平の眠りをさます蒸気船たった4はいで夜もねむれず」とうたわれたように、日本中が蜂の巣をつついたような騒ぎになった。

 人生の大事とは、この年4月、江戸から帰藩し明倫館に復職し、松陰の妹寿子と結婚したことである。寿子は15歳であった。知らせを受けた江戸の松陰は次のように喜びの手紙を書いた。「寿妹儀(ひさまいぎ) 小田村氏へ嫁せられ候由(そうろうゆし) 先々珍喜此事御同慶仕候(さきざきちんきこのことごどうけいつかまつりそうろう)  彼三兄弟皆読書人この一事にても弟が喜ぶ所なり」と。

 小田村とは楫取のこと、弟とは松陰自身のことである。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月10日 (金)

人生意気に感ず「楫取の講演。集団強姦逮捕。食品農薬包囲網。認知症薬」

◇昨日は初市・お焚き上げの行事、地元企業組合の新年会、いずれもキャンセルして、「生と死のフォーラム」の講演に出た。時間が重なって已む得なかったのだ。

 演題は「楫取素彦と私-至誠とは-」。ロイヤルホテルの会場は満席となりイスを追加した。「大河」登場のニュースが関心を高めたと思われる。

 楫取を知るにはそのルーツを辿る必要があるとして幕末の長州を語り、その中で松陰、その2人の妹、久坂玄瑞を取り上げた。松陰が楫取に遺した「至誠」の言葉に関しては、その「意味」及び至誠を実践した新井領一郎について話した。

 至誠は心に訴える力であり相手を尊重するものでなければならない。身分の上下があって相手を見下す態度では至誠は貫けない。この人間尊重の思想が「廃娼」を進める根底にあったと私見を語った。

◇猟犬に追い詰められる野獣のように集団強姦の容疑者は逮捕された。酷寒の川に腰までつかり逃げようとした。逃げ果せると思ったとすれば余りの計算違い。結果として破廉恥罪の犯人たることを天下に知らせることになったのだから。このことは更生の大きな妨げにもなるだろう。居場所特定はケータイの位置情報だったという。最新の科学のメカは追う者、逃げる者、双方にとっての武器である。

◇従業員の靴から農薬マラチオンが検出されたという。マルハニチロ群馬工場の冷凍食品農薬事件。捜査の網がジワジワと狭まっている。

 県も、警察も、国民全体の命と健康に関わる問題なので必死である。大量生産、大量消費、大量流通の時代の食品に対する防御は弱い。大工場の現場が赤字の手をひねるように犯されてしまう。

 食品への攻撃対策を新たに真剣に考えねばならない。この食品は、海外に輸出されているのであろうか。そうだとすれば更に大変なことになる。食の安全は国境を越えた国際問題に発展する時代である。

◇馬鹿につける薬はないといわれていたが科学の力は難題を克服しつつある。認知症・アルツハイマーの薬開発に国をあげて取り組んでいる。現在認知症は460万人。今後世界の患者は爆発的に増え50年には1.3億人に。日本の研究機関にデータ改ざんが浮上している。(読者に感謝)

☆楫取がNHK大河ドラマに登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月 9日 (木)

人生意気に感ず「集団強姦犯の逃走。議会・上毛新年会。八ツ場入札」

◇集団強姦というおどろおどろしい表現が走る。7日、横浜地検から逃走した容疑者を警察は4,000人態勢で追っている。性を蹂りんされた悲惨な現場を想像する。刑法の専門書は輪姦の語で説明する。何人かの男がかわるがわる一人の女を暴力的に犯すことだ。世俗的には「まわし」という言葉が使われてきた。少年のころ、まわしたとかまわして来たと話題にしているのを聞いたことがある。被害者は世間に知られることを恐れるから表に出ない事件は多いに違いない。女性にとって精神を切り裂かれたダメージが生涯残り、人生を狂わすことになる。

◇強姦罪は3年以上の有期懲役だが、集団強姦は4年以上となっている。普通の強姦罪は被害者の名誉を考慮してその告訴(届出)がなければ裁判に持ち込むことが出来ないが、集団強姦は告訴を必要としない。個人の名誉よりも犯罪の悪性を重視するからだ。被害女性とすれば、殺人の被害関係者と同じように厳罰を望むだろう。容疑者には逃走を助ける仲間がいるようだ。マスコミ、防犯カメラ、大衆の目、これらに追われてどこまで逃げられるか。この男の逮捕により仲間も捕まるだろう。社会全体が劇場となって、観衆は息を呑んで展開と結末を見詰めている。

