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2013年1月31日 (木)

人生意気に感ず「資産家夫妻殺害。92兆円予算。柔道体罰。ブラジル五輪」

◇年収5億、モナコや銀座などに多くの不動産を持つ資産家夫妻殺害事件は早くも解決に向かうかに見える。被害者、容疑者とも、金ゆえに天国から地獄に。金融投資業の霜見誠さんは一攫千金の世界の勝ち組の典型。こういう世界には負け組の狂った恨みや蜜を求める毒虫等危険が多いのだろう。

 犯行は計画的だが杜撰(ずさん)だ。予め人家の多い中に土地を用意し死体を隠す穴を掘った。霜見さんに金を作る目的は何であったか聞いてみたかった。この世には一方で飢えて人肉を食う国もある。

◇政府は総額92兆6千億余の13年度予算案を決定。12年度補正予算案と合わせた歳出総額は15ヶ月ベースで103兆に達し、新たな借金は約50兆円。景気を本格的な回復軌道に乗せるシナリオ・アベノミクスには、「弱肉強食社会を生み経済政策の復活」等の批判も多い。

◇死に体に見えた企業が生き返りつつある。景気は「気」からというが、気が重要なのは、景気だけではない。全てだ。気はマインド、心である。私は新年の挨拶で最大の危機は日本人の心にあると訴えた。内憂外患の中で自信と勇気を失いますます萎縮しつつあった。

 危機脱出には大胆な荒療治も必要だ。国民が心を奮い立たせ企業の収益改善で税収が増えれば借金を返せる。これはアベノミクスのポイントである。

◇女子柔道の代表等が監督の暴力を告発した。私は県柔連の顧問なので柔道関係には強い関心をもつ。現在、学校の部活を含めスポーツ界で最大の課題は体罰である。そして、体罰は教育全般の問題でもある。

 体罰問題の頂点にあるのが、今回の日本オリンピック委員会(JOC)への告発文提出だろう。ロンドン五輪出場者を含む女子トップ15人が監督、コーチの暴力を指摘し、全柔連に指導体制の刷新を求めた。

 スポーツ界も教育界も最大の壁に直面した。体罰のない効果的指導を模索し確立しなくてはならない。日本人の特色として振り子が極端にかわる。指導者の萎縮が心配だ。

 次のブラジル五輪は生まれ変わった日本スポーツの成果が問われる。体罰なき指導の成功は教育界にも測り知れない影響を与えるだろう。ブラジルでは百万を超える日系人が日本の活躍を持つ。ブラジルは日本にとって新たな地平線。新鮮な日本の姿を五輪の場で示したい。(読者に感謝)

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2013年1月30日 (水)

人生意気に感ず「飢えて人肉の北朝鮮。軍事独裁の果て。八重展」

◇北朝鮮の食糧難は極めて深刻らしい。多量の餓死者、飢えでおかしくなった親が子を食べて逮捕、11人を殺して肉を豚肉として流通させて銃殺、等信じ難い事実が伝えられる。黄海道の飢饉は昨年4月から6月がピークだったといわれる。

 弾道弾ミサイル発射と核開発の背景に国民の飢えがある。国連の制裁決議に今回は中国まで賛成した。国際的孤立の中で北はどこまで耐えるのか。軍事最優先の「先軍政治」は経済を破綻させ国民を飢えさせ、正に滅亡の瀬戸際に立たされている。

 グローバル化の世界で、孤立と制裁の中では生きられない。江戸時代東北の藩で飢饉による餓死者を出したのは、経済が藩ごとに孤立していたからだ。

 北朝鮮の経済の破綻、農村の疲弊は人災というべきである。今回成功した偵察衛星は1mの物を識別できる。アメリカの衛星は更に10cmまで可能という。科学の目は、軍事施設だけでなく生死をさまよう農民の状況も分かるだろう。北の政府は日本の援助を切望している。拉致を解決する好機なのだ。

◇安中市の八重展を見た。安中教会、代官屋敷、武家屋敷等、歴史のまちの一角に展示場はあった。太った実物の姿は大河ドラマに登場する美人とは程遠い。襄がアメリカの知人に彼女を紹介する文に「もちろんハンサムではないが行動がハンサムなのです」とある。ハンサムとは美しさを意味する。襄との結婚が再婚であることを知った。

 襄は妻の条件として、東を向けと言われればいつまでも東を向いているような女性は嫌だといって、八重を勧められたという。太って剛直そうな八重が鉄砲を構える姿を想像すると会津武士の典型に思える。明治の世に、つば広帽子、着物、靴、そして夫を「ジョー」と呼ぶ八重の姿と生き様は奇抜に映った。徳富蘇峰は「鵺」(ぬえ)と呼んだ。なお蘇峰の姉は湯浅治郎の後添いである。安中教会を見ながら襄の感化でクリスチャンの洗礼を受けそして、県会議長となって楫取素彦と共に廃娼に貢献した湯浅を思った。彼は安中教会設立に尽力したのである。

 展示では、襄が密出国に成功しアメリカで人に恵まれ変身していく様が語られる。それを見て、吉田松陰がもしアメリカに渡っていたら何をしたかと思いを巡らせた。松陰、楫取、湯浅、襄、人間の絆は面白い。(読者に感謝)

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2013年1月29日 (火)

人生意気に感ず「首相所信表明。偵察衛星。北の核実験。楫取の修身説約」

◇首相の所信表明から珍しく緊張感が伝わる。28日通常国会が召集され第二次安倍内閣初の所信表明が行われた。安倍氏は地獄を見たと言われた。最初の内閣を短期で辞職、国民からは坊ちゃんが放り出したと非難された。首相にカムバックするのは異例。「政治的挫折や過去の反省を教訓に」という発言に地獄を見た男の国難に向かう決意が見える。また、「私の決意の源は深き憂国の念にある」という表現からは岸信介を祖父に持つ等彼の政治的背景を感じる。所信表明演説は総じて内憂外患の危機に対するものだった。

 4つの危機を挙げる。経済の危機、復興の危機、外交安全保障の危機、教育の危機だ。特に経済の危機克服及び経済再生を喫緊の課題と位置づける。我々国民は目の前で展開される政治劇をしっかり見つめこれに参加することが中国や北朝鮮に有効に対抗し国内の深刻な課題解決の力を生むことを知らねばならない。

◇情報衛星が軌道に乗った。自民の石破幹事長はアルジェリア人質問題に関し情報の集め方の重要性を語った。人質だけでなく北のミサイルや中国の動きに対しても情報は生死を分けるカギ。

 国際紛争を解決する手段としての武力行使を否定する日本にとって、情報は国民を守る最重要の手段である。偵察衛星打ち上げの意味はここにある。衛星は、27日種子島宇宙センターから打ち上げられた。連続16回、通算21回の成功。我が国の高度な技術力を内外に示す意味もある。今回はレーダー衛星で、曇りや夜でも1mの物体を識別できる。これが機能すれば計4基で、地球上の全ての地点を1日1回以上撮影できる。地球が小さくなった事を感じる。また、種子島に鉄砲が伝わって470年、この間の火力の驚異的進歩に目を見張る。更にロケット技術の躍進は宇宙時代突入を示すものだ。

◇今、世界の耳目は北朝鮮のミサイルに集まる。射程1万キロの弾道弾は米本国に届く。ミサイル発射に対して国連制裁決議が採択。これに抗議する核実験の準備が完了したらしい。シビリアンコントロールのない先軍思想一本の隣国はそれ自体が凶器である。若い独裁指導者金正恩の暴走は恐怖だ。正に偵察衛星の出番だ。

◇県令楫取素彦が企画し全国的に使われた道徳教科書「修身説約」の現物は前橋六供公民館が保存。県教育センター主管事業による全文口語訳が入手可能に。楫取の教育を研究したい。(読者に感謝)

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2013年1月28日 (月)

人生意気に感ず「愛知豊川高体罰。体罰もいじめ。教師早期退職。北朝鮮」

◇県は国の依頼で体罰の調査を実施する。昨今の社会状況から何もないというのはむしろおかしい。いかに発見出来るかが課題。県教委は、分析の上報告する方針らしいが、適切な対応が再発防止の為必要だから重大な事実は直ちに発表すべきだ。

 駅伝強豪の愛知豊川高では昨年、体罰が原因の転校や退学があった。保護者や被害生徒は公表を望まなかったという。騒がれて注目されるのを嫌うのが普通の心理。これは、調査に関する重要な問題点である。

◇体罰といじめは別問題と考えると正しい把握と適切な対応が出来ない場合が生じる。二つは重なる場合があるからだ。前橋のある元体育教師は、度の過ぎた体罰を体験からいじめだと指摘した。同感である。

