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2013年2月28日 (木)

人生意気に感ず「二・二六とどめの肉声。気球落下。観光立県。教師の提訴」

◇26日のこと、議会の控室で、誰かが「ニイニイロク」と話すのが聞こえた。翌朝のニュースで、二・二六事件の鈴木貫太郎に関する新資料発見が報じられた。私は、鈴木の妻、たかの「とどめだけは止めてください」というテープの声を聞いた。夫の死後語った言葉だという。

 私は「鈴木貫太郎自伝」の初版本を持っているが、その中で妻の「とどめ」の場面が詳しく描かれている。それをテレビを通しての間接的方法であるにしろ肉声で聞けたことに驚いた。人間の運命は不思議なものだ。妻たかの必死の頼みでとどめが下されなかった為に貫太郎は九死に一生を得て、後に日本を終戦に導き亡国から救った。貫太郎は二・二六事件の時は侍従長であったが、後に昭和20年、78歳で首相となった。亡国を救ったとは、天皇の「聖断」を巧みに得てポツダム宣言受諾を実現させたことを指す。貫太郎は後年、自分の生命はあの二・二六事件の血に染まった未明に一度は死んだものと覚悟して終戦処理に当ったと回想している。多くの若い人は鈴木貫太郎が前橋市立桃井小学校、前橋中学校(現前橋高校)へと進んだ郷土の偉人であることを知らないだろう。

◇気球はゆっくりと動き、人々は鳥になった気分でナイルや壮大な遺跡群を見下ろしていたことだろう。それが突如爆発炎上、300m上空から落下し、19人が死亡、うち4人は日本人だった。

 事故地エジプト・ルクソールは古代の首都テーベ。人々はまさか事故に遭うとは思わなかったろうが実は危険と隣り合わせだった。気球事故は世界で頻発していた。エジプトは政情不安の国で安全管理が徹底していたか疑問だ。

 安全確保はその国の政治体制と深く関わる。人権が尊重される国では安全チェックが厳格に行われる。日本を基準に考えたら大変であることをこの事故は教えている。

 世界の観光地で日本人の犠牲が頻発している。昨年11月には万里の長城で、今月12日はグアムで事故があった。旅行社の情報提供義務は重大だが個人の意識が基本である。

◇観光立国日本にあって、我が県は観光立県を目指す。今議会の課題である国際戦略の中でも観光は目玉。人権の国日本の誇りを賭けて安全を守るべきだ。今回事故は他山の石。

◇小学校の教諭が児童の母を提訴するという異例な訴訟の判決が今日行われる。「モンスターペアレント」とされた母との攻防に注目する。議会では教師の哲学が問われた。(読者に感謝)

★「楫取素彦読本」は、現在、煥乎堂 1F 郷土コーナー、県庁 地下1F 生協書籍コーナーにて好評発売中。

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2013年2月27日 (水)

人生意気に感ず「学長に実刑。PM2.5。チャイナプラスワン。日中友好協会」

4年制の創造学園大、専門学校、幼稚園などを抱える私学・堀越学園の学長、元理事長の堀越哲二被告に前橋地裁は25日、2年6ヵ月の実刑を言い渡した。かぶとやつぼなど知人の古美術品を勝手に担保に供した横領罪。同学園は経営が破綻し文科省の解散命令を受ける迄に至っていた。ここまできたかと思う。学園の名誉は地に落ち、母校に誇りを持てない生徒等の心の傷は深刻だろう。それは在校生だけでなく、卒業生等学園で学んだ全ての人々の心の問題である。学園の存在はビジネスでなく精神の世界に関わることをこの事件は突きつける。

◇今議会でも中国問題が問われている。例えば「PM2.5」と「チャイナプラスワン戦略」。

「PM2.5」は中国から飛来する大気汚染物質で健康への影響が懸念されている。本県への影響はどうかと本会議で問われた。今のところ深刻な問題ではないが、今後春の黄砂のシーズンになるので、油断できない。

 「PM2.5」は、他の危険物質も中国大陸から飛来することを示唆する。その典型は放射性物質である。中国は16基の原発を持ち29基を建設中。日本で発生した大事故は中国でも起きる危険が大である。日本が偏西風の風下にあることを考えるとその脅威は、国内近県の原発の比ではない。県議会の放射能特別委員会で取り上げるべきテーマである。

◇チャイナプラスワン戦略とはチャイナ、つまり中国だけでなく、他にも目を向ける対策である。「上海事務所の活動と共に、韓国、台湾、ASEAN諸国などを視野に入れた展開が必要と考えるが県はどう考えているか」と本会議で問われた。

 中国の現状を考えるとき、これらの国々へ本県企業が今後進出を考えることは自然であり、県行政もそれを支えねばならない。しかし中国は巨大市場であり今後の可能性を考えると関係を薄めるわけにはいかない。プラスワンを意識しつつ、強(したた)かな国と強かにつき合わねばならない。

◇群馬県日中友好協会の設立総会が(3月27)が近づいた。昨夜はその大詰めの会議をした。私は挨拶でチャイナプラスワンにも触れた。当日は大渡の総合庁舎に中国大使が出席する。組織が作られ、中国問題の講演がなされる。最高顧問に福田康夫氏、名誉会長に大沢知事、会長には私が予定されている。(読者に感謝)

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2013年2月26日 (火)

人生意気に感ず「女性大統領就任。中国の原発。アフリカを」

◇「第2の漢江の奇跡を」と韓国初の女性大統領朴槿恵(パククネ)は昨日の就任式で呼びかけた。昨年12月の激しい大統領選で彼女は「私には面倒を見る家族も財産を譲る子もいない。国民だけが家族であり国民の幸だけが政治をする理由だ」と訴えて当選。国民は「米でも実現しない世界に誇るべきこと」と初の女性大統領実現を喜んだ。

 漢江の奇跡と言われた経済発展を実現させたのは父朴正熙大統領だった。父娘2人の大統領実現は韓国の奇跡のドラマに見える。朴正熙は帝国日本の軍人だった人で、クーデターで政権を奪取した。奇跡の経済を実現させたが人権を弾圧する独裁を行い側近に暗殺された。大の親日家で竹島など沈めてしまえと言ったといわれる。韓国は日本以上の危機に直面している。娘はどのようにして国民の幸を実現するのか。北の核実現を「国民の生存と未来への挑戦」と批判した。安倍総理の実現と合わせて、日韓両国の良い関係が進むと思う。

◇中国の原発過酷事故は日本にとって深刻な脅威である。原子力規制委員会は対応の検討を始めた。めざましい経済発展に電力が追いつかない。頼るのは原発ということで続々と作られている。

 16基が稼動、29基建設中、そして、2020年迄にさらに50基を増やす計画という。原発は、日本とつながる海に面して作られ、日本は風下である。

 中国側の資料では原発のトラブル件数は日本の5倍以上。また、トラブルに対し日本は原子炉を止めて安全を確認するが、中国は稼動しながら修理する。経済優先なのだ。

 経済優先ということは人命軽視とイコールである。原発の安全性は国の政治体制と大きく関わる。日本は人権尊重が国の基本で、政府の批判は自由だから原発への国民の監視は鋭い。中国は反対だ。中国の原発は日本国内の原発以上に危険な存在になる可能性がある。

 北朝鮮の核も、事故による放射性物質飛散の恐れがある。日本は、今や、内外の核の危険に晒されている。

◇午前4時20分から10分間、NHKの視点論点を見る。このところ、注目したのが、アフリカ問題。「国境なき医師団」、「食糧が守る未来セネガル」などはアフリカを考える良い材料を伝えた。アフリカは人類の原点であり、同時に新しい地平線だ。3月23日の「ふるさと塾」はアフリカがテーマである。(読者に感謝)

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2013年2月25日 (月)

人生意気に感ず「安倍訪米。本会議の私語。群馬の直下型。黒潮町の対策」

◇安倍首相の訪米は概ねうまくいったようだ。注目点の1つはTPPと農業。折りしも県議公開会中で群馬の農業問題が論じられていた。TPPの行方は直ちに群馬の農業に影響する。

