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2011年1月30日 (日)

第五章 地獄の満州

果たせるかな、世界中の記者が集まり、彼らはみな、学生たちの民主化要求運動に注目した。このような状況の中十五日の天安門広場は、ハンストの学生数千人、支援の学生と市民を含め二十万人の人波であふれ、それは更に増えていった。

 五月十七日付の朝日新聞夕刊は、次のように報じている。十七日正午すぎ、天安門広場では、学生、市民は空前の五十万人の規模にふくれ上がる。ハンストの学生は日を追って増え、学生は口々に、「人民を恐れる指導者は、人民の代表者とは言えない」「鄧小平は引退しろ」「鄧小平は田舎へ帰れ」などと叫んでいる。そして、ハンストで倒れた学生を運ぶ救急者がサイレンを鳴らしながら群集をかき分けるように走り回っている。また、ハンスト学生の一部は、十六日午前から水を飲まない戦術に入った。この「水断ち」学生を支援するデモが、午後二時から二百万規模で呼びかけられている、と。

 そして、事実、五月十七日の夕、天安門広場の人の波は、労働者や農民などを巻き込んで百万人規模にふくれあがった。

 そして、五月二十日未明、ついに、建国以来初めて北京に戒厳令が公布される。これに対して、学生、労働者は激しく反発、ハンストに加わる学生は二十万人に達した。この頃から天安門近くには、兵士を乗せたトラックが近づき、広場の上空には軍用ヘリが舞って、緊迫した空気が支配するようになっていった。学生たちは興奮していた。しかし、彼らは、軍が発砲するとは思ってもいなかった。学生、労働者、農民、一般市民は興奮し、デモはついに二百万人の規模に達した。

※土・日・祝日は中村著「炎の山河」を連載しています。

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