 今国会に教諭による体罰もいじめに当たると位置づける法案が提出される。「いじめ防止対策基本法案」ではいじめを次のように定義する。「児童、生徒に対して一定の人間関係にある者が行う心理的、物理的な攻撃で、児童らが心身の苦痛を感じているもの」。「一定の人間関係にある者」に教諭が含まれ得る。しかし、体罰の定義との関係はどうなるのか。教師が一層萎縮してしまうのではないかという懸念が生じる。

◇教師の早期退職問題は、教師とは何かを訴える。条例改正で、4月から退職金が減額されるので、早く退職して現行の退職金を受け取る意図だ。3学期の重要な時期に子どもを放り出す、教師の倫理観の低下などが指摘されている。埼玉県では123人というから驚き。文科省は最後まで職責を全うして欲しいと発言。臨時教師で埋めるからいいという問題ではない。教師の志が問われる。プライドはどこへ。教師不信、学校不信がまた進む。

◇北朝鮮がミサイル発射に対する国連の制裁決議を受けて、重大措置の断固たる決心を表明した。核実験実施を指すらしい。今後、衝撃的なことが起こり得ると警告。いつもの瀬戸際外交の脅しである。

◇26日のふるさと塾は厳しい寒さの中参加者が多かった。テーマは朝鮮半島の現実。北は、南に対する優位を競って失敗、国家崩壊をミサイルと核で食い止めようと狙う。ソウル五輪阻止のため大韓航空機を爆破。南は「漢江の奇跡」と言われる経済発展を実現。竹島のこと。朴正煕、金大中など興味ある大統領の物語。朴は旧日本軍人。これらのことを話した。次回はアフリカ。(読者に感謝)

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2013年1月27日 (日)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第21回

「子供が泣くと敵に知られる。それに足手まといだから殺せ」兵士は怒鳴った。この兵士は、これまでも、何か障碍(しょうがい)に当ると子供を殺せと迫った。兵士の鬼のような形相と、次第に大きくなる戦車の音に急き立てられて、子供の首を絞める女もいた。

三人の子供を抱えた女は、兵士の目を掠めるようにして一団から離れていった。女と子供が仲間から離れることは、即、ソ連兵の餌食になるか、又は死を意味していた。彼女も、そのことは長い逃避行の体験でよく承知していた。しかし、今度は、兵士に子供の助命を嘆願する気になれなかった。死ぬなら親子一緒という気持と共に、もうどうなってもよいというあきらめがあった。そして、兵士が憎かった。

山中で、日本兵に出会ったときは、地獄に仏とはまさにこのことかと思われ、嬉しかった。しかし、行動を共にするうちに、兵士は、とかく子供を邪魔にするようになった。敵に見つかる。進むのが遅れると口癖のように兵士は言った。そして、中国人を見つけるとすぐに殺した。

女は、これが橋を壊していち早く逃げた関東軍なのだと思った。また、うまいこと欺して自分たちを満州に送りこんだ日本国の正体がこの兵士に現われていると思えてならなかった。

親子は、一団からすっかり離れ、トウモロコシの芯をかじりながら歩き続けた。そして、夕暮頃、はるか前方に中国人の農家を見つけた。親子は、もうほとんど倒れ込むよう戸口に辿り着いた。

※土日祝日は中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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2013年1月26日 (土)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第20回

③各地の惨状。-井戸は女の死体で埋まったー

松井かずは、逃避行の中で子供を殺した人、あるいは、子供を放置した人のことをよく耳にした。こういう人たちは、飢えや病気に苦しみながら進む道すがら、仲間がばたばたと倒れて死んでゆく様や、行く先々で同じような避難民の死体が至る所に転がっているのを見て、自分もやがてはこうなるのだという思いが意識の底にあって、子供の首を絞める手にゴーサインを下すことができたのかもしれない。

特殊な極限状態に置かれて、正しい判断を下せなかった人も多かったであろう。子供を殺すことに比べたら、殺そうかどうしようかと迷いながらも、何とかその場を抜け出して中国人に子供を預けられた人などは、その親にとっても、子供にとっても、幸運というべきである。いろいろな偶然の重なりや運命のいたずらによって、多くの人生と死、幸と不幸が分けられた。

松井かずが聞いた話の中には、子供を殺さずに共に逃げて、中国人の妻となった人がいる。このような例は、当時、無数にあったのだ。

奥地から方正(ほっせい)県を目指して逃げる一団の中に、三人の幼い子供を抱えた女がいた。一人は背負い、二人は手を引いて、もう1ヶ月も歩き続けていた。この一行、途中で出会った一人の日本兵と共に行動していた。ある時、ソ連軍が迫ったとの情報と共に、戦車の音が聞こえた。

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2013年1月25日 (金)

人生意気に感ず「航空警察ヘリ。いじめ調査。犠牲者10人」

◇文教警察の月1委員会(24日)。国から体罰につき調査依頼があったと報告。私は調査の効果をあげるには方法の工夫が必要であると発言し、結果を委員に示すことを求めた。児童生徒へのアンケートでは、具体的項目を示し、無記名で、家で書かせ、封をして提出させる等の配慮を検討するという。高崎への移動のバスで教委は、教師の懲戒免職を発表。女子生徒と性的関係を結んだもの。午後記者発表の予定。

◇県立高崎高等養護学校を視察。知的障害者が実習に励む姿を見た。整った設備の中で生徒は礼儀を指導されていると見え、「ハイ」、「ありがとうございます」と言葉を交わしていた。人間の可能性を引き出し育むには愛情と人間の理解が必要。ここに、教育の究極の原点があると思った。校長が絶滅収容所アウシュビッツのフランクルのことを口にした事に驚いた。意図は何か。人間の極限の可能性を胸に置く意か。「夜と霧」を思い出して思った。

◇この日のメインは警察航空隊の視察。ヘリに乗る前にプロのミュージシャンの経歴をもつ田中巡査(31歳)の歌を聞いた。創作3曲は、「手をあげて」、「暴力団を追放しよう」、「振り込め詐欺だ」。NHKでも取り上げられ各地で大変な人気。きっかけは、署長に勧められ歌を作ったこと。初演は幼稚園とか。「道路を渡る前には一度止まりましょう、車に気をつけて、皆で手を上げて」とイケメンのお兄さんのギター姿はかっこいい。効果大と思った。

 ヘリで見る眼下の世界は前回と一変。北関東道、上武国道、50号と、鳥の目で容疑者を追う。高速交通の時代、犯罪に対抗する決め手である。災害対策にもヘリは不可欠だ。速度感がほとんどない。ゆっくりと動いていると感じるが時速200キロ。市街から鍋割を越えると白銀の大沼でワカサギを釣る姿が。ヘリから降り、テレビのインタビューで、犯罪対策と人命救助の為ヘリは抜群と感想を述べた。

◇日本人犠牲者は10人となった。アルジェリア人質事件に巻き込まれた17人の安否が判明。損傷が酷く確認が困難だった事から事件の凄惨さがうかがわれる。

 テロの犠牲になった日本人は過去に多いがこの事件の特色は海外に展開する企業の関係者だということだ。氏名公表の是非が問題となっている。事件の真相を究明し、事の深刻さを国民が認識するためには公表すべきだと思う。(読者に感謝)

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2013年1月24日 (木)

人生意気に感ず「北朝鮮制裁強化。人質更に3人。はやぶさ2。史都萩入会」

◇北朝鮮のミサイル発射に対する制裁強化を国連安保理は全会一致で採択。北朝鮮は強く反発し、ミサイル発射の継続を表明すると共に、3度目の核実験を示唆した。世界の非難を浴びながら性懲りもなく非道を行うしぶとい国だと思う。

 狂気の隣国は我国にとって脇腹に突きつけられた凶器。今月の「ふるさと未来塾」は主に北朝鮮を話す。大陸間弾道弾を持ち核開発を行う国家目的は何か。拉致、ラングーン爆弾テロ、大韓航空機爆破、破綻した経済と飢える国民などを扱う。特に拉致については小泉首相(当時)が訪朝し金正日が拉致を認め謝罪した歴史的出来事を話す。「ふるさと未来塾」は今度の土曜日(26日)、午後7時、日吉町の市総合福祉会館で。無料。請う参加。

◇アルジェリアからの悲報が続く。既報の日本人死者7人に続き、昨夜(23日)不明3人のうち2人の死が確認された。その1人は、「日揮」の最高顧問新谷正法さんだという。

 現地の目撃情報としてテロリストは日本人の首に爆弾を着け盾にしたとある。盾にされた人はどうなったか。正に最前線の企業戦士。国による安全の保障がないと、今後、危険地域に出ることを日本人はしりごみするだろう。国際戦略は日本経済の生きる道。ここに、自衛隊の役割の再検討の問題がある。

◇「はやぶさ2」の事業費が4倍になる。25年度文科省予算原案で明らかに(22日)。文科省が打ち出した「先端科学技術への挑戦」は教育改革を目指すと同時に日本の産業発展に結びつく。