 これ迄も、TPP(環太平洋経済連携協定)を結べば群馬の農業が壊滅的打撃を受けることが試算を基に論じられてきた。関税がゼロになるとすれば外国の安い農産物がどっと入り日本の農産物は太刀打ちできないからだ。

 オバマとの会談で、聖域(例外)もあり得ることが合意された。具体例として、アメリカも日本車受入れに関税をかけ自国の自動車産業を守る考えで、日本もアメリカ農産物輸入に税をかける方向。それでも日本農業への影響は大きい。しかし、それを日本農業改革のチャンスとして活かすべきだ。「すべての関税撤廃をあらかじめ約束することは求めない」との共同声明が出された意義は大きい。

◇22日の本会議に変化があった。シーンとして私語がなくなったのだ。実はこの日の朝、自民党県議団総会で松本議長が発言を求め「私語が目立つ、慎んで欲しい」と求めた。

 これ迄、議場後列に私語が多く私の所へも傍聴した人から批判が寄せられていた。議長の勇気ある発言は議会改革を進める意味を持つ。

◇県は24年度中に実効性ある「地震防災戦略」を策定する予定。その中で、県は22日直下型に備え具体的な減災の数字目標を示した。私は、「安全神話」に警鐘を鳴らす目的で昨年5月の本会議で群馬の3つの活断層を取り上げ、危機管理監は最大M8・1の可能性を発言し、具体的な被害数値を計算中であると表明していた。その時私は昭和6年の西埼玉地震に於ける群馬の被害は関東大震災より大きかったことを指摘した。

 のど元過ぎれば熱さ忘れる、災害は忘れた頃に必ず来る、大自然を前に想定外はない、備えあれば憂いなし、皆「3・11」の教訓である。

 県は死者を60%、被害額を50%それぞれ削減しようとする。そのために消防団員の充足率やDMATチーム数の引き上げなど様々な対策をあげる。

◇驚くべき参考例がある。来る南海地震で最大34mの津波予測のある高知県黒潮町町長が犠牲者ゼロを目指している。その対策ぶりは神戸新聞で大きく取り上げられた。町長に会った人は本気なのだと思ったと語る。この例を思えば、群馬はもっと大胆な対策が可能ではないか。(読者に感謝)

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2013年2月24日 (日)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第30回

  このようにして、松井かずの新しい生活が始まった。男の一族は山東省の出身だった。山東省の人は気が短いと言われるが、彼女の夫張登光もその例外ではなかった。真面目でまっすぐな性格の男であるが、彼女に手を上げることもあった。言葉がよく通じないこと、価値観の違いなど、夫婦の間には幾つもの障碍があったが、なかでも彼女を苦しめたのは、当時の中国の男尊女卑の因襲であったと思われる。

 自分の運命を左右する重大なことは、正常な状況の下で冷静に判断を下すべきだが、当時の松井かずにそれを期待するのは無理なことであった。

 このようにして、松井かずの新しい生活が始まった。男の一族は山東省の出身だった。山東省の人は気が短いと言われるが、彼女の夫張登光もその例外ではなかった。真面目でまっすぐな男であるが、彼女に手を上げることもあった。言葉がよく通じないこと、価値観など、夫婦の間には幾つもの障碍があったが、なかでも彼女を苦しめたのは、当時の中国の男尊女卑の因襲であったと思われる。

 終戦直後の満州では、混乱の中で、無数のいわゆる残留婦人が生まれた。松井かずもその一人であった。彼女たちが中国人の妻となるきっかけや理由は様々であったが、その背景には、当時の中国の特別な事情があった。

 当時の中国では、嫁をもらう場合には、対価として財貨を提供するという因襲があって、財産のない者は妻を持つことができなかった。だから満州には、貧しくて、一生妻を持てない男が多数存在したのである。彼らが、生死の境をさまよいながら非難してゆく日本の若い女を求めるのは、自然のことであったろう。

 日本人の中には、このような状況を利用して、非難途中の哀れな女を勝手に中国人に売り渡す者も少なくなかったという。自分の知らないうちに、見知らぬ中国人の男に売られていて、無理矢理連れて行かれる女があちらこちらにもいた。撫順炭坑の寮で、松井かずの周辺から消えた女たちも、そのようにして売られていったのかもしれない。

当時、日本でも男尊女卑の傾向は強かったが、中国の女性蔑視は日本の比ではなく、女性を物のように扱い、金銭で取り引きすることを当然と考えるような社会の習慣があった。

 残留婦人については、その悲惨な生活ぶりをよく聞くが、それも相手の人柄によってずい分異なったであろう。そういう点では、相手が真面目な男であり、親族もきちんとしている家なので、幸せな方であった。

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2013年2月23日 (土)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第29回

 親戚らしい人が十人ほど待ち受けていた。その中に、松井かずをじっと見ている体の大きな男がいた。部屋のテーブルには、食べ物を盛った皿が幾つも並んでいる。彼女は、この大きな男と並んでテーブルの中央に座らされた。もう、何が行われようとしているか明らかであった。庭に出て結婚の儀式が始まった。庭の隅に置かれた石の所にローソクが二本立てられ、その前で、松井かずは男と並んで立った。親戚の人たちが見守る中、二人は赤い布を頭から掛けられ、石の前にひざまづいて、三回おじぎをした。年輩の中国人が祖先に対する言葉であろう、何かを声高に言った。これで二人は夫婦になったのである。男は、張登光といった。彼女より六つ年上で、撫順炭坑の坑夫であった。

 家の人は、彼女の手に薬を塗り、また、何やら薬湯を飲ませてくれた。

「死んだら、棺桶くらい買ってやろう」

誰かの声が聞こえた。

 松井かずは、日本が遠ざかってゆく、そして、自分の運命の方向が大きく変わってゆくことを無気力な意識の中で思った。彼女は、無口な男の横顔をちらっと見上げながら、〈今は、売られなければよい。生き延びられればよい。いつかはきっと、この男を裏切って日本に帰るのだ〉と自分に言い聞かせた。

 自分の運命を左右する重大なことは、正常な状況の下で冷静に判断を下すべきだが、当時の松井かずにそれを期待するのは無理なことであった。

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2013年2月22日 (金)

人生意気に感ず「県議会でケネディ。よろい人骨は何を語る。ドクターヘリを高速道に。3人死刑」

◇「アスク、ナット、ファット、カントリーキャンドウ、フォーユー…」監査委員就任の挨拶は英語で始まった。ケネディ大統領就任演説の有名な一節である。(ask not what your country can do for youask what you can do for you

新に任命された横田秀治氏の思いが伝わる。「国があなたに何をしてくれるかを問うのでなく、あなたが国のために何ができるかを問うのです」これをアーリントン墓地で見た時感動しました、私も県のために何が出来るかを(自分に)問いたいと思います。英語の説明と共に自らの決意を語る挨拶は格調の高いものとなった。監査委員の使命は大きい。

 ケネディは国難に当り、国民に受身でなく積極的な参加を求めた。民主主義の原点であり、今日の日本、そして群馬にあてはまる。私は朝ケネディの演説原文を口ずさみながら走るのを日課にしている。議会でこれに出会ったことが意外であった。

◇渋川出身議員がよろい着装人骨の歴史的価値に関する知事の認識を問うた。知事は、よろいの武人が人骨と共に古墳以外から出た、国宝の武人ハニワと同型式で郷土の宝だと述べた。

 昨年12月12日、寸暇を得て現場を見た。榛名を見上げる斜面の遺跡は想像を掻き立てる。寄せる噴煙と火の背後で黒い山体は大魔人に見えたことであろう。武人はよろいを着て避難の指揮をとったのだと思う。太田の国宝武人ハニワは映画「大魔神」のモデルになった。火山に立ち向かった武人は現代に甦って何を語るか。歴史は過去と現代の対話。過去に問いかける委員会が23日に始まる。生徒に当時の武人と住民を想像させる作文を書かせたらいい。

◇高速道にドクターヘリを離発着させる試みが進んでいる。昨日の議会で明らかに。昨年の関越道の事故は人命が時間に関わることを思い知らせた。ヘリは速い。近づく大災害対応の意味もある。高速交通県を人命尊重県に結びつけねばならない。

