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2012年4月13日 (金)

人生意気に感ず「インカ展、マチュピチュの涙。ミサイル失敗、ざまあみろ。秘密兵器V2号」

◇国立科学博物館でインカ帝国展を見た(12)。私は、平成8年ペルーを訪ねマチュピチュの遺蹟を見た時の衝撃は今も胸に鮮やかである。はるかな眼下に白い糸のように見えるウルバンバ川が走り、背後には神々が並ぶように高い山々があった。荘厳な雰囲気に打たれた私は息を呑み涙を流した。もう一度ペルーを見たいという思いでインカ帝国展に出かけたのである。

◇「マチュピチュ発見百年」の副題が示すように、この遺蹟の紹介に重点が置かれていた。空中都市と言われる奇跡の石積みの遺蹟はスペインに抵抗した最後の砦でもあった。「サヨウナラー」と叫びながら私たちのバスを追ったあの時の少年の姿が甦った。

◇コンドル湖の岩窟墓地の少女のミイラは、ノルウェーの画家ムンクの「叫び」に似た恐怖の表情を現し眼球が残っていた。

◇私が注目したのはインカ王処刑の図。中央に王、左に十字架を持つカトリックのドミニコ会士、右に切断した王の首を持つ男が描かれている。

 コロンブスの新大陸発見後40年、1532年のことである。侵略者ピサロの一行は、カハマルカで輿に乗り大軍に守られたインカ王アタハルパに対面する。ドミニコ会士が聖書を示しキリスト教の受容とスペイン王に従う事を求める。王は文字も書物も理解しないので聖書を宙に投げた。これが神への冒とくだとして侵略者は一斉に攻撃し王を捕らえた。インカの兵は馬を知らず、鉄器も火器もなかった。

 この出来事はカトリックを背景とした西欧文明の新大陸に臨む姿を象徴的に示している。キリスト教の独善、インディオを人間として認めず改宗に従わねば殺す。その後の奴隷制の原点でもあった。会場の随所の壁に当時のアンデスの記録者インディオのポマが描いた絵が貼られていた。

◇ミサイルが失敗した。落下したのは独裁国の威信。「ざまあみろ」の声が聞こえた。朝、みのもんたの番組がミサイルの起源はナチの秘密兵器V2号ロケットだと説明していた。そこで開発者フォン・ブラウンについて書く気になった。第二次大戦中、大陸からロンドンに降らせた長距離ミサイルV2号を作ったこの天才ロケット工学者は敗戦時ソ連の手におちることを嫌い進んでアメリカ軍の捕虜になった。33歳だった。以後月着陸船アポロ11号を生み出した。がんで死期が迫った時、子どものときの夢を生きているうちに実現出来最高だと語り、最後に、私は今銀河系を脱出しようとしている、ノバ(新星)とつぶやいた。65歳だった。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。

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