◇昨日は、県議会と上毛新聞がそれぞれ主催する新年会があった。庁舎32階のホールでは久保田議長と大澤知事が新年の抱負を語り、マーキュリーホテルは例年以上に盛会だった。2つの新年会に共通した話題は「育英」と景気であった。育英の奇蹟が一高校の枠を超えた普遍的な問題提起であったことを改めて示した。会場に入るとき育英の創業者中村有三さんに「昨年は育英の年でしたね」と言ったら、「今年は楫取ですね」と言っておられた。どちらの会場からも盛り上がる気合が感じられ、日本社会の上昇気流を感じることが出来た。

◇昨日、議会の新年会の直前に、県の担当職員が八ツ場ダム本体工事の入札公告の概要を私に手渡した。知事の発言前に情報をという役人の配慮だと思った。果せるかな知事は挨拶の中で、やっとここまでこぎつけたと語った。平成26年1月8日公告、工期は契約締結の翌日から平成30年10月1日まで。入札締切日は平成26年8月4日12時。開札はその2日後の8月6日10時30分。八ツ場に関する長い曲折に終止符が打たれ歴史の歯車が大きく回る。(読者に感謝)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月 8日 (水)

人生意気に感ず「新年会で市長は楫取を。冷凍食品農薬事件」

◇新年会の行事が本格化し、昨日(7日)は、大きなものが2つ。商工会議所、建設業組合の新年会。それぞれの今年の注目点を記す。まず、商工会議所の新年会は乾杯迄の時間が短縮された。毎年、長くてウンザリするのだ。国会議員の祝辞がない点がよかった。山本市長は、前橋の歴史と文化を尊重することの重要性を指摘する中で来年の大河ドラマに楫取が登場する事を語った。建設業組合の新年会でも同じように楫取を取り上げたことを見ると、あらゆる機会を利用して楫取をPRしているらしい。

 群銀の頭取が県内経済を語った。誰もが関心をもっているのが景気の動向である。頭取は新年に訪れた企業の代表者に聞いたところ、悪くなると応えた人はゼロだったという。

◇私はこの日の建設業組合の新年会で挨拶の機会を得て次のような話をした。「景気を回復させるのは国民の気力。国任せではダメだ。日本は依然として国難の時。それを乗り切る教えを歴史から学ぶべきだ。明治維新を成し遂げた日本人の姿はすごい。この意味で、今年は楫取素彦に注目したい」というもの。

◇このところ日本中が注目する事件は農薬入り(?)冷凍食品。群馬工場のものとあって、県警及び関係県当局は正月返上で大変だ。

 食品から基準値の260万倍に当たる農薬が検出され、回収対象食品数は640万個。各地で「異臭」、「意識が遠のいた」、「手がしびれた」などの訴えが続き、4月時点で回収率は17%。

 大泉のマルハニチロ社は「食べずに返品してほしい」と呼びかけ、県警は従業員からの聞き取りを進めている。何者かが故意に混入させた疑いがある。

 大海のような消費者に向けた食品の大量生産時代。消費者大衆の命と健康が危険に晒されている。生産過程と流通経路は防御に弱い。現代社会の弱点であり盲点である。社会を防衛するためにこの種の犯罪は徹底的に究明すべきだ。最大の防御策は犯人を逃さないことだ。これは故意犯の存在を仮定してのことだが、充分あり得ることだ。食品製造業者は他人事ではないだろう。これからは、食品製造現場に監視カメラの設置が増えるに違いない。一度、事件が起きれば企業は倒産に追い込まれる。

 最近スーパー等で食品に針が発見された例も頻発。卑劣な犯罪は不気味な予兆だった。かつての「グリコ」の犯罪を思い出す。(読者に感謝)

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月 7日 (火)