◇3人の死刑執行が発表された(21日)。異様な臭いが伝わるようだ。9人殺傷事件の金川真大、女児誘拐殺人の小林薫、スナック経営者殺害事件の加納恵喜の各死刑囚。残りの確定死刑囚は134人。日本は、先進国中数少ない存置国。現状で良いはずはない。大いに議論する時に来ている。元執行官は、首の鹿皮が執行後人間の脂で黒ずむことを語っている。(読者に感謝)

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2013年2月21日 (木)

人生意気に感ず「県議会で核を語る。医療産業と中国のがん状況」

◇県議会で県の重要な政策として「核」が語られたことに注目する人は少ないだろう。18日に始まった2月議会冒頭の大沢知事発言である。知事は、3つの基本目標の1つ「安全安心な暮らしづくり」として次のように語った。「核・生物・科学」といった特殊な分野の災害や事故に備えるため前橋赤十字病院が行う医療資機材の整備を支援します、と。

 私は議席にあって直ぐに北朝鮮のミサイル発射と核実験を思い浮かべた。追い詰められた狂気の隣国の凶器は現実的である。3度目の核実験は小型化軽量化に成功したらしい。これはミサイルで運べることを意味する。既に配備済みのノドンによって日本の都市や原発を狙えるのだ。

◇故金正日は、戦争が起きたら日本も人が住めない廃墟にすると語ったといわれる。また情報によれば軍内部には日本の原発をターゲットにした原発攻撃部隊が存在する。信頼できる脱北者の証言によれば、この決死隊で訓練中に死亡した者に英雄称号が与えられ遺族にはカラーテレビが贈られた。目的のためには大韓航空機爆破やラングーン爆弾テロ事件もやってしまう工作国家。これらは劇画の世界の出来事ではない。千年に一度の大災害を体験した日本は、今目前の危機を凝視しなければならない。

◇今日から議会一般質問が始まる。重粒子線施設を核とする「医工連携」を誰かが取り上げるだろうか。先日も書いたが、県は「先端医療産業室」を新設して本気である。群大、サンデン、三菱、東芝と産学官連携で動き出す。医療産業は中国や韓国が容易に追いつけない物作りの分野である。物作り立県を掲げる本県が面目を発揮すべきだ。裾野と波及効果は非常に大きい。空洞化で活力を失いつつある本県産業を甦らせるチャンスとして活かすべきだ。

 国際戦略で間もなく中国へ進出しようとする本県は、本県の「医工連携」を中国へ大いにアピールすべきである。

◇中国では、重粒子線治療の需要が増えている筈だ。平成20年11月、私は大連外語学院の講演で群馬で建設中の重粒子線施設を紹介した。すると、帰国後同大の職員からファックスがあり、父の肺がんを救いたい、必要なら診察の資料をもって日本に行きたいと述べられていた。中国でがんは増えている。日本の救いは必要だろう。物づくり群馬はこのような中国の現状に対応してその政策を大胆に展開すべきである。(読者に感謝。)

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2013年2月20日 (水)

人生意気に感ず「農業再生とTPP。中国の環境悪化。県医師会。体罰・研修」

◇古来農は国の大本といわれるが今日その危機にある。広がる耕作放棄地や後継者難等の現状は日本衰微の象徴に思える。市議選で農協の会場へ行くとTPP絶対反対の旗が空しく揺れていた。農業問題は2月県議会でも緊急の課題である。

政府は18日産業競争力会議を開き農業を成長産業として伸ばすことを表明。首相は従来の発想を超えた大胆な対策で若者に魅力的な分野にしたいと述べた。

 農地は1割近くが雑草の放棄地。これを解消し有効活用する為の制度改革を行う。具体策の1つとして都道府県が引退農家から借り農地を集約し意欲ある農家に転貸する等検討する。

 同時に輸出拡大を図るというが、日本の技術により安全で良質の物を生産することが世界に貢献する道でもある。

 県は上海に事務所を設け国際戦略として中国との経済交流を目指すが、中国の富有層対象の農産物輸出は重要な課題である。

◇にわかに世界の経済大国に躍り出た中国は極めて深刻な環境問題に直面している。スモッグにかすむ北京の姿はもがいて荒れ狂う巨竜を思わせる。日本にも健康被害をもたらす危険な微粒子「PM2.5」はモンスターが吐く毒息である。

 その上に最近は廃水まみれの状況が報じられている。中国の都市は地下水汚染に見舞われており、64%の都市が深刻な状況にあり、軽度な汚染を加えると実に汚染都市は97%に達するという。工場からのたれ流しが主因で政府の無策が批判されている。地下水汚染は飲料水の汚染となる恐れがあり国民の健康を脅かしている。中国はどうなるのだろうか。中国の環境問題は日本のそれに直結する。中国は環境問題を克服してきた環境先進国日本の技術に頼らざるを得なくなるのではないか。

◇県医師会と自民党県議との懇談会が久し振りに開かれた(19日)。民主党政権になってしばらく途絶えていた。会の実質的な目的は羽生田氏が自民公認を得て夏の参院選に出馬するが、その協力要請である。先生たちも業界を守るために時の政権と結ばねばならない。TPPの行方は日本の医療にも皆保険制擁護など重大な影響な関わりをもつ。

◇県教委は部活指導教員に対する研修を実施する。訴訟例の解説も重要だが生徒の自発力を引き出す科学的分析と生徒教師間の信頼構築が何より重要であることを確認すべきだ。(読者に感謝)

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2013年2月19日 (火)

人生意気に感ず「市議選。シネマまえばしの危機。医工連携。甲着装人骨」

◇異例ずくめの前橋市議選が終わった。競争率最低、投票率最低、女性7人当選は戦後最多、市長派過半数等、振り返って注目される点だ。地方議会の形骸が指摘される中、「広き門」から入った議員の質が気になる。

 市議幹部は「市長を支えながらチェック機能も」と言っているが、政策立案能力を高めないと、「支える」ことも、「チェック機能」も十分に果たせない。県都の議会は県下自治体議会の手本。議員は新たなスタートラインを自覚して議会の役割を追究すべきだ。

◇文化都市推進を強く掲げる山本市政は文化の拠点の一つとして「映画」を重視して欲しい。前橋に名画館をと目指して頑張った「シネマまえばし」が危機にある。美術館建設のために長く休館したからだ。支える人々の大変な努力でファンも増え軌道に乗る日も近いという状況で中断となった。再開はゼロからの出発。行政の深い理解が必要だ。新美術館も図書館と一体となって進めないと活路は開けないだろう。

2月県議会が始まった。知事は提案説明に先立って、甲(よろい)着装人骨、調査、富岡製糸場世界遺産整備等に触れた。

 提案説明中注目すべきものに医療先進県ぐんまの推進がある。その中で、心臓血管センターで最先端の心臓手術を行うためのハイブリッド手術室の整備や「重粒子線治療施設」を核とした医工連携の推進がある。

◇この医工連携は、群大に拠点をつくり、重粒子線施設を核とした医療産業の集積を目指すもの。県は、この政策を進めるため文科省の「国際科学イノベーション拠点整備事業」に申請した。群大、サンデン、三菱、東芝と連携して取り組む。県は企画を練り推進するために産業政策課内に先端医療産業室を設ける。新たな産学官連携である。

 世界に誇る重粒子線がん治療施設は、始めは、東大か京大にという方針だったといわれる。それが関係者の並々ならぬ努力によって群大に作られたのだから、本県は最大限にチャンスを活かさねばならない。医療に関する新産業の発展は経済の活性化ばかりでなく県民の健康に大きく貢献する。折りしも、県は国際戦略を掲げ中国等への進出を図るが、群馬の新しい医療は大きなセールスポイントとなる。

◇県が目指す東国文化再生事業に、時を超えて力強い援軍が現れた。甲(よろい)着装人骨だ。武人は何を語るか。歴史は過去と現代の対話である。(読者に感謝)

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2013年2月18日 (月)

