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2011年6月15日 (水)

人生意気に感ず「最後の海軍大将井上成美のこと。原爆と原発は同根」

◇元幕僚長古庄幸一氏の話を聞いた(14日)。大澤知事とは海上自衛隊幹部養成校「江田島」の同期で、この日は知事の応援であった。話の後、多少質疑の時間があったので次のような質問をした。「江田島海軍兵学校校長井上成美をどう評価しますか。いくさ下手といわれましたが、三国同盟に強く抵抗し、大艦巨砲主義に反対した。こういう人の意見を容れなかった点に敗戦の一因があるのではないですか」古庄さんの話で、当時の兵学校の生徒で井上さんを悪く言う人は一人もいなかったという部分が胸に響いた。

 阿川弘之著「井上成美」は私の書斎の重要書物の棚の一冊だ。日独伊三国軍事同盟締結阻止に全力を傾けた。日米開戦を避けようとしたのだ。しかし、戦争となるや提督として珊瑚海海戦をたたかい、その後江田島の海軍兵学校の学長となった。最後の海軍大将である。「正しいと思ったら言う」これが井上の信念で、この人はそれを貫いた。海戦の10ヵ月前、建白書を提出し、その中で、戦えば日本は負けることを具体的に述べた。異常なまでに清冽で苛烈な人であった。戦後は横須賀の山中で英語塾を開いた。塾の教え子たちは、後に人間の生き方を学んだと言った。古庄さんから井上の本質に迫る話を聞くことは時間の都合上無理であった。

◇昔、学習塾で教えていた頃、話を脱線させて原爆と原発について話したことがある。後年、その頃の生徒に会うと脱線を覚えていて面白かったと言う。学校でも東日本大震災を材料にして有意義な脱線を工夫すべきである。

 原爆と原発については最近のふるさと塾でも話した。原発の危険性を知るためには原爆との関係を理解する必要がある。両者は同根なのだ。そして、両方の被害を被ったのは人類史上日本人だけである。

 ウラン原子に中性子を照射すると原子核が分裂し、その時、計器の針が振り切れる程強力なエネルギーが検出されることを発見したのはドイツの科学者であった。このエネルギーを爆弾に利用したのが原爆で、うまくコントロールして発電に結びつけるのが原発である。核分裂によるエネルギーで蒸気をつくりその力で発電機を回すのだ。核分裂のとき放射性物質が発生する。原子炉が破壊されると、これが外部に出てがんの原因となる。今騒がれているヨウソ、セシウム、ストロンチューム、プルトニウムなどだ。フクシマは、人類の「火」を転換する歴史的契機になりつつある。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。

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