 平成22年8月、「はやぶさ」は、3億キロ離れた小惑星からサンプルを持ち帰るという快挙を遂げた。支えた力には富岡市の町工場「IHIエアロスペース」の高度な職人技があった。子ども達に夢を与え日本人を勇気付けた事業だった。「はやぶさ2」の計画に対して民主党政権は「1番でなくてもいいでしょう」と言って事業費を大幅に減らそうとした。競争すべきことは断固として1番を目指すべきで「はやぶさ2」はその象徴。目先の利を目的としない点がいい。

◇萩の中原さんから「史都萩」が送られた。楫取素彦の貴重な資料も載っている。「史都萩を愛する会」に入会した。史都萩に関わる情報の交換・発信を行う会。前橋は友好都市で萩から送られた夏みかんの木も実をつけた。萩を知り楫取を広め「史都前橋」につなげたい。投稿を求めているので、時々実現したい。(読者に感謝)

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2013年1月23日 (水)

人生意気に感ず「企業戦士と自衛隊・柔道の体罰。上毛の誤記」

◇アルジェリア政府の強硬策は酷過ぎる。日本人9人が殺害され、人質死亡の確認は23人に達し更に増えそう。民主化が進まぬ国でこういう結果が起こる。子どもの頃、アフリカは地の果ての暗黒大陸で夢と冒険の世界だったが、今や日本人企業進出の最先端地である。犠牲となった人々は企業戦士である。民間の自衛策には限界がある。アフリカの発展に関する日本の寄与が今後増大することは必至。企業戦士をはじめ日本人の保護は日本国の課題である。その手段は何か。突き詰めて考えれば自衛隊である。平和憲法の下で、自衛隊をこの分野で活用する時が来た。自衛隊の究極の目的は国民の生命を守ることになる。

 現在の法律では海外の日本人の危機に対し自衛隊は限定的にしか動けない。今回のような事態に際し自衛隊が出動し日本人を警護し避難を助けることが出来るよう法整備すべきである。我々や身近な人が海外の危険地で危難に遭遇する可能性が常にあることを考えれば、自衛隊活用の検討は焦眉の急である。

◇大阪高2の自殺を機にスポーツの指導は転機を迎えより科学的なものに変わるだろう。旧日本軍を連想させる「殴れば強くなる」という神話は否定されねばならない。元体育教師の証言では事件になるのは氷山の一角らしい。

 このような折、今度は東京の私立高柔道部の体罰問題が東京地裁に訴えられた。私は県柔道連盟顧問なので注目した。女子生徒は柔道顧問から鉄棒で殴られ、また、激しい稽古を強いられ骨折させられたと訴えている。

 これからのスポーツの指導者は「体罰は違法」を再認識して、それ以外の方法で精神に刺激を与え自律的高揚を促す工夫を研究しなければならない。多くのスポーツの分野で生き生きと頑張る若者を見て、それは可能なのだと思う。「心の扉は内側からのみ開かれる」のだ。

◇上毛新聞の誤記に訂正を求めた。22日の16面、楫取素彦に関する私の講演の紹介に誤りがあった。「1970年には同市住吉町に日本初の機械製糸場を建てた実績などを話した」とある。正しい年代は1870年(明治3年)で単純ミス。また、機械製糸場を楫取が建てたと読める。楫取の県令赴任は明治9年である。私は、前橋藩が機械製糸場を作ったことを挙げ、糸の町の実績を踏まえて楫取は新産業を更に発展させたと述べた。記者の素養と紙面に臨む姿勢が問われる。地方紙発奮の糧にして欲しい。(読者に感謝)

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2013年1月22日 (火)

人生意気に感ず「入試の中止。警察初点検。萩から女医の漫画」

◇体罰で自殺者が出た大阪・桜宮校の体育科入試中止問題で橋下市長の説明と生徒の発言があった。非公開の全校集会だが伝えられる所からすれば、市長の説明と「中止」は噛み合っていない。生徒の発言は光る。教委は見識を示せるか。

 市長は「一線を越えている。クラブの在り方を考えもう一度全国に誇れる桜宮高にして欲しい」と主張。中止でなくも可能性であろう。生徒は「市長は人生は長いというが今しかない時間を大切にしたい。入ってくる子にとって受験は一度だけ。その機会を奪って欲しくない」と発言した。他者のための発言である。

 発言の機会を持たない多くの受験生がいる。入試には彼らの人生がかかる。中止せず改革を断行する道を選ぶべきだと思う。

◇前橋東警察署の初点検に出た(21日)。珍しく公安委員長が出席し祝辞を述べた。私は挨拶の中で警察官の不祥事に触れた。警察力の発揮には市民の信頼が不可欠だが、最近の警察官の不祥事は深刻である、日本人の心の沈下が背景にある、萎縮せず胸を張って使命を果たして欲しい、というもの。白バイの実技披露で、女性警官が800ccを軽快にこなしていた。

◇アルジェリア人質事件の現場の惨状は想像を絶するものらしい。人質48人死亡、そのうち日本人の死亡7人が確認された。また、断片の情報が次々流れている。テロリストは「血盟団」を組織、政府の特殊部隊は「ニンジャ」を名のる。「人質は首に爆弾をつけられ完全にパニックだった」、追い詰められたテロリストの最後の言葉は、「まだ人質の生き残りがいるが全員を吹き飛ばしてやる。軍が近づいた。神は偉大なり」神とはイスラムのアラーだ。イスラム対キリスト教の世界、ビンラディンなき後の新たな対立の構図が生れるのか、日本の経済活動がグローバル化する中で極めて不安である。

◇萩市から興味ある漫画のコピーが届いた。長門時事新聞に連載された楫取素彦関連である。群馬に来る前の楫取が住んだことのある三隅町にはこれ迄に3人の名誉町民がいた。その一人、女医中原篷(とま)の物語である。篷の父中原復亮(またすけ)は群馬県令楫取に呼ばれて県土木課に入った。篷は前橋の小学校、前橋英学校を卒業後、東京医学専門学校に進み女医となる。彼女が三隅で医業を通じて地域医療に大活躍する様が生き生きと描かれている。楫取県令時代の県土木課長磯村應も山口県出身であった。楫取は古里山口から群馬県庁に人材を引いたようだ。他にも山口出身の県職員が居たのだろうか。(読者に感謝)

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2013年1月21日 (月)

人生意気に感ず「アルジェリアのテロ。ダッカとペルー。たまゆら有罪」

◇アルジェリアで起きたテロ事件に日本も巻き込まれ深刻な事態となっている。日本人1人が殺害され更に10人の安否が不明等情報が錯綜している。人権と人命の尊重は国によって事情が違うから人はどの国で事件に遭遇したかにより運命が異なることになる。国際化時代の各人共通の課題である。アルジェリア政府は人命より鎮圧を優先させた感がある。「交渉はしない」と高官は語る。

 脱出した日本人は目の前で2人が射殺されたのを見て死を覚悟したと証言。「人質23人死亡、増える恐れ」、「日本人9人処刑」などの情報もある。

◇日本がこのようなテロと出合ったら我々はどうすべきか。日本は人命を最大限尊重する国だがテロ撲滅と両立させねばならない。

 思い出すのは1977年(昭和52年)の日本赤軍航空機ハイジャック事件。政府(福田総理)は人命は地球より重い」として犯人の要求を呑んだ。ぎりぎりのそしてべストの選択だったのかが問われ批判もあった。

 また、1996年12月発生したペルー日本大使公邸占拠事件は、その年4月に私は南米行政視察で公邸を訪ね青木大使(当時)と会っていただけに衝撃は大きく記憶が鮮明である。フジモリ大統領(当時)は127日間テロと対峠した後武力で鎮圧し「ペルーはテロを許さない。そのことを世界に示したのだ」と叫んだ。フジモリはテロに屈した日本を批判していた。

◇「たまゆら」で有罪判決が下った。2009年(平成21年)3月21日私は「静養ホームたまゆら」の惨劇の跡を視察した。田畑が広がるのどかな丘、黒く焼けた木造建物の柱や壁は猛火の激しさを示していた。「夜の宿直は1人」、「中は迷路のよう」、「夜は施錠」こんな事実が伝えられていた(323日の私のブログより)。

 前橋地裁は、88歳の元理事長に禁固2年執行猶予4年の有罪判決を下した。「火災の発生や拡大は予見できた、入所者の安全に関わる注意義務を怠った」として業務上過失致死罪に当るとした。

 この事件が全国的に注目されるのは、高齢社会の行き場のない高齢者に対し行政が対応出来ない現実が全国的に存在するからである。

 県内の特養・入所待機者は8878人。県は今後3年間で1235床の増床を計画している。受け皿は将来にわたり不足する。そして無届有料老人ホームはどうしても安全面の課題がある。10人の死を活かさねばならない。(読者に感謝)