人生意気に感ず「巨大隕石落下と人類の行方。当選の夜の光景」

◇ロシアの隕石爆発は宇宙に無関心な人々にも大きな衝撃を与えた。負傷者1200人、直径17mで重さ1万トンの物体のエネルギーは長崎型原爆25個分、衝突の角度によっては更に測り知れない惨事を起こしていた。それが東京などの大都会だったらと思うとゾッとする。現地の人々は、「もう一つの太陽のようだった」、「この世の終わりがきたと思った」などと恐怖の体験を語る。

◇小さい隕石は年間4万2千個も衝突。今回のようなものは100年に1度と言われる。今からおよそ105年前、1908年シベリアのタイガに落下した隕石と思われる物体は2600平方キロの森林をなぎ倒し、熱風の威力は広島型原爆1000個分と推定され衝撃波はヨーロッパにも及んだ。発生した塵は地平線に沈んだ太陽の光を反射して夜空を明るくしてイギリスでは真夜中までクリケットの試合が行われた。

 およそ6500万年前直径15キロと推定される巨大隕石は、中米ユカタン半島に落ち巻き上げられた塵は地表の温度を下げ恐竜を絶滅させたと言われる。千万年、百万年の単位で考えれば地球にはこのような危険が常に存在する。我々の文明もつかの間の平穏の中に存在していると言える。今回の「隕石」はこのようなことを改めて突きつけたといえる。

◇前橋市議戦が幕を閉じた。史上最低の競争率と言われたこの選挙は投票率も最低に近かった。午後9時半を過ぎると続々と当確が報じられる。私は3つの選挙事務所を回ることが出来た。

 競争率や投票率の如何に関わらず、開票時の選挙事務所は熱気に包まれる。2人しか落ちない今回の特色として、順位を争うグループと必死で当選を目指すグループに分かれた点があげられる。

 2つの落選ポストに新人が噂されていたがその一人新井美加さんは無組織で戦い初陣を飾った。私の「ふるさと塾」の生徒でもあった。当選に沸く小さな事務所で、私は「議会学校の一年生として謙虚に学んでほしい」と挨拶した。

 夜の集会で数人しか出席者がいなかった市街地のベテランも当選を果した。私は「これが選挙といういい選挙をした」と支援者に敬意を表した。

 奥さんが「私はがんだった」と訴えていた農村部の候補は5千票を超える票で上位当選を果たした。40のドラマが幕を閉じ、また新しいドラマが始まる。研さんのドラマを望む。(読者に感謝)

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2013年2月17日 (日)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第28回

こう言われて、松井かずは、恐れていたことが近づいてきたと思った。売られた女たちのことは、今までもよく聞かされていた。転々と売られ、奴隷のように、動物のように扱われた日本の女のことを、逃避行の中でいくつも聞いた。そして、その度に、売られるよりは死んだ方がいいと思っていた。やっと撫順まで来て、このことは忘れていたのに、今また現実の問題となって自分の身に迫っていると思うと空恐ろしかった。火傷の痛さが彼女の心の中にまでくい込んで、不安を一層大きくした。

「松井さん、ここにいると死んでしまう。手も治さなければ、日本に帰れない。満人に一時助けてもらってそれから日本に帰ろうじゃないか」

 前橋出身のある人が言った。松井かずは、売られるのでなければ、どうなってもいい、という気持ちになっていた。このままここにいれば、手足がもっと細くなってやがて死ぬだろう。いやその前に担がれてどこかに売られるだろう。どおしたらそれを避けられるだろうか。満人に助けてもらうとはどういうことなのだろうか。松井かずが真剣に考えていると、先程の人が、独身の男を紹介すると言ってきた。はっきりと承諾をしたわけではないのに、どこでどう話しが進んでいたのか、男の親戚の者という中国人が彼女を見に来た。

「弱っているが、目がしっかりしているから死なないだろう。家においで、今日から米の飯だよ」

 中国人は彼女の顔をのぞき込んで言った。話しが勝手に決められているらしいことへの怒りも起きなかった。その晩、松井かずは手を引かれて、近くの家に連れて行かれた。

※土・日・祝日は中村著「炎の山河」を連載しています。

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2013年2月16日 (土)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第27回

⑤中国人と結婚、5人の子どもを育てる。

 松井かずは、ある時、彼女と同じように、いつも部屋の隅でうずくまっていた若い女の姿がないのに気付いた。近ごろ体の具合が悪いらしく、血の気の失せたろうのような顔で力のない視線を壁に投げかけている姿を見て、心配していたところであった。

 物売りに来ていた中国人の話によると、奉天に売られていったらしい。若い女は、抵抗することもできず、助けを求めて叫ぶこともできないまま連れ去られていったのであろうか。そういえば、他にも姿が見えなくなった若い女が何人かいる。昨日まで病気で寝ていた人が今日は死体となってリヤカーで裏山に運ばれるのが日常の寮内であるから、さして気に止めなかったが、中国人の話を聞かされてみると、彼女たちも、あるいはどこかへ売られていったのかもしれない。松井かずはぞっとなった。いつ我が身に同じことが起こるか分からない。彼女は日ごとに細くなってゆく手足を見詰めながら、売られることだけは嫌だと思うのだった。

 ある時、松井かずは、煮え立った湯を運んでいてつまづき、それを腕にかけてしまった。ひどい火傷であるが。薬はない。ミソを塗って、激痛に耐えながら部屋の隅でじっと横になっていた。心細い思いでいると、彼女の弱った様子を見て、誰かが言った。

「あんたも売られるよ。ここにいると」

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2013年2月15日 (金)

人生意気に感ず「日本海の危機、北朝鮮と中国。市議選終盤。楫取素彦」

◇日本海を囲んで異常な緊張が高まっている。原因は北朝鮮の核実験と中国の危険な挑発行動である。長く平和に慣れ過ぎた私たちは、戦争などまさかと思っている。しかし、歴史は戦争の繰り返しだった。多くの発端は軍の爆走である。独裁国はしっかりした歯止めの仕掛けを持たない。

 オバマは北の「ミサイルと核」に対して断固とした行動をとると表明。経済が絶望的に破綻し国際的にも追い詰められ失う物がないといえる北は日本にとっても極めて危険だ。

 中国のメディアは国民を煽り国民の目は一斉に「敵国」日本に向けられている。中国は一党独裁に対する国民の不満や少数民族問題など国の存続に関わる程の深刻な国内問題を抱える。国民の目が一斉に日本に向かうのは政府にとって好都合だろう。北朝鮮問題にしろ中国問題にしろ、渦中にいる今、歴史はこうして作られるのかという感を抱く。

◇「尖閣」をめぐる問題は中国軍の射撃レーダー照射に対する日本の抗議により更に緊迫化した。中国は日本のでっち上げと主張し中国国民はそれを信じているらしい。中国政府の周到な計算だろうが、世界の目は誤魔化せない。人権を無視する一党独裁の国と人類普遍の価値に立つ平和憲法の国に対する世界の評価の違いは歴然だろう。

◇市議選が終盤に入った。史上最低の競争率だが陣営によって事情は大きく異なる。客観的に見て大量票が期待できる所と支持が広がらない所とある。ある候補者の演説会で応援演説した。対立候補に隣接という事情もあるが2カ所とも参加者は5・6人。それでも候補者はたじろがずに政策を真剣に訴えていた。政治家の根性を見る思いだった。

 この人はこの調子で当選を重ねてきた。農村部と違い市街地の集票活動は難しい。集会には出ないでじっくり考えてこの人を支持する有権者が多いのだろう。見えない顔を信じて行う選挙の意義を考えさせられた。今回も当選するだろう。

◇国会図書館から「吉田松陰自賛肖像考」のコピーが届いた。「自賛」とは自分の肖像画に書き添える文のこと。楫取素彦との関わりをしっかり調べたかった。松陰が刑を受けるため江戸に向う直前、村塾門弟の画家が肖像画を描いた。そのとき、上部に「賛」を入れることを勧めたのが素彦であった。資料には、自賛肖像6点の一覧がある。松陰と楫取の関わりを資料で確かめて紹介したいと思っている。(読者に感謝)