人生意気に感ず「生と死のフォーラムで楫取の講演。景気と安倍政権」

◇昨夜、近藤友司さんの訃報に接し驚いた。昨年末の「萩・防府ツアー」には死んでも行くと強い意欲を示しながら体調不良で果たせなかった。前橋・萩両市の友好関係を築くために尽力した人だった。この人にはよく怒られた。昨年末、些細なことで口論に。「もう応援しない」、「結構だ」、こんなやりとりがあった。関係を修復しようと考え、出来たての「萩・防府訪問記」を送った矢先だった。凸凹の長い付き合いを振り返りつつご冥福をお祈りする。身近な人が亡くなると死と対峙して呑み込まれていくその心中を思う。人は死んでどこへ行くのか。

◇市民講座・生と死のフォーラム第149回「楫取素彦と私―至誠とは―」の講演が迫った。9日10時半、ロイヤルホテル、入場無料。主催者からは楫取等の死生観も語って欲しいと言われている。

 現代の日本では毎年自殺者が3万人を超える。平和で豊かな時代の異常な社会現象である。自ら死を選ぶ人は多くがウツだと言われる。これは、死という人生最大の課題に対して真正面から向き合っていないことを示す。死は生の極限の姿である。日常の生に真剣に向き合うとき生と死が白日の下に立ち現われる。

◇来年のNHK大河ドラマに楫取素彦が登場する。華やかなドラマの展開は歴史を生きた人々が生と死に取り組む姿である。楫取は、殺されることが日常茶飯事の時代を命がけで生き抜いた。共に生きた人々の死を身近に経験し、又自らも死に臨したこともあった。

 松陰30歳、高杉晋作29歳、久坂玄瑞25歳、そして、妻寿子は43歳で、それぞれ世を去った。大河の主人公文子(名を改め美和子)は、夫久坂と死別して楫取の後妻となった。

「大河」は、これらの人の生き様をどのように描くのか。従来の「大河」と異なり身近な関わりを感じるだけに気になることだ。

◇安倍首相は、新年の記者会見で、景気回復の実感を収入アップという形で国民に届けたという決意を語った。通常国会は、これを実現させることを目指す「好循環実現国会」だという。

 特定秘密保護法採決や靖国参拝などでも支持率が50%近くあるのは景気回復の動きが高まっているからだ。逆に、安倍政権とすれば景気回復を何としても達成させなければ政権の危機を避けられない。政権は景気に必死なのだ。

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月 6日 (月)

人生意気に感ず「アーネストサトウと、ハリスを読む。楫取と通じること」

◇好天の下で三ヶ日が過ぎた。元旦、零時が近づくと地元小坂子神社の花火が鳴った。暗い中で長い行列が出来、境内の一画で勢いよく火が燃えている。闇に立つ炎は心の奥の野性を刺激する。今年は神社の雰囲気に日本再生の元気を感じ取りつつ手を合わせた。

 参拝者に若者が多い。手を合わせるからには何かを願っているのだろう。宗教心というより一年の計を自分に言い聞かせている姿に見えた。早朝8時に出て元総社地区の3つの自治会の新年会と桂萱地区、片貝神社の神事に参加。新年の恒例のパターンである。自治会では楫取の「大河」登場が話題になっており、私も挨拶の中で触れた。

◇連休と重なった年末と新年、挨拶廻りを極力抑え読書にあてた。岩波文庫の2冊、アーネストサトウの「一外交官の見た明治維新」とハリスの「日本滞在記」を熟読し得るところがあった。サトウは優れたイギリスの外交官で日本語の能力には驚くべきものがあった。戦火を交えた長州や薩摩の人々につき、「好きになった」と語っている点に私は打たれた。インドや中国を始め世界中で戦ってきたイギリス人である。戦った相手を好きになった例があったであろうか。日本人の国民性、武士道、背景にある文化の特性などが彼らの心を把えたものと思う。現代の日本人が、国際化の中で反省すべき点だと思った。もう一冊の「ハリス滞在記」からはハリスの個性ある人間性と行動力に感銘を受けた。敬虔な新教徒、妥協も許さぬ剛直な性格はしばしば苦しい立場に立って交渉に臨む幕府の役人を嘘つきと怒った。ハリスはペリーが結んだ日米和親条約を発展させ、世界で最初に日本と通商条約を結ぶことに強い使命感を抱いた。イギリスの武力外交をにくみ平和外交を信条とするハリスは日本を愛し日本のために条約締結を進めた。だから、条約にはアヘン禁輸の1項を入れさせた。ハリスの真心は幕府の役人の心を動かした。井伊大老を調印断行に踏み切らせたのもハリスの誠意だと私は信じる。