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2013年1月20日 (日)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第19回

② ソ連の惨敗。-野獣のソ連兵―

 ソ連国境に近いある開拓村では、女たちは、ソ連兵が襲撃してきたらどのように死のうかと、そのことばかり話していた。そして、避難行の途中でソ連兵に追い詰められたとき、女たちは皆井戸に身を投じ、井戸は女たちの死体でいっぱいになったという。

 情報の乏しい避難途中の人々にも、このようなソ連兵の目にあまる暴行の話が次々と伝わっていた。怯えた女たちは、髪を切り、顔に泥を塗り、胸のふくらみはぴったりと布を巻いて押しつけ男に変装して逃れようとしたが、飢えた野獣の嗅覚を欺くことは至難のことであった。

 ソ連兵は汚い女は嫌がるという噂を聞いたある娘は、幾日も顔を洗わず、衣服の汚れも落とさず、そして、衣服の縫い目や髪の中に蠢く虱を取ろうとしなかった。肌を這うソ連兵の手を創造すると、この白い小動物は、自分の身を守ってくれる可憐な生き物とすら思えるのだった。

 しかし、娘の願いは無惨にも踏みにじられた。ある日、逃避行を続けるこの人たちこの人たちの所へも、ついに女を求めるソ連兵が現れたのだ。その端麗な容姿の故か、この娘は真っ先に目を付けられ、変装は見破られ、他の2、3の女と共に連れ去られ、二度と帰って来なかったという。

※土日祝日は中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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2013年1月19日 (土)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第18回

② ソ連の惨敗。-野獣のソ連兵―

 人々の行く手には、大きな川が待ち受けていた。あるべき筈の橋は爆破されて、崩れ落ちた橋の残骸を黒い濁流が洗っている。人々は浅い所を選び、胸まで水につかりながら、流されないようにお互いに手をしっかり握りしめて水の中を歩く。川底には、石があり、穴があり、深い所もあった。鎖になって進む前の人がすっと見えなくなる。はっと立ち止まると、次の瞬間、数メートルの先の急流を叫びながら流されてゆく姿が見える。手の鎖にひっかかるように、上流から死体が流れてゆく。淀に漂っている兵隊の死体もある。子供の手を放してしまって半狂乱になっている女、水を飲み、もがき苦しんでいる人。川は何かに怒っているように流れている。一団が川を渡り終えたとき、三分の一ほどの人が姿を消していたという。

 2ケ月ちかくも雨が降り続き、それが止むと今度は、うだるような暑さがやってくる。毎日、大陸性の強い日射しに照らされて、先日までのぬかるみは干上がって固まり、人の足跡やわだちや自然の凹凸は素焼きの焼物のようにかちかちになっていた。その上を裸足で歩くことは大変な苦行で、足から血を流す者も見られた。

 満州の奥地から逃げ出した人々は、南へ南へと向かい、目指す所はチチハルやハルビンや牡丹江などの都市であった。そこで汽車に乗り、海へ出て、故国日本に帰ることを夢見ていた。彼らの行く手を妨げ、苦しめるものは、雨や酷暑や病気、それに暴民の襲撃など実に様々であったが、中でも女たちが恐れたものはソ連兵の暴行であった。松井かずの身近かで起きたような事件が、至る所で繰り広げられていたのである。

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2013年1月18日 (金)

人生意気に感ず「御巣鷹の悲劇。上野村から楫取の感想文。新たないじめ対策」

◇B787機緊急着陸の衝撃は世界を駆け巡っている。乗客137人は生きた心地がしなかったことだろう。墜落と思った人もいた。空の事故は誠に恐ろしい。私は飛行機に乗る時、時々、御巣鷹の惨事を思い出す。上野村の尾根に日航機が落ち520名が亡くなったのは1985年(昭和60年)である。あの地獄の出現から28年近くが経つ。

 最先端技術の結晶だがそれを管理するのは人で、事故は人の不注意から生じる。そして不注意を生むのは科学の過信と慣れである。あんな巨体と重量が空を飛ぶことへの素朴な恐れを私たちは空の日常化の中で忘れてしまうのだ。

 この際、航空機事故の恐怖を共有し活かすべきだ。日航機に遺された遺書は時を超えて生々しい。「もう飛行機には乗りたくない、どうか神様助けて下さい」、「恐い、恐い、恐い、助けて、死にたくない」、「死ぬかも知れない、みんな元気でくらして下さい、さようなら、機内よりがんばろうの声、スチュワーデスは冷静だ」

◇御巣鷹の麓上野村から楫取素彦顕彰会に素晴しいプレゼントが届いた(17)。上野小学校・中学校の生徒45人からの「楫取素彦読本」の感想文である。

 楫取が百数十年を経て小さな胸に届いたと思うと胸を打つ。6年生Mさんの文には、次のような言葉がある「私は、楫取素彦の道徳の教えで差別やいじめはよくないということが分かりました。これからも差別やいじめなどしないでいきたいです」、また、中2のKさんは語る、「私はこの本を読んで楫取素彦や吉田松陰を知りすごいと思ったことがあります。それは鎖国政策の中アメリカに渡ろうとしたり、文明開化の行き過ぎを抑えようとしたりと、皆自分の意見や信じる事をまっすぐ通そうとしている所です。反対などがある中自分の正しいと思うことをつきとおすと言うのはとても難しいことだと思うのです。自分もみならいたいです」私は上野村の学校で楫取を講演したいと思う。

◇次年度予算に関する自民政調会で教委は新に始めるいじめ対策を説明した。それは、子どもに主体性をもたせるもので、県内を12の地域に分け、いじめ強化月間を設け、各校の取組みを発表させる。互いに他校、他地域の工夫や取組みを知るようにすれば、刺激と参考になる。そして、メインの目標として「いじめ撲滅宣言」を出させるという。教師や地域がサポートする中で子どもたちの自主活動としてこれらが進めば効果は大だろう。(読者に感謝)

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2013年1月17日 (木)

人生意気に感ず「体罰で入試中止。知事との懇談。787緊急着陸」

◇入試中止とは驚きだ。橋下市長が市教委に伝えた。大阪高2自殺生徒が所属した体育科の今春の入学試験。生徒の受け入れ態勢が出来ていないことが理由という。教委委員長は今すぐには受け入れがたいという判断を示した。

 市長の記者会見の姿から政治家のパフォーマンスを感じてしまう。田中真紀子前文科相の大学設置不認可発言を連想する。教育の見地からは勇み足ではないか。

 生徒の死は限りなく重く、顧問教師の体罰は呆れる程だし学校の混乱もあるらしい。それでも体育科を目指してきた多くの中学生の姿が目に浮かぶ。名門強豪だからここを純粋な気持ちで目指した中学生は多いだろう。入試を目前にした中止は彼らの夢を壊し、将来にも影響を与えるに違いない。教育的決断は冷静に下すべきだ。多くの議論を呼ぶだろう。

◇2月議会を前にして知事との政策懇談会があった(16日)。国の緊急経済対策を踏まえた議論が行われたのである。国の対策は地方の施策と連動する。国の緊急対策の柱に「成長による富の創出」があり、私は、その中の具体的項目として示される①「民間投資の喚起」と②「企業の海外展開支援」について発言し知事の意見を求めた。

 ①に関する発言は、県が先日発表した「電源群馬プロジェクト」に関する。県は、太陽光、水力、風力など再生エネルギーの普及促進のため部局横断の推進会議を設ける。これまでは関係部門がばらばらに進めてきた。

 私は市町村や民間との連携で行うべきと主張。知事もそのつもりだと答えた。再生可能エネルギーは「3・11」の原発事故が突きつけた大問題。これ迄に私は農業用水を小水力発電に利用すべきことなど主張していた。民間の参加で新しい仕事と雇用が生れる。

 ②に関する発言のポイントは最近の中国情勢である。県は国際戦略を掲げ上海に事務所を設け中国との経済交流を進めようとしている。事務所の開設は4月である。私は群馬県日中友好協会の設立を進めている。

 ところで、尖閣を巡る中国との対立は依然として深刻で、最近の中国は戦争の準備を進めているような状況だ。私は自分の意見を述べ知事の見解を聞いた。

 知事は最近のマスコミ報道が異常であること、それに振り回されないで冷静に対応する態度を示した。私も同感で、日本はおたおたすべきでない。中国政府は人権問題やチベットなど少数民族問題、一党独裁への批判などの国内問題の緊張を外へそらす為に「尖閣」を使っているとも見られる。

 世界の工場中国は、その製品の部品を日本に頼っている。圧倒的にすぐれた部品の調達先で日本に代わる所は世界中どこにもないと言われる。だから中国にとっても日本は不可欠の存在なのだ。 

