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2011年5月 6日 (金)

人生意気に感ず「映画・ミツバチの羽音と地球の回転をみる」

◇ゴールデンウィーク最後の日、私は久しぶりに映画館を訪れた。娘夫婦が経営する名画座・「シネマまえばし」である。驚いた事は入場者が列をなしている。いつも十数人しか入らないことを知っている私には信じ難い光景であった。ほぼ満席となって映画は始まった。

 題は、「ミツバチの羽音と地球の回転」原発に反対する祝島の人々のドキュメンタリーである。中国電力の原発計画に反対する人々は高齢のお婆ちゃんたち。この島にUターンした孝くんはヒジキなどの島の特産品をネットで販売して生計を立てているが、やがて反対運動の中心に立つようになる。妻のお腹には赤ちゃんがいる。原発なくしてやっていけるのか。この問いに対し、画面はスウェーデンのエネルギー政策を紹介する。最北端のオーバートーネオ市では、風力、バイオマスなどの自然エネルギーですでに電力の半分をまかなっている。

 風力による電気で生活をしている人もいる。スウェーデンは電力の自由化がなされているから自然エネルギーのみを売る電力会社が存在するのだ。日本で、自然エネルギーが進まないのは、事実上電力が巨大電力会社によって独占されているからだと、映画は示唆する。

 海上で中国電力の社員とお婆ちゃんたちが対立する場面は面白い。「原発は絶対安全です」と叫ぶ社員に、「ウソつくな、絶対なんてないぞー」とお婆ちゃんはやり返す。

 この映画は、東日本大震災の前に作られたもの。未曾有の大震災は福島第一原発の事故を起こすことによって、祝島のお婆ちゃんたちに軍配を上げた。全ての観客は、原発事故を頭に描いてこの映画を見たことだろう。

 ミツバチの小さな羽音は共振を起こしやがて地球を動かすと、この映画の題名は訴えている。

 若い観客が多いのに驚かされた。次代を担う若者たちが原発の危険性に異常な関心を抱いていることを知った。

 山口県田ノ浦に計画された、この原発事業は、大震災後どうなったであろうか。具体的な事実を知りたいものだ。今後、日本では新たな原発計画は、よほどの事がない限り、地元住民の反対によって実現不可能になるであろう。群馬は、太陽、風、地熱など自然エネルギー源が豊富である。県議会ではエネルギーに関する特別委員会が出来ることになった。タイムリーなこの課題に全力で取り組みたいと思う。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「上州の山河と共に」を連載しています。

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