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2012年2月26日 (日)

上州の山河と共に 第107回 政治家への道

 ある日、元気の良い若者達が、こんなことでは、せっかくのポスターが使えないと、市内の電柱に貼り出した。これは、幹部からは、しないようにと指示されていた事であったが、若者達はもう我慢できずそれを無視して実行した。

 ある夜、彼らが電柱によじ上り、懸命にポスターを貼っているところを、パトロール中のお巡りさんに見つかり、交番に連行され、ひどく叱られるという一幕もあった。

 あわただしく準備を進めるうちにも、一日一日は矢のように過ぎて、いよいよ明日がイベントの日ということになった。

 事務所に集まった若い人達は、皆、緊張した顔付きで、最後の打合せに真剣であった。駐車係、会場整理、来賓の接待等、役割の分担を決めて、これで手落ちはない筈と思っても、またしばらくすると、いろいろな問題点が出てくる。みなの顔に疲労の色が濃く出て、もうこれで打ち切ろう、あとは、運を天に任せて頑張るしかないということになって事務所の戸を閉める時は、既に、深夜十二時を過ぎていた。

県民会館の大会成功す

 私は、床についても、なかなか寝つけない。この運動を始めて以来、いろいろな出来事に会い、実に様々な人に会ってきた。その一つ一つが浮かんでは消えてゆく。あの町内で会った老人、突然訪ねて行った私にお茶を入れてくれ、温かく励ましてくれたあの主婦、街角で出会って握手したあの若者、これらの人は、この大会に参加してくれるだろうか。思えば、短いようで長い道程であった。この間、多くの人を運動に巻き込み、多くの人に良い政治家になる、良い県政を実現すると約束してきた。その責任を果たせるかどうかは重大なことであるが、その成否を左右する大会、そして、これまでの運動の成果を示す大会が、刻々と近づいている。ああ、もし、この大会が空席が目立つようなもので、盛り上がらなかったならどうしよう。眠れぬ私を包み込み、秋の夜は静かにふけていった。

 十月五日、とうとう大会の日がやってきた。私の心は、既に落ち着いていた。やるだけのことはやったのだ。なるようになる。あとは運を天に任せるしかない。このような心境であった。※土日祝日は中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。

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