 このようなことを念頭に、私は中国から寄せられる情報からしても反日の騒ぎはかなり沈静化している、大局的に考えて対応して欲しいと要望した。

◇ボーイング787が煙を発生させ高松空港に緊急着陸。このニュースは直ぐに1985年(昭和60年)の御巣鷹日航機墜落を想起させた。大事故がしばらくない。そろそろという危惧もある。機体部品の35%は日本メーカーのもの。世界に冠たる技術立国日本の面目と多くの人命がかかる。787のトラブル頻発は国際的重大事である。(読者に感謝)

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2013年1月16日 (水)

人生意気に感ず「県は体罰調査を。日赤経営審。中国に楫取読本を」

◇自殺者・年3万人の時代が続くなかで生徒の自殺は特に異常である。生きる力を目的とし生徒を守る事を第一とすべき組織の中の出来事だからだ。繰り返し起きている事は教育組織の敗北を意味する。本県では平成22年、桐生市の小6上村明子ちゃんの死、平成23年には、大津市中2生徒飛び降り自殺。この2つのいじめによる自殺は衝撃的で記憶に生生しい。マスコミの動きは凄まじく学校はパニックに落ちた。

 今回、大阪高2の自殺は教師の体罰が原因とされるだけにより深刻だ。私は、いじめも、体罰も、共通の問題だと思う。学校と教育委員会の管理体制が問われ教育の無力が指摘されるべきだ。

 学校の異常事は共通の病根があるから連鎖するように続く。本県も例外ではない。平成21年高商バレー部の体罰問題が議会で取り上げられたがもう忘れられた感がある。問題再発前に調査せねば意味がない。県教委はこの際県下の体罰を調査すべきである。

◇日赤の経営審議会で決算状況につき質問した(15)。収入については未集金の状況と対応、支出については、ジェネリックの問題だ。

 病院は受診を拒めないこともあって未集金が多い。特に問題なのは支払い能力がありながら支払わないケース。1億6千万の未収をかなり減らした事が説明された。悪質対応には債権回収業者の利用までしているとのこと。特許期間の切れた後に作られた薬(ジェネリック)は安価だが信頼性が問われる。日赤の採用率は20%でメーカーを厳しくチェックしていると答えた。医師の委員は厚労省は経済的理由で勧めるが品質に不安があること、又、山本市長は医療費削減のため使用を広げるべきと、それぞれ発言した。アメリカなどは50%以上だという。

 移転問題では関東農政局から優良農地ゆえ予定地を小さく出来ないか検討を迫られていることが説明された。

 西安の大学に楫取の「読本」を送った(15日)。日中議連で中国の歴史都西安を訪ね西安外事学院の日本語を学ぶ生徒に小講演をしたのは平成23年11月のこと。西安は昔の長安。兵馬俑に度肝を抜かれ朝の長安街を走ったことが懐かしい。友人のTさんが日本語講師をしていて、教材に使いたいというのだ。中国の学生は明治維新に強い関心を示す。初代県令楫取素彦を通して、明治と群馬を知る一助になればと思う。(読者に感謝)

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2013年1月15日 (火)

人生意気に感ず「94歳老とニューギニアの打ち合わせ。体罰の常態化構造化」

◇満94歳のその人は車で乗り着け、帰りは狭い場所で巧みに方向転換して去って行った(13日)。地獄の戦場ニューギニアの生還者岩田亀作さんである。

 来訪の目的は、私と共同で行う講演の打ち合わせ。「君たちは戦争を見たか  人生最後の講演」(31AM10時、群馬ロイヤルホテル入場無料)。私とは何度かニューギニアを語る共同企画を実施してきた。最後の講演と銘打ったのは私で、本人はそんなことに無頓着。耳が遠いだけで腰も曲らず頭脳は明せきである。

 若い人が多いから面白い話に絞りましょうということで、ダンピール海峡、サラワケット越え、「毒殺」を話すことにした。毒殺とは衛生兵だった岩田さんが撤退の時上官から「重症病者に飲ませろ」と指示された事件である。

 私は平成13年慰霊巡拝でパブアニューギニアを訪ね亀作さんの話を思い出したながら各地を見た。小著、「今見る地獄の戦場」の中で亀作さんのことに触れ、「満83歳だが、かくしゃくとしていて、車を運転し、その物越しからは若さを感じる。端正な顔立ちと笑ったときの優しい表情からは地獄の戦場から生還した猛者の面影は感じさせない」と書いた。

 あれから10年、変わらぬ静かな風貌の奥にダンピールを泳ぎサラワケットを登った根性を感じる。一度、この人の生死感を聞いてみたい。講演ではこのことも語って貰うつもりだ。

◇元高校体育教師から体験を通した体罰の実態を聞いた。大阪高2の自殺に関して次々と様々な事実が出ている。頭を出した氷山の広く深い現実を窺わせる。部活の体罰が常態化し更に構造的な問題となっているようだ。

 元教師は語る。「クラブ活動の実績は校長の評価につながっている。指導に当たる教師は凄い情熱を注ぎ、まるで調教師で叩いて鍛える、授業より部活を重視する、弱者優先の欧米のスポーツ指導と全く違う、先生によるいじめだ等々」

 桑田元投手は語る。「体罰は不用、子どもの自律を妨げ成長の芽を摘みかねない、毎日のように練習で殴られた、体罰に愛情を感じたことはない」と。

 橋下市長は、スポーツの世界に少しは必要かという誤った考えを持っていた、全く意味がないという科学的データもある、日本は世界的に遅れていると主張した。

 本県も本格的に議論し改革に取り組む時。間もなく始まる2月議会で取り上げたい。

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2013年1月14日 (月)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第17回

② ソ連の惨敗。-野獣のソ連兵―

背中に子供を背負い、もう一人の小さな子を引きずるようにして歩いていた女が、リーダーの袖をつかんで言った。

「少し待って下さい。お願いです。子供がもう歩けないんです。熱が出て具合が悪いんです」

「だめだ、1人の子供のために、みんなを犠牲にできない。子供を置いてゆくか、それができなければ始末しろ」

血走った目を向けて、リーダーは怒鳴った。女はなおも哀願するが、リーダーは耳を貸そうとしない。女は、石のように動かない子供を抱いて道端に座りこんでしまった。

「こんな所に止まったらソ連兵に連れてゆかれる。ソ連兵が近づいているのよ。歩ける者だけが行くのよ。しょうがないでしょ」

仲間の女がヒステリックに怒鳴った。その時、また、キュルキュルと戦車の音が近づき、そして遠ざかって言った。

「何をしている。お前の子供のために、みんなを犠牲にするのか」

リーダーは、もう我慢ならぬとばかり血相をかえて叫んだ。リーダーの目に促されるように、そばにいた2人の女は、両側からうずくまる女の腕をとって早く早くとせきたてた。もう、子供はすがりつく力もなく、空ろな目を母に向けている。

「かあちゃん」

後ろでかすかな声が聞こえた。

「振り向いてはだめ」

腕をかかえている一人の女が言った。

誰かが、子供の口に薬を注ぎ込んだ。子供は、ひくひくとけいれんし、直ぐに泥の中に顔を埋めて倒れた。振り返った女の目に、この光景が飛び込んだ。

「わあー。かあちゃんも、後から直ぐ行くからねー」

泣き叫ぶ女の声を打ち消すように、ひときわ大きな雷鳴が轟いた。

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2013年1月13日 (日)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第16回

② ソ連の惨敗。-野獣のソ連兵―

 また、ある開拓団では、人々は、わずかの必需品を持って避難を始めたときに暴徒に襲われた。暴徒は逃げ惑う開拓民を殴り、荷物を奪い、人々の衣服を剥いだ。手を合わせ哀願する女にも彼らは容赦しなかった。女の下着の最後の一枚まで剥ぎ取る彼らの行動は、単に困窮から物を盗る賊の範囲を超えていた。女たちは、恐怖のあまり、トウモロコシ畑に入りただうずくまるだけであった。

 次の話は、ソ連との国境に近いある開拓団の人々の姿である。

 満州の夏は、毎年よく雨が降る。敗戦の夏もよく雨が降った。黒龍江省松花江沿いの一帯は、二ヵ月近くも雨が続き、本流も多数の支流も増水していた。奥地の開拓村から逃れてきた人々は、この辺りの膝までつかる泥の中をいく日も歩き続けていた。平原の上を厚くおおった黒い雲の中を閃光が走り、雷鳴が轟く。人々が身を伏せる所からほど近い丘の上をソ連の戦車の音が近づく。その時、またひときわ大きな閃光が走り、黒い戦車の姿が大きく空間に浮き出た。それをやり過ごして人々は、また無気力に足を引きずるように歩き出した。