 ハリスの行動をみて、私はこれこそ、松陰が楫取に遺した「至誠」の実践だと思った。ハリスが執念の日米修好通商条約の締結の成功をしたのは、安政5年(1858)で、楫取素彦は30歳、この年安政の大獄が始まり翌年松陰は斬首される。血風の中を楫取は生き、やがて群馬に登場。(読者に感謝)

☆楫取がNHK大河ドラマ登場に決定。土・日・祝日は、「甦る楫取素彦」を好評連載中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月 5日 (日)

随筆「甦る楫取素彦」第45回

〔注〕毛利敬親

  毛利敬親は第13代の長州藩主。この頃、長州は莫大な借金を背負い、農民は大一揆を起こすなど藩政は危機にあった。敬親は、村田清風を登用して藩政の改革に当たらせた。桜田門外の変後朝廷と幕府の宥和をはかる公武合体を進めるが、後、尊王攘夷(天皇を敬い外国を討つ)の立場に立ち、更に四国連合艦隊に敗れると、開国論に変化する。臣下の進言をよく取り入れた。何でも、そのようにせいと言うので「そうせい候」と言われたとも。楫取は後、この人に信頼され懐刀として重要な役目を果たすことになる。53歳で没した。

◇嘉永3年(1850)、楫取22歳。

この年は、楫取にとって一つの転機であった。大番役として江戸藩邸勤務を命ぜられたのである。江戸は何と言っても社会の大きな変化を肌で感じその目で見られるところである。楫取は江戸で著名な儒学者斉藤一斉や安積艮斉の塾で学ぶのである。もう一つ重要なことは、軍学研究で江戸に出ていた吉田松陰と交流を深めることになったことである。この年、オランダ船が長崎に来航して風説書を提出し、アメリカが日本と貿易を開く意思のあることを報告する。この年、高野長英自殺。46歳だった。

※土・日・祝日は中村紀雄著「甦る楫取素彦」を連載しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月 4日 (土)

随筆「甦る楫取素彦」第44回

私が注目するこの年の萩の出来事として、「種痘」の実施がある。医師青

木周弼(しゅうすけ)等の努力による。オランダ船が長崎に種痘をもたらしたのがこの年の6月であった。周弼の弟研蔵は長崎に行き接種の技術を学び、3ヶ月後の9月早くも萩に種痘をもたらした。シーボルトの鳴滝塾に学んだ人々の中に、この青木周弼、研蔵兄弟があった。種痘のことも、ここで学んだことと思われる。

 藩は種痘の実務を青木周弼、研蔵らに命じた。実施要項には、萩町内から接種を始め、その終了後に諸郡の接種を行う、対象者は幼児であるため菓子を用意する、接種後の食物に注意すること等が定められ、この年、10月に接種が実施された。2ヵ月半のうちに、広く普及し人々を天然痘の恐怖から救った。

 先進医学を迅速に取り入れた英断は驚くべきことであったが、私の興味は別のところにもあった。萩講演の折、武家屋敷を歩き、青木周弼邸跡に立ち寄り、ボランティア学芸員、大谷潤子さんと知り合ったこと、そして、元ペルー大使の青木盛久氏が青木周弼の血を引く人だと知ったことだ。

 青木盛久氏とは平成八年にペルーを訪ねた時大使公邸で親しく話したがその数ヶ月後、世界中の目を釘付けにしたテロリストの一年余りにも及ぶ占拠事件が起きた。大谷潤子さんとはその後手紙を交わし、夏ミカンを送られるなど交流を重ねている。最近、旧青木周弼邸は取り壊され、一時別の所で解説員を担当していると連絡があった。

※土・日・祝日は中村紀雄著「甦る楫取素彦」を連載しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月 3日 (金)

随筆「甦る楫取素彦」第43回

◇嘉永2年(1849)、楫取21歳。この年明倫館新館が完成す。前記のように、萩藩は特別に文武両道を進めてきたが、泰平が続くなかでその気風も薄れてきた。しかし、内外の環境が厳しさを増す中で人材の育成を目指して教育機関を改革し充実させることは何よりの急務だった。

