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2013年6月23日 (日)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第67回

⑫ 松井かずが見た日本

 松井かずは、この昭和天皇の死に関する日本の動きをテレビの前に座り、目を丸くし、固唾をのんで見ていた。日本の国はすごい、と思う一方で、昔の満州のこと、そこで死んでいった多くの開拓民、そして、今でも日本への帰国を求めている残留婦人など多くの日本人のことを考えると、戦争はまだ終わっていないという思いがするのであった。

 このような騒ぎが治まってしばらくした時、松井かずにとってもっと衝撃的な映像が飛び込んできた。天安門事件である。中国は、松井かずが中国にいた間も内乱の連続であった。日本が破れた後も、共産軍と国民党軍の争いがあったし、近くは、文化大革命の混乱があった。目の前のテレビに映し出される映像は、文化大革命よりひどい内乱の到来に思えるのだった。

※土日祝日は中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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