道には、至る所、死体があった。草の中にうつぶせた死体、首を絞めた布が首に巻きついたままの子供の死体、目を開き口から泡を出した死体等、様々な死体がどこまでいっても尽きることなくあった。人々は、死体をみてももはや驚かなかった。人々の目には、それらは単なる物体と映った。

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2013年1月12日 (土)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第15回

② ソ連の惨敗。-野獣のソ連兵―

 この頃、日本内地では、進駐軍によって婦女子がどんな被害を受けるかが大変心配されていた。ちなみに、群馬県史によれば、県から各市町村に対し、「進駐軍に対する県民へのご注意」が配布され、それには、「進駐地婦女子心得」として、次のように書かれていた。「服装は何時も正しく且つ地味なものを用い、薄着とか肌を見せる様な恰格はしないこと。特に、事故の未然防止はモンペ着用に限ることを忘れぬこと」と。心配されたような混乱は、おおむね起きなかったのである。

 松井かずたちは、この通北に45日間とどまった後、ハルビンに向かった。この頃になると、彼女たちの耳に各地からの情報が次々に伝わってきた。それは、どれもが常識では考えられないことばかりだった。その幾つかをここで取り上げたいと思う。

③各地の惨状。-井戸は女の死体で埋まったー

 ある開拓団は、全員18名。1人の若い教師の他は全て女と子供であったが、まわりを数百人の中国農民に囲まれて、包囲網がちぢまる中で人々はパニックに陥った。1人の子供が急に泣き出すと、連鎖反応のように他の子供も泣き出す。子供たちの泣き声と外の暴民の奇声とは、女たちから理性と平静さを奪った。ある女は、髪を振り乱し、泣き叫ぶ子供を抱え、井戸に手をかけてのぞき込み、今にも飛び込もうとしている。また、ある女は、何かを叫びながら子供の首に手をかけている。狂乱の中を血走った目で走り回っていた教師は、どこからか日本刀を持ち出してきた。彼は、既に逆上していた。阿修羅のような形相で女、子供を刺し殺し、赤い血の海の中で最後に自分ののどを刺して自決した。

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2013年1月11日 (金)

人生意気に感ず「放射能研究拠点・核廃棄物の無害化。体罰・自殺の背景」

◇福島に放射能研究拠点ができる。さて、原発事故の教訓は恐らく日本の将来を左右する最大の課題。原発の行く手に立ち塞がる最大の壁は使用済み核燃料処理である。我が放射能対策特別委は昨年六ヶ所村の再処理工場を視た。厳重極まりないチェック体制と科学の粋を集めた内部の仕組みに圧倒され、同時に事の重大さの一端を肌で感じた。原発を否定する論処の1つに使用済み核燃料の処理が確立しない点があげられている。

 政府は福島県内に放射性物質の分析、研究施設を設け、ここで放射性廃棄物の分析や処理保管方法等の研究を行う。9日、この方針を固めた。事故県福島に設ける事に注目する。

 今後、中国等アジアで原発が増え事故も予想される。日本の研究は大きな貢献になり正に教訓を活かす道である。

◇高レベル放射性廃棄物は安全なものに変化するまでに十万年もかかる。こんなに長い期間確実に管理することは不可能に近い。これを科学の力で乗り越える努力が行われている。核廃棄物の短寿命化と無害化の研究が世界中で行われている。日本では東海村のジェイパークで研究が行われている。福島県に設ける放射能研究拠点もこの方向に結びつくのではなかろうか。

◇大阪の桜宮高の体罰問題は根が深い。衝撃の全貌が姿を現しつつある。死に至る迄に様々なサインが出ていた。それを感知して対応する可能性は小さくなかった思う。命を救うことが出来たのではないか。

 サインの中で注目すべきは、最初の情報が市の「公益通報制度」の窓口に寄せられたことだ。教員も含め市職員の不正・違法行為を正すことを目的とする制度。正規の制度に乗った情報を関係者は真摯に受け止めるべきであった。

 情報の主は、実態を述べ調査改善を訴えた。市の指示を受けた校長は全顧問に尋ねたが生徒への調査はせず体罰なしと報告。通報者保護も制度の目的だが生徒への質問と両立可だ。

情報は2011年9月7日、自殺は1年後の2012年12月23日。この間の調査で実態が分かった筈。学校は自殺後に生徒への調査をした。このような怠慢と緊張の欠如を全国の教育界は我が事として注目すべきではないか。繰り返される生徒の自殺を過去に遡って一覧表にし、原因と経過を皆が認識することを提案したい。

生きる力を教える教育の現場で生きる力の究極たる命が失われることの深刻さを、その可能性も含めて重く受け止めねばならない。(読者に感謝)

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2013年1月10日 (木)

「お焚上げの炎。体罰死。除染の手抜き」

◇9日、八幡宮でお焚上げの儀式。正月の神事でダルマが焼かれる。考えてみると前橋市の中心街は神社仏閣を初めとして街並みは変化し昔を止めているものは少なくなった。八幡宮は数少ない歴史と伝統を継ぐ姿。ダルマから上がる紅連の炎は変化に耐えて生きる市の血潮に見える。山本市長の和服姿は伝統文化尊重のメッセージであろう。ダルマをまかせて買い、屋台で五百円のもつ煮を食った。寒気の中、祭りの味が腹にしみる。

◇部活の体罰事件は悲惨だ。大阪市高2の自殺。通夜で母は、腫れた顔を指しこれは体罰ですか指導ですかと顧問に問いただしたという。

 人の命は何物にも替え難い。教諭の責任は重大だが、熱血と言われる指導者がまた社会的に葬られ、教育界は萎縮し沈下する。こういう事態を避けるのが学校管理者の責任ではないか。

 いじめ、体罰とも、結果が表に出て大騒ぎし、未解決で終わり、繰り返す。平成22年、桐生市の明子ちゃん自殺で日本中を注目させたあの騒ぎはどこへ行ったのか。

◇平成21年に体罰に関する最高裁判決があり、この年6月の議会で私は現場の混乱を避ける為体罰判断の基準作りを提案した。県教委は、判決を基に基準を作ったが現場で活かされているか。

 最高裁判決は天草市の小学生が体罰で心的障害を受けたとして賠償を求めた訴訟の逆転判決。児童が教員を後ろから蹴った。教員は胸元をつかんで壁に押し付け叱った。母は長期に渡り極めて激しい抗議行動を続けた。判決理由の中の指摘である。判決は、「目的、態様、継続時間」から指導の範囲とした。

 県教委の体罰判定基準も、この3要素をあげ総合的、客観的、個々の事案ごとに判断するとしている。繰り返すが、これが現場で活かされているか。基準を活かす前提は、児童生徒父母との信頼関係だ。この際改めて議論しよう。

◇手抜き除染が問題に。原発の混乱の原因に情報への不信がある。それが風評被害と原発反対につながった。「手抜き」はこの流れにある。請負業者の無自覚は国の管理責任につながる。福島で住む場所を失った人々にとっては死活問題である。

 森林の除染は本県の重大課題だが、同じ問題はないのだろうか。私は放射能対策特別委員なので気にかかる。森林県群馬が林業県に脱皮するために森林汚染は重大な課題なのである。(読者に感謝)

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2013年1月 9日 (水)

人生意気に感ず「新春諸行事。警官にウソ発見器。体罰で自殺」

◇8日、大きな歯車が動き出した。10時20分県議団総会では、7月の参院選対策が論じられ村岡氏への黙祷、新星会から自民に移った金井康夫氏の挨拶等があった。11時、県庁舎展望ホールの新春交流会で、松本議長は巳年だから脱皮の時と、又大沢知事は政治の信頼回復をと、それぞれ訴えた。12時半、上毛主催新年交歓会は、例年より参加者が多く活気があった。1万円会費でこれだけの人がと驚く。知事は挨拶で民主が破れたのは八ッ場の大義を無視したからだと語った。大義とは首都圏の水がめと洪水対策のため住民が耐えた苦難の歴史を指す。一連の集いで、政権交替が社会の新しい流れを作り始めたことを感じた。

◇2人を殺し放火した富山県警警部補の事件はまたかと社会に衝撃を与えたが、この警察官、何と、週刊誌に犯行声明を送り生活が困窮しているので買ってくれと要求していたという。警察の堕落極まれりの感を抱く。警察官は身をもって危険に当たり治安を守るサムライであるべきではないか。警察の腐敗は日本の凋落を象徴する。本県でも警察の再生は急務である。

◇警察庁は警官採用にウソ発見器導入を検討している。試験に際し犯罪の前歴を隠して採用され同じ過ちを犯す例が多いからだ。追い詰められた警察の窮余の一策だろう。

 私は常任委員会で採用時の工夫と警察学校の教育を取り上げてきた。ところで、ウソ発見器には人権と受験者減の観点からの反対があるという。

 しかし、人権は重要だが絶対ではない。この場合余りに大きい公共の福祉と比べたら乗り越えられる論点だ。受験者減の恐れは取りに足りない。警官の採用試験を決める県人事委員会はこの際思い切った対策を検討すべきである。

