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2012年4月29日 (日)

「上州の山河と共に」第125回 政治家への道

連合後援会長の福島貞雄さんは、両手でマイクを握りしめ、ややひきつった表情で舞台中央に立っていた。

 「皆さん、いよいよ最後の大詰めを迎えました。中村はゼロから出発し、皆さんに支えられて、ここまでやってきました。当選は、あと一歩であります。何としても、あと一歩の距離を踏み越えて、当選させていただきたいのであります。皆さん、どうか、最後の力をふりしぼって戦い抜こうではありませんか」

 連合後援会長の一言一句には、不退転の決意が込められていた。それは、澄んだ空気を通して天まで届かんばかりの、その声の響きにも表れている。聴衆は、これに対して、「わあ!」

というどよめきで応えた。

 いよいよ私がマイクを握る時が来た。

 私は、ハチマキをきゅっと締め直し、舞台の中央に立った。妻は、やはりハチマキを締めて、私の斜め後ろに立っている。私は、両手でマイクを握ったまま深く頭を下げた。顔を上げると、人々の真剣な視線が一斉に私に集中しているのを感じる。(読者に感謝)

※土日祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。

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