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2012年4月22日 (日)

「上州の山河と共に」第123回 政治家への道

 激しい選挙戦の中で、いろいろな噂や情報が私の耳に飛び込む。ある陣営は、一歩抜け出したそうだが、別のある陣営は全く盛り上がっていないという噂、我が陣営の若者が貼ったポスターが、一夜のうちに対立する他陣営によって剥がされた話、あるいは、暗い中でビラ配りの運動をしていたら、怪しげな連中が同じようなことをやっている、また妨害しに来たかと詰め寄ってみたら、同じ我が陣営の仲間であったなどという話、このようないろいろな話が飛び込む度に、もし当選できなかった時は、この人達に対してどのように責任をとったら良いのかということが頭を掠めるのであった。

 選挙戦も終盤に近づく頃になると、序盤、中盤と比べ、情勢の変化がはっきりと感じられるようになってきた。選挙カーに対して手を振る人の数が目立って増えてきたし、その人たちの表情も真剣そうに見える。行き交う車からクラクションを鳴らし、あるいは、ライトをチカチカと点滅させてサインを送る人も増えてきた。町の人達のこのような反応は、私達に疲れを忘れさせ、当選に一歩一歩近づいていることを感じさせる。

 ウグイス嬢のかすれた声に悲壮感がこめられ、それに刺激されるように、私の声も大きくなる。普段とそれ程変わらぬ筈の町の空気が、私達にはピリピリと緊迫したものに感じられる。当選も夢ではないという思いで、私達は夕闇迫る前橋市内を少しでも多くの町内をと、走り回った。

 投票まであと三日という時点で、上毛新聞は、“前・新の三人急迫”という大きな見出しの下で、前橋市区の選挙情勢を分析している。“前”とは、共産党からカムバックを図る中島光一氏と、衆議院選に立候補して落選し、やはり再起を図る菅野義章氏である。そして、“新”とは、私、中村のりおを指していた。

(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。

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