◇部活顧問の体罰が原因とみられる自殺が大阪の高校で発生した。部活ではスパルタ指導になり勝。共通の背景があるからこの種の事件は連鎖して表に出る。本県は未然に防ぐ対策を考えるべきだ。本県でも平成21年高商バレー部で女子生徒が監督から体罰を受け不登校となり訴訟に発展した事件があった。議会の質問に、教委は「中村委員の提言でガイドライン作りを進めていると答えた」私はこの最高裁判決を機に教師が萎縮せず指導力を発揮するために基準が必要だと訴えていた。いじめと同じで忘れた頃に繰り返される。(読者に感謝)

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2013年1月 8日 (火)

人生意気に感ず「中国の大学から賀状。中学で楫取を。新年会。林健太郎の書」

◇遼寧師範大副学長曲維さんの賀状には政権交替を機に日中の改善を望みますとあった。同感です、その一助になればと添えて楫取素彦読本を送った。かつて大連外語学院で講演した時、学生が明治維新に強い関心を抱いている事を知った。

◇7日、芳賀中体育館で始業式後、「楫取素彦」を語った。映像を使い話にドラマ性を持たせるよう工夫した。「楫取素彦を知っている人いますか」、誰も手を上げない。予想通りなのだ。

 楫取の支援の下、松陰の刀を持って海を渡った新井領一郎、領一郎と楫取の子孫が時を超えて昨年対面、楫取に「村塾」を託して死んだ吉田松陰へと話は進む。前夜の大河ドラマで黒船が登場した。私は、「松陰はこれに乗ろうとしたのです、ペリーは日本人の勇気と好奇心を称えました」と訴えた。50分の話、無気力な生徒の心に一粒の麦として根を張るか、日本の将来と共に心配であった。

◇新年会が本格化。7日は、商工会議所及び建設業協会の互礼会に出た。いずれも政権交替を反映。壇上の声は景気の回復を望むものが目立った。

 建設業の会で挨拶に立った私は、内憂外患に触れ、「3.11」の教訓を活かすことの大切さ、その為の地方の役割を話した。新年会は私たちがメッセージを発信する場である。

◇今日は盛り沢山である。自民常任役員会、同団総会、議長主催の新春交流会、上毛新聞新年交歓会等が続き、この他の会で出られないところがある。出席の会の感想は明日お伝えの予定。

◇年初、書斎を少し整理した。幕末・維新の勉強を思い立ったからである。林健太郎先生の死後、東大の研究室が求めるものの他は希望のものをということになり、かなりの書物を先生の書斎から頂いた。

 その中に、日本歴史学会編集、吉川弘文館発行の百数十巻に及ぶ「人物叢書」がある。興味ある物を枕元の手が届く位置に並べた。幕末の血風の中を生きた人々の息吹が伝わるようだ。

 歴史は人がつくると林先生は言われた。生きた歴史を知るために人の生き様を知ることは不可欠。一部を挙げれば、島津斉彬、高杉晋作、江川坦庵、川路聖謨、井伊直弼、佐久間象山、高島秋帆、ハリス、山内容堂、橋本左内等々。昨今の状況は幕末に似る。これらの先人に学ぶことは大。私の中で発酵したものをいずれ情報として発信したい。(読者に感謝)

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2013年1月 7日 (月)

人生意気に感ず「タイムトラベルで94歳の人に。91歳サムライの賀状」

◇新年の一週間が終わる。この間タイムトラベルで過去に遡るような出来事があった。その人は94歳になっていた。ある老人施設の広場。職員が指す丸い小さな背を見て息を呑んだ。「まあ、のりおさん」女性は叫んだ。直ぐに私と分かったのだ。少年時代の日々が甦る。

 女性はタバコや菓子を売る小さな商店の主人で、私は毎日このような見せにおダンゴを卸しながら夜学に通っていた。短い時間だが毎日この人と話すことが楽しみだった。学問の素養ある人だった。この日も「あたしが知ったかぶって、お月さまのつきと時代の代

で何かって聞いたわね」「さかやき(月代)でしたね」こんな会話があり、また彼女はこんなことも言い出した「うちに来たとき、オレには大望があんだと言ったのよ」記憶の糸を手繰りながらその目は光って見えた。

 話にのめり込み、私の胸にも昔のことが甦る。この人が身の上を語ることがあった。美しい頬を流れる涙を見て少年である私は驚き感動した。女手一つで2人の子を大学に通わせた。小学生だった少女は中学の教師になり私の長女を教えた。「百まで元気で」と言って手を取ると握り返す手に力があった。振り返ると見えなくなる迄手を振っていた。人生のドラマである。

◇九十一歳になりましたが元気ですというN氏の賀状を頂いた。倉敷市のあるケアハウスにお住まいのこの方は、シベリア強制抑留の生き残りで数年前まで草津でボランティアをされていた。拙著「望郷の叫び」第五章で、日本人が最後に意地を見せたハバロフスク事件の真実を書いたが、N氏はハバロフスク事件の中心人物の一人であった。

 入手した私の書を読み、「感動した、正確に描かれている」と評してくれた人で、お会いして凄い人だなあと思った。事件は、ソ連の法廷の裁判で長期抑留とされた人々が、不当な扱いに対して立ち上がった抵抗運動である。ほとんどが高学歴の人たち。田中三郎を中心に瀬島龍三らがハックアップし、不利な境遇下で知力を尽くしサムライ日本の意地を示した。

 N氏はロシア語に優れている。多くの貴重な資料を頂いた。お元気なうちに是非お会いしたい人である。返事に倉敷を訪ねたいと書いた。

◇ボランティアで老人施設を訪ねたSさんが、掲示板の川柳を紹介。「日帰りで行ってみたいな天国に」私も行って来たいと返書した。(読者に感謝)

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2013年1月 6日 (日)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第14回

② ソ連の惨敗。-野獣のソ連兵―

 松井かずは、事態の容易ならざることを改めて知った。この逃避行には、飢えや中国人の襲撃よりもっともっと恐ろしい危険が立ちはだかっていることを、この時知ったのであった。

ソ連軍は、頻繁に現れるようになった。ある時、逃げ遅れた若い娘が犠牲になった。娘は、ジャガイモをゆでる調理場の隣りの部屋に連れ込まれた。ソ連兵は2人で、1人は機関銃を持って戸口に立っている。ギャーという悲鳴が聞こえた。その声は息を殺して床下に隠れている松井かずの所にも届いた。

時間がたって、松井かずたちが娘を連れに行って、慰めようとしていろいろ話しかけるが、娘は口を閉ざして答えようとしない。

「私は、もう、みなさんと違うから」

しばらくして娘はぽつんとこう言って、また、石のように口を閉ざした。

 この娘は、そのうち、おかしくもないのに、ヘラヘラと笑うようになり、撫順に着くころには、明らかにおかしくなっていた。娘は狂女になり、病を得て撫順で死んだ。

 戦争にこのような婦女に対する暴行は付きものと言われるが、一律に論ずることはできない。兵士の属する国の文化の程度やその戦いの目的や性格などによって、兵士の行動に大きな違いが生ずるのであろう。この頃、中国では、毛沢東の下で社会主義の国をつくろうという理想をもって戦っていた八路軍があったが、八路軍の規律は厳格で、婦女に対する暴行は一切なかったという。満州に侵攻してきたソ連の兵士の多くは、刑務所の囚人であったという。彼らに対し、スターリンは、日露戦争の仇を討てと号令したとも聞く。いろいろな悪い条件が重なって、満州の曠野を逃れる婦人たちの悲劇を大きくしていった。

※土日祝日は中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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2013年1月 5日 (土)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第13回

② ソ連の惨敗。-野獣のソ連兵―

 一日、二日と無事な日が過ぎた。三日目のことである。他の開拓団の女がソ連兵に暴行されたという噂が伝わり、騒然となった。避難所の前に、ソ連兵が乗り降りする通北の駅があったのだ。女たちは、バリカンで髪を刈り、鍋底の墨を顔に塗って、新たな恐怖におののいた。

 この晩、列車が駅に入ると、酒の臭いをぷんぷんさせたソ連兵が、とうとう避難所にやってきた。

女たちは、とっさに、かねて用意した所に身を隠した。女を求めあちこちと捜し廻ったソ連兵は、やがて大きな腹を抱えた女に目をつけた。この人は、産み月が近く、夫も、このような女がソ連兵の目に止まるとは想像もしていなかったのである。恐ろしいことが始まった。ソ連兵は、そこらにいた2人の中国人に命令して、女を近くの草むらに運ばせた。避難所の人々はどうすることもできなかった。自分たちの仲間が、気持ちの悪い大蛇に呑まれようとしている。それなのに、石を投げることもできない。酔ったソ連兵は、やがて立ち上がり、ふらつく足で去って行った。草むらは、惨劇の場を包んで静かだった。しばらくして、身動きできぬ女を助け起こし、泣きながら避難所に運ぶ夫の姿が見られた。

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「炎の山河 地獄の満州」を連載しています。

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2013年1月 4日 (金)

人生意気に感ず「初詣。月下を走る。村岡氏の死。中学で楫取を語る」

◇一年の計は元旦にあり。物事は初めの一歩が大事、秘かな決意で新年を告げる時針を待った。地元の小坂子神社の境内である。花火の音が樹間に響き、たき火が人々の顔を描き出す。祭りには火が似合う。赤い炎は心の奥に潜む原始の力を刺激するようだ。長蛇の列には若者が多い。彼等は何を祈るか。手を合わせ心中のことを念じ実行を誓った。

 続いて町内の大鳥神社に詣でる。ここ迄は例年通りであるが、その後芳賀グラウンドを走った。澄んだ空に星が光り半月が輝く。身を切る冷気に生きる充実感を覚える。走れる健康に感謝した。

 数時間眠り、早朝の各地の町内新年会に出て、10時の片貝神社の礼祭で玉串を奉じる。例年のパターンで、新年がスタートした。

◇2日、衝撃の情報を得た。元旦の夕刻、村岡県議が死去したという。ケータイのメールを信じられぬ思いで見た。11月議会を体調不良で時々休んでいたようだが、年末には姿を見かけたので大事ではないと見ていた。スポーツで鍛えた堂々の体格。人間はかくも簡単に生死の境を越えるのか。命のはかなさよ。

◇村岡隆村氏は勉強家で歴史遺産議連の会長だった。昨年3月末、韓国の歴史遺産視察で行動を共にした。4つの博物館をめぐり武寧王陵や百済歴史団地などを見て、古代の日韓の深いつながりを学んだ。桓武天皇の生母が武寧王の子孫であるとか、この王の生誕地が佐賀県の加唐島であるという説にも興味を持ち岡村さんと楽しく話した事を思い出す。今年は日韓議員連盟を進めようとしていたのに残念である。

◇今年の実質的な初仕事というべきものは、芳賀中に於ける楫取素彦の講演である。7日体育館で実施する。恐らくほとんどの生徒はこの名を知らないに違いない。いいお年玉にしたいが、難しい話にならないかと先生方も心配しているだろう。

 「県都前橋いとのまち」、「日本で最初の富岡製糸」などの上毛カルタを登場させ、人物のエピソードに力を入れて語ろうと思う。エピソードの一つに、郷土の青年実業家新井領一郎が吉田松陰形見の短刀を持って渡米した話もいいだろう。

 近代、現代地の歴史を人物像から教えたいというのは私の持論。生徒の心に小さい種を落とすことが出来れば最良のお年玉となる。(読者になる)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「炎の山河 地獄の満州」を連載しています。

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2013年1月 3日 (木)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第12回

② ソ連の惨敗。-野獣のソ連兵―

 下を見ないようにしているが、どうしても足元に目がゆく。丸太の下では、黒い水の塊がぐぐっと山を作って盛り上がり、その頂を月光で光らせながら消えてゆく。大きな黒い怪物がうねっているようで、松井かずは身を凍らせる思いで丸太の上を歩いた。何百人という人が1人も落ちることなく丸太を渡れたことは、不思議なくらいであった。

 川を渡り終えたところは、広い石の川原であった。みな、疲れ切っていた。人々は、あるいは石を枕に、あるいは砂の上に親子兄弟など重なり合うようにして眠った。人々は、それぞれが川原の石になったように動かなかった。月は西に傾き、辺りは白々と明けてきたが、疲れた人々は死んだように眠り続け、誰一人として起きようとする者はいなかった。

 真赤な太陽が昇り始めたとき、人々は目を醒ました。その時、彼方から中国人の引くマーチョ(荷車)が一台、近づいて来るのが見えた。驚いたことに、マーチョには、川の中で動こうとしなかったあの老婆が乗っている。

「親を捨ててゆくのか」

中国人は言った。息子は大変驚き、中国人にいくらかの金を渡した。老婆は、川にいたときはいっぱい着物を着ていたが、このとき、一枚の腰巻と一枚の襦袢だけになっていた。

 川を渡れば、目指す通北は近かった。この時、既に9月半ばを過ぎており、通北の町はソ連軍の支配下にあった。人々を町の入口に待たせ、代表が交渉に行った。一行は、日本人義勇軍の宿舎に非難することを許可された。

「ああ、やっと足を伸ばして寝られる」

松井かずは、先ず、こう思った。誰もが同じ思いであった。

 宿舎のそばには、義勇軍のジャガイモ畑があり、義勇軍の人たちは、松井かずたちがイモを掘って食べることを許した。温かいジャガイモは、長いこと飢えていた胃袋にとって何ともいえぬ美味であった。また、義勇軍の人々の温かい心は、彼女たちの心をいやした。

※土日祝日は中村紀雄「炎の山河」を連載しています。

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2013年1月 2日 (水)

『炎の山河』第五章 地獄の満州 第11回

② ソ連の惨敗。-野獣のソ連兵―

 何百人という人々が、列をつくって静かに水の中を進む。空には半月が掛かり、さざ波がかすかに光り揺れている。ある人は大きな荷物を担ぎ、ある人は子供の手を握り、またある人は子供を背負いながら老人の手を引いて、滑らぬよう、深みにはまらぬよう気を配りながら水の中を進む。母親に手を引かれ、首までつかって半ば眠りながら渡っている子供もいる。川幅は予想以上に広い。

 先頭が向こう岸に着こうとする頃、川の中ほどで騒ぎが起こった。1人の老婆が水の中に座り込んで動かない。そばに居る息子は、大きな荷物を背負い、両手には2人の子供を連れていた。

「もう私は歩けない。私は、年だから、もういい。足でまといになりたくない。私を置いて行っておくれ。お前たちは、どうしても日本へ帰るんだよ」

 老婆は、川の中の石になってしまったように、どうしても動こうとしなかった。誰一人老婆を背負ってやる余裕もなかった。

「止まるな、先へ進むのだ」

幹部の怒鳴る声が迫る。そこは、先行の者が選んで歩いて行った川の中の細い通路だった。

「向こうに着いたら迎えに来るから」

息子の叫ぶ声が聞こえた。

 大きな川を命がけで越えると、すぐに、もう一つの川が待ち受けていた。川幅はそれほど大きくないが、やはり橋はなく、一本の丸太が渡してあった。太い紐を2本渡し、それを両手でしっかりと握って足が滑らないように注意しながら、そろそろと進む。

「決して下を見るな」

幹部の注意があった。

※土日祝日は中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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2013年1月 1日 (火)

「新年の決意。夢と危険の時代に。一月元旦」

新年おめでとうございます。身構えて未知の世界に飛び込む気持ちで迎える新年です。夢と危険が待ち受ける新年だと思います。科学技術の進歩は目を見張るようで、山中教授の「IPS細胞」の発見は、医と産業の新しい扉を開くカギを提供しました。日本人のノーベル賞受賞は続くと思います。新技術は日本人の心の扉も開きます。山中さんのノーベル賞は、萎縮した私たちの心に新たなエネルギーと新鮮な風を吹き込みました。

 人類の科学の最先端は宇宙に向けられ、今や宇宙時代に突入しました。限りなく夢を育む状況が進んでいます。日本の「はやぶさ」の快挙は、日本も世界に遅れていないことを示しました。宇宙開発の技術が地上の産業技術の発展を促します。その意味で、これからは、地上の事も全て宇宙時代ということになるでしょう。

 私の小さい時からの夢は、知的生命体との遭遇です。およそ500年前コロンブスが新大陸を発見した時のような興奮を味わえることが近い将来あるような気がします。

 危険といえば、巨大地震と原発です。「3・11」の悪夢は、これから続く本番の序曲と思えます。首都直下、南海トラフ型と大危険は迫っています。日本が背負う宿命は自ら耐えて乗り越えねばなりません。日本人と大災害は、太古から不可分です。日本人はそれを乗り越えることで発展を果たしてきました。

 近づく大災害は、歴史の過程での天が下す試練だと思います。心を合わせて乗り切りましょう。正に日本人に個を超えた志が求められています。志を養うため、「ふるさと塾」と「ブログ」がささやかな役割を果たせればと思います。今年も謙虚な気持ちに立ち返って、この2つ、頑張る決意です。楫取素彦顕彰活動にも同じ決意で臨みます。

 よい年をお迎えください。

                             中村紀雄

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