※「楫取素彦読本」現在煥乎堂1F郷土誌コーナー、県庁地下 生協書籍コーナーで好評発売中です。(1冊300円)

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2013年2月14日 (木)

人生意気に感ず「衆愚政治か。古民家を活かす。グアムの通り魔」

◇市議選が終盤に向かう。今回の県都の選挙には政治の劣化と民主主義の危険が象徴されているように思える。定数38に対し候補者40。県内の山村地区などでは県議選でも無投票の所がこれ迄もあった。それが県都に及んできた。これからは候補者が益々少なくなる時代が到来するのではないか。

 神流町議選は候補者定数割れの危険のところ、条例で定数を減らし、定数と候補者が同数となって全員無投票当選となった。資質を問うためには狭き門がいい。広き門、投票率低下、政治不信は衆愚政治を生み社会凋落を招く。市議選の状態からその感を抱く。

 新人は当選したら議会学校に入学した決意で勉強を始めて欲しい。枝葉の知識を増やしても真の政策力にならない。議員力の基盤は憲法である。馬鹿にせず中学の公民に戻ればいい。議会は不思議なところで大して勉強しなくとも表面は済む。役人は面従腹背で議員を馬鹿にし、議会は形骸化する。しかし、議会の重大さに気付かず流れに甘んじると墓穴を掘ることになると心得るべきだ。

◇県は古民家や空き施設を企業に紹介する「サテライトオフィス事業」を始めた。サテライトは英語で「衛星」を意味する。衛星の本部は離れた大都会にある。企業の遠隔地勤務などで社員がオフィスとして使う。県は市町村と連携して進めようとしている。

 県はホームページに「サテライトオフィスINぐんま」のコーナーを設けた。桐生市が参加し、みなかみが近く加わり、他9市町村が検討中。他県では先行して企業誘致やまちの活性化に役立てているところがある。

 群馬は首都圏から近く高速交通が発達し災害に強い。更に豊かな自然がある。古民家や空き施設が活かされ、企業誘致につながる。

 赤城南面はじめ各地に古民家は多いが、今のままでは、廃屋として朽ち、過疎が進む。知恵は出すものだ。都会のビジネスマンにとって、山、川、温泉も楽しめれば仕事の能率も上がるだろう。折りしも、首都には直下型地震が近づく。行政は群馬の地の利を活かす好機なのだから財政的助成を含め積極的に取り組むべきだ。

◇グアムで秋葉原の通り魔のような事件。日本人2人が死亡、11人が負傷とも。暴走して人をはね店に突っ込んで人を刺した。無差別殺人らしい。人間の心に何が起きているのか。(読者に感謝)

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2013年2月13日 (水)

人生意気に感ず「核実験の真の脅威。体育指導者の証言。スポーツ教育改革」

◇北朝鮮の核実験実施に日本中が騒然、号外も出た。直ぐに思ったことは飢えた国民の姿。世界の制裁強化で更に窮地に立たされるだろう。

 政府は、断じて容認できない、断固として非難すると抗議し送金の厳格化など規制強化を表明した。北と対峙する反体制最前線の日本にとって重大な脅威。開会中の国会でも急遽取り上げられた。

 今回実験の特色及び脅威増大の理由は、核の小型化にある。核は運搬出来ねば使えない。ミサイルで運ぶには小かつ軽である必要がある。先に成功させた弾道ミサイルとセットとなって世界に迫る。これが、高水準の実験に成功したと誇示する背景と思われる。

◇核は使われることのない究極の武器とされる。しかし、この神話にあぐらは許されない。広島、長崎の実例はその証拠。原爆と原発は原理が同じという意味で同根。その原発事故の恐怖を私たちは「3.11」で身近に体験した。今、核の脅威が世界に広がりつつある。北の暴挙はその先頭に立つ。民主的コントロールのない軍事独裁の手に核があることこそ究極の脅威だ。最前線の被爆国としての日本の役割に世界の目が集まる。

◇北朝鮮がミサイルで核攻撃能力を持つと米は攻撃困難になる。だから北は核こそ自国体制維持に必要と考えている。そして、カダフィのリビィアは核を放棄したために米の軍事介入で崩壊したと捉え同じ事態を北は恐れている。北の内部崩壊のみが核廃棄の道だ。

◇長年体育の指導者として輝かしい実績を挙げた人が生涯を終えようとする時にと断って、体罰を振り返った。この人は、定時制を担当してみて、優秀な選手の育成のみに情熱を傾けてきた自分が恥かしく深く反省したという。そして、実力もあり指導に自信をもつ指導者は暴力を振るわない、叩く、怒鳴る指導に効果はない、信頼があり、共に悩み喜ぶことが最大の効果を発揮すると語る。また、この度の部活指導教諭の暴力は氷山の一角である、日本の子どもたちのために思い切ったスポーツ教育改革を進めねばならないと指摘する。この人に昔体育を指導された私は、その発言に説得力を感じるのである。

◇ある専門家の教授に聴いた。ヨーロッパでは指導者の心構えとして「事実に向かえ、人に向かうな」があるという。意味深い。また、熱意のある指導者を正しく評価する基準が必要だと指摘。スポーツ界は正念場を迎えている。(読者に感謝)

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2013年2月12日 (火)

人生意気に感ず「市議選と民主主義の危機。初がま。トコと動物愛護」

◇異常な前橋市議選が中盤を迎えた。異常とは候補者数のこと。定数38に対する40は戦後最少。前橋市だけの問題ではない。先月は、伊勢崎市長選で五十嵐さんは無投票再選を果たした。これは1947年(昭和22)に市長公選制が始まって以来初めてのことである。

 これらは社会現象として何を意味するのか。政治の劣化を招き政治不信を加速させる。民主主義の危機に他ならない。

 私の地元芳賀地区も異常だった。現職引退で後継を探したがみつからなかった。戦後の長い芳賀の歴史で始めてのことだろう。この地域から2人の市議を出し続けたこともあったのだ。

 日本人のパワーが落ちている。若者に進取の精神がなくなっている。小さく無難に生きる、面倒なことは敢えてしない、政治に挑戦などとんでもない、ということだろう。

 選挙は民主主義を支える柱である。民主主義は理想であって、現実とは距離がある。しかし、その乖離(かいり)が恒常化すると衆愚政治になる。今の日本にその危機を感じる。

◇初がまに招待された(11日)。選挙戦の中、忙中の閑を求めて参加。黒い茶碗の青い茶を見詰ながら利休を思った。絶対権力者秀吉に対決して腹を切った利休の姿に茶の湯の深い歴史の根を感じる。伝統文化はどれも凄い歴史の試練を経て生きている。混乱の現代に於いて文化の果たす役割は大きい。

茶の湯の席で、福田元総理が程大使に会ったそうですねと言った。先日、私が中国大使館を訪ねた日の夕刻大使夫妻と食事を共にしたらしい。群馬県日中友好協会にお手伝いしますと言っておられた。3月27日の設立総会に大使出席の予定。私は嵐の中の船出に遣唐使を思いながら決意を固めている。

◇トコは家族の一員。原稿用紙に座られると暫く筆を休める。「お前も頑張ったな」と語りかけた。捨てられてミャーミャー鳴いていた時、猫嫌いの私に内緒で妻が一冬面倒を見た。巧みにすり寄って私をその気にさせて現在の地位を得たのはトコの才覚である。

 県は近く殺処分される犬やネコを減らすため動物愛護の拠点施設を作る。保護スペースを設け、専門スタッフを置き、動物愛護の啓発運動を進める。年間2800匹を越えて殺処分される。運命を感じて悲しい目で見つめる犬を見た。動物の命の軽視は人命軽視につながる。私は動物愛護協会の顧問であるが、仲間には震災被災地で救護活動している者がいる。動物愛護は人間愛護の一環である。(読者に感謝)

☆「楫取素彦読本」は、現在、煥乎堂で好評発売中です。(1F 郷土コーナー 1冊 300円)

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2013年2月11日 (月)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第26回

