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2011年6月 1日 (水)

人生意気に感ず「ペルーのフジモリ情勢と日本人の力」

◇フジモリ元ペルー大統領の長女が大統領に当選する可能性が出てきた。元大統領は在職中の行為が罪に向われ禁錮25年の刑に服している。私はフジモリ元大統領の誕生に大いに興味をもっていた。平成8年に県議団でペルーを視察した時は、是非会って欲しいと出発前に手紙を出した程だ。だからケイコ・フジモリの大統領選の決選投票の行方に大いに関心をもっている。移民の子が大統領選に出馬し当選する過程は血塗られたアンデスの歴史と共に私をわくわくさせるものであった。

◇フジモリは大統領に当選後両親の故郷、熊本県河内町に来て「私は百%ペルー人です。そして百%河内の血が流れています」と語った。

 フジモリが大統領に就任する前のペルーは信じられぬ程ひどい状態だった。インフレは年間2775%、テロによる死者は10年間で1万7千人に達した。テロの背景にはこの国の深刻な歴史が横たわる。ピサロに象徴されるスペインの残酷な侵略で殺されたインディオの怨みは現代にも引き継がれている。

 ペルーの改革はインディオの末裔たちにも選挙権を与えた。彼らは一握りの白人支配に反対し選挙には関心を示さなかったが、正直、勤勉、技術をスローガンに掲げるフジモリに雪崩を打って投票した。移民の子を自分たちサイドの人間とみた。そして、日本人の血、背後の日本の支援に期待したのだ。泡沫だったフジモリは一回目の投票で2位になり決戦投票で当選した。

 リマ市を訪れるとアンデスから下りた人々のスラムが広がっていた。活気に満ちた光景を見て、私はこれがやがてペルーの経済を支える中小企業に発展するに違いないと思った。フジモリの失脚は本当に残念であった。民主主義が未発達な国で思いきった改革を実行しようとする指導者はとかく独裁者になり政敵の罠にはまる。

 ペルーの貧しい人々の中で、フジモリに寄せた日本への期待は消えていないのだろう。それが、ケイコ・フジモリを支える力になっていると思う。

◇今回の日本の大災害はケイコ・フジモリにプラスに作用するかも知れない。日本人の美徳に世界が注目しているからだ。ペルーは南米移民の最初の国である。そのきっかけをつくったのは、明治初年の奴隷船マリアルス号事件である。多くの中国人を解放した人道上の快挙だった。みな、日本人が元気を取り戻す材料にしたい。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。

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