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2012年8月19日 (日)

『楫取素彦読本』第21回

 何でも新しいものが良いということで、昔からの伝統や習慣が軽視される傾向が広がっていたのです。当時、「ざん切り頭を叩いてみれば文明開化の音がする」と世相を風刺する言葉がはやった程です。

 これでは、子どもたちも教育も流される木の葉のようです。楫取は、このような時の流れをうれい、自ら学び生きる力を子どもたちに身につけさせようとしたのです。

 この事は、国際化が大きく広がる今日の社会においても大変重要な事なのです。

このような楫取素彦の教育方針は今日にも通じるものです。いや、それどころか、今日に於いてこそ、積極的に取り入れるべきことなのです。

○これは、修身説約の中に出てくる一例で、「信用される人」というタイトルがついています。

【解説】

人と約束をして守らないことは非常に良くないことだ、多くの人から見放されてしまうと説き、一人の男子のまじめな仕事ぶりをあげています。

文明開化の弊害

楫取素彦は、文明開化の大波を一つの国難と考えていました。

欧米の植民地にされるという最大の国難を乗り越えた後にやってきた国難は日本人の心が流されるという危機でした。

「身はたとい武蔵の野辺に朽ちぬとも留め置かまし大和魂」(11頁下段)と言い残した吉田松陰の悲願は、日本人の心を守ることでした。

松陰の遺志を受け継いでそれを群馬の教育に実現しようとした楫取は、「剽悍にして軽佻」(37頁下段)と言われた群馬県人の心が文明開化の波に流されることを警戒したのです。

※土日祝日は中村紀雄著『楫取素彦読本』を連載しています。

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