 この炭坑の一画には、ソ連兵や八路軍が駐屯していた。お互いがけん制しあっているせいか、ここではソ連兵の暴行もないといわれた。兵士たちの近くにカンヅメの空カンが山のように捨ててあるという情報が入った。松井かずは、恐る恐る空カンの山に近付き、大小のカンをひとかかえ拾ってきた。空カンには食べ残しのスープが僅かだが残っている。これは貴重な調味料だった。松井かずは、大鍋で煮たコォリャンを大きめの空カンで再び煮て食べた。これに空カンから集めたスープをたらし込み、食堂のごみ捨て場で拾った野菜くずを入れて、ぐつぐつと煮て食べた。何ケ月ぶりかで味わう温かい手製の料理であった。

 人々は、炭坑で働いて少しでも金を得ようと考えていたが、実際は、ほとんど働くことは不可能だった。栄養失調や病気でバタバタと倒れ、11月ごろになると、寒さも加わって、毎日多くの人が死んでいった。死体は裏山に掘った大きな穴にリヤカーで運んで入れた。日を追って死者は増え、リヤカーに山積みにして運ぶ死体は、ついに穴に入れられなくなった。この頃、土は固く凍って掘れないので、コチコチに凍った死体は野積みにされ、その山は次第に大きくなっていった。死体からは全ての衣類を脱がせた。これは中国人に売って食料を手に入れる足しにするのであった。

 寮では、5人に一枚、あるいは6人に一枚という具合に蒲団が支給された。蒲団は垢でてかてかに光り、縫い目や綿のはみ出した所から虱が溢れ出ていた。松井かずは、垢と虱だらけの蒲団にもぐり込むことができず、体をえびのように曲げて、膝を抱え、毛布をかぶり、じっと耐えていた。

※土・日・祝日は中村著「炎の山河」を連載しています。

※「楫取素彦読本」は、現在煥乎堂で好評発売中です。(1階郷土コーナー)

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2013年2月10日 (日)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第25回

 松井かずたちの一団は駅を出て町を通り、撫順炭坑に向かった。既に10月も末で、小雪がちらちら降っていた。人々は、幹部が苦労して手に入れたカマスや筵を身にまとっていた。カマスは袋になっているから、首と腕を出す穴をあければそれで外とう代わりになったし、筵は二つに折って、折り目の所に首を通す穴をあけ、両サイドはひもでしばって外とうにした。身に藁をまとい、中には足にぼろを巻きつけ、その上、様々な荷物を背負ったり引きずったりの異様な集団が、下を向いて黙々と歩いてゆく。まちの人々は、立ち止まって、あるいは窓から身をのり出して、じっと見ていた。これが、今まで権勢を誇り、満州を支配していた日本人の姿か、敗戦国の国民とはこのようなものかと、感慨深くながめた中国人も多かったであろう。

 数時間も歩いたろうか。松井かずの疲れた足には大変長い距離に感じられた。炭坑に着くと、坑夫が寝泊まりする寮が数多く一つの町並のように並び、また、大きな倉庫もたくさんあった。人々は疲れきっていた。松井かずは、どんなところでもよいから屋根の下で休みたかった。炭坑事務所との交渉が成立し、人々は空いている部屋に分かれて入った。

 構内は途方もなく広いことが次第に分かってきた。寮がたち並ぶ一角に食堂と炊事場があって、炊事場の隅の鍋や釜を、空いている時に使うことが暗黙のうちに許されるようになった。

 真っ赤なコォリャンが各人に少しずつ配給になった。それを集めて釜で食べるわけであるが、調味料はもちろんない。茶碗や箸もなかった。

※土・日・祝日は中村著「炎の山河」を連載しています。

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2013年2月 9日 (土)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第24回

「撫順はまだなの。ああ、外へ出たい」

誰かがつぶやいた。松井かずも、口には出さないが同じ思いだった。今では、不思議なことに、命がけで川を渡り、血まめの足を引きずって緑の草原を強行軍していたことが懐かしく思い出される。ああ、思いっきり外の空気が吸いたい。青い空を見たい。広い草原を思い切り走りたい。そう思うと、松井かずは、その狭い空間に押し込められた自分たちが、貨車でとさつ場に運ばれる家畜のように思えるのだった。そして家畜でもそれ以下でもいい、早く撫順に着きたいと思った。人々のいらいらした気持ちがため息にのって、視線に表れて、狭い空間でぶつかり合う。

 小さな子供が、腹が減ったといって泣き出した。

「うるさい、泣かせるな」

「すみません、すぐ黙らせますから」

「子供が泣くのはしょうがないでしょ」

いろいろな声が飛びかい、貨車の中の空気は、どろどろしたものがますます濃くなっていった。そして一週間ほどの後、極限状態の中で、やっと撫順に着いた。

駅は、避難してきた人たちでごった返していた。固い石畳の上は、筵や毛布をかぶった人たちが延々と横たわっている。その一人一人の顔をのぞき込むようにしながら、うつろな目をした裸足の少女が歩いている。また、子供を背負い、もう一人の小さな男の子の手を握った女が、中国人らしい男に向かって泣きながら何かを叫んでいる。駅は、建物の内も外も様々な人間模様であふれていた。ここまでまどり着いたが病を得て動けぬ人、肉親とははぐれてさまよう子供、中国人に子供を託す母親など。日本が無条件降伏を受け入れてからかなり経過しているのに、満州に取り残された人々の戦いはまだまだ続くのだった。

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2013年2月 8日 (金)

人生意気に感ず「中国大使館へ。八ッ場で国交大臣に。原発と情報」

◇道路遮断柵の前で最大音量でがなり立てる街宣車、慌しく動く警察官。7日、中国大使館周辺は物々しい雰囲気であった。邸内は静で私たちを迎えたのは程永華大使夫人汪婉さんだった。

 目的は来月予定の群馬県日中友好協会設立総会への駐日大使出席要請。「先日は中村さんが見えるというので主人と待っていました」汪婉さんは笑顔で言った。実は今月1日、ちょっとした手違いがあった。この日、事務方が打ち合わせで訪れた時、友人郭同慶氏が私が行くものと思い大使館に連絡したのだった。

 大使夫人は東大大学院で学位取得、上海華東師範大歴史学部教授等の経歴を持つ。「楫取素彦読本」等2、3の著作を渡し、「読本」の説明をした。夫人は長州と群馬にそういう関係があるのを知りませんでしたと言った。また、戦略的互恵関係重視、領土問題はお互い譲れないから触れないほうがいい、等発言した。

◇午後、自民党本部で「八ッ場ダム」に関する1都5県会議があった。国土交通大臣に早期完成に関する要望書を提出することが議論された。本体工事着手が遅れていることに対する激しい批判もあった。私は国会議員がきちんと役割を果たすべきだと発言した。国会議員の決意が伝わらないことにかねて不満を抱いていた。

◇夕刻、太田昭宏国土交通大臣に要望書を渡した。要望書は、早期完成を明確にした方針を地元や流域関係者に明らかにし、大臣が一日も早く地元を訪問することを強く求めている。私は、地元の苦しみは大変、やっと決断できる政権が出来た、人からコンクリートと言うが人を生かす為のコンクリートだ等発言。太田大臣は、ジグザグなしで実現する、しかるべき時に地元を訪問すると明言した。

◇東電との覚書成る。原発事故を振り返って迅速かつ正確な情報の重要さを痛感。群馬は原発立地県ではないが、情報を知るシステムが必要であることを私は特別委員会で発言してきた。この度、東電、群馬間で、福島原発、新潟刈羽原発のトラブルに関する情報提供の覚書が結ばれた。

「3・11」では、国や東電が情報を隠したことが国民の不信を生みパニックの原因となった。情報は原発から身を守る武器であり原発政策をチェックする手段。中国が原発を増やす時、国民はこの情報を十分に得ることが出来ないだろう。原発の危機は容易に国境を越える。(読者に感謝)

※「楫取素彦読本」現在煥乎堂で好評発売中です。(1F郷土コーナー・1冊300円)

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2013年2月 7日 (木)