 そこで藩主敬親公は、大改革も兼ねて新明倫館を建設した。その規模は西日本随一と称された。楫取は、この年、講師見習いとなった。

〔注〕明倫館

  藩校明倫館の創設は享保3年(1718)のことである。「武士の本意は文武両道にある」として5代藩主吉元の下で始まった。本門の正面に聖堂、その奥に講堂を設け、敷地には、射術、手習、兵書、礼式、兵法、馬、等の教場があった。入館は家臣に限らなかった、そして、百姓、町人にも講釈の聴聞を許した。明倫館は藩校設立の順では全国で12番目だった。明倫館は藩の人材を育成する上で重要であるが、更に、楫取は儒者として教える立場で深く関わるので、彼個人にとっても特に重要な存在であった。

※土・日・祝日は中村紀雄著「甦る楫取素彦」を連載しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月 2日 (木)

随筆「甦る楫取素彦」第42回

◇弘化2年~弘化3年(1845~1846)の楫取が17歳から18歳の間は、オランダの国書が忠告するように外国の接近が特に激しくなった時期であった。例えばイギリス船は琉球に来航して貿易を強要し、次いで、長崎に来航して測量許可と薪水を求め、更には軍艦で那覇に来航し琉球国王に面会を要求した。

 アメリカ東インド艦隊指令長官ビットルは浦賀に来航し通商を求めた。フランスインドシナ艦隊司令官セシーユは長崎に来航し薪水と漂流民の救護を要求した。

諸国の動きは慌しかったが、イギリスの動きは特に急であった。徳富蘇峰は「百万の妖鯨涛(ようげいなみ)を蹴(け)りて飛ぶ、英国はアヘン戦争の威に乗じて我那(くに)に来たり迫る」と表現した。無数の外国船が迫る様はアヘン戦争の後だけに、怪しいクジラが波をけって迫ると映ったことだろう。

◇弘化4年(1847)、楫取19歳。この年、養父小田村吉平が没し、楫取は、家督を相続して儒者の道を歩み始める。この時の明倫館での立場は、司典助役・兼助講であった。司典とは書籍を司る役である。

※土・日・祝日は中村紀雄著「甦る楫取素彦」を連載しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月 1日 (水)

「内憂外患。尖閣、北朝鮮、原発・甲状腺がん」

新年おめでとうございます。平成25年には日本の力強い未来を感じさせる出来事がいくつかありました。例えば、長く続いた景気の低迷がようやく向上き始め株価が大きく上昇し、また、東京オリンピック招致決定などです。日本全体のこの動きに呼応するように群馬県でも明るいニュースが続きました。育英高が高校野球で全国制覇を遂げたのに続いて富士見中は、女子駅伝で輝かしい全国2制覇を達成致しました。

 来年のNHK大河ドラマに初代群馬県令楫取素彦の登場決定もこの流れの中に位置づけることが出来るでしょう。

 しかし、私たちは、国難といえる状況が依然として日本を覆っている現実から目をそらすことは出来ません。外には「尖閣」に関する中国との争い、また核や拉致を巡る北朝鮮との問題があり、内には近づく巨大地震や原発問題があります。正に内憂外患なのです。

 原発といえば先日福島県を個人的に視察して放射線の問題がなお未解決であることを痛感致しました。除染も予定通りに進んでいませんし、より深刻に感じたことは、福島県の子ども59人に甲状腺がんやその疑いが見つかったことです。専門家の間では原発事故との因果関係を否定する意見が多いようですが、「放置すべきではない、今のうちに対策を」と指摘する学者もいます。群馬の子どもは大丈夫なのかと私は議会で発言してきました。チェルノブイリの例では甲状腺がんは被曝後5年位で現れる例が多いと言われます。

 世界の一体化が急速に進む中で、世界の問題の多くは同時に国内問題でもあります。このような視点から広く内外の問題について市民が情報を共有することは非常に重要だと思います。

 そこで、今年も情報発信として、「ブログ」と「ふるさと塾」を続けます。情報を受け止めて考える基盤として歴史認識は益々重要です。そして、現代社会を知るためには近接する近代の歴史理解が欠かせません。このような認識で私は今年も幕末、明治維新をより多く発信するつもりです。楫取素彦の取り上げもこのような意図で進めてきましたが、来年は大河ドラマに登場です。強力な援軍と受け止めて頑張ります。皆さん、よい年をお迎え下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年12月 | トップページ | 2014年2月 »