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2012年9月11日 (火)

人生意気に感ず「中国のエネルギー・風力発電。心の交流会」

◇田尻総領事は、中国のエネルギー事情に関する私の質問に次のように答えた。「石炭70.4%、原油17.7%、水力6.0%、天然ガス4.5%、原子力0.7%、再生可能エネルギー0.7%」。火力発電が圧倒的であることが分かる。

 「日本の原発事故の影響は」と問うと、この数字は「3.11」以前のエネルギー政策だと言う。また、総領事は、2015年までに再生可能エネルギーの割合を20%にすると述べた。私は、日本の「3.11」は中国へのエネルギー政策に影響を与えるに違いないと思った。

◇再生可能エネルギーの1つ風力発電につき注目すべき光景を見た。瀋陽から長春へ向かう電車の中でふと見ると、並行して走る丘陵地に白い風車が林立している。高速で動く車窓に風車は数分間登場し、丘陵が方向を変えると共に風車群も視界から去った。かなりの数に違いない。広い中国は、現在世界の工場として躍進中だ。それを支えるのがエネルギーである。風力、太陽光、地熱などの再生可能エネルギーでまかなうのは容易でない。結局中国は原発を増やさざるを得ない。その安全性は政治態勢と密接に関わる。一たび事故が起きれば放射能は風下の日本を襲うことになる。「3.11」を経た日本の新たな恐怖である。

◇7日夜、今回の訪中最大の成果と思える出来事があった。帰国者協会副会長の森田洋一さん(胡万海)は吉林省出身である。東北各地に友人知人が沢山いる。11日の夜、瀋陽市の飯店で森田さんの友人たちが歓迎会を開いてくれた。市の要職にある人、金融の仕事にたずさわる人など多彩な顔ぶれである。

 中国料理と白酒で時が経つのも忘れて話がはずんだ。彼らの語ることは生きた中国情報である。尖閣の反日デモのことや日本がかつてこの地で理不尽な侵略をしたことも彼らの視線や言葉には表れていなかった。

 私もその事を忘れていたが、やがて今進行中の交流の重要さに気付いた。私は立ち上がって言った。「私たちは、心配しながら中国に来ました。日本人は帰れと言われるかと思いました。皆さんの温かい心に感謝致します」「私は森田さんとポンヨオ(親友)です。だから皆さんともポンヨオです」市の部長職にあるという女性が言った。他民族との攻防の歴史を乗り越えてきた中国人の強(したたか)さと懐の深さを感じた。日中友好を進める上での要点である。(つづく)

☆土・日・祝日は、「楫取素彦読本」を連載しています。

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