人生意気に感ず「中国射撃レーダー照射。県予算の重点。中国大使館へ」

◇「尖閣」に関し、中国軍艦が自衛隊護衛艦に射撃用レーダーを照射した。異常な挑発行為である。防衛相は「大変異常なことで一歩間違うと大変危険な状態に陥る」と指摘した。火器管制レーダー照射は撃つ直前に目標を正確につかむ目的で行う。照射の次は撃たれるのが常識といわれる。政府は中国に強く抗議した。

◇中国のこの挑戦や北朝鮮のミサイル発射等の暴挙を見るにつけ独裁国は誤りを犯し易く危険だと思う。一つの政策に反対し抑制する野党がないから勝手なことが出来る。これら2国と日本の対峙は、独裁主義と民主主義の対立である。歴史の流れ、世界の大勢は民主主義勝利の方向である。日本は、民主主義という世界の大義に立つことに自信をもって外患に対応しなければならない。大人の忍耐が必要なのだ。

◇内示された13年度県予算案の重点は、高速道路網を補完する幹線道路整備、「重粒子線」を核とした先端医療産業推進、太陽光発電等新エネルギー推進などである。その他の重要施策に上海事務所開設や富岡製糸場等の世界遺産登録推進などがある。これらは観光事業とも関連する。

 新エネルギーは脱原発の流れの中で極めて重要。新産業創出とも結びつく。新エネルギー推進課の設置は県の姿勢を示すもの。

 死因1位のがん対策も極めて重要。群大の重粒子線施設を核に大学、他の医療機関、企業等との医工連携を進める。その政策拠点として、またがん特区のため先端医療産業室を設ける。目指すは医療先進県の実現。これは医療ツーリズムなど新たな観光にもつながる。

 観光は本県にとって新たな、そして大きな開拓の可能性のある分野である。可能性は国内外にあるが、13年度予算では、「ビジットぐんま2013」と名づけて、特にアジアからの観光誘客を進めようとしている。限りない群馬の魅力をいかに発信するかその知恵が問われる。この点、行政は民間の活力を活かすべきだ。その活力を提供する存在として、間もなく立ち上がる群馬県日中友好協会がある。今日(7日)は、このことに関係して中国大使館を訪れる。

 対面予定の1人・大使夫人の汪婉さんは、東大大学院で博士の学位を得た歴史家。歴史の話が出来ればと期待している。今日は、中国大使館の後、八ツ場ダム推進議連会長として国交省を訪ねる。政権交替をチャンスに懸案の八ツ場を進めねばならない。(読者に感謝)

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2013年2月 6日 (水)

人生意気に感ず「スポーツ史上最大の危機。プロレスラー・スタンハンセン。団十郎の死」

◇「日本のスポーツ史上最大の危機」文科相はこう発言した。柔道女子日本代表の園田前監督らに対する告発問題は日本のスポーツ界全体を震撼させ波紋は世界に広がっている。

 前向きに解決出来なければ日本のスポーツは地盤沈下してしまう。影響はスポーツに限らない。それは教育と日本人の志気に及ぶ。

 選手たちの声明には、「スポーツ文化」という言葉がある。五輪招致への影響を示唆する次の部分だ。「競技に打ち込める環境が整備されてこそ、スポーツ精神が社会に理解され、五輪を開くにふさわしいスポーツ文化が根付いた日本になるものと信じる」

 問題が世界的となった以上、国際オリンピック委員会(IOC)は、五輪を開くにふさわしいスポーツ文化を重要視するに違いない。IOCの東京視察は1ヶ月後に迫る。

◇告発に至った事情として選手たちは「前監督の暴力やハラスメントで心身ともに深く傷ついた。人としての誇りを汚され、監督の存在におびえながら試合や練習をしていた」と述べる。ここで見える重要点は信頼関係の崩壊である。信頼は極限の力を引き出す源である。誤った精神主義を脱皮しなければならない。合理的科学的なものを基盤にして、日本の精神文化を活かす時。次の五輪との関係でいえば、グットタイミングで問題が起きた。正しく受け止め乗り越えれば新天地が開ける。このプラスの影響はスポーツ以外にも広がる。

◇かつての有名スポーツ選挙が「体罰」で発言している。元巨人の桑田やプロレスラーのスタンハンセンだ。昔、大のプロレスファンだった私は忘れていた「ブレーキの壊れたダンプカー」の意外な登場に驚いた。

 2mの巨体、アメフト出身、アメフットのタックルを応用したウエスタン・ラリアットで暴れまくった。アメフット時代コーチから受けた体罰について振り返った。「コーチには怒りの感情しか残らなかった」アメリカにもかつて体罰があったことを語る。世界の情勢では先進国で体罰はなくなっている。そういう意味で世界の目が日本に注がれている。

◇団十郎の急逝に歌舞伎界が揺れている。伝統芸能の危機もさることながら私は死と対面する名優の姿に注目した。大変な痛みだったと言われる。66歳、避けられぬ死を覚悟したに違いない。放映される姿は立派だった。正に死をかけた最後の演技だったのだろう。(読者に感謝)

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2013年2月 5日 (火)

人生意気に感ず「自転車に刑事罰の時代。警察不祥事。教育委員会改革」

◇最近自転車の高校生が警察官に注意されている姿を見かける。自転車の交通トラブルが急増しているのだ。免許不要そして、余りに日常的であることがルール無視や事故の原因になっている。今、自転車の危険は無視できない状態である。

 4日、川崎市で母子3人乗り自転車が転倒しシートベルトを締めなかった後部座席の長女5歳がトラックのタイヤの下に投げ出されて死んだ。

◇東京地検は従来の一律不起訴という方針をかえて自転車の悪質違反に刑事罰を科す。自転車の違反で5万円以下の罰金、前科にもなる。時代の大きな変化だ。自転車の問題は全国的課題だから、東京の動きは今後、全国に及ぶだろう。主に中・高生の交通手段だから、教育委員会は敏感に対応すべきである。

◇国の守り、社会の治安にとり警察は砦である。現在、この砦が崩れようとしている。目に余る不祥事の続発である。警察官がスカートの中を盗撮とか、殺人まで犯す。ほとんどは立派に職務を遂行しているのに、極く少数の不心得が蟻の一穴となって鉄壁を崩そうとする。

 昨年一年、群馬の懲戒処分は全国ワースト2。幹部も危機的状況と認めている。県民が自分たちの警察を助ける時である。そのために、県警は、現在取り組んでいる改革の施策を公開し周知させるべきだ。「有識者懇談会」を立ち上げて意見を聴くという。この会を役割を果たせるものにして欲しい。それは人選にかかっている。イエスマンだけを集めるようでは改革につながらない。メンバー、及び、出された意見をオープンにすべきだ。威信と信頼回復に私も力を尽くしたい。

◇教育界も危機にある。教育委員は重責に応えているか。形骸化が叫ばれて久しい。名誉職的な意識で務まる仕事ではない。教育がこんなにも難しい問題を抱える時、教育の素人では教育委員の職責を果たせないと私は考える。

 先日、白根開善学校の理事会に出た。異色の学校には異色な理事がいる。その一人が筑波大名誉教授門脇厚司氏。異色というのは、この人、茨城県美浦村の教育委員会教育長を務める点である。教育委員会の問題点につき意見を交わした。委員会公開の実を上げるため、土・日にも開き、全国からの視察が跡を絶たないという。群馬も教育改革は教育委員会の改革からと位置づけ、公開の実を上げる工夫をすべきだ。そうすれば公開に耐える人が委員になる。微温的集いでは難事の断行は出来ない。(読者に感謝)

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2013年2月 4日 (月)

人生意気に感ず「内柴実刑。柔道の危機。桑田の言葉。豆まき風景」

◇金メダリストの内柴の準強姦容疑実刑判決、園田代表監督の暴力を理由とする辞任等柔道界は激震に見舞われている。

 県柔連の昇段式、新年会で顧問として次のような挨拶をした(3日)。柔道がグローバル化する中で私たちは日本の柔道が失われていくことを心配してきました。勝敗にこだわる「せこい」柔道になってしまった、鮮やかに一本を取る日本の本来の柔道はどこに行ってしまったのかと。ところで、この日本の柔道の本質は礼節にあった筈です。相次ぐ不祥事は礼節の本家を傷つけ、日本柔道の説得力を欠くことになります。日本の柔道は大きな壁を乗り越えて進化しなければなりません。こんな趣旨も込めて話した。

