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2012年3月19日 (月)

人生意気に感ず「細野環境相出席。短大で高木仁三郎。浪江町の人の講演。楫取の公文書」

◇がれき処理に向けて全国的な動きが起きつつある。不安を抱く人の気持ちとその背景も分かる。難しい問題だ。本県では、中之条町、高山村、東吾妻町が先頭に立つ。17日の住民説明会には細野環境相が出席し、被災地の人に力を貸して欲しいと訴えた。

 がれき受入れの態度をいち早く表明した折田中之条町長は、受入れの場合、岩手県宮古市のがれきを試験的に燃やして放射線の数値を公表する考えを示し、また、昨日(18日)、宮古町を視察した。全県が注目する事態である。

 来年度から小中学校で放射線を理科教育の中で教えるが、魂の入った活きた授業にするために、原発事故の波紋についても是非ふれるべきだ。

◇短大の卒業式で挨拶した(17日)。ほとんどが女子学生で、満開の色とりどりの花が咲き乱れるような光景だった。学長が、反原発を貫いて逝った前橋高校卒の科学者・高木仁三郎を取り上げ評価したことに驚いた。彼女らの屈託のない笑顔を見て、学長の言葉がこのお花畑の隅々に届いたかどうか気にかかった。

◇福島県浪江町の大聖寺住職夫人の講演を聴いた(17)。主催は「みつばちの会」。この会の名は、シネマまえばしが上映した脱原発のドキュメンタリー映画・「みつばちの羽音と地球の回転」からとった。

 会場正面には、「大地鳴動し大海突如として牙を剥き襲いかかる。その波、人も住みかも豊鐃たる大地も奪い去る」と大書した紙が。その雄渾な筆致は未曾有な大災害の深い意味を雄弁に語っているようだった。夫人は語った。原発事故は普通の事故と違う、すべてを奪い、人もバラバラにする、次の朝、助けてという声とがれきを叩く音が聞こえたが助けられなかった、遺体は餓死者のものが多かった、等々。

◇初代県令(知事)楫取素彦と富岡製糸工場の関わりを示す文書が国立公文書館で見つかり私の下に届けられた。かねて捜していたもので驚きと感動はひとしお。

 楫取は群馬を近代産業製糸業で発展させる強い決意をもっていた。ところで、政府は富岡製糸場の民営化を図り払い下げを進めようとした。そして、申し出がない場合「閉場の手続きを進める」方針だった。楫取は政府に対して意見書を書いた。製糸場の意義を確信する楫取の思いが伝わる名文である。政府は「閉場」を撤回した。楫取の行為がなければ、世界遺産登録の問題も存在しなかった可能性がある。意見書は明治14年11月16日、農商務省宛、素彦敬白とある。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。

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