◇国際試合でも、審判が「レイ」と声をかけ、対面の選手は頭を下げて競技に入る。「礼」の形は守られているのだ。「礼に始まり礼に終わる」これは嘉納治五郎講道館柔道の原点であった。国際化の中で、日本も含め、「礼」が形式化し、その奥に礼節があり美しい柔道につながることが忘れられた。日本の柔道は世界が見守る中で正念場の危機を迎えた。強烈な情熱故の行き過ぎが常態化していた。それを転換して強い柔道、日本の柔道を実現しなければならない。ブラジルを目指して、日本の柔道は正に背水の陣である。

◇元巨人軍の桑田が教職員研修で話したことは、成功者の体験だけに説得力がある。研修会は、桜宮高の体罰に関して、市教委が実施したもの(2日)。「絶対服従の中で行われ一番卑怯だ」、「怒鳴る、殴るは一切ない、伸びやかにゆったりと野球を、その中からメジャーリーガーが。これは体罰なくも素晴しい選手が育つ証」(アメリカの学校を見て)、「体罰の痛みや恐怖心で根性がついた実感はない」、「声を大にして言いたいのは一人の尊い命が失われたという重大さだ」等述べている。

 学校の部活を含め、全てのスポーツが共通の問題を抱えている。ある事件をきっかけにして内部のウミが出るべくして出た。表面だけ取り繕うと必ず再燃する。思い切った荒療治、大改革をして日本スポーツ界は生まれ変わらねばならない。

◇昨日の豆まきは昨年より参拝者が多かった。日曜日という事もあるが、人々の心に何かを求める活力が甦ったことを感じた。鬼を追い出す為に心を合わせる象徴の姿に見えた。(読者に感謝)

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2013年2月 3日 (日)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第23回

 撫順はハルビンより大分温かいこと、日本に帰るために海に近いこと、それに撫順には大きな炭坑があるから、日本に帰る日までそこで働くことができるだろう、これが幹部たちが撫順ゆきを決めた理由であった。

 黒龍江省のハルビンから遼寧省の撫順までの長い旅が始まった。松井かずたちが乗ったのは家畜用の貨車で、貨車の中は、床にも、周りの壁にも、至る所、家畜の糞や毛や臭いがこびりついていた。しかし、そのようなことは、彼女たちにとって全くの問題外であった。足から血を流して暴徒に追われていたときのことを思えば、汚くても、不自由であっても、貨車に乗れたことが彼女たちにとっては大きな幸いであった。

 暗くて狭いか貨車の中には、一つの空間に50人も60人もの人がすし詰めのように身を寄せあっていた。立錐(りっすい)の余地がないとは、まさにこのことと思われた。不自由といえば、トイレのないことであった。貨車の隅に一個のバケツが置いてあって、貨車が止まっているときはこのバケツで用を足した。というのは、貨車の戸を開けるとソ連兵が不意に入ってくるので、止まっているときは中から鍵をかけて、戸を開けることは決してしなかったからである。

貨車が走っているときは、戸を少し開け、そこから尻を出して用を足す。両手でしっかりと両方の戸につかまり、まわりの人も腕をつかんでこれを助ける。走る列車からの放尿は大変なことであった。列車は走っては止まり、止まっては走る。何日かが過ぎたとき、人々は、重苦しい空間に耐える苦痛を訴え出した。貨車にこびりついた家畜の臭には耐えられる人々も、ぶつかり合う不満や感情、そして、それらを乗せて漂う体臭に次第に耐えられぬほどの苦痛を感じだした。板の隙間から差し込むわずかな光が苦痛でゆがんだ人々の顔をぼんやりと照らしている。

※土日祝日は中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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2013年2月 2日 (土)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第22回

 家には、枯木のような老婆と初老の男がいた。老婆は、コウリャンのかゆを親子に食べさせてくれた。親子は、久し振りに屋根の下で暖かいものを食べ、感激して涙を流した。温かい食物も嬉しかったが、それよりも、忘れていた温かい人の心に接したことが嬉しかった。老婆は、子供の傷だらけの足を布で拭きながら

「かわいそうに」

とつぶやいた。しばらく親子が休んでいると、老婆と男がやって来て、女に話かけた。

「是非、息子の嫁になって欲しい。子供も育ててやる」

突然のことで、呆気にとられていると、

「日本に帰れるようになったらいつでも帰ってよいから、息子の嫁になっておくれ」

老婆は枯れた木の肌のようなしわだらけの顔に似ない熱い口調で言った。

「日本人、可哀そう。俺、大事にするから、嫁になってくれ」

男は、老婆以上に真剣な表情で言った。

 女は、これから又、子供をつれて廣野を越えて幾日も歩き続ける自信はなかった。女は半分あきらめの気持ちもあって、2人から強く求められるままに、この家で暮らすことになった。男は55才、女は29才だったという。避難民の中で中国人の妻となった例は多いが、そのことはまた、松井かずが中国人と結婚するときに触れることにし、再び、話を松井かずの逃避行に戻す。

④松井かず、ハルビンから撫順へ逃れる。

 松井かずたち一行は、ハルビンで2、3日を過ごした。この間、幹部たちは、これから列車に乗ってどこへ行くべきか、いろいろな所と連絡をとり、あるいは交渉したが、どこも難民でいっぱいで行けると所がない。あっちこっちと捜しているうちに、撫順行きが決まった。

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2013年2月 1日 (金)

人生意気に感ず「原発対策新基準。盲学校危機。南海超弩級地震」

◇7月法制化に向けた原発の新しい安全基準の骨子が示された。原発事故のパニックは収まった。世間の関心が冷めてきた今こそ、教訓を活かす正念場である。新安全基準は今後の原発稼動を左右し、ゼロにするか存続を認めるかの議論のポイントにもなる。

 「3・11」に関しては「想定外」が多用され、その関連で「過酷事故」とされたが、その定義が示されなかった。案では「発生頻度は極めてまれだが発生すれば原子炉の著しい損傷や放射性物質放出の可能性があるもの」と明記される。このことが定まって対策に進む。これまで電力会社の自主的取り組みに任されていた過酷事故対策が始めて法律で義務づけられる。

◇現在、県政、県議会では特別支援教育が重要な課題になっている。その一環である盲・聾教育に関し、現在、重大な問題が生じている。知的障害など他障害との併置が進められようとしている。その弊害を知る視覚障害関係者は、視覚障害者に必要な専門的教育が出来なくなると危機感を募らせる。併置により全国の盲学校でその実体が失われていく流れがあるという。更に大きな問題点は教育委員会の姑息と思わせる手続の進め方である。検討委員を公表しない、委員に視覚研究の専門家を加えない、パブリックコメントに十分の機会を与えない、等が指摘されている。

 「併置」には財政上の観点に底流にあるだろう。本質は個を重視する障害者教育の理念である。学識経験者による検討委員会では反対意見が出ない。委員を公表しないことは、都合の良い人を集めたと思われる。教育の理念に関わる大きな問題なのだから教育委員会は、民主的過程を重視して堂々と進めないとかえって自分の首を締めることになる。

◇内閣府は過去最大級の宝永地震を参考に対策のための新たな想定を近く発表する。南海トラフ型巨大地震は確実に近づく。東海、東南海、南海と三つのタタミが並ぶように震源域が続く。約100年間隔で起き、3回に1回は超弩級の三連動が起きる。直近の三連動が1707年の宝永地震。以来300年たった。専門家は2030年代にこの三連動が必ず起こるという。日本沈没にいかに備えるか喫緊の課題である。

◇同級生の死に弔辞を読んだ。小さな町工場を経営する物づくりの名人だった。新たに清光寺の檀家となった。この寺は楫取素彦・吉田松陰と縁が深い。軽薄に流れる世の行方を憂えていた君にふさわしい落ち着きの場だろうと結んだ。